2010年 04月 19日
精神病院をなくした国イタリアから
精神病院に入院している人間性を否定された患者の人生をどうしたらとりもどせるのか。悩める日本の精神科医、家族、ソーシャルワーカー、ジャーナリストなど10人。世界で最も効果をあげているといわれるトリエステに1週間滞在し、探訪した。
トリエステでは、当事者、その家族、看護師、臨床心理士、ソーシャルワーカー、精神科医など精神保健に関わるすべて人たちの「連帯」を五感に感じた日々だった。
サン・ジョバンニ精神病院という公立の病院だった場所が、サン・ジョバンニ公園となっている。閉鎖と拘束の環境が、誰でもいつでも気軽に行き来できる環境に変わったのだ。
緑したたる開放的な公園の中に、イチゴ・レストラン、イチゴラジオ放送局、工房、住宅、園芸養成所と広大な庭園、全体をコーディネイトするオフィスなどが点在している。その放送局でも、庭園でも、レストランでも、精神に病をかかえた人たちが自然に働いている。リサイクルの布で作った素敵なバッグを25ユーロで買った。このファッションとアートの国イタリアで、商業ベースに乗せてがんばる心意気に感動してしまう。
私はとくに精神医療・保健変革にどうジェンダーの視点がはいったかに強い関心をもって参加した。この分野に関しては追って・・・。
◆WHO:gender & mental health http://www.who.int/mental_health/resources/gender/en/
◆つれづれなるままのトリエステ日記50%プラス