2014年 01月 03日
ハンディをハンディと感じさせない社会
2014年のロゴ写真は、ノルウェーはオスロの公園で出会った母と娘です。
長年、ノルウェー取材を続けてきた私は、「ハンディをハンディと感じさせない社会は、ハンディをハンディと感じさせない社会づくりを目指してきたからにほかならない」と、確信するようになりました。
今年の1枚は、「日本もこういう社会に近づいたらいいな」、そんな希望をこめて選びました。
東日本大震災から3年目。愛する人を失った方、家を奪われ故郷を追われた方、…犠牲になった方々は、原発再稼働を決めた政権のニュースをどのような思いで聞き、新年を迎えられたことでしょう。
微力な私ですが、被害にあわれた多くの方々に思いを寄せながら、新しい年、自分にできることをしようと決意しました。
上の写真の話をします。
オスロ市の繁華街から地下鉄に乗って30分ほどの駅フログネルセーテレン。そこからどんどん歩いて、森や湖のある広大な公園に到着。かなりの傾斜があり、息が切れてきたころ、車いすに少女を乗せて歩く女性が横に。オフロード用の特別な車いすのようです。話しかけてみました。
「娘は、先天的障がいを持って生まれました。でも、ここにきて、緑の中を野鳥の声を聴きながら散歩するのがとても好きなんです」
「この車いすは、ハイキング用です。市に申請すると無料で貸してくれます」
そして、母親は「私は、そこのオスロ大学の教員です」と言いました。日本は、ハンディのある子を持つ母親の多くが仕事を断念せざるをえない国です。それを知る私は、驚きました。そして、2人の姿に私の好きなノルウェーらしさと、未来への希望を感じることができました。
本年もどうぞよろしくお願いします。
三井マリ子(FEM-NEWS主宰)
【なお、2012年の挨拶と写真はhttp://frihet.exblog.jp/17266474/からどうぞ。2013年の新年の挨拶は、事情があってパソコンに向かうことができず、アップできていません】