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アテネ宣言

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欧州連合EUは、政治の場を男女半々にするため、90年代から具体的に動いた。カネもヒトも使って。

その政治における男女平等政策推進の起爆剤となったのが、この「アテネ宣言」だ。力強く、説得力あふれるこの宣言文は、ポスターやカードとなってEU加盟国に広がっていった。

そして、最新のEU議会の選挙で、女性議員は、全議員の37%を占めるまでになった。目標とする50%には至らなかったが、わずか10%台だった80年代から見ると、大躍進だ。

ひるがえって日本の衆議院には女性はわずか8.1%しかいない。男性が92%を占めているのだ。これは、アテネ宣言流に言うなら、日本社会全体の損失であり、かつ日本人全体のニーズと利益に反する。

アテネ宣言は、1992年ギリシャのアテネで誕生した。アテネ宣言が生まれた背景には何が? 答えは「叫ぶ芸術ーーポスターに見る世界の女たち」を。
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by bekokuma321 | 2014-11-26 15:55 | ヨーロッパ

クオータ制を日本にも

今朝の毎日新聞、加藤登紀子さんの連載「Tokiko's Kiss」に、滋賀県知事だった嘉田由紀子さんがゲストで出ています。

2人の対談ですが、後半はクオータ制について熱弁をふるってます。女性の政治参加には、やっぱりクオータ制ですね。

先月も、毎日新聞は、クオータ制についてわかりやすい記事を書いてました。コラム「発信箱」で、「政府がお手本」というタイトルでした。書いたのは福本容子論説委員。

この記事の後半は、『ノルウェーを変えた髭のノラ』(三井マリ子、明石書店)を参考にしていました。引用します。

◎◎◎
2016年までに上場企業は取締役の3割以上を女性に−−。またヨーロッパの急進的な国かと思ったら、東南アジアのマレーシアで政府が打ち出した目標だった。

強制力はまだないけれど、時間がかかりすぎれば義務化やむなし、という声もあるみたい。

政府が民間の目標に踏み込んだのには、ある成功体験があった。04年、「行政府は管理職の3割以上を女性に」と閣議決定し達成したことだ。決定前に18%だった女性比率が6年で32%である。

日本も同じころ、似たような30%目標を閣議決定した。こっちの期限は20年。だけど、時間があればできる、というものでもない。むしろ逆かも。昨年10月時点の中央省庁平均(課室長職以上の女性比率)は、「過去最高」で3%!

「見える化」とか言って府省ごとの成績も公表しているけれど、見えるのは寒々とした現状だ。10%超は、消費者庁と人事院くらい。15年度の“目標”が「3%程度」で昨年実績0.7%(1人)の金融庁も、特段ひどい感じはしない。

上場企業に「男女とも取締役の40%以上」を法律で義務付け、違反が続けば解散処分という超厳罰で目標を達成したノルウェー。言いだしっぺは男性の産業貿易相だった。その彼が言い切っている。「財界の男女均等なんて、法律で規制でもしなければ、何十年かかってもできない」(三井マリ子著 「ノルウェーを変えた髭(ひげ)のノラ」)

企業の自主性に任せなかったノルウェーと、数値目標さえ各社ご自由に、の日本。政府がお手本になれるか、政権に覚悟があるかが決定的に違う。集団的自衛権で発揮した、あの指導力でなら、「30%」なんてちょろいと思うけど。(2014・10・10)◎◎◎

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みんなの党や民主党が、政党の綱領にクオータ制を入れるというニュースがありました。クオータ制を三井さんが日本に紹介して四半世紀、やっと、日本の政党がクオータ制に本腰を入れ始めたようですね。

おかはしときこ さみどりの会

赤松良子賞と女性差別撤廃条約
11月25日赤松良子賞記念シンポ
男女共同参画白書とクオータ制
日本の政党にクオータを実行する気は見えない
ノルウェー外務大臣とクオータ制
連載「クオータ制」5 クオータ制が生んだ名物教授
連載「クオータ制」4 欧州連合EU議会は35%が女性
連載「クオータ制」3 インドの目標は33%
連載「クオータ制」2 それは政党の候補者リスト作りから始まった
連載「クオータ制」1 あの国でも、この国でもクオータ制
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by bekokuma321 | 2014-11-03 17:12 | ノルウェー

EU議会、女性議員は37%

「議会も市民社会と同じく男女半々にしよう」

「ヘミスフィア(議場)の半分は女性が座る席だ」

こうしたスローガンを掲げて、さかんに運動したが、結果は、目標には遠く及ばなかった。5月行われたEU議会選挙の話だ。

選挙の結果、EUの女性議員は37%になった。前回35%からわずか2%増だった。

EU議会選挙の歴史を見ると、1979年には女性は6人に1人しかいなかったが、2014年は3人に1人に増えた。

倍にするのに、35年間もの長い年月が必要だったとは、何とも情けない!

