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by bekokuma321 | 2017-08-05 12:17 | その他

2017年7月26日、夕方6時半から、北九州市男女共同参画センター・ムーブにおいて、「女子力は政治力!女子力が社会を変える」と題したセミナーが行われた。

講師には女性政策研究家の三井マリ子さんをお招きして女性の政治参画について、北欧ノルウェーと日本を比較しながら話をして頂いた。三井さんが20年以上にわたって撮影してきた多くの写真が示され、教員だった私は小中高生が選挙に積極的に関わる姿に目を奪われた。

ノルウェーもかつては男性中心の社会だったが、女性たちの粘り強い要望・運動で政治を変え社会を変え、今や世界一幸せな国になったそうだ。

1980年代から国会も地方議会平均も3割以上が女性で、女性議員がゼロのところは一つもないそうだ。その点日本は?

国会に女性の占める割合は9%に過ぎない(衆院)。しかも全国の市町村には「女性ゼロ議会」が多数あり、町村では3分の1が「女性ゼロ議会」という衝撃的な話を聞いた。わが福岡県でも「女性ゼロ議会」が12市町村もあるという発表に愕然としてしまった(注)。

子育てや介護は、多くを女性が担っている。保育所不足に始まり、それらを担う人の低賃金問題、人手不足等々今や社会問題になっている。こうした日々の課題に中々手が付けられないのも、女性議員が少ないことに一因があると納得した。

講演後の意見交流の席では、選挙制度についての質問や、日本のこの現状をどこから変えたらよいのかといった質問が多く出された。三井さんは「まず貴方が行動を起こしましょう」と答えた。力強い言葉に会場からは、溜息混じりの賛同の声が上がると、次に「私、立候補します」との発声に感嘆とも応援ともとれる声があちこちから湧いた。

もっともっと時間が欲しい程盛り上がった素晴らしいセミナーが、大盛況のうちに終えた。三井さんありがとうございました。

廣瀬 愛子(元小学校教員)


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       ▲パワーポイントで説明する北欧ノルウェーの暮らし・政治・女子力

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       ▲意見や質問が次々にとびかった意見交流会

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 ▲後片付けを終えた世話人と福岡市から来た女子会のみなさん。主催したI 女性会議小倉支部の森本由美市議(右から4人目)、三井マリ子講師(右から2人目)

【写真:上2枚は森本由美市議提供。3枚目は三井マリ子提供】

【注】福岡県「女性ゼロ議会」12市町村:豊前市、東峰村、大任町、赤村、上毛町、篠栗町、広川町、宮若市、久山町、嘉麻市、鞍手町、芦屋町(2017年7月付)

あざやかな歴史
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by bekokuma321 | 2017-08-01 11:07 | ノルウェー

東京都議選と女性

東京都議会議員選挙で、小池都知事率いる「都民ファースト」が大躍進し、自民党は大敗した。女性は、127議席中36人、割合にして28.3%と過去最高となった。

政党別の女性議員数と割合は、自民党23人中1人4.3%、公明党23人中3人13%、共産党19人中13人68.4%、民進党5人中ゼロ、都民ファースト55人中18人32.7%、生活者ネット1人中1人100%、維新の党1人中ゼロ。共産党の女性議員の多さが目立つ。

東京都の女性には、致命的政治課題が山積している。最も深刻なのは、女性の多くが非正規労働者であることだと思う。身分が不安定なうえ、賃金や休日など労働条件が極めて厳しい。この、職場における女性の地位の低さは、セクハラ・パワハラを生む温床であるうえ、さらに家事・育児と仕事の両立という、ごく当たり前の暮らしを続けることを著しく困難にする。

しかし人口の半分以上を占める女性が生きて行く上での、この基本のキは、都議選のテーマにはならなかった。「女性の正規雇用の拡大を」(ネット)、「同一価値労働・同一賃金原則の均等待遇の実現」(社民)を公約に掲げた政党・政治団体はあったが、票にはむすびつかなかった。

今回、当選した女性には子育て中の働く女性も多い。女性議員は都民の代表だが、都民女性の代表でもある。東京都の職場を女性に優しい職場に変えるため、「東京都雇用平等条例」を成立させる先頭に立ってほしい。東京の企業が変われば日本の企業は変わる。


