日本は首相に解散権がある。だから衆議院議員選挙がいつあるのか、市民にはわからない。世界で最も高い歳費を受け取る国会議員は日本だという調査があるが、高い収入に高い権限を有する議員を選ぶ選挙日程が、首相の胸三寸にあり、国民は突然知らされるなんて、納得がいかない。

さて、スウェーデン、ノルウェーなど北欧諸国では首相の解散権はあってもないに等しい。

ノルウェーでは憲法で9月第2月曜日と明記されていて、私が知る限り、解散による選挙はなかった。スウェーデンは数年前、現首相のステファン・ロベーンが予算案を否決されたため解散をしたが、なんと「50年ぶり」と報道されていた。

ノルウェーは、この9月11日(月)が国会議員選挙だ。議員は196人。現在、保守党を中心とした中道右派政権で、首相は保守党党首のエルナ・ソルベルグ。ブルントラント以来、ノルウェーで2人目の女性首相だ。

9月に向かって、夏休みが過ぎると選挙運動は終盤に近づく。世論調査がさかんに行われ、定期的に主要9政党の支持率が発表される。それによると次期選挙では、労働党を中心とした左派中道政権に変わりそうだ。これまでひとけた代だった中央党(過去の農民党)の人気が10%代まで伸びていて、さらに票を伸ばそうと、党首トリュグヴェ・マグヌス・スラグスヴォル・ヴェーダ(元農業大臣)は、全国選挙バスツアーを企画しているらしい。

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      ▲市場に設けたテントで全党候補者による討論会。買い物途中の市民が聞く

立候補にお金は1円もかからない。だから18歳以上なら、高校生でも立候補可能だ。貧しい移民家庭の子どももいる。教育がいっさい無料なので、貧しい家庭に生まれても、大学院卒や弁護士などの有資格者も多い、そんな背景もある。

政党内で活発に運動をしていると、まず地方議会議員に選ばれる。そこで頭角を現すと国会議員候補に推薦される。日本と全く異なるのは、北欧の場合、地方議員は基本的に無償のボランティアである点だ。大学で学びながら、または保育士や教員をしながら、“余暇”に地方議員の役目を果たす。つまり、地方議会での経験が評価されるということは、無償ボランティア活動が評価されることだ。

選挙は比例代表制だ。各政党が投票日の1年ほど前から選挙区(県に相当する)の政党会議で候補者について話し合い、およそ半年前の3月、選挙区の選挙管理委員会に、候補者名簿が届けられる。この候補者名簿はリストと呼ばれ、リストはそのまま投票するときの投票用紙になる。

比例代表制は、日本の小選挙区制のように最高得票の候補者1人だけが当選して、ほかはすべて落選という選挙ではない。大政党は大政党なりに、小政党は小政党なりに、その票に比例して当選者を出せる。比例代表制とは、「勝負をつけるのではなく、票数の多い少ないを正確に議席に反映させる。つまり多数派と少数派の双方がその大きさに比例して代表される」。三宅一郎の弁だという。小選挙区制は邪悪だと言いきった、石川真澄(元朝日新聞記者)の本に見つけた。

c0166264_0343662.jpg有権者は、候補者を選ぶのではなく政党を選ぶ。だから、政党は旗幟鮮明が命だ。では、どうやって政党の政策を普通の市民が知りえるのか。政党が作成配布するパンフレットやホームページからだけでなく、マスコミが頻繁に暮らしの課題について政党の意見を聞いては報道する。さらに、 Valgomat がある(右上)。

Valgomatとは、税金、学校教育、道路建設・・・など国民の関心あるテーマが書かれていて、賛否を問うもので、全部に答えると自分の答えともっともマッチする政策を持った政党はどこかがわかる、というしくみだ。主要メディアのWebサイトから誰でも簡単にできる。NRK(日本のNHKあたる)では、24項目の問いがあって、冗談でやってみたら私は「キリスト教民主党」に近いと出た。VGというタブロイド新聞では、5項目で、こちらでは私は「労働党」に近いという。

さて、ノルウェー人だったら、どちらに投票しようか。


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ガーディアン紙が、各国の国会議員の年収(歳費)を英ポンドに換算して比較。日本の国会議員は年2200万円。「日本の国会議員は、わが国(イギリス)の国会議員の2.5倍の収入」と書く(The Guardian 11 July 2013)。