女性議員が男性議員を上回った国は3カ国で、アイルランド55%、フィンランド54%、クロアチア55%。男女半々の国も3カ国で、オランダ、スウェーデン、エストニアだった。

さっそく明日7月9日、ブラッセルで、男女平等の議会づくりと民主主義を求めて、国際会議が開かれる。題して「弁解するな、EU議会選挙後の男女平等。次は何?」。午後1時から5時半までの長時間会議だ。

この日本は、女性議員率、世界189カ国中161位だ。情けなくて、恥ずかしくて、穴があったら入りたい。

女性議員を少なくとも30%にするために、具体的戦略を練るときではないか。国会議事堂を1日貸し切り、女性運動団体、政党、地方議会、国会など各分野の男女平等推進に責任を持つ人たちが一堂に集まって、2020年までにすべての議会の30%にするには、今、何をしなければならないかを決める――その潮時だ。

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(Graph by FEM-NEWS)

parity democracy
Support 50:50 Parliament
No More Excuses. Gender Equality after the EU Elections – What’s next ?
日本の女性議員率、世界189カ国中161位
フェミニスト党EU議会に当選
男女平等なくして民主主義なし
アテネ宣言
叫ぶ芸術_ポスターに見る世界の女たち
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by bekokuma321 | 2014-07-08 20:19 | ヨーロッパ

■私たちは、都議会本会議内で女性差別発言をした自民党都議会議員を特定し厳正に処分するよう、自民党東京都連に対して強く求めます。

関心のある方は、上のリンク先をクリックを。あなたの声をネットで届けることができます。

6月18日、東京都議会で少子化・晩婚化対策を質問した塩村あやか議員に対して、「自分が早く結婚すればいい」「産めないのか」というセクハラ野次が議場から飛んだ。それに笑って同調した議員もいたという。

塩村議員はセクハラ野次をとばした議員の特定と処分を都議会議長に申し入れたが、議長は受け入れなかったという。

日本では、働く女性の6,7割が第1子出産後に退職するといわれている。女性が子どもを産んでも気持よく働き続けられないからだ。

少子化を食い止める最も効果のあること、それは、子どもを産んでも働き続けられるような社会にすることだ。議員なら、そのための政策やサービスを進める先頭に立つべきだろう。塩村議員は、出産機能を持つ女性の立場から、関連の質問をしたまでだ。

今、日本中から、この都議会セクハラ野次に対して抗議の声があがっている。この事実を受けとめ、当該議員は、自ら名乗り出て謝罪してほしい。都議会は、2度とこのようなことが起きないよう、全議員へのセクハラ防止研修をしたほうがいい。

塩村文夏都議への「セクハラヤジ」 都議会に抗議が殺到
『セクハラ110番』(集英社)
ハラスメントをなくすために
企業の4分の1以上「育休より退職を」
東横インで起きた性暴力
オバマが選んだジョゼフ・バイデン
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by bekokuma321 | 2014-06-22 00:18 | その他

c0166264_1230828.jpgアフリカ大陸にある国、ベナン、コンゴ、ナイジェリア。

これらの国々は、私たち日本人にとって余りにも遠い国だ。私もネット情報以外に、3カ国の事情を知らない。

経済的には低開発国であり、国民は極端な貧しさの中であえいでいると思われる。

3カ国から出された統計を一応信じて比べると、女性の識字率は、ベナン23.3%、コンゴ54%、ナイジェリア60%である。ナイジェリアでは、現在、女子生徒200人以上がイスラム過激派に誘拐拉致され、世界が震えあがっている。

一方、わが日本。GDP世界3位の経済大国。G7に参加した首相は、世界の指導者ぶっている。女性の識字率は99%、女性の平均寿命は86歳で世界1だ。

しかし、である。日本は、これらアフリカの3カ国と共通点をもつ。国会における女性参加の低さだ。

世界の国会(1院)における女性国会議員の割合を見てみよう。2014年5月時点で、ベナン8.4%、日本は8.1%、コンゴ7.4%、ナイジェリア6.7%だった。 これら日本を含めた4カ国は、世界189カ国のなかで、次のように並ぶ。