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小池ゆり子候補と日本会議
女性議員増法案、成立ならず
6月15日「女性議員増やそう法案を成立させよう集会」へ
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意見書あいつぐ「増やせ女性議員、なくせ女性ゼロ議会」
フランス県議会、男女半々に
フランスの政党交付金は男女平等化資金に
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by bekokuma321 | 2017-07-03 11:28 | その他

2017年6月1日、列国議会同盟IPUは、「国会における女性議員の割合」を発表した。下院の比較によると、トップはクオータ制をとるルワンダで61.3%。世界平均は23.4%。世界193カ国を調査した。

日本は9.3%、世界164位。164番目にまで下がったのは、初めてのことである。この目をおおいたくなるような恥ずべき記録達成を知ってか知らずか、日本の国会は理念法にすぎない「女性議員増法案」すら成立させず閉会した。

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▲Women in national parliaments_Situation as of 1st June 2017_by the Inter-Parliamentary Union

女性議員増法案、成立ならず
6月15日「女性議員増やそう法案を成立させよう集会」へ
「身を切る改革」どころか「民意を切る改革」
日本の女性議員率、世界189カ国中161位
日本の女性議員率、世界163位
世界で最も女性議員が多い国ルワンダ
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by bekokuma321 | 2017-06-19 09:22 | その他


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日本が、細川内閣時代“政治改革”の熱狂のもと、小選挙区制選挙に変えたころ、「小選挙区制は公平でない」と捨てた国がある。ニュージーランドだ。


1996年、ニュージーランドは、小選挙区制を廃棄処分して小選挙区比例代表併用制に変えた。併用制は基本的に比例代表制である。日本の小選挙区比例代表並立制は小選挙区制が基本であり、言葉は似ているが中身はまったく異なる。


今秋、ニュージーランドは国政選挙を迎える。選挙制度は小選挙区比例代表併用制だ。小選挙区制時代は、イギリスのように2大政党以外は絶望的だったが、制度改正によって、小政党から当選できるようになった。活躍めざましいのは緑の党。いま14議席だが、さらに伸びそうだという。


緑の党共同代表の国会議員メティリア・テュレイMetiria Tureiが、いかに選挙制度が政治を変えたか、を語る。イギリスの運動体「選挙変革ソサイアティ」サイトに載った英文記事をかいつまんで和訳する。

「小選挙区制のころは、国民党と労働党しか政権をになう可能性はゼロ。しかも40%以下の票しか獲得してなかったのに、です。一方、他の小政党は15%から25%の支持を得ても議席にはつながりませんでした」


「そこで80年代から国民の意思が票に反映せず死に票になってしまう、と猛烈な不満が国中にわきおこりました。労働党が選挙改革に乗り出し、その後の国民投票につながりました。1992年の国民投票は、選挙制度を変えるか否か。次に1993年は、変えるとしたらどんな選挙制度か、というものでした。緑の党は、選挙制度変革イエスに向かって、その議論に勝とう、という姿勢で臨みました。その議論に勝ったら、かならず比例代表制が選ばれる、と考えたのです」


「こうして比例制中心の併用制に変えることができました。1996年の初の選挙。緑の党は他と政党連合Allianceを組んで立候補し、議席を得ました。2大政党以外の小政党から当選は初めての事件で、大喜び。その後、緑の党は、連合から独立して、1999年の選挙で5%以上を獲得。7人の議員を誕生させました」


「併用制選挙での大きな変化は女性です。初の併用制選挙で、20%だった女性が、一夜で、30%になったのです。さらに、マオリ党の議員は倍増。マオリ党議員はわずか3人でした。それが併用制になったとたん7人です。併用制選挙が続いた結果、常に7人から11人のマオリ女性が国会に選ばれるようになったのです」


「まだ問題はあります。比例候補者以外では女性は40%に過ぎません。政党は小選挙区に男性を候補としがちなのです。社会の性差別が残っており、男性のほうが当選しやすいためです。多様性を期待するなら、小選挙区制ではなく比例代表制です。要するに、比例代表制のほうが、より公平な選挙制度だといえます」


