2014年 04月 18日
男女平等なくして民主主義なし

現在、EU議会の女性議員率は36%にまで上がった。それを5月の選挙で50%にしようという運動だ。ちなみに、日本の国会(衆院)の女性議員率は8%にすぎない。
EU議会議員は、比例代表制選挙で選ばれる。加盟国の有権者が、政党から出された候補者リストによって投票を行う。加盟国28カ国。全議席766。議席数は各国の人口比に応じて分配されている。
各加盟国の政党や議員関係者に、「なぜEU議会を男女半々にすべきか」をわかってもらうためのロビー活動用パンフレットが完成。パンフレットはいう「男女平等なくして、欧州に新しい民主主義はない」。
続けて・・・
「性的な権利、産む産まないを決める権利、暴力を受けない権利について、女性は男性より強い関心を抱く。それに、働く場は性によって異なり、政治権力は男性に偏っている。だから、女性が議会に増えると政策課題が変わり、女性議員が多くなると介護などの社会福祉や、性による賃金格差改善など男女平等問題が政策課題に引き上げられる」
暮らしやすい社会は女性だけでなく男性にも必要であり、それにはパリティ・デモクラシーが欠かせないという。さらに、パリティ・デモクラシーによって、政党が変わると強調する。
「政党の正統性が生まれ変わり、政党の政策や活動に女性からの支援が増え、女性は政党への支持をより強めるようになる。女性は、女性の関心をとりいれる政党、女性の参加や女性が議員になることを確保する政党を支持するようになる」
各国のEU議員における男女比は現在、次表のようである(↓)。
フィンランド、クロアチア、スロベニア、マルタ、エストニア――すでにパリティすなわち男女半々を達成した国が5カ国もあることに驚かされる。フィンランドは女62%、男38%だ。男性がパリティを要求するかもしれない。
ノルウェーは過去2回の国民投票で、EU加盟を国民が拒否したため、加盟していない。


■European Women's lobby
■Parity Democracy
■アテネ宣言
■EU議会選挙
■日本の女性国会議員、189カ国中163位
■Nei til EU
■Fortsatt stor motstand mot norsk EU-medlemskap