2010年 07月 24日
日本マンガは子どもポルノ禁止法違反
スウェーデンでは1999年以来、子どものポルノグラフィーを持っていることが犯罪とされてきた。2010年7月1日、この法律が強化され、子どもポルノグラフィーを見ること自体も犯罪となった。日本発のマンガが多く、過去たびたび問題になってきたと警察官は語る。
スウェーデン・ウプサラ地方裁判所は、男性の所持していた51の日本マンガの画像は、子どもが虐待されるままになっているプロセスを描いていることから、子どもポルノであると判定した。男性は通訳をしており、この分野の実態を知るために、仕事と私的な使用の両方の目的で、インターネットから取り込んだと語っている。男性は高裁に控訴した。
ノルウェーはスウェーデンと同種の法律を持っており、NRKは、上記ニュースを日本のマンガ画像入り(裸同然の状態で縛られた女の子が叫び声をあげている)で、大きく報道した。NRKとはノルウェー国営放送で、日本のNHKにあたる。
日本の子どもポルノは、世界の批判の的となってきた。とはいえ日本にも「児童買春・児童ポルノ等禁止法」はある。しかし法律があっても、女性や子どもを性的に描く「性の商品化」は、日本ではほぼ野放し状態である。
女性差別撤廃条約や子どもの権利条約の趣旨からも改正すべきだ。しかし表現の自由の広い解釈(間違った解釈と私は思う)によって、この分野の議論が一方的になりがちで、描かれる側ーー女性や子どもーーの声があまりに小さく、かき消されてきた。「日本は子どものポルノは規制されておらず、世界の子どもたちを危機にさらしている」とユニセフも言っている。
http://www.unt.se/uppsala/man-domdes-for-tecknad-barnporr-1000845.aspx
http://www.nrk.no/kultur_og_underholdning/1.7221521