「緑の党から聾者の議員が出ています。わが国ではじめてのことです。でも、まだ車椅子の議員は出ていません。まだまだ壁が厚いということです。でも、聾の国会議員Mojo Matherは、過去2年間で、ハンディを持つ人たちのためにものすごい業績を上げています」


「比例代表制は万能薬ではありません。でも、人々にチャンスを与えます。閉じられていたドアを開けます」


小選挙区制の国で、比例代表制を求めている運動を続ける人に対して、彼女は次のようにアドバイスする。


「公平性が大事だと考える人々を止むことなく励まし続けることです。『あなたの1票は、無視されてはいけない票なのです』とね」


How PR ‘completely transformed’ New Zealand politics: Metiria Turei, Green Party co-leader
小選挙区制の日本、比例代表制のノルウェー
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
北極に最も近いバルドー市も女性議員は約4割

【写真はメティリア・テュレイ国会議員。Facebookより】












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by bekokuma321 | 2017-04-13 16:33 | アジア・アフリカ

秋田魁新報が、127日、秋田県内の女性議員について特集していた(下)。


秋田県の和崎ハルがトップ当選した衆院選(1946年)は、初めて女性が参政権を行使した選挙だった。当選した女性は39人だった。70年以上経て、現在44人だから、5人しか増えていない。


1947年、衆院選と同じく女性が初の参政権を行使して、統一地方選が行われた。秋田魁新報によると、女性は、この県会議員選で4人、市町村議会選で15人当選した。当選者に占める女性の比率は県議会が8.3%、市町村議会は0.4%、だったという。


この初の統一地方選からちょうど今年は70年。2017126日現在で「(秋田県内の)議員総数に占める女性比率は、県議会14.3%、市議会8.0%、町村議会7.2%」と報道している。70年もの時が経っても、女性議員の割合は遅々として進まない。


女性には、男性とは異なる性ゆえの優しさがあるように僕には思う。その優しさを発揮するには、いろいろな方法があるだろうが、女性の議員を増やして、社会政策に生かすことも大事な方法であろう。そもそも人口の半分が女性なのだから、議会も半分は女性で自然だと思う。


さて、女性の地位が高い北欧の国はどうだろうか。


三井マリ子著『ノルウェーを変えた髭のノラーー男女平等社会はこうしてできた』(明石書店)、『男を消せ!ノルウェーを変えた女のクーデター』(毎日新聞社)、『ママは大臣 パパ育児』(明石書店、オンデマンド版)3冊を読んだ。本の中から、重要だと思ったことを述べたい。


2006年の内閣は全18人中、女性8人(40%以上)。主要政党7党中、4党が女性党首。国会議員も4割が女性。2007年の、ノルウェー地方議会選挙では、全市議会議員中37.5%が女性だった。女性が50%以上の市議会26市にのぼる。議会ばかりではない。女性労働力率は、23.8%1960年)から、61.5%2014年)に増えた(女性労働の数字は1月5日付け西日本新聞「ノルウェーリポート」より)。


しかし、今でこそ女性の地位がほぼ男性と同じノルウェーでも、かつて日本同様、女性の地位はとても低かった、と三井さんは書いている。いったい何が変えたのだろうか。もっとも大きな力は、「男女平等法」だとわかった。


1979
年、「男女平等法」(世界初の男女平等オンブット誕生)が施行。1981年「男女平等法」改正。公的委員会・審議会は、両性の代表が入ることに。1988年、再び改正された。21条「クォータ制」条項の登場。全ての公的審議会などに「40%クオータ制」が明記された。


男女平等法のなかでも、1988年に21条のクオータ制がはいったことが最大のかぎのようだ。全ての公的公的審議会など男女どちらも40%を下回ってはならないと定めている。この制度をクオータ制(quota)といい、「4分の1」を意味するクオーター(quarter)とは異なる、と知った。


ノルウェーで女性議員を格段と増やせたのは、このクオータ制を各政党も次々に取り入れたからだ。1973年 民主社会党、1974年 自由党、1975年 左派社会党、1983年 労働党。


クオータ制を取り入れるとなると、男性議員を減らして女性議員の数を増やさなければならない。ノルウェーでも道のりは困難だったらしいが、日本では、さらに困難だろうと思う。


