2026年 04月 14日
5/17(日)講演会「北欧の女たちは政治を舞台に社会を変えた(比例代表制のノルウェーと小選挙区制の日本)」

3年前、北区で三井マリ子さんの講演「見てきた!ノルウェーの楽しい選挙」を聞きました。講演に感銘を受けた私は、その場で、三井さんの著書『さよなら!一強政治――比例代表制のノルウェーと小選挙区制の日本』(旬報社)を買って読みました。興奮して読んでから3年、私たちの会で三井さんを呼んで話を聞くことになりました。
三井さんはこれまで何度も北欧に足を運んで、女性が暮らしやすいシステムを調査してきました。昨秋もノルウェーを訪問。国政選挙を見てきました。子どもたちも一緒の楽しい選挙運動、選挙におカネを全く使う必要のない候補者、投票率8割、男女半々近い当選者、移民系12人当選、19歳の女性当選などなど・・・。写真もいっぱい見られそうです。
日時:2026年5月17日(日)9:50-12:00
会場:ギャラクシティ。東武スカイツリーラインまたはメトロ日比谷線などの西新井駅下車、東口から徒歩3分。
どなたでも、どうぞお気軽にご参加ください。
秋山 玲子(東京都足立区民)

■『さよなら! 一強政治』が描く歪んだ日本の選挙と5月の風のようなノルウェーの選挙(熊谷さちこ): FEM-NEWS
■参院選:大きな顔をしている政党は軒並み女性を出したくないのだ(『さよなら!一強政治』を読んでby 土野信子) : FEM-NEWS
■『さよなら!一強政治』は目から鱗(伊藤資子): FEM-NEWS
■書評『さよなら!一強政治:徹底ルポ 小選挙区制の日本と比例代表制のノルウェー』(宮地光子弁護士) : FEM-NEWS
2026年 04月 09日
報告「中嶋里美さんを偲ぶ会」
途中退席者を含め70人ほどが全国各地から駆け付けました。この会のおかげで、「家庭科の男女共修を進める会」「国際婦人(女性)年をきっかけとして行動を起こす女たちの会」「鉄連の7人とともに仕事差別・賃金差別と闘う会」「女性連帯基金」「全国フェミニスト議員連盟」などの友人たちと出会え、怒り、喜びあった闘いの日々がよみがえりました。
準備に奔走したのは、荻原みどりさん、高木澄子さん、渡辺文恵さん、若林苗子さん、木崎志づ香さん。楽し気な会の余韻をおすそわけしたく、集合写真(縮小サイズ)を載せます。その写真下は、偲ぶ会の後、ただちに私に届いた渡辺みえこさん(詩人)の詩2編です。

姉妹愛 再び 渡辺みえこ
満開の桜に暖かい風が吹きすぎる
遠くで反戦を訴えるデモの声
武蔵野の市民館に
百人ほどの女たち
女性解放に青春をかけた姉妹たち
老いを迎えた横顔に
金色の陽が揺れる
友と共に 娘とともに 夫とともに
あなたのいのち
私のいのち
共に 生きあう
そのための社会を
女の時代と言われた あのころ
共に戦った
放送局に行った
教科書会社に行った
日本をすこしずつ変えた
今再び そして今こそ
平等 平和を
姉妹愛の
いのちの鎖で
赤いジャケットの里美さんと 渡辺みえこ
里美さん マリ子さん
行動する会の女たち
ありがとう
あなたたちの撒いた種
こんなにいろいろな形の花に
桜の満開の午後
百人ほど集った女たち
ここに里美さんは今もいる
怒りの炎の赤いジャケットを羽織って
どこにでもいく
女だけ お茶くみはおかしい
家庭科女子のみ 憲法十四条違反だ
同じ仕事で女は給料半分?
怒って 抗議して
ときには仲間と 笑って
「そうだ100歳まで生きて、
理想どおりの世の中にしよう」(注)
と書いた里美さん
仲間は 精一杯生きて 世直しを
し続けます
【注 渡辺文恵「中嶋さんが、リブ温泉合宿を提案」(当日のプログラム「中嶋里美さんを偲ぶ会」から)】

2026年 04月 08日
報告「女性を議会に送ろう!」by 武井多佳子(GPRオンライントーク)
「楽しく比例制をめざす会」は、女性議員を増やすための選挙制度改善を目標に学習会を行っています。2021年から5年目を迎えた3月27日、愛媛県議会議員の武井多佳子さんに「女性を議会に送ろう! 30年の歩みをふりかえって」をテーマに話していただきました。