ベナン    160位
日本     161位
コンゴ     162位
ナイジェリア  163位

さてと、日本という国には、政党交付金という制度がある。

政党の活動を活発にするために、国民1人あたり250円の税金を出し合ってつくった。総額320億円。世界最高額だという。

この血税である政党交付金は、国家予算から政党の本部に配布される(共産党を除く)。2012年は、民主党 165億、自民党 102億、公明党 23億円 みんなの党 11億、社民党8億・・・。

政党本部にはいった政党交付金は、各県の政党支部に流れ、候補者の政治・選挙資金になる。

強調したいのは、政党交付金のほとんどは、男性政治家の政治活動に消えているということだ。そう、320億円という巨額の血税は、平等に配分されてなどいない。

c0166264_13245681.jpgそこで、常日頃から思うことがある。政党交付金を法的に担保する「政党助成法」に、「政党の候補者の少なくとも半分は女性とすること」という但し書きをつけたらどうか。

少なくとも女性候補者の割合に応じて、減額措置をとったらどうか。そうでもしないと、日本の政党幹部は、女性候補者擁立や女性議員増など歯牙にもかけない。減額による余剰金は、女性議員を増やそうとガンバル民間の女性団体に寄付したらいい。

男女不平等をほおっておいたまま恥じない団体(政党は単なる団体)に、どうして国庫のカネを補助し続けるのか。理由が見つからない。


Women in Parliaments:IPU
日本の女性国会議員、189カ国中163位
日本の女性議員率、世界163位
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
政府の男女平等計画案にクオータ制
女性と政治キャンペーン、クオータ制
日本の政党とクオータ制

【写真上:女性ゼロ議会、下:2012年衆院選における政党別女性候補(ピンク)】
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by bekokuma321 | 2014-06-10 12:44 | アジア・アフリカ

女性市区議員13.6%

「来年は統一地方選挙。多くの女性が挑戦して欲しい」。こう言うのは、秋田市議会議員見上まり子議員だ。

秋田市議会議員39人のうち女性は5人。12.8%だ。かろうじて1割を超したが、全国平均13.6%を下回っている。

下記のグラフ(『全国市議会旬報 4月15日版』)によれば、現在、女性議員は全体の13.6%だ。合併などで議員数が減った割には、女性議員の割合は増えている。

しかし、日本政府が目標にする「2020年まで、社会のあらゆる分野の指導的地位に、女性を30%」にほど遠い。2020年までわずか7年しかない。5年間でたった1%という、このスピードからしたら、2020年の女性議員はよくて15%ほどか。

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以上、見上議員のブログ「はつらつ秋田を考える」を参考にした。

さて、以上は、あくまでも市区議員における女性の割合だ。これに町村が加わると、さらに女性議員割合は下がる。

地方議会は国会と異なり生活に根差した政策を決める場だ、といわれる。しかし、その場の9、8割が男性では・・・これじゃ、保育所の充実、介護地獄の解消、セクハラ・DV・ストーカー対策がすすまないわけだ。

日本の女性国会議員、189カ国中163位
日本の女性議員率、世界163位
男性偏重政治が原発政策にもたらす弊害
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by bekokuma321 | 2014-05-08 20:49 | 秋田

日本、OECD統計でも最悪

c0166264_11141582.jpg日本は、OECD諸国の中で最悪。

女性が国会(第1院)にどのくらい占めているかの最新の国際比較だ。

IPUの今年4月統計で、日本の国会における女性率は190カ国のなかで163位だったから、当然の数字だ。何度も繰り返しになるが、これでは、天の半分を支える女性の声が公的政策や予算に反映するはずもない。

OECD報告書「How’s Life2013」は、次のようにコメントする。

「選挙権は男女にあるものの、国会議員における男女格差はいまだに大きい」
「女性議員の占有率は、15年前の17%より格差は解消されたものの、平均27%にすぎない」
「トップは北欧諸国と南アフリカで42%。続いて、スペイン、メキシコ、ベルギー3カ国が36%ないし38%。しかし他の国々は20%以下にすぎない」

堂々、最低にランクインした日本は、下のグラフの最左。JPNと記されている。10%以下だ。中央の黒い棒がOECD平均27%。

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男女共同参画社会の実現は21世紀の我が国社会を決定する最重要課題―――こんな言葉を明記した法律があったっけなぁ。あれは、たしか、1999年6月のこと。男女共同参画社会基本法という法律だっけか、森まさこ大臣。

