9月14日(月)は、ノルウェー国民が、地方議会議員を決める日だ。あと1カ月余り。8月、夏休みが明けて、ノルウェー全土が選挙モードに移っていく。

前回は2011年9月12日の月曜だった。投票率は64.5%。女性の当選者は4115人で、全議員の38%、女性市長は96人で全市長の22%を占めた。

女性議員が地方議会の4割以上にならないのは、進歩党の候補者に女性が多くないことによる。それでも、日本からしたら夢のようだ。

その背景には選挙制度がある。まず、国政選挙も地方選挙も、投票日は9月の第2月曜日と決まっている。憲法が定めているのだ。解散はない。これなら、出産や子育ての負担のある女性にとっても立候補の計画を立てやすい。

選挙は比例代表制だ。半年ぐらい前に、各市の政党が候補者リストを完成する。リストには女性が4割いなければならないと決めている党が多い。そのリストのトップに名前を上げられた候補者が市長候補となる。そう、ノルウェーには首長選がない。各市で最大の議員数を得た政党から市長が選ばれる。

今年も全市の候補者数が、男女別に発表となった。、全候補者58093人、うち女性は24743人。男女比は57%対43%だ。半々に近い。

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比例制の選挙だから、有権者は、支持する政党の候補者リストを選び、そのリスト用紙を投票箱に入れる。その獲得票に応じて政党の当選者数が決まる。

個人を選ぶ選挙ではないから、候補者が必死に自分の名前を連呼などしない。2世だからとか、強い同窓会がついているから、などという個人戦ではない。だから、選挙運動などできなかった育児休業中の女性が当選したりもする。なるほど、これなら、女性が立候補しやすい、と感心する。

それに、多くの地方の議員はボランティアだ。市役所の職員、保育園の先生、会社員、農業などをしながら、議員をする。仕事を辞める必要などまったくない。これもまた、立候補しやすい理由だ。

さらに、選挙では、議員と代理議員が決まる。代理議員は、議員が病気や育児などで職を免除されたときのピンチヒッターだ。小さな子どもを持つ親は休まなければならない日が出てくるが、ピンチヒッターがちゃんといるので、安心だ。

ノルウェー・メディアによると、今回の地方選挙の大きなテーマは、保健、高齢者介護、学校教育だ。前回から代わり映えがしないのか、政策の中身よりも、長年、保守党が勝っていた、オスロ、ベルゲン、トロムスの3都市で、労働党の勢いがある点に関心があるようだ。

ノルウェー史上2番目の女性首相アーナ・ソールバルグ(保守党)は、ベルゲン出身だ。保守党率いるリーダーは、当然、3市の保守党維持こそが市民生活をよくすると力説する。

「オスロもベルゲンも競った選挙戦になるでしょう。でも、世論調査から見ると保守党が最大党となるチャンスが高いです。与党の座を維持することは、さらに保守党の政策――とくに学校教育――を発展させることができます」

一方、労働党党首ヨーナス・ガール・ストーレ(元外務大臣)は、

「大都市は18年間、12年間と、保守党が支配してきています。もう疲労が目立つ。労働党が奪還する時がきました」

世界有数の男女平等国ノルウェーに近づくには、まずは候補者に女性を増やさなくてはならない。2015年春、日本の都道府県会議員選に立候補した女性は、全体の1割ちょっとだった。ノルウェーと同じような円グラフにしてみると、こうなる。
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政党やメディアがいっしょになって、日本列島女性立候補大キャンペーンをしたらどうだろうか。

Harde bykamper
Municipal and county council election, candidates, 2015
Slik vinner du valg
女性と選挙、女性と政治
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
ノルウェー、女性の国会議員増えず
世界一民主的な国
連立の3政党党首全て女性
ノルウェー地方選:女性市長5人に1人
ノルウェー選挙:性差も肌の色も越えて
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by bekokuma321 | 2015-08-05 15:29 | ノルウェー

4月3日告示、12日投票の道府県議選に女性はどのくらい立候補しているだろう。

朝日新聞によると、379人で11.6%。これは過去最高らしい。1割ちょっとなのに、史上最高とは・・・。

奇跡的に女性候補が全員当選しても、議会の男女比は、9対1。これは、民主主義ではない、男主主義だ。

立候補者の政党別男女比を表にしてみた。赤が女性候補。

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自民 96.4対3.6、 公明 91.1対8.9、 維新 90対10、 社民 83.8 対16.2 、 民主83.2対16.8、 共産 53.5対46.5。

