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明日23日、日赤裁判判決

A.H.さん、30代の元派遣社員だ。大手2社を相手に提訴している。明日がその判決だ。HさんはFacebookでいう。

「私の日赤派遣裁判もいよいよ明日13時10分東京地裁527法廷で判決の言い渡しです。ギリギリまで裁判所要請、この情勢下を吹き飛ばす運動をしています。みなさまのご参加よろしくお願いいたします」

●献血業務に3年間

8年前の2006年6月、Hさんは日本赤十字社でいわゆる採用面接を受けて、日本赤十字社へ派遣された。3ヶ月ずつ更新を繰り返して、約3年間働いた。

職場の日赤血液センターでは、献血業務が主だった。拡声器やマイクで献血広報もやった。問診可否判断、体調管理、医師・看護師・他課との連携、血液集計と搬送、第三者の研修指導、機材の積み下ろし、会場設営、対企業や人との交渉などなど・・・。 正社員並み、いや時にはそれ以上に現場を切り盛りし責任を持たされた。

Hさんは、輸血用の血液を確保するための最前線にいたのだ。もちろん仕事は恒常的だった。その彼女を赤十字社に派遣した会社の名は、スタッフサービス。派遣元といわれる会社だ。

●違法だと気づき

働き始めたHさんは、派遣法で定められた専門業務ではなくて、正社員がやるべき常用勤務だと、すぐ気づいた。自分の働き方は違法ではないかと考え、スタッフサービスに対しては違法性を指摘し、日本赤十字社に対しては直接雇用すべきだと申し出た。日本赤十字社は彼女の申し出をいったん承諾したものの、実際に雇いはしなかった。

●派遣切り

こうした中、2009年、東京労働局から、スタッフサービスに違法派遣是正をするよう指導がなされた。スタッフサービスは、彼女の契約内容の変更を日本赤十字社に申し出た。

ところが、である。日本赤十字社は、これを断わり、あろうことか契約自体を終了させた。スタッフサービスは、廣瀬さんと日本赤十字社と双方に3か月間の契約書を送ったが、会社間の契約自体がなくなったのだ。つまり、Hさんは、事実上解雇されてしまった。

●労働局に申告

Hさんは、打ちのめされた。しかし、泣き寝入りはしなかった。2009年10月、神奈川労働局へ「雇用復帰と違法派遣の是正勧告」を申告。2010年3月には、彼女のこの申告によって、厚生労働省と東京労働局から、スタッフサービスへ「事業改善命令」が下った。さらに、同じころ、神奈川労働局から、日本赤十字社に対して「是正指導」が下った。彼女の闘いの成果だと思われる。

●東京地裁に提訴

しかし、肝心のHさんは復職できなかった。そこで、Hさんは、新たな闘いに挑んだ。2010年12月、東京地方裁判所へ日本赤十字社とスタッフサービスに対する「地位確認請求訴訟」を起こしたのだ。その第1審の判決が明日くだされる。

■日赤裁判・判決日
日時:4月23日(水)13:10~
場所:東京地裁527法廷
地裁前宣伝行動:12:00~
13:30頃?~報告会
14:30~15:30厚労省9階 記者会見

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【2018年1月12日更新】
by bekokuma321 | 2014-04-23 04:15 | その他