来年9月の選挙候補者が決まるノルウェーの秋
ノルウェーの地方議会選挙
選挙制度しだいでは高校生が議員になれる(田口房雄)
今こそ男中心から男と女で決める政治へ(田口房雄)
北欧からの風を吹かせて日本の議会を変えよう(岡田ふさ子)
国会議員年収も政党交付金も世界最高額
日本のカネまみれ政治家からバルセロナを考える
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by bekokuma321 | 2017-07-25 17:37 | ノルウェー

ノルウェーの移民政策

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ノルウェーは、今秋9月、国政選挙を迎える。

選挙は比例代表制だ。1年ほど前から政党は、候補者リストを公表し選挙に備える。有権者は、候補者ではなく政党を選ぶ。どの政党に投票するかは自分の政治信条や政党の政策などで決める。「知り合いが◎◎党だから」という人もいる。

2015
年の地方選では、移民・難民政策に厳しい右派政党が票を減らした(日本の地方議会は“無所属”が多く政党別に統計はとりにくいが、ノルウェーは地方議会も政党政治であり、ほぼどの議会にも平均5つか6つの政党から議員が出ている)。

上記は、20171月に書いた原稿。当時の世論調査によると、寛容な難民政策をとる左派中道政党の人気が高かった。つまりノルウェーはいま右派中道政権だが、今秋9月には政権が交替しそうな雲行きなのだ。

【原稿は、「Voice(なくそう戸籍と婚外子差別・交流会通信)第216201712月号」】


子どもたちがはぐくむ平等と包括教育
イラク移民の少女が国会議員有力候補になれる国
ノルウェー国王のスピーチ録画、277万回再生される
難民、ノルウェーと日本
難民体験学習をするノルウェーの若者
ノルウェーの難民と“児童婚”
ヒジャブ着用をめぐる論争
難民問題
非暴力の出番
ノルウェーの難民・移民政策
新年の報道:ノルウェーと日本
イスラム風刺漫画を擁護する女性作家








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by bekokuma321 | 2017-02-23 15:05 | ノルウェー

c0166264_0231454.jpg連載「衆院秋田3区の政党交付金」第18話まで、3月も末になってやっと全文に目を通しました。

三井さんは、選挙や裁判で体験したことを、絡まった糸を解くように平易にくだいて書いています。それでも、見たことも聞いたこともない、選挙の裏側の会計資料や法制度を初めて垣間見たためでしょうが、私は簡単には読めませんでした。これまでの自分の生活に馴染みのない政治や選挙というテーマについてのやり取りや書類の様々……。

三井さん自身、いくども「恥ずかしながら、知らなかった」「私には無知の罪がある」と書いていますが、当初はほとんど知らなかったようです。しかし三井さんは、疑問をそのままにせず、問題の糸口をつかみ、引きちぎられないようにたどってゆきながら、問題の大元にたどり着こうとします。そこで生まれた新たな疑問には、またひとつひとつたどってゆこうとします。

私に分かるのは、ほとんど何も知らなかった困難な問題に果敢に挑んだ三井さんの底力と明快な頭脳です。

完全に理解してはいない私にもこれだけは分かります。それは、今私たちは消費税が上がることを心配していますが、吸い上げられた皆の税金がこういう使われかたをしているが、それでいいのか、と、「政党交付金」を材料に問題提起していることです。

人によっては、問題の本質を矮小化したいために、いろいろと歪曲してとらえる人がいるかもしれません。しかし「公共の利害に深く関わる問題であり、日本国憲法に定められた表現の自由の下での公正な言論である」という三井さんの文章に賛成です。

湖面に投げた石の波紋が広がるように、多くの人々に、政党交付金への関心が広がってゆくことを期待しています。それが、秋田の政治、いや日本の政治をよくする第一歩だと思います。

最後に、三井さんの「連載」を読んで、普通の暮らしの中にとんでもない謀略が仕組まれてもおかしくないと気づかされされました。

加島 康博 (秋田市、さみどりの会*)

連載「衆院秋田3区の政党交付金」_さみどりの会
党として説明責任がある「秋田政党交付金裁判」
三井裁判和解に思うこと
和解調書と裁判長の真意
女であったゆえに踏みつけられた名誉と尊厳

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(*)2012年暮れ、2カ月にわたる立候補要請を受けて、三井マリ子さんは秋田移住して衆院選に。落選後、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。選挙・裁判をきっかけにできた、女性と選挙・政治を考えるサイトさみどりの会ホームページには裁判情報が掲載されている。裁判は2015年11月和解で終わった
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by bekokuma321 | 2016-04-03 17:12 | 秋田

