2011年 08月 10日
女性漁師の職探し
ノルウェー国営放送NRKによると、セシリア・ボ―マンの夢は、船に乗って漁をすることだ。しかし、長い間、漁師の仕事先を探しているが、見つからない。
セシリア・ボ―マンによると、船の上で他の漁師たちとまったく同じような肉体労働ができるが、彼女が女性であるため、疑わしいと考えている人がいるのではないか、と言う。とはいえ、漁師は普通の労働時間や労働環境ではないし、ちょっと特別なので、誰にでもできる仕事だとは思ってはいないとも、彼女は考える。
NRKは、ノルウェー漁業連盟の代表レイダー・ニルセンに取材し、狭い船の中に女子トイレを作ることが難しいとかいう現実的問題があるのではないかと回答を引き出している。レイダー・ニルセンは、「どうあろうと、この産業は女性は歓迎であり、女性が断られたのならきわめて気の毒なことだveldig synd」とも言う。
さらにNRKはノルウェー船員組合にもこの問題を投げかける。組合副委員長のジョ二ー・ハンセンは、「女性船員に対して偏見があるのかもしれません。しかし、船舶で女性ができないことはありません」と回答した。
女性は船を悪運に誘い込むという昔の言い伝えがあるからか。それには、「そう考えるひともいるかもしれませんが、でも多くはジョークでしょう」とセシリア・ボ―マンは言う。
夢を追い続けるノルウェー女性のガッツに感心した。それと同時に、漁師という難しい仕事に挑戦している女性を見つけて取材するノルウェーのジャーナリスト魂にも感銘を受けた。こういうメディアの姿勢が、女性の職域拡大につながっていくのだろう。
2010年の統計では、ノルウェーに10000人の男性漁師がいるが、女性の漁師は254人だという。日本には、主たる生計者としての女性漁師はいるのだろうか。
◆Cecilia får ikke jobb som fisker
http://www.nrk.no/nyheter/distrikt/nordland/1.7717034