とくに秋田県はまだまだ封建的で、「女は男に従っていればよい」という風潮が強く、女性議員への道は険しい。だから、そもそも候補者になる女性すらきわめて少ない。


秋田県には、これからどんな道があるのだろうか。今の若い人たちは、男女平等を教科として教えられてきているようだ。社会に出ても結婚しても、その感覚をつぶさぬように、上司や年配者たちは、「女だから」「男だろ」というような考えを若者に押し付けぬことだ。話はそこから始まる。


加島 康博(さみどりの会、秋田市)



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女性解放運動の先駆者早川カイ
底なしの政治腐敗と女性議員
女性参政権運動と秋田
ドイツ誌「シュピーゲル」、ノルウェーのクオータ制を特集
●連載● クオータ制は平等社会への一里塚 第2回
ノルウェー地方議会改革論争ヒートアップ
新潟日報「ノルウェー政界の男女平等:クオータ制が後押し」





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by bekokuma321 | 2017-02-13 22:59 | 秋田

あざやかな歴史

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2016年のオーモット市議会

先日、市議会議員19人のうち女13人、男6人、女性が68%も当選したオーモット市議会に行った。上が、その議会の写真である。

オーモット市は、ノルウェー内陸部にある森林業が主産業の、人口約4500人の町だ。

選挙が行われたのは1年前だった。当時、新聞は、「女たち、議会を支配」という見出しで大々的に報道した。「全国的にどうかはいちがいに言えないが、きわめて珍しい」とリリハンメル大学の選挙専門教授がコメントしている。

ちなみに政党は、中央党が第1党で、労働党、左派社会党、保守党、進歩党とつづく。人口5000人に満たない小さな市にもかかわらず、4党から議員を出していて、多彩に見えるが、ノルウェーでは一般的だ。

選挙から1年たって、写っているのは、よく見ると女性議員11人、男性議員8人だ。「あれっ、女性議員が2人足りないのでは?」。オーレ・グスタフ・ナルード市長は私にこう説明した。

「選挙後、ある女性議員の職場がオスロに変わって、彼女がオスロに引っ越したため、そのポストに代理議員(男性)がつきました。さらに、この日だけのことですが、海外出張だった女性議員がいて、彼女の代わりに代理議員(注1)が出席しました。その代理議員は、たまたま男性だったのです」

オーモット市は、市長は男性だが、行政のトップである事務総長は女性だ。ノルウェーは選挙で選ばれる市長とは別に市の幹部のナンバーワン・事務総長がいて、市政は市長と二人三脚で運営される。

市長は、大勢の女性に囲まれて「いよいよ男性のクオータ制(注2)を本気で考えなくてはいけないときがきました」と、私を見て笑った。

しかし、このオーモット市議会も、男性だらけの時があった。

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1926年のオーモット市議会

上の白黒写真は、90年前の同じオーモット市議会の集合写真である。みな同じような黒い背広を着てネクタイをしめている。ネクタイなしは、女性議員1人だけだ。

2016年と1926年の2枚を比べて、多様な社会にふさわしいのはどちらだろう? 市民の代表者で構成される場にふさわしいのはどちらだろう? 保育園、小学校、ナーシングホーム、公園、身近な生活道路などの課題を議論する場にふさわしいのはどちらだろう? それはあまりにも明らかだ。

このあざやかな歴史をつくった主役は、比例代表制選挙によるクオータ制だと確信している。

さて、わが日本。女性たちが選挙権を獲得して70年たった。しかし時計の針がとまったかのように、この国には、女性議員の誰ひとりいない「女性ゼロ議会」が約370もある。


