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東横インで起きた性暴力

職場のセクシャル・ハラスメント(セクハラ)は、女性の労働意欲をそぎ、女性に精神的ダメージを与える犯罪である。

11月9日の毎日新聞(市川明代記者)によると、愛知県内にある「東横イン」(本社・東京都大田区)の女性従業員が、男性客から性暴力を受け、愛知県警に被害届けを出した。



同毎日新聞と労働相談センター・ブログによると、被害者は、今年4月入社したばかりの20代前半の女性で、フロントに配属されていた。

9月14日未明(午前4時ごろ)、男性客が、派遣型風俗業者とのトラブルに絡んで、女性従業員を客室に呼びつけ、性暴力を加えた。事件後、彼女は神経症・不眠症で休職中だという。

東横インのフロントは、25時間勤務体制だという。ほとんどが女性で、深夜も女性1人。従業員のための仮眠室やベッドもない。24時間対応の従業員向け相談窓口もなく、性暴力の恐れに対応する防犯ベルの貸与もないという。今回の従業員へのセクハラは起きるべくして起きたと考えられる。

この劣悪な労働環境が、売上高519億1,800万円、全国222店、42893室に、従業員6,919人(正社員1,868人、非正規5,051人)をかかえる大手ビジネスホテルチェーン「東横イン」の実態だ。

どう見ても労働基準法違反としか思えない「東横イン」対して、厚生労働省や東京都労働経済局は、これまで何をしてきたのだろうか。迅速かつ緊急に対応をとるべきだ。でないと7000人近い従業員が危ない。

さて、東横インの澤田宗久社長は、「『安心・快適・清潔なお部屋』をリーズナブルな料金で提供することを実現しています。」などとホームページでうたう。女性なら安く使える、女性ならこのくらいの労働環境にも耐えられるーーこれが社長の本音だと、私には思える。それを目くらましするかのように、「取締役9人のうち女性3人、また3人が弁護士」という布陣を構える。さらには、「コーポレートガバナンスとコンプライアンスへの取り組み」をこれ見よがしに掲げる。

東横インで起きた性暴力と劣悪な労働環境は、20代の被害女性の勇気ある告発によって初めて知ることになった。その被害者は、神経を病み仕事につけない状態にいるという。

セクハラ根絶のため、行政は、雇用主の無策に対して営業停止などを含め行政指導に動くべきだ。同時に議会は、雇用均等法第11条を禁止規定に改正すべく、動くべきだ。「指針」程度ではダメなのだ。

http://www.youtube.com/watch?v=SZLRg6V1Bkc
http://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/981b06abaec8c759be4d4a39984a330c
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/danjokintou/dl/kigyou01b_0002.pdf
http://www.janjanblog.com/archives/27083
http://www.toyoko-inn.co.jp/corporate.html

■JRの女性従業員が上司から性暴力を受けた事件
http://frihet.exblog.jp/15409105
by bekokuma321 | 2010-12-26 10:07 | その他