c0166264_9265257.jpg東京都の八王子市議会、文京区議会、小金井市議会が、女性議員増のための法制度を求める意見書を可決した。こうした意見書が、全国フェミニスト議員連盟など女性団体から出たことはあっても、地方議会から次々に出ることはきわめて珍しいと思われる。

以下、2016年9月、文京区議会に提案・可決された文案。

===政治分野への男女共同参画推進のための法律制定を求める意見書(案)===

今年は女性参政権行使から70年の節目の年を迎えました。しかし、我が国の女性議員の割合は、衆議院で9.5%(2016年)、参議院では20.7%(2016年8月)です。

参議院の20.7%は世界平均の22.0%に近づきつつあるとはいえ、衆議院の9.5%は、列国議会同盟(IPU)の調査によれば、二院制の国での下院あるいは一院制をとる191か国中155位(2016年6月現在)と世界の最低水準です。

一方、地方議会においても、女性議員の割合は12.1%と一割強に過ぎず、女性議員が一人もいない「女性ゼロ議会」は、全自治体の20.1%にも上ります。

政治は私たちの暮らしに直結し、社会の意思決定を行い、これを実現する重要な役割を担っています。少子化、高齢社会の問題など、暮らしに関わる事柄が重要な政治課題となっている今日、社会のあらゆる場で女性の活躍推進を掲げている政権下において、政策を議論し決定する政治の場への女性の参画は不可欠です。

そのために、法制度に女性議員の増加を定めることは、国、自治体のいずれの議会においても女性議員増加の実現に向けての確かな方策となり得ます。

よって、文京区議会は、国に対し、女性議員の増加を促し、政治分野への男女共同参画を推進するための法律制定を女性参政権行使70年のこの年にこそ実現されることを強く求めます。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

2016年9月  日                   文京区議会議長名

内閣総理大臣 
内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)   
内閣府特命担当大臣(地方創生・規制改革)
法務大臣 
衆議院議長
参議院議長

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▲日本の議会はほとんど一方の性によって占められている。衆議院は作成時より女性がさらに減り9.5%でしかない。2011年3月、全国フェミニスト議員連盟作成の「女性議員率円グラフ」
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by bekokuma321 | 2016-09-22 09:33 | その他

日本の安倍政権とは比べ物にならないものの、ノルウェー保守政権も前政権には考えられそうもない政策を次々に出してくる。

ノルウェーのメディアを、今にぎわしているのは、妊娠中絶の権利に関してだ。

ノルウェーは、妊娠中絶を決める権利は妊娠している女性にある。長い闘いの末、勝ち取った女性の人権である。健康保険も利用できる。(詳しくは、『ノルウェーを変えた髭のノラ』(明石書店))。

ところが、その権利を変えようという動きが国会で起きている。保守連立政権と閣外協力にあるキリスト教民主党が最初に提案した。

もし改正案が通ると、妊娠中絶を希望した女性に対して医師(GP:general practitioner)が中絶を拒否できるようになる。それだけでない。その医師は他の医師を紹介することも断ることができるようになるという。
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妊娠中絶のほかにも、ノルウェー保守政権は、地方自治体のさらなる合併、私立学校・私立病院の増加などを実行しようと躍起だ。しかし、日本の安倍政権と根本的に違うのは、ノルウェーは少数与党であること、さらには、ノルウェーの地方自治体は国の政策を脅かす実力を持っている点だ。

たとえば、妊娠中絶の権利を狭める提案をしたキリスト教民主党は選挙で6%以下しか取れなかったミニ政党だが、この政党と閣外協力を組まなければ、法案は成立しない。だから、保守党党首で首相アーナ・ソールバルグは、閣外協力政党との政策協定に従って、キリスト教民主党の提案を国会にかけることになった。

ところが、である。猛反対をしたのは、女性団体、前政権の労働党や左派社会党だけではなかった。首相の出身母体である保守党や、連立を組んでいる進歩党(ノルウェーメディアでは最右翼と言われる)の一部からも猛反対が続出した。

とりわけ、私が興味をそそられたのは、地方自治体の動きだ。

主要メディアVG紙の緊急アンケートによると、回答した304首長のうち240人が反対だったという。

ノルウェーは、国会に限らず地方の首長・議員も所属政党を旗幟鮮明にして選挙戦を闘うので「A市は労働党、B市は保守党」と色分けできるのだが、保守党首長の53人が公然と反対に回った。

メディアは、こうした賛否の動きを丁寧な解説付で大きく報道する。それだけではない、自らの意見表明もする。たとえば保守系新聞「アフテンポステン」は、妊娠中絶の権利を弱体化させる案には反対であると表明したうえで、両サイドを報道した。

首相の選挙区である西部地方の新聞は、たくさんの反対者に囲まれて困っている首相の顔を、ド・アップで載せて、報道している。

ところで、女性の権利を狭めるような提案をしたキリスト教民主党の党首は、皮肉にも女性である。昨日紹介したばかりのダグルン・エリックシェン。党首(男性)が休暇中なので、副党首の彼女が、代理党首の任についているのだ。党首(男性)が国会を休んでいる理由がおもしろい。パパ・クオータをとっているからだという。パパ・クオータは男性だけがとれる育児休暇で、14週間とれる。