森大臣、あなたは、安倍首相のいう女性の活用とやらで、当選1回ながら初入閣。だって、あなたは、選択的夫婦別姓は家族崩壊などと唱える「神道政治連盟」のメンバー。神道政治連盟こそ、民法改正運動に長年、圧力をかけてきた右翼的団体だ。そう、あなたは、これ以上ない“最適の男女共同参画担当大臣”だ。


http://www.keepeek.com/Digital-Asset-Management/oecd/economics/how-s-life-2013/gender-differences-in-well-being-can-women-and-men-have-it-all_how_life-2013-8-en#page9
http://www.keepeek.com/Digital-Asset-Management/oecd/social-issues-migration-health/close-the-gender-gap-now_9789264179370-en#page1
■日本の女性議員率、世界163位
http://frihet.exblog.jp/19872037/
■日本136カ国中105位
http://frihet.exblog.jp/20872767/
■南ア、女性50%に向け全国キャンペーン
http://frihet.exblog.jp/10972917/
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by bekokuma321 | 2013-11-16 11:28 | アジア・アフリカ

c0166264_1242696.jpg先月のドイツの国会議員選挙で、女性は630議席のうち229議席を占め、全体の36.3%となった。ドイツ史上、初。

http://www.frauenrat.de/deutsch/infopool/nachrichten/informationdetail/back/11/article/frauenquote-auf-historischem-hoechststand.html


◆比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
http://frihet.exblog.jp/20789791/
◆ドイツの町のジェンダー規定
http://frihet.exblog.jp/20001461/
◆ドイツ国会、クオータ制を否決
http://frihet.exblog.jp/19880828/
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by bekokuma321 | 2013-10-08 12:45 | ヨーロッパ

ノルウェー国会議員選挙が終わり、予想通り、社会民主主義政権から保守主義政権に交代することになった。

169議席のうち、女性67議席、男性102議席だった。女性の割合は39.6%。前回から1議席も増えなかった。

女性の議員の多くは労働党所属だった。しかし、首相は保守党党首エルナ・ソルベーグ。同国2人目の女性だ。

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http://www.aftenposten.no/nyheter/iriks/Kvinneandelen-pa-Stortinget-oker-ikke-7305915.html#.Ui7u5tyCjGg
http://www.newsinenglish.no/2013/09/09/the-importance-of-being-erna/
◆次期首相の写真http://www.tv2.no/nyheter/innenriks/slik-ble-hun-hele-norges-erna-4118539.html
◆日本の女性議員率、世界163位
http://frihet.exblog.jp/19872037/
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by bekokuma321 | 2013-09-10 21:20 | ノルウェー

今回の参院選の投票率は52%。自民圧勝。女性議員もさほど増えなかった。そんな選挙が1週間前に終わった7月27日。三井マリ子さんの講演会が岡谷市であった。東京に行くついでに、立ち寄った。

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演題は、「北欧からの風:三井マリ子さんのノルウェー取材より」。とくに女性の政治参画についてだった。まず、スクリーンいっぱいに広がる、“黒の議会″という写真から始まった(上)。

今から約130年前のノルウェー・オーモット市の市会議員が一堂に会した白黒写真だった。女性議員は1人しかいない。

続く2枚目は、現在のオーモット市議会(下)。ちょうど男女半々だ。130年という時間経過は、同じ市議会をどう変えたか。三井さんは、「長野県中川村は、10議席中女性は1人だそうですね」と、ノルウェー130年前と同じである長野の様子も混ぜながら・・・会場の参加者に問いかけて、答えを引出しつつ、その変化をこうまとめた

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男性ばかりの議会が、男女半々となった。そして、真っ黒な背広にネクタイという制服のような服装が、色とりどり、ポロシャツあり、ブラウスあり、Gパンあり、となった。かしこまった容貌から、くつろいだ格好となった。

男女半々の議会は、ノルウェーの一地方議会だが、この変化は、決して特別な地域の特別な自治体の特別な例ではないそうだ。

次に、世界の女性議員増員運動ポスターの紹介にはいった。三井さんが足で歩いて集めたものだという。

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1枚目はノルウェーのポスター(上)。1960年代から起こった女性を議会に増やそうという運動の1枚だ。スローガンはズバリ「女性に投票せよ!」。投票箱の上で北欧の妖精が「女性候補に入れなさいよ」と見張っている。手書きの素朴な絵から、当時のノルウェー女性の心意気が伝わってくるようだ。

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デンマークのポスターは、「ヨーロッパの風景を綺麗にしよう」(上)。男性が軍隊のように整列する写真と、ラフな格好の男女が肩を組んで笑っている写真の2枚が並ぶ。なんとここに書かれたデンマーク語の「綺麗に」は「平等に」と同じ単語だという。つまり、このポスターは、「ヨーロッパの風景を平等にしよう」を叫んでいるのだ。

