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「今こそクオータ制」に参加して

池袋のエポック10で開催された三井マリ子さんの講演「今こそクオータ制」に参加しました。

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ノルウェーは、政界の主要7政党のうち5政党の党首が女性、経済界でも2008年から大企業取締役の4割が女性です。男女ともに育児休暇が1年以上保障されていて、そのうち14週間はパパしかとれないようになっています。世界一女性が働きやすい国と言われています。

そんなノルウェーでも19世紀までは女性は抑圧され卑下されていました。

しかし、ノルウェーの女性たちは、1970年代、女性の地位向上のため、超党派で女性議員を増やす運動を始めました(下の写真)。女性の増えた国会で、クオータ制が必要と考えた女性議員たちが、1988年に男女平等法を改正してクオータ制を国の法律で制定したのです。なんとも羨ましい話です。

1970年代の世界的なウーマンリブの流れや、またEU加盟をめぐる国民投票で女性たちがEU加盟反対を勝ち取ったという時代背景もあった、と三井さんは説明しました。

さて、日本はどうか。女性の国会議員比率は8.1%、世界189カ国の中で161位だそうです。

羨ましがっているだけでは前進しません。日本の女性議員を増やすにはどうしたらいいのか? 

まずは女性が政治の場に出て行くこと、それには選挙に立候補する女性を増やすこと、そして、その女性候補をバックアップすること、それが求められるのはないでしょうか。

「今こそクオータ制」に参加して_c0166264_22301666.jpg参加していた豊島区議会議員の山口菊子さん(左)から、「豊島区では、婚姻暦のない一人親家庭でも寡婦(寡夫)控除等の優遇措置を受けられるようになったと」との報告がありました。

これまで子どもの母が、寡婦、未婚の母、離婚の母というように夫との関係で区別されて未婚の母の子どもへの行政サービスが差別されていたのですが、北欧ように、改正されたのです。女性の視点があったればこその明るいニュースでした。

地道な努力を続けていれば、あの70年代のウーマンリブのような、そして、1990年頃のマドンナ旋風がまた起きるかもしれません。今こそ女性が頑張る時だと思わせられた講演会でした。

山 城 和 代

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▲チラシ「女性に投票せよ!」。1970年~1980年ごろの女性運動。比例代表なので政党の決めたリストが投票用紙となる。しかし有権者は、リストに並ぶ候補者の順番を変えることができる。当時、その変更権を使って、上位の男性を線で消して下に並べられた女性を当選させようとした。

【写真上・中:豊島・健康と環境を守る会、下:当時のノルウェー女性運動に参加した人の自宅で三井撮影】

by bekokuma321 | 2014-06-17 22:09 | ノルウェー