2010年 05月 09日
ノルウェーを変えた髭のノラ
「文豪イプセンの『人形の家』から130年あまり。たくさんのノラたちの活躍が、世界でもトップの男女平等を実現した。男女の政治的平等を確立し、女性の社会進出を後押ししたクオータなど、進んだ制度と、様々な分野で頑張る女性たちの姿を生き生きと伝える本。申し込みはこちら」
「世界最高水準の男女平等の国ノルウェーは、今年、世界で最も住みやすい国に選ばれた。しかし、ノルウェーは20世紀になっても、女性が家事に携わっている比率がヨーロッパで一番高い国だった。では、いったいなぜ? 扉をひとつひとつ開けていった女性たちのユーモアあふれる闘いの記録」
「ノルウェーの男女平等問題と長らく取り組んできた女性政策研究家でジャーナリストの三井マリ子さんの新著。ノルウェーにおける男女平等の歴史、政策とその背景、現代の状況や新しい問題について、現地での粘り強い取材を基に書かれた本書は、ノルウェーの男女平等事情を俯瞰的に捉えることのできる好著」(駐日ノルウェー王国大使館広報部)
三井マリ子著、明石書店刊。262ページ。写真74枚。1600円。2010年4月25日刊
Fem-News編集責任者三井マリ子より皆さまへ:
【日本の保育園待機80万人、ノルウェーゼロ。この格差解消のために、渾身をこめて書きました。
この本では、国政選挙ルポ、会社取締役クオータ制導入の秘話など、最新情報ばかりでなく、女性たちの運動の歴史をさぐりました。妊娠中絶の合法化、保育園の増設、男性の家事育児分担を、誰がどうやってなしとげたか、自信のなかった女性たちがどうやって自信をつけていったのか・・・。
ノルウェーの女性運動で、まず感嘆したのは、変革への強靭な意志です。そして実行力。イプセンの『人形の家』の主人公ノラに代表されるような「自立」「自由」を求める女性たちの思いは、真っ赤なマグマとなって地中深く蓄えられ、やがてじわりじわりと地殻を割りながら上昇。そして社会変動を引き起こしました。
こんな素敵な人間ドラマを、日本の皆さんにも知らせたいと私も熱いマグマになって毎晩パソコンに向かいました。この本の初版印税は、日本の女性解放運動にカンパされます。】