【注1】ノルウェーの地方議員は、仕事や学業を持ちながら職務をこなす、いわばボランティアだ。議員報酬はない。議会は夜行われることが多く、仕事を終えた後、議会に出る。そんな議員が、仕事から離れられなかったり、子どもが病気になったり、育休や教育休暇などで、議会に出られない場合、その議員職を代行する人を代理議員という。選挙は比例代表制だから、政党の獲得票率に比例して当選者数が決まる。その議員数(当選者数)と同数の代理議員が選ばれる。常に、ピンチヒッターがスタンバイしているといえる。また、国会議員の場合、ノルウェーでは閣僚と議員の兼務はできないので、閣僚となった議員のポストは代理議員によって埋められることから、代理議員が国会議員となるチャンスは小さくない。
【注2】物事を決める公的な場は、一方の性が40%を下回ってはならないとする制度。男女平等法で定められている。政党に直接同法は及ばないものの、ノルウェーの場合、政党の多くは選挙候補者を決める際、クオータ制を率先して実行してきた。そのため、候補者の4割から6割は女性である。比例代表制なので、当選者もほぼ4割が女性となる。オーモット市議会19議席の男女数は労働党(3、2)、進歩党(0、1)、保守党(0、2)、中央党(3、6)、左派社会党(0、2)だった。

参考リンク
■ノルウェー王国大使館「ノルウェーの地方選挙レポート 2011」
第1回 「女のクーデター」再び -平等・反差別オンブッドは語る
第2回 選挙運動を担うソーシャル・パートナー
第3回 女性参政権100周年から子ども参政権へ
第4回 北部ノルウェーを支えるサーメの女性たち
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by bekokuma321 | 2016-10-21 22:16 | ノルウェー

c0166264_9265257.jpg東京都の八王子市議会、文京区議会、小金井市議会が、女性議員増のための法制度を求める意見書を可決した。こうした意見書が、全国フェミニスト議員連盟など女性団体から出たことはあっても、地方議会から次々に出ることはきわめて珍しいと思われる。

以下、2016年9月、文京区議会に提案・可決された文案。

===政治分野への男女共同参画推進のための法律制定を求める意見書(案)===

今年は女性参政権行使から70年の節目の年を迎えました。しかし、我が国の女性議員の割合は、衆議院で9.5%(2016年)、参議院では20.7%(2016年8月)です。

参議院の20.7%は世界平均の22.0%に近づきつつあるとはいえ、衆議院の9.5%は、列国議会同盟(IPU)の調査によれば、二院制の国での下院あるいは一院制をとる191か国中155位(2016年6月現在)と世界の最低水準です。

一方、地方議会においても、女性議員の割合は12.1%と一割強に過ぎず、女性議員が一人もいない「女性ゼロ議会」は、全自治体の20.1%にも上ります。

政治は私たちの暮らしに直結し、社会の意思決定を行い、これを実現する重要な役割を担っています。少子化、高齢社会の問題など、暮らしに関わる事柄が重要な政治課題となっている今日、社会のあらゆる場で女性の活躍推進を掲げている政権下において、政策を議論し決定する政治の場への女性の参画は不可欠です。

そのために、法制度に女性議員の増加を定めることは、国、自治体のいずれの議会においても女性議員増加の実現に向けての確かな方策となり得ます。

よって、文京区議会は、国に対し、女性議員の増加を促し、政治分野への男女共同参画を推進するための法律制定を女性参政権行使70年のこの年にこそ実現されることを強く求めます。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

2016年9月  日                   文京区議会議長名

内閣総理大臣 
内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)   
内閣府特命担当大臣(地方創生・規制改革)
法務大臣 
衆議院議長
参議院議長

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▲日本の議会はほとんど一方の性によって占められている。衆議院は作成時より女性がさらに減り9.5%でしかない。2011年3月、全国フェミニスト議員連盟作成の「女性議員率円グラフ」
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by bekokuma321 | 2016-09-22 09:33 | その他

「和崎女史が最高点」

戦後初の衆院選は、ちょうど70年前、1946年に行われた。秋田県は、和崎ハルがぶっちぎりのトップ当選だった。

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上は、友人が送ってくれた当時の新聞記事だ。まじまじと見て、あらためて、その歴史的快挙に感動した。41人の立候補者がいて、うち当選者は8人。すごい競争率だ。その先頭に「100247 和崎ハル(中立新)」とある。彼女の後に7人の当選者が並び、落選者がズラーッと続く。和崎ハル以外は全て男性だ。