裁判を起こす、というのは男女関係なく大変な勇気と時間とお金を要する。私の周辺では離婚裁判くらいしか実例がなかったから、なんとなく他人事だった。

しかし、三井マリ子さんが民主党秋田県連代表を相手に裁判を起こしたと聞いてびっくりした。

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三井さんが衆院選に出たのは民主党に大逆風が吹いていた2012年だ。「当選は120%無理だ」とわかっていた。それでも出馬したのはなぜだろう。どうして三井さんはいろいろなものをこれほどまでにむしりとられたのだろう。三井さんをここまで怒らせたのはどんなわけがあったのだろう。

山形県と秋田県はお隣同士とはいえ、距離が遠く文化も風土も違う。時たま接する裁判報道だけでは何とも分かりづらかった。

先日、秋田地裁から帰る三井さんと山形駅で会った。三井さんの話を聞いた後、「陳述書2」を読んだ。読んでいるうちに「これって選挙詐欺じゃないの?」と思った。

相手は女性問題に長く取り組んできた三井さんの心のツボを押したのだろう。秋田の女性たちのために、社会の男女平等のために、議会に女性の声を届けるためにと、いろいろな「ために」が、強い勧誘を受けながらしだいに三井さんに渦巻いたのだろう。

運動期間が短いために苦戦したが、三井さんは供託金ラインをクリアした。さすがだなあ。しかし、三井さんの個人資金から出した供託金を三井さんに戻さなかったなど、懇願して三井さんを秋田移住させた人たちの後始末のお粗末さ。これらは三井さんの陳述書などの証拠で明らかだ。

9月30日は、12回目の裁判だという。和解になるのか。和解になったとしたら、どのような和解条項が出たのか。どういう結論にせよ、この裁判を通じて、民主党秋田県連代表など被告の実態が明らかになることだろう。

被告らの心の中に「女は選挙でつぶしてもたいしたことない」という思いがあったとしたらとんでもないことだ。が、選挙は時として女性差別に直結しやすい。

私事で恥ずかしいが、私は4月の統一地方選挙で山形市から出て、最下位だった。自分の至らなさを棚に上げて言わせてもらうと、前回私を支持してくれた組織から新人(男性)が出た。なんの話し合いも区割り案もなしに選挙戦に入った。ふたを開けたら彼の方がわずかだが私を上回り、私が最後に滑り込んだ。開票を見て混乱するばかりだった。

新人(男性)の選対に、「女性(私)の票ははがしてもいいんだ」「組織外の人間だからはがしてもいいんだ」という気持ちがなかっただろうか。組織幹部は「うちから2人の議員を出した」と鼻高々だが、私にしてみればむしりとられた、という被害者意識の方が強く、気持ちを立て直すのに2か月かかった。甘いと言われればそうだけど。組織というのはナントカ村といえるくらいに同じような価値観を持つ人が多い。ずっと一人で仕事をしてきた私は異分子でしかないのだとわかった。

今でも、彼らの心の中に、「女は選挙でつぶしてもたいしたことない」という意識がどこかで働いたのではないかという思いは消えない。そして、三井さんの裁判を知って、同じような思いを抱いた。
 
伊藤 美代子(山形市議会議員、さみどりの会*)

(*)2012年暮れ、2カ月にわたる立候補要請を受けて、三井マリ子さんは秋田移住して衆院選に出た。落選後、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴した。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。「産むならば 世界を産めよ ものの芽の 燃え立つ森の さみどりのなか」という阿木津英の歌がある。女性は子どもだけでなく、世界を産み出すのだという意味だ。三井さんは、選挙演説に引用しては「私は新しい秋田を産み出したいのです」と結んでいた。選挙・裁判をきっかけにできた、女性と選挙・政治を考えるサイトさみどりの会ホームページには裁判関係の情報が掲載されている。
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【写真:東京都の倍以上もある秋田3区を朝から晩までかけずり回った三井候補。2012年12月】
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by bekokuma321 | 2015-10-04 11:29 | 秋田

c0166264_15134969.jpg2月8日、秋田では昨日に続いて、各紙が三井さんの告発した事件を報道しています。

今日は、秋田の地元紙「秋田魁新報」が大きくとりあげており、これで秋田の多くの人に知ってもらえると思いうれしかったです。

 
▲秋田魁2014.2.8 (クリックすると拡大されます)


▲読売新聞秋田版2014.2.8(クリックすると拡大されます)


▲毎日新聞秋田版2014.2.8(クリックすると拡大されます)


▲朝日新聞秋田版2014.2.8(クリックすると拡大されます)

