2012年 07月 10日
ロンドンオリンピックと女性への暴力
「世界的スポーツ大会があると、親しい間柄の暴力が頻発します。しかし、これに対して、組織的対応がなされていません」イギリスの女性への暴力根絶にとりくむ連合体は、2012年ロンドンオリンピック委員会が約束をほごにしたと非難した。
英ガーディアン紙から要約する。
オリンピック期間中、この問題をとりあげて世論を喚起するという約束をしていたにもかかわらず、最後になって、選手たちに渡す資料から、「ヘルプラインの電話番号」を削除したのだという。
「女性への暴力を終わらせよう」キャンペーンの代表サラ・グリーンは、「非常に失望した」と語った。
キャンペーン運動は、ロンドンオリンピックに参加する10000人の選手だけでなく、全参加者に渡す公式のインフォメーションにイギリスの女性への暴力撤廃に関する法制度を明文化するようロビー活動してきた。
過去の実態調査から、大きなスポーツ大会と女性への暴力が密接な関係があるとわかっていたからだ。2011年には「女性への暴力とスポーツ」(by Dr Cath Palmer of Durham university)の出版にこぎつけた。
グリーンは言う。
「国際オリンピック委員会は、過酷な訓練におかれている若い女性たちが、いかに無力かを、わかっていない。ロンドンオリンピックは、スポーツと女性への暴力について関心を高めるいい機会だったが、それを失ってしまった」
私は、イギリス女性団体の動きとオリンピック委員会の対応を、大手メディアが報道したことに、さすがイギリスだな、と感心してしまった。イギリスの女性団体には、甘いと怒られそうだが。
日本に住む私たちは、日々、女性にかかわる問題を無視・軽視され続けているため、問題の在りかさえ見えなくなっている。
たとえば、日本オリンピック委員会のせいで、女子ボクシングがロンドンオリンピックに出場する貴重な機会を失ってしまった。委員会の不注意からだった。しかし、この大失態事件を知るひとは多くない。大手メディアがきちんと報道しなかったからだ。
もとに戻る。この国では、膨大な資金と時間とスペースがスポーツニュースにあてがわれている。せめて1月に1回でいいから「スポーツと女性への暴力について」というテーマについて、真剣に取り上げるべきだ。
◆Campaigners on sexual violence accuse Olympic organisers of ignoring issue
http://www.guardian.co.uk/lifeandstyle/the-womens-blog-with-jane-martinson/2012/jun/28/domestic-violence-olympics-ignoring-issue
◆London Olympics 2012
http://www.endviolenceagainstwomen.org.uk/london-olympics-2012
◆Olympics committee angers anti-violence women's groups
http://ca.shine.yahoo.com/blogs/shine-on/olympics-committee-angers-anti-violence-women-groups-221946390.html
◆Olympics Reneges on Domestic Campaign
http://www.oneandother.com/articles/olympics-reneges-domestic-campaign/
■JOC、女子ボクシング出場機会奪う
http://frihet.exblog.jp/18022928/
【写真は、EUの暴力反対キャンペーンから】