「連記制」だったから、といわれている。阪上順夫『現代選挙制度論』(政治広報センター、1990)にはこうある。

「1946年4月10日総選挙では、85%の新人議員と39人の婦人議員を生み出したが、これには連記制が有利に働いた。特に初めて選挙権を行使した女性が、1票はとにかく、同性へと必然的に意識して投票したと考えられ(アベック投票と呼ばれた)、候補者や政党が乱立したことから、保守と革新に振り分けた分裂異党派投票も多かった」

70年前の日本の選挙は、大選挙区制。しかも投票者は、何人かの候補者名を書くことができた。そのため、投票用紙に男女の名前を書く人が多く、「アベック投票」と呼ばれた。これって、2015年3月、世界をあっといわせたフランスの「ペア候補」とそっくり。

1946年の日本の「アベック投票」は、こんなふうに決められていた:

「東京都や大阪など、定数11名以上の選挙区は、3名。
定数4名以上、10名以下の選挙区は、2名。
定数3名以下の選挙区は、1名のみ(現在の投票と同じ)。」

定数4名が最小で、3名以下の選挙区はひとつもなかったというから、すべての人が、投票用紙に、2名か3名を書くことができたのだ。

c0166264_16371927.jpgなにしろ日本女性にとって、歴史上初の晴れがましいできごとだった。それまで女に生まれたというだけで投票に行けなかった。女学校教師(女性)が、「用務員の男性は投票できるのに、教員の私は投票できない」と、その理不尽さを嘆いた文を読んだことがある(注1)。そんな女性たちに待ちに待った参政権が付与されたのだ。女性たちの多くは、2人のうち1人、3人のうち1人は女性の名前を書いたに違いない。男性だってそうしただろう。

これが、多くの女性候補当選につながった。

ところで、女性参政権行使70周年の今年、小池都知事の誕生により、女性の政治参加が少し前に進んだように見える。しかし、日本全体では、政治分野はまだ男の牙城だ。何度でも言うが、日本の国会における女性割合は9.5%で、世界193カ国中、ボツワナと並ぶ157位である(第1院、2016年8月現在)。

こんな日本に、国連も黙ってはいない。国連女性差別撤廃委員会は、日本政府に、「政策決定への女性の少なさを解消するため、クオータ制など暫定的特別措置を実行せよ」と繰り返し勧告してきた。ごく最近も、レポートを出した。2016年3月7日だ。その委員会報告、19条、31条に明記されている(注2)。

まずは女性や少数派に絶対的に不利な選挙制度「小選挙区制」は改めるべきだ。比例枠を減らそうなんて言語道断だ。国連が提唱する「クオータ制」は、比例代表制でこそ効果が出る。

はるか70年前、「アベック投票」で女性をどっと当選させたではないか。やれないことはない。

女性差別撤廃委員会 日本政府報告書審査の総括所見(英語)
「祝!女性参政権行使70周年」記念はがき
ハルらんらん♪
比例区、またまた削減
「身を切る改革」どころか「民意を切る改革」
小選挙区制は女性の声を捨て去る


【注1】折井 美耶子編『女ひとりわが道を行く―福田勝の生涯』だと思う。
【注2】日本政府はなぜか半年たってもまだ和訳を公表してない。わたしなりに原文から訳した→
19条は「クオータ制など暫定的特別措置など必要な制度によって、実質的に男女平等を速攻で進めること、なかでも、少数民族、先住民、障がい者などマイノリティ女性の権利を確保すること」と勧告する。31条は、3つの具体策を提示する。
(1) クオータ法などの暫定的特別法によって、選挙や任命によるポジッション(議員や委員など)に、完全なる男女平等参加を促進すること  
(2)第3回、4回国内行動計画にある、2020年までに、立法府、内閣府、首長を含む行政府、法曹界、外交、学界などすべての分野において女性を30%にする目標に向かって、実効性のある具体策で確保する
(3)アイヌ民族、部落、在日韓国人など、障害者や少数派の女性が代表となれるような暫定的特別措置を含む、特別の対策をとること 
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by bekokuma321 | 2016-09-14 22:14 | 秋田

参院選終盤だ。女性参政権行使70周年の今年、参院女性候補は96人。389人中24.6%にすぎない。東京選挙区は31人中女性7人、わずか22%だ。

日本の議会の男女比は9対1である。国際比較の基準となる衆院9.5%(45人)で比べると、世界191カ国のなかでボツワナと同じ155位だ。女性が10%以下しかいない国は、先進国では日本のみ。

