2012年 04月 13日
買売春、減らず
たしかに、路上での買売春は激減したものの、インターネットを使って接触をし、自宅やアパートで行われる買売春は減っていない。
今朝のNRKは、ノルウェーの買売春の実態をレポートする。
とりわけ、買売春が多いのはオスロとベルゲンだ。ベルゲンのプロセンターのカ―リ・B・ハルヴォシェンは、「法律は効力がありません」とまで言う。プロセンターは、国の施策でつくられた施設で、売春をする人へのカウンセルや緊急支援、生存対策などをするセンター。
性を売る側はほとんど女性である。理由は、貧困、虐待、浪費などがある。人身売買の犠牲者で、貧困から自国を逃亡後負債をかかえている人も多い。性を買う側の多くは男性である。理由は、衝動的行動、刺激、支配、孤独などがある。
オスロのプロセンターのビョルグ・ノーリBjørg Norliはこう分析する。
「ノルウェーの法律では買う側のみが違法行為とされています。しかし、売春は、絶望的状況にある人間がとる最後の手段だということなのです。買う側だけを罰しても、性的サービスしか選びようがない売る側の悲劇的事態が変わらないと効果がない」
昨年の12月から現在まで、ベルゲンのプロセンター職員は、路上で性を売る人たち60人にあった。そのうち10人がノルウェー人、7人から8人が東ヨーロッパ人、他はアフリカから来た女子たちだったという。
根底に横たわる貧困や、南北格差、グローバル化・・・。こうした現実に、法律が追いつかないのだ。しかし、ノルウェーはあきらめない。5月31日、6月1日の2日間、買売春根絶に向けての北欧国際会議を開き、情報交換をし、今後に生かす(上はそのチラシ)。
■Ikke mindre prostitusjon etter at sexkjøpsloven kom
http://nrk.no/nyheter/distrikt/hordaland/1.8070237
■http://prosentret.no/