c0166264_11162865.jpg3月15日、国連の「女性の地位委員会CSW」は、女性への暴力撤廃宣言を全会一致で採択した。

同文書は、女性への暴力を強く非難し、その根絶に向けて、国内法を強化し、被害者救済の強化政策、女性への暴力根絶教育などを進めるように各国政府に求めている。

10年前は、反対国があり、「女性への暴力根絶」の合意まで至らなかった。また昨年は、「リオ+20」の文書から、「産む産まないの権利 reproductive rights」が削除され、「産む産まないの健康 reproductive health」が、かろうじて残った。

こうした経緯を踏まえ、UNWomenのバチェレ代表は、妥協点を探るなど最終日ギリギリまで用語の点検修正作業に追われた。

しかし、イランなど留保した国もあった。さらに、反対者たちはさっそく「女性への暴力撤廃宣言」に対して抗議を展開。インターネットで世界中に持論をたれ流している。

ガーディアン紙によれば、エジプト国会に進出している「イスラム兄弟」は、同宣言を非難し、家族崩壊をもたらすものだ、などと攻撃した。一方、同国の「女性審議会」は、「女性への暴力撤廃宣言が家族崩壊につながるなどとんでもない。攻撃する側は、たんに女性差別を続けたいだけ。それにイスラム教を使うのは間違いである」と語った。

エジプトは、少女・女性への性器切除が違法としたものの、依然として女性の90%が性器切除の慣行に従わざるをえない現実があると報道されている。

日本でも、国会や地方議会に勢力を有する右翼的政治勢力バックラッシュは、婚外子差別撤廃や夫婦別姓は、「家庭崩壊につながり、日本社会を混乱させる」などと非難する。なにやら、「イスラム兄弟」とそっくりだ・・・。

◆Muslim Brotherhood backlash against UN declaration on women rightshttp://www.guardian.co.uk/world/2013/mar/15/muslim-brotherhood-backlash-un-womens-rights
左上の写真は、ガ―ディアン紙「イスラムの兄弟に反対するカイロの女性たちのデモ」。
◆Muslim Brotherhood Statement Denouncing UN Women Declaration for Violating Sharia Principles
http://www.ikhwanweb.com/article.php?id=30731
◆Michelle Bachelet ready to tone down language on UN women proposals
http://www.guardian.co.uk/global-development/2013/mar/05/michelle-bachelet-language-un-women

■エジプト市民革命と女性議員1%の意味
http://frihet.exblog.jp/17398576/
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by bekokuma321 | 2013-03-19 11:25 | 中東

第56会女性の地位委員会は、合意文書を成立させることはできなかった。今回は、農業女性の発展がテーマだった。

■Impasse at Commission on Status of Women “deeply regrettable”
http://www.unwomen.org/2012/03/impasse-at-commission-on-status-of-women-deeply-regrettable/?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+ungen+%28UN+gender+equality+news+feed%29
■Rural women’s empowerment: A long road ahead
http://www.fao.org/gender/gender-home/gender-insight/gender-insightdet/en/?dyna_fef%5Buid%5D=130802&utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+ungen+%28UN+gender+equality+news+feed%29
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by bekokuma321 | 2012-03-31 21:19 | その他

福祉は経済を発展させる

3 月1 日の北欧ニュースから。

2 月29日、ニューヨークで開かれている北欧会議に出席したUNWomen代表のミシェル・バチェレは、北欧諸国の男女平等推進政策を称賛した。この北欧会議は、国連女性の地位向上委員会CSWにあわせて、北欧諸国が主催して開かれた。

北欧諸国の政策は、日本の未来をともす光となる。たとえば、今回の代表スピーチにある次の言葉に、私はとても勇気づけられた。

「私たちは、福祉国家を作り上げたので豊かな国々になりました。福祉とは、親休暇、保育園、保健・介護サービスなどの政策をさします。それらは、私たちの働く場の機会を広げるために、そして、自由な労働力となるために、なくてはならない政策なのです」

つまり、福祉は経済を繁栄させるといっているのだ。

ついで、北欧会議に出席したノルウェー子ども・平等・社会省の事務局長アルニ・ホールは、北欧の男性たちは、社会的プログラム、教育、保育などをずっと支援してきたと告げ、こう答えた。

「なぜ、男性政治家が男女平等を支援するか? そうですね、両性の権利は守られてほしいと、男性も考えているからです」

経済危機の中、男女平等では世界でナンバーワンのアイスランド。この国の男女平等センター長は、「UNDPの結果を誇りに思う。世界一ではあるが、まだまだやらなければならないジェンダーの課題が山積している」と語った。

日本の男性議員よ、政党関係者よ、耳の穴をほじくって聞け、と言いたい。

■Gender Equality – The Nordic Way" Nordic ministers' fringe event with UN Women
http://www.norden.org/en/news-and-events/news/nordic-region-praised-by-un-chief
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by bekokuma321 | 2012-03-02 11:14 | 北欧

アメリカの国務長官ヒラリー・クリントンは3月12日、国連女性の地位委員会(NY国連本部)において演説した。

地域、国家、世界の進歩における女性の重要性は明らかで、女性の地位は倫理・正義のみの問題ではなく、政治・経済・社会的に必須の課題である。21世紀に生きる女性・少女が権利を否定され取り残されれば、世界の恒久的進歩はない、と語った。