衆議院だけではない。身近な議会と称される地方議会も、女性はきわめて少ない。都道府県議会8.8%、市区町村議会11.8%だ。国際比較は難しいが、地方議会に女性が1割しかいない先進国は、そうそうないだろう。

その日本の全議会のなかで、もっとも女性議員の多い議会、それが、今、選挙真っ最中の参議院だ。女性議員は15.7%(38人)。衆議院における女性の極端な少なさを思うと、参議院の90%を女性が占めてもいい。それだけ日本の政治は、女性の経験や実績を必要としている。パターナリズム(父権主義)大好き安倍政権を変えられるのも、女性の連帯以外にない。

参院が、他と比べて女性が多いのは、選挙制度と深い関係がある。衆院は小選挙区中心の選挙であり、地方議会はいわゆる大選挙区制(小選挙区制と同じ多数制:注)だ。参議院だけは、改選数の約4割が比例代表制で選ばれることになっているからだ。

比例代表制は、19世紀後半、イギリスのジョン・スチュワート・ミルや、ベルギーの数学者ヴィクトル・ドントなどが、さかんに唱えた。それまでの小選挙区制は、民意を反映しない不公平な選挙制度だと批判が大きくなっていた。私の好きなノルウェーは、1920年、それまでの小選挙区制から比例代表制に変えた。

もういちど、女性参政権にもどる。戦後の1946年4月、私たちの祖母や母たちは、生まれて初めて投票所に足を運んだ。その選挙に立候補した女性79人。うち39人が当選した。当選率約50%! 驚きだ。

佐藤(三木)きよ子は大阪1区で当選。「大阪の女性の動きは鈍かったといい『女性たちの目を覚ましてやる』と立候補した」と今朝の朝日新聞に載っていた。秋田からトップ当選した和崎ハルは、市川房枝を師と仰ぐ婦選運動家。字を読めない書けない人たちに向かって驚くべき戦術を考えた。「ハルのハは、おじぎするときの手の格好です。その右手をちょんと跳ねるとルになります」と、ジェスチャーをして演説したのだそうだ。

戦後直後の女たちは、食べることだけで精いっぱい。政治的に鈍かったのは当たり前である。それなのに、39人という女性の当選。この記録的数字は、2005年まで半世紀の間、一度も破られていない。

そこには、大選挙区の連記制という選挙制度の存在があった。1人が2,3人を書くことができたため「1人は女性を」意識が働いたからだと、言われている。次の選挙からは、中選挙区制の1人1票に変えられて、当選者は15人にガクンと減った。

選挙制度が、いかに女性議員増に重要かの証である。

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▲戦後、秋田市で開かれた東北婦選大会。前列中央に市川房枝、その右後に和崎ハル。秋田県横手市の本郷郁さんより1996年ごろ三井マリ子に贈られた。

参院選2016年と女性
和崎ハル_1 武塙三山
和崎ハル_2 武塙三山
和崎ハル_3 武塙三山
和崎ハル_4 武塙三山
和崎ハル_5 武塙三山
普通のおばちゃんの三井裁判傍聴記_佐々木厚子
女性と選挙
2014衆院選 比例制に変えるしかない
参院選で女性躍進ならず

【注:小選挙区制とは選挙区から当選者1人を出す選挙制度。最強者以外に投じた票はすべて死に票となる。大選挙区制とは2人以上の当選者を出す選挙制度で死に票がやや少なくなる。中選挙区制は衆院選が小選挙区制に変えられた以前の選挙制度だが、大選挙区制の亜流といえる。これら多数制選挙の欠点を克服するために誕生したのが比例代表制。政党ごとの獲得票にしたがって各政党の当選者数を決める方法。勝ち負けというより、大政党は大政党なりに小政党は小政党なりに当選者が出る。北欧諸国やヨーロッパの多くの国々は比例代表制選挙。参院選の1人区32選挙区は小選挙区制であり、複数区は大選挙区制】
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by bekokuma321 | 2016-07-08 17:49 | その他