武井さんは、愛媛県議会における女性議員の比率が1割未満にとどまっている現状や、2023年県議選では13選挙区中6選挙区が無投票であったことを話しました。私は、無投票の選挙区が半分近くもあることにまず驚き、そこでは市民に選挙で選ぶという選択肢がそもそもないわけですから、問題の深刻さに愕然としました。
背景には、選挙区の定数が1人または2、3人という少人数であることがあります。衆院の小選挙区制と同様、候補者は、どうしても大政党の現職男性に固定化され、女性候補者や多様な立場の人の新規立候補は難しいのです(注)。つまり、これも日本の選挙制度の欠点なのだと思います。
そのような少数市民派にとって厳しい選挙ではありますが、武井さんはこれまで、松山市議、愛媛県議と当選を重ねてきました。松山市議時代には、男女共同参画条例をめぐる激しいバックラッシュ(反動)に直面しながらも、公的広報表現の見直し、女性職員制服の改善、政治倫理要綱へのハラスメント禁止規定の導入など、成果をあげたそうです。
一方、県議会では、武井さんのような少数会派への不利な扱いや議会改革の停滞、情報公開の不十分さなど、閉鎖性と権威主義の強さに悩まされてきたそうです。
武井さんの話から、制度だけでなく、地方議会に残る風習や慣行など“負の文化”も変えていかなければならないと考えさせられました。
武井さんは、議員として超多忙ななか、女性を1人でも多く議会に送ろうという運動や他の市民活動も幅広く行っています。講演会や女性学セミナー、政治の学校、「怒れる女子会」、憲法カフェ、全国フェミニスト議員連盟(現在代表)といった活動です。
武井さんが議員に立候補した動機のひとつに「憲法の素晴らしさ」との出会いがあったという点は、特に印象的でした。「男女は平等であるべきだ」は、単なる個人の考えではなく、憲法で保障されている「男女平等の権利」に基づくものであるとの発言に、私はとくに共感しました。日本国憲法施行から約80年を経ても、日本はいまだ憲法の基本理念を実現できておらず、これは日本にとって大きな問題です。
武井さんのお話を聞いて、男女平等を実現するためには、現在の選挙制度を比例代表制に変えるという抜本的変革をめざすと同時に、現行の選挙制度である1人区をできるだけ多くの人が当選できる選挙区に改善するなどの転換が必要だと考えました。
また、憲法の理念を実現するために、武井さんのように生命に携わる仕事をしてきた看護師やケア労働者をはじめ、生活に根差した職種の人が議会に出ていき、現場の視点が公の政策に反映されることが重要であると感じました。その人たちが議会で発言できるようにするには、選挙制度が今のままではとても難しいことは明白です。
意見交換の場では、地域によって女性議員の割合に大きな差があることや、議会改革の必要性について多くの意見が出されました。女性議員が少ない中でも奮闘している様子や、女性議員ネットワークを作って支え合っていることが紹介されました。ノルウェーからの参加者は「ノルウェーの議会はほぼ男女半々だが、日本での女性議員の少なさ、それゆえの苦労を知った」とためいき交じりに感想を述べました。とはいえ、神奈川県大磯町に続いて、男女同数の地方議会が少しずつ増えていることに、変化も確かにあると希望を感じました。
全体を通して、女性の政治参画が進まない背景には、選挙制度の問題、議会の閉鎖制、情報公開のなさ、市民の政治参加の弱さといった複合的な要因があることを認識しました。
次回は、5月15日(金)。ゲストは菅太助さん(寺院法務員・市民活動コーディネーター、福岡県佐伯市在住)。市民と議会をどうつなぐか、についてお話いただきます。ぜひご参加ください。
實藤 政子(物流システム開発・改善・業務コンサルタント、楽しく比例制をめざす会GPR)

【注】都道府県議会における女性数は、平均14.5%。国会よりも少ない。愛媛県議会選で当選した女性はわずか4人で、47人中8.5%にすぎない。いずれも16人区、6人区・・・などと定数が比較的多い選挙区から当選している。武井多佳子さんも16人区の松山市選挙区である。
【更新:2026/4/10]
2026年 04月 02日
日本女性初の参政権は146年前の土佐に花開いた
もうすぐ4月10日がやってくる。4月10日は「日本で初めて女性が参政権を行使した日」として知られている。1946年のこの日、それまで男性だけだった選挙が女性にも認められた法の下、衆議院議員選挙が行われたからだ。今年は、80周年にあたる。
しかし、実際は違う。「日本で初めて女性が参政権を行使した」のは、1880年である。146年も前のことだ。
しかも、その女性参政権は、土佐に生まれた一人の女性の男女同権を求めるねばり強い要求によって成し遂げられた。その女性の名は「楠瀬喜多」。

楠瀬喜多が生まれたのは1836年、江戸時代である。彼女は1878(明治11)年という昔に、女性参政権を初めて書面で県庁に要求した女性として知られる。そう、楠瀬喜多こそ日本初のサフラジェットSuffragettesだ。
夫に先立たれた喜多は戸主となって納税義務を課された。しかし選挙権はなかった。そこで彼女は、一計を案じる。
「税金を納めているのに、女性であるがために選挙権がないのはおかしい」。この理不尽に抗うため、地租と地方税を滞納してみよう。案の定、役所から督促状が来た。
そこで喜多は、高知県に対して、「戸主である私には納税義務があります。それなのに選挙権も保証人になる権利もありません。権利と義務が両立していません」などという書面を送った。
この楠瀬喜多の男女同権の主張から、いったい、どのようにして女性初の選挙権獲得にいたったのか。
詳しくは、「叫ぶ芸術」153回(i 女のしんぶん 2026年4月10日号)を。i 女のしんぶんは数少ない女性解放紙。応援するためにも、購読をおすすめします。
【注】楠瀬喜多の墓参に筆者が訪れたのは、2021年11月でした。豊富な情報を下さった高知市自由民権記念館館長筒井秀一さん、本ポスターを使わせてくれた同館の濵田実侑さん、楠瀬喜多の小説『天までのぼれ』(山脇初枝著)を私に勧めたこうち男女共同参画ポレール理事の木村昭子さんに、深く感謝します。
■男女同権を土佐の片隅で要求し続けた女性・楠瀬喜多の墓 : FEM-NEWS
2026年 03月 27日



