2011年 07月 23日
ノルウェー襲撃犯と民主主義
32歳のノルウェー人。生まれてからこれまでオスロに居住し、20代で極右組織に入り、ネットで異常な書き込みをしていた。一時、ヘードマルク県レーナ市で野菜栽培をする会社を営んでいた。自分を国粋主義者と呼び、多民族の共生に不快感を表していたーーこう報じられている。移民出身かどうかは不明。
彼の書き込みは、インターネットサイト(ドキュメント・ノルウェー、反イスラム系サイトと称される)で読める。
外国人でもノルウェーでは3年住むと市民権、選挙権・被選挙権も与えられる。平等主義・民主主義の伝統があるからだ。一方で、犯罪の裏に甘い移民政策がある、と主張する進歩党や進歩党支持者たちが多い。とくに凶悪事件があると、イスラム系組織とむすびつけて考えることがある。
今回の悲劇が、移民対策など平等主義・民主主義に待ったをかける流れになるのか、と考えた。しかし、犯人と公開されている写真を見ると、その可能性は少なそうだ。
爆弾と襲撃による死は、確認されただだけで80人。
憔悴しきった表情で語った首相のコメントは、感動的だった。
「悪漢の手で我々は野蛮にも襲撃された。
しかし、われわれはこの小さな国を誇りに思っている。
われわれは爆弾で黙らない、襲撃で黙らない、脅迫をすることは決して許さない。
われわれは民主主義を捨てない。
今、苦しみの中にいる。今晩は、お互いになぐさめあおう、話しあおう…
そして明日、われわれの民主主義は決して屈しないことを世界に発するのだ。
襲撃に対するわれわれの回答は、さらなる民主主義であり、さらなる人道主義である」(仮訳)(http://frihet.exblog.jp/16634292/)
http://www.vg.no/nyheter/innenriks/artikkel.php?artid=10080610
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