公開サイトよりいくつか・・・

国連での演説Remarks at the UN Commission on the Status of WomenHillary Rodham Clinton, Secretary of StateU.S. Department of State, March 12, 2010http://www.state.gov/secretary/rm/2010/03/138320.htm

国際女性デーに寄せたメッセージ 日本語字幕付きビデオ 
http://japan.usembassy.gov/j/video/clinton-20100316/tpj-video-20100316a.html

「勇気ある国際女性賞」授賞式演説 Remarks at the International Women of Courage Awards CeremonyHillary Rodham Clinton, Secretary of StateU.S. Department of State, March 10, 2010
http://www.state.gov/secretary/rm/2010/03/138217.htm
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by bekokuma321 | 2010-03-17 16:45 | USA

ノルウェー国連大使の発表によると、ノルウェー国家予算の全貌が先週明らかにされた。それをもとに、10月12日の国連女性の地位向上委員会において、世界中に、男女平等のさらなる推進の必要性を強調した。

ノルウェー予算は、これまで同様、GNI(1人当たりの国民総所得)の1%が、開発援助にまわされる。2カ国間援助の場合、3分の2が女性の地位向上政策にあてられる。

ノルウェー大使は、国連の定めたミレニアム開発目標のうち、とくに母子の健康などジェンダー部門
(Millennium Development Goal No.4、5)への財源の乏しさをカバーする必要性を述べた。

さらに、女性への暴力撤廃、農村女性の貧困根絶、女の子であるがゆえに中絶やネグレクトで死亡させられている現状の打破など、世界がかかえる女性問題を指摘。それへの国連レベルの解決策を提案した。提案したのは 「北京行動綱領」の徹底だった。また、先の国連・男女平等機構の創設を評価した。

北京行動綱領は、1995年国連女性会議で採択された、女性政策・男女平等政策の世界カタログ。女性差別撤廃条約よりも、広範囲かつ具体的な行動指針である。

ノルウェーは、世界で最も住みやすい国、男女平等世界1、2位の国である。その代表による、自国の具体的行動を述べた上での提案は、説得力がある。

わが日本はどうだ?

出典http://www.norway-un.org/Statements/Committe-Meetings/Advancement-of-women/

■ノルウェー女性国会議員の推移
target="_blank">http://aardal.info/kvinne_s.pdf
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by bekokuma321 | 2009-10-18 11:01 | ノルウェー

5月15日、ヘルビ・シピラさんが亡くなった。94歳。

潘基文国連事務総長は、「あらゆる分野の政策決定の場に女性が男性と平等に参加するため、どんなささいな努力も見逃してはならない。これが、彼女の遺産です」とお悔みの言葉をささげた。

ヘルビ・シピラさんは、フィンランドの法律家で女性解放運動家。1940年代という女性弁護士が希少だった時代、自分の法律事務所を開設し、後、国際女性弁護士連盟会長となった。女性初の国連事務局次長、女性の地位委員会委員長。1975年、メキシコで開催された第1回国連世界女性会議の事務局長。この女性会議が、UNIFEM創設につながってゆく。

国際舞台で卓越した業績を上げてきたヘルビ・シピラさんだが、1982年、フィンランドで、女性として初めて大統領選挙に立候補した。

1994年、私はフィンランドを初めて訪問した。ヘルビ・シピラさんもかつて代表を務めていたというフィンランド女性会議の事務所を訪問し、女性の政治進出について取材した。そのときに会った女性たちは、その少し前にあった大統領選のことを話してくれた。女性大統領誕生かというエキサイティングな選挙だったというのだ。その後、2000年、タルヤ・ハロネンさんがフィンランドで初めて女性の大統領となった。ここに到る道も、もとはと言えば、80年代初め女性として初めて大統領に挑戦したヘルビ・シピラさんによってこじ開けられた、と思う。

女性のために道なき道を進んだ偉大な政治家だ。

実は、1975年以降のこと、、大学を卒業したばかりの私は、国際会議で来日していたヘルビ・シピラさんのお世話をしたことがある。それ以来、フィンランド人というと彼女を想起するようになっていた。気品と威厳に満ちた表情、金髪、ぬけるように白い肌を記憶している。

彼女と同じ空間にいた最後は、1995年の夏だった。私は、北京で行われた第5回世界女性会議の開会式で彼女の名と紹介を耳にする。第1回世界女性会議事務局長として讃えられていた。広いドームの中の私がいた席から、姿は見えなかったが、ヘルビ・シピラさんのような女性と一緒に参加していることに高揚感を覚えた。

http://www.un.org/womenwatch/
http://www.unifem.org/news_events/story_detail.php?StoryID=879
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by bekokuma321 | 2009-05-25 02:36 | 北欧

2008年世界ジェンダー・ギャップ調査で、世界一の国ノルウェーは、国連でも注目されている。3月、第53回国連女性の地位委員会で演説をしたノルウェー代表は、「男女平等は、経済的にもプラスだ」というメッセージを送った。

男女平等と高い出生率、この2つを可能にしたのは、ノルウェー代表によると、次の5つの制度だという。

1)企業の取締役の40%が女性でなければならないという会社法
2)社会のあらゆる性差別を禁止する男女平等法
3)親は子どもの出産後1年間の休暇をとれ、休暇をどう分担するかは親同士が決められる。そのうち6週間は男親に強制されるという育児休業法
4)政府は、すべての親に保育所を完備する義務を負う
5)小さな子どもを持ちながら働く労働者は、性に関わらず誰もがフレックス・タイムを使える権