やはり、ノルウェーから目が離せない。

http://www.aftenposten.no/meninger/leder/Nei-til-reservasjonsrett-for-leger-7449232.html#.UxKEqVJWHGg
http://www.smp.no/nyheter/article9043175.ece
http://ringerike.arbeiderparti.no/-/bulletin/show/824248_nei-til-reservasjonsrett-for-fastleger-i-ringerike-kommune?ref=checkpoint
http://www.nrk.no/trondelag/snasa-sier-nei-til-reservasjonsrett-1.11517800
ノルウェー新内閣は保守連立男女半々内閣
パパ・クオータ、7月1日から14週間に

[General practitionerは総合診療医。日本には制度がない。イギリスをはじめヨーロッパの国々にある制度。救急を除いて、すべての人がまず地域にいるGPにかけつけ診療を受ける。この一次的医療を受けなければ、総合病院にはかかれない。GPは必要に応じて病院で受診できるようは紹介をする義務を負う。妊娠中絶も同じで、まずGPに行く。ノルウェーの医療は無料ですべて公費で賄われる]
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by bekokuma321 | 2014-03-02 19:30 | ノルウェー

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ノルウェーでは自治体議員の約4割を女性が占めるようになった。それが、男女平等を進めた要因のひとつだ。では、ノルウェーの地方選挙はどのようなもの? そこに男女平等の問題はどのように関わってるの?

連載「ノルウェー地方選挙レポート」。最終回「北部ノルウェーを支えるサーメの女性たち」が、今日アップされた。厳寒地を支えるサーメの女たちについて、その社会進出の現状は? そこに至る道のりは?

■第4回 北部ノルウェーを支えるサーメの女性たち
http://www.norway.or.jp/news_events/policy_soc/equality/2011-4/
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「ノルウェー地方選挙シリーズ2011」(ノルウェー王国大使館website)
■第3回 女性参政権100周年から子ども参政権へ
http://www.norway.or.jp/news_events/policy_soc/equality/2011-3/
■第2回 選挙運動を担うソーシャル・パートナー(労働組合の選挙運動について)
http://www.norway.or.jp/news_events/policy_soc/equality/2011-2/
■第1回 「女のクーデター」再び -平等・反差別オンブッドは語る
http://www.norway.or.jp/news_events/policy_soc/equality/2011-1/
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by bekokuma321 | 2012-03-21 10:30 | ノルウェー

女性議員が20%を越す都道府県議会は、日本には存在しない。議会に誰ひとり女性のいない地方自治体、すなわち「女性ゼロ議会」は、まだ416もある。

目を疑うような数字だが、これが日本の現実。男女共同参加局の最新情報より。

政治は暮らしを決める場。とくに地方議会では、学校、保健、福祉など日々の生活そのものが話し合われ決められる。

今、日本の原発反対57%、賛成30%を大きく上回った。女性の原発反対65%、男性は49%だった。国民全体の平均が原発反対に舵を切ったのは女性の強い反対が持続しているからといえる。しかし、こうした女性の声も、女性が議会にいなくては、決める場に届かない。

日本のかじ取りにもっと女性が増えなくては! そう思う女性も多いし、能力のある女性も多い。女性の政治参加を妨げているのは、選挙制度である。

女性が比較的当選しやすい比例制の定数を減らす案が出ているが、これは反男女平等への道といえる。

「2020年まで30%に」を忘れずにいよう。2020年まで政策決定の場、指導的部署には少なくとも女性30%にするという意味だ。これは政府が、2003年決定した。

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■「地方公共団体における男女共同参画社会の形成  又は女性に関する施策の推進状況」http://www.gender.go.jp/research/suishinjokyo/2011/pdf/report/h23gaiyou.pdf
■原発反対、女性65%、男性49%
http://frihet.exblog.jp/17200209/
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by bekokuma321 | 2012-01-20 21:09 | その他

町村議会998のうち、女性議員ゼロの議会は383にのぼる。比率にすると、町村議会の約4割に、女性が誰もいない。町村は、女性、とりわけ女性のお年寄りが多い。そうした自治体の政策、すなわち高齢者介護サービス、子育て施策、学校問題などを、男性だけで、話し合っているのだ。

市区議会もいれた全国の自治体の議会を見ると、1804議会中、443議会は、女性議員がゼロ。市区議会には比較的女性議員が多いものの、日本の地方議会の約4分の1に女性がいないことになる。

たびたび紹介しているが、これは、火急の政治課題だ。これを改善せずして “地方自治体は民主主義の学校”などと言えない。今日は選挙の投票日。働く女性へのまなざし、男女平等政策への姿勢で、私は候補者を選ぼうと思う。

全国フェミニスト議員連盟・女性ゼロ議会撲滅キャンペーンによる最新調査
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by bekokuma321 | 2009-08-30 12:56 | その他