ベルギ―のポスターは、「政治の風景を変えてみよう!」。そのスローガンの横には、首から下は背広姿の男性、顔の部分だけが女性の写真に変えられた1人が立っている。言語がわからなくても、言わんとすることは一目瞭然だ。

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次はフランス。「政治は、男性の問題ではない―自分の地域で運動しよう」 (上)。こんな刺激的なスローガンが書かれたポスターから、こちらを見つめている女性は、魅力的なパリジェンヌ。

「こんなポスターが、選挙の前に町に貼られ、社会全体で女性議員を増やそうと頑張ってきたのです」と三井さんは強調する。こういうポスターが貼られていたら、選挙もちょっと楽しくなる。

そして、話はクオータ制へと続く。物事を決める場には一方の性が4割から6割いなければならないという制度だ。ノルウェーで始まったこの制度が国連やEUなど各国に見習われるようになった。

こうした世界各国の女性の政治参画運動を概観したあと、ノルウェーを20年以上取材してきた三井さんによる「ではなぜ平等の社会をつくることができたのか」に移った。

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最初に、三井さんが視察したケアを必要とする人たちのセンターで撮影した1枚が登場した(上)。場所は、特別養護老人ホームのサロンみたいなところ。三井さんを案内した市長が壁際に立ち、高齢の利用者二人を囲んで、ナースかヘルパーか4,5人くつろいでテレビ観賞をしている。休憩中のようだ。

「このサロンではなく自室にいる多くの利用者をケアする職員がほかに十分いるということです」と三井さん。「市長が来ているのに、職員はとくに立ちあがりもせず、脚を組んで笑ったり…リラックスしたままの態度です。市長も後でニコニコ。これが、ノルウェーの平等を表す象徴的1枚です」と力を込めた。

社会民主主義の国、ノルウェーの福祉社会・政策の原則を示す文字がスクリーンに大きく映る。

「貧困は社会の問題である。個人の失敗ではない」「個人や社会が貧困に陥らないようにするのは、国の責務である」「貧困は根絶できる」――短くて、分かりやすくて、力強い。こんな素晴らしい理念をノルウェーは何年も闘って作ってきたのだ。

地方議員はほぼ全員ボランティアであること、選挙制度は国も地方も完全比例代表制であること、政党がつくる候補者名簿(リスト)には男女交互に名が並ぶこと、などなど。三井さんの近著『ノルウェーを変えた髭のノラ』(明石書店) を読んでいた私だが、あらためて感動した。

さらにスクール・エレクションと呼ばれる中・高での「模擬選挙」。なんと生徒会が、本物の政治家たちを学校の体育館によんで、生徒たちと選挙討論会をするのだという。

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女性ロックバンドのメンバーである女子高校生は、サッカーに予算がついてロックバンドに予算がつかないことをどう思うかと各党代表に堂々と質問している。その写真(上)には、会場からため息がもれた。

この1枚だけではなく、全体に、あまりの日本の選挙制度との違いにショックを受けたという参加者が多かった。

質問タイムでは、①投票率を上げるためにはどういう対策をとっているか ②ボランティア議員はなぜ務まるのか ③日本の議員は調査をしたりするのに大変経費がかかり、ボランティアではできないのでは、などがあがった。

投票率に関しては、ノルウェーに限らず北欧では、投票率が8割を切ると「民主主義の危機」という認識があり、対策をとるための委員会が設けられる、という答えだった。地方議員が無報酬であることは、北欧だけでなく多くの国に例があり、日中は公務員や会社員など普通の仕事についていて、夜に議会が開かれる、のだという。「政治をタブー視して、公務員の政治活動を禁止している日本のほうがおかしい」と三井さん。

名古屋から参加した私は、河村たかし名古屋市長が議員報酬半減を掲げて市長に当選したこと、彼は、集会で“ヨーロッパの議員はボランティアである”と発言したこと。矢祭り町の議員報酬日給制など日本の例を紹介した。

三井さんの講演が終了し、講演内容が詳しく書かれている『ノルウェーを変えた髭のノラ:男女平等社会はこうしてできた』(明石書店)は、即完売。7冊しか持参しなかったことが悔やまれる、と三井さん。

末筆になったが、三井さんの講演会を主催した長野県婦人教育推進協議会に、心から感謝したい。

岡田ふさ子筆(写真は全て三井マリ子)

◆9月にむけて、選挙運動始まる ノルウェー
http://frihet.exblog.jp/20421022/
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by bekokuma321 | 2013-07-28 14:19 | ノルウェー