c0166264_23475285.jpg海賊の格好をした男の子、黒い下着に黒いハイヒールの女性。こんな写真を載せたチラシを宣伝に使ったおもちゃ店は、先日、そのチラシの撤去を命じられた。性による役割を固定化し、男女の尊厳を傷つけているから、という理由だ。

日本なら、この類の広告は野放しだが、これは、スウェーデンのニュース。

昨秋、スウェーデン北部の都市ウメオの大学生Amanda Eklundは、郵便受けでおもちゃ店Lekiaの宣伝チラシ見て、女性の性を商品化するものだと考えて、広告オンブズマン(写真)に訴えた。とくに子ども向けのおもちゃの宣伝にこのようなチラシを使うことは、子どもたちに間違った性のイメージをおしつけることになる、と彼女は思った。

オンブズマンとは行政活動に不服を抱く市民からの訴えを受けて、調査して行政をチェックする公的機関。市民の権利の代理人と言える。

ウメオのケースを扱った広告オンブズマンは、おもちゃ会社Lekiaの広告を調査し「性差別的である」と結論づけた。スウェーデンには性差別広告を禁止する法律はないが、国際商工会議所の広告規定を参照したという。

おもちゃ会社は不服を申し立てたが、委員会の全会一致で、冒頭の結論を出した。おもちゃ会社は「わたしどもは、性差別的に見られるとは思ってもいませんでした」とコメントしている。

オンブズマンは”北欧民主主義の華”と言われている。北欧では、法律というものは独立した特別の監視機関がなければ十分に守られないものだとされていて、その機関は、誰でもいつでも簡単に接触でき、無料でなければならない。それがオンブズマンである。裁判官と大臣を足して2で割ったような強い権限を持つ国家公務員だ。

ノルウェーの平等・反差別オンブッド(オンブズマンのこと)、子どもオンブッドを取材したことがある。

平等・反差別オンブッドは、女性や移民・障がい者が、平等に扱われていないと不満を持つ国民に、用意されている苦情処理機関だ。市民から持ち込まれた差別ケースを調べて、必要ならマスコミに公表して、事業者がちゃんと差別撤廃にとりくんでいるかのお目付け役となっている。

子どもオンブッドは、子どもたちからの声を吸い上げて、学校や親に制度改善に向けてモノ申す。あくまでも子どもの権利を擁護するのが、子どもオンブッドだ。オンブッドへの苦情申立書は一応あるものの、「メモ」でも電話でもいいのだという。訪問したとき、オスロの事務所には、大きなクマのぬいぐるみをはじめ、おもちゃがたくさん置いてあった。

スウェーデンの広告オンブズマンの法的根拠は国際商工会議所の規約だという。なら、日本の性差別的広告にも応用できるはずだ。政府の男女共同参画推進局にやる気があれば、の話しだが。

Lekia
Umeåföretag fälls för sexistisk reklam
Leksaksbutik i Umeå fälls för sexistisk reklam
Reklamombudsmannen(広告オンブズマンのホームページ)
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by bekokuma321 | 2017-01-07 00:02 | 北欧