今日の記事で気づいたのは、ポスター貼りの虚偽記載・横領事件と、有印私文書偽造・同行使・詐欺事件とを分けて書いていることです。秋田魁と読売は見出しも2つつけ、別の刑事事件であることをわかりやすくしています。

また、読売は、「陣営の取りまとめ役の男3人」と表現する一方、「松浦氏の元秘書の女性」と表現しています。朝日は、「書類送検は4人」とはっきりした見出しです。違反容疑者は、男性3人、女性1人と書いています。毎日は、有印私文書のほうに触れておらず、「男3人」とのみ書いています。

テレビのニュース番組でも報道されたようです。そのうち、AABニュース(テレビ朝日系)をネットで見ました。驚いたのはアナウンサーが次のように言ったことです。

「松浦氏の元秘書の女は、開設の権限がないにも関わらず、三井マリ子氏の名義で口座を作り、通帳をだまし取った有印私文書偽造などの容疑です」

ほんの数分のニュースですが、こういう場面で「女」と表現されると、違法行為の容疑者なんだと頭にすっとはいるから、不思議です。

                岡田夫佐子@名古屋  さみどりの会(注)事務局

(注) 「産むならば 世界を産めよ ものの芽の 燃え立つ森の さみどりのなか」。女性は子どもを産むだけではない、世界を産み出すのだという阿木津 英の短歌です。三井さんは、選挙演説に引用しては「私は新しい秋田を産み出したいのです」と結んでいました。三井さんを支援する会の愛称「さみどりの会」の由来です。右上のマークは「さみどりの会」のロゴ(ふじみつこ作)。

秋田衆参両選挙で関係者送検
三井候補秋田追放事件を究明する裁判 3
三井候補秋田追放事件を究明する裁判 2
三井候補秋田追放事件を究明する裁判
        
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by bekokuma321 | 2014-02-08 18:46 | 秋田

c0166264_1242696.jpg先月のドイツの国会議員選挙で、女性は630議席のうち229議席を占め、全体の36.3%となった。ドイツ史上、初。

http://www.frauenrat.de/deutsch/infopool/nachrichten/informationdetail/back/11/article/frauenquote-auf-historischem-hoechststand.html


◆比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
http://frihet.exblog.jp/20789791/
◆ドイツの町のジェンダー規定
http://frihet.exblog.jp/20001461/
◆ドイツ国会、クオータ制を否決
http://frihet.exblog.jp/19880828/
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by bekokuma321 | 2013-10-08 12:45 | ヨーロッパ

朝日によると、14日の参院予算委員会で、牧山弘恵議員が、「若者が政治考える教育」について発言した。その中で、モデルとして取り上げたのは、ノルウェーの中高で行われているスクールエレクションだった。

朝日は「模擬投票」と紹介していた。しかし日本語の持つ印象と、ノルウェーのスクールエレクションの実態は大きく異なる。

国政選挙を目前にして、もし、日本の高校の生徒会が議員候補者を招いて政治討論会を開こうとしても、ほぼ不可能に近い。

ところがノルウェーは全く逆で、国をあげて、政治的に目覚めさせる学校教育を行っている。それが、スクール・エレクション(skolevalg)と呼ぶプロジェクトである。牧山議員のいう「若い人たちが、『自分のために決める』という流れ」を、ノルウェーは長い年月をかけてつくってきた。

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スクールエレクションは、実際の選挙の1週間前に、選挙があるたびごとに行われる。強制ではないが、全国の高校の8割が参加する。

企画主催はそれぞれの学校の生徒会だ。場所は、学校の体育館。その学校のある選挙区の全政党の候補者または代表を招待する。ほぼ全政党の候補者が学校にやってきて、選挙公約を披露する。生徒は質問する。その何日か後、学校ごとに実際の投票所と同じようにしつらえた投票所で投票する。結果は集計され、全国の高校生の投票結果がメディアで発表される。

上の写真は、スクールエレクションを大々的に報道するノルウェー紙。中央は、女子高校生が政党代表に教育政策を質問している。見出しは「タフな質問、拍手喝さい」。

◆ノルウェーは今日、スクール・エレクション
http://frihet.exblog.jp/16817311/
◆スクール・エレクションの結果、労働党大躍進
http://frihet.exblog.jp/16821723/
◆ノルウェー選挙:スクール・エレクション
http://frihet.exblog.jp/12283146/
◆世界一民主的な国
http://frihet.exblog.jp/19256560/

c0166264_2228698.jpgノルウェーのスクールエレクションについて詳しく知りたい方は「政治をタブーにしない教育」(明石書店『ノルウェーを変えた髭のノラ:男女平等社会はこうしてできた』)
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by bekokuma321 | 2013-05-15 18:50 | ノルウェー

c0166264_17564460.jpgうちの選挙区の労働党の1番は、あの人に決まった---こんなニュースが飛び交う。

ノルウェーの国政選挙は9月だが、3月末には、選管に全政党から候補者リストが届けられるため、半年以上も前から、候補者名がメディアでとりざたされる。1番とは、候補者リストのトップの候補者で、当選確実の人をいう。