表を見ると、共産以外いかに女性候補が少ないか、すぐわかる。わけても、自民党の少なさは目に余る。青一色に見えるほど、赤色が目立たない。議会は男の牙城、といわんばかりだ。この党に、女性活躍だ、地方創生だと言う資格など全くない。

議員とは、レプレゼンタティブ、代表者だ。女性の代表、障がい者の代表、お年寄りの代表、貧しい人の代表がいて、はじめて代表制民主主義だ。

一方、無投票で当選した人が501人もいた。その割合は21.9%と、こちらも過去最高らしい。無投票選挙区に女性が挑戦したらよかったのに、とつい考えてしまう。

が、事はそう簡単ではない。道府県議会選挙となると、供託金は60万円だ。当選なら供託金は返還される。しかし、逆に10%とれなかったら、どうなるか。

供託された60万円は返ってこない。それだけではない。公費で支払ったポスター、ハガキ、選挙カーなどの費用も請求される。落選者は、踏んだりけったりだ。

選挙費用は供託金だけではない。道府県議選は広域にわたるため、ポスター貼り、ビラ配布などをしてもらう助っ人さがしが大変だ。通常の生活をしてきた女性の周りに、ボランティアでポスター貼りを買ってでる知人がたくさんいるわけはない。夫の背後で“内助の功”役をする妻もいない。すると労務費が必要となり、選挙費用はふくらむ。

知人に、国会議員選挙に出て供託金を没収された女性がいる。ボロボロになった彼女は借金を返せなくなり、家出した。今も連絡がとれない。

こう考えると、女性を議会に増やすには革命的手段をとらなければ無理だ、と思える。たとえば、さきごろ候補者を「男女ペア制」にして、県議会をあっという間に男女半々に変えたフランスのように。

とはいえ、日本でも、政党からの立候補なら、無所属ほど過酷ではない。

たとえば民主党。「男女共同参画政党として出直す」という大目標を掲げたのは、2014年7月だった。そして、今回から道府県議会選に出る女性全員に50万円の「特別金」を出したと、報道されている。

これまで民主党は、新人女性候補に支援基金40万円を出してきた。WS基金と呼ばれる女性議員増支援策だ。今回は新人だけでなく、現職と元職も対象となる。よって、初めて立候補する女性の場合、支援基金、特別金、公認料などで計250万円を受け取ることができるという(毎日 2015.2.7)。

なら、さぞ民主党候補に女性が増えただろうーーとんでもない、民主党から出た女性はわずか16.8%だ(上表)。しかも、この中には、安倍自民党総裁とのツーショットチラシを配布した、千葉県の女性候補(民主党千葉県第3区総支部女性委員長、民主党千葉県連政策委員会幹事)も含まれる。情けなくて涙が出そうだ。

こうして見ると、都道府県会議員選挙はまだ男の牙城だ。次の市区町村議会選挙に期待するしかない。市区町村議会選には変化のきざしが見える。応援したい女性候補が増えて、私もうれしい。

フランス「男女ペア候補制選挙」
政治は男のものではない
約9割 「女性議員いたほうがいい」
女性ゼロ議会にしてはならぬ
女性議員を増やすために ~ノルウェー選挙に学ぶ~
フランス議会は男女半々(パリテ)へ
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by bekokuma321 | 2015-04-10 18:21 | その他

衆院選が終わった。
熱のないまま、あっと言う間に終わった選挙だった。

投票率は52%ぐらいであると報道されている。
2年前の衆院選59.3%より、さらに下がった。

人口の半分、有権者の半分を占める女性はどうか。
報道によると当選者475人のうち45人で9.4 %。
女性の当選者は、1割に満たなかった。

女性候補は1191人のうち198人と16%にすぎなかったから
結果は目に見えていた。

世界各国の議会でつくる列国議会同盟(IPU)によると、
日本の前回の衆院女性率8.1%は189カ国中163位だ。
IPUは、世界には女性議員が10%に満たない国が
まだ34カ国あると指摘した。

今回、またしても日本は、このお仲間から脱することができなかった。

女性の衆議院議員は、日本の半数を占める女性の
代表でもある。

非正規雇用から抜け出せない女性、
圧倒的貧困におしつぶされるシングルマザー、
高齢女性への暴力・虐待・・・

こうした声なき声を政治の場に届けてほしい。
党派を超えて待ったなしの政策のはずだ。


▼「政治は男のものではない」と叫ぶフランスのポスター
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女性議員を増やそうというフランスのキャンペーン。
「政治は男のものではない」
「あなたの地方で運動しよう」
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by bekokuma321 | 2014-12-15 08:51 | その他