メディアだけでない。ノルウェーでは、市民も積極的に選挙PR活動をする。それを政府が資金を出して奨励する。責任省は、自治・地方開発省、日本の総務省にあたる。国民の関心を高め、9月選挙の投票率を上げようともくろむ。

今年は総額700万ノルウェークローネが、40団体に補助されることが決まった。およそ1億円。応募は120団体もあったという。歌、コンサート、展示会、新聞発行、ラジオ番組、討論会、選挙ラリー(自動車競技)・・・多種多様。

受賞した団体のひとつは、「黒人、移民、難民の女性たちのための資料センター MiRA」。マイノリティ女性の運動団体だ。55万クローネ(750万円)の授与が決まった。ノルウェーは今年、女性参政権100周年を迎えるが、それと関連させて、意識高揚、対話、投票訓練などをする企画が評価された。

ノルウェーでは、外国人であっても3年以上住んでいれば、地方議会の選挙権・被選挙権が認められる。2007年、初めて投票した外国人は5万人もいた。このようなお国柄あっての企画だろう。

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◆NOK 7 million for information measures leading up to the 2013 election
http://www.regjeringen.no/en/dep/krd/press/press-releases/2013/nok-7-million-for-information-measures-l.html?id=713253

■ノルウェー女性参政権100年から考える
http://frihet.exblog.jp/19227329/
■世界一民主的な国
http://frihet.exblog.jp/19256560/
■移民女性のための移民女性による選挙キャンペーン
target="_blank">http://frihet.exblog.jp/16538174/
■ノルウェー総選挙は「男女賃金格差の解消」が最大の焦点
http://janjan.voicejapan.org/world/0908/0908178849/1.php

【写真 上:MiRAのロゴ、中:労働組合の選挙キャンペーンに集う若者たち、下:労働党の選挙運動をする移民女性。Tシャツには「多様な都市」の文字】
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by bekokuma321 | 2013-02-27 17:59 | ノルウェー

北欧の選挙、日本の選挙

北欧と日本の政治の違いを、国政選挙の実体験もとに探ります。2月16日(土)午後2時、大阪府豊中市のすてっぷにて。すてっぷは阪急宝塚線豊中駅おりたら、すぐです。

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by bekokuma321 | 2013-02-12 21:30 | 北欧

オスロ大学の政治学者ハンネ=マッテ・ナールッド教授が昨日、亡くなりました。54歳の働きざかりでした。心からお悔やみ申し上げます。

専門は、選挙分析でした。多忙な中、私の取材に何回か応じていただいきました。深く感謝申し上げます。教授最後のコメントを、次に掲げます。写真は元気な頃の彼女です。

c0166264_101489.jpg●●●ノルウェー地方選挙レポート2011 【3】●●●

2011年9月の投票日直後、オスロ大学の政治学者ハンネ=マッテ・ナールッド教授(Hanne Marthe Narud)に、結果を分析してもらった。

■ 世界を震撼させた7月の襲撃事件の影響は?
「それほど大きな影響は見えませんね。ただ、7月の事件の前、労働党の支持率はもっと低かった。政権を担っている党は地方選で票を伸ばすのは難しいのですが、労働党が伸びたのは、事件後、民主主義の大切さや選挙の重要性について議論が盛り上がったせいでしょう。投票所に足を運んだ若者が増えたのも、あの事件で政治的関心が高まったからです。その結果、投票率がやや上がりました」

■ ノルウェー女性が地方議会選挙の参政権を得て100年ですが、女性の進出は?
「今回は、女性議員数にあまり変動はなかったのですが、その増加傾向は変わりません。もちろん、ジェンダーはひきつづき課題のひとつです。ジェンダーの問題は、各政党の候補者リストを決めるときに重要なポイントになります。最近は、リストのトップに女性が来ることが是か非か、言いかえれば、市長ポストを女性がどの程度握れるかどうかが焦点です」


◆上記事の全文はノルウェー王国大使館HPに掲載されている
http://www.norway.or.jp/news_events/policy_soc/equality/2011-3/
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by bekokuma321 | 2012-07-22 09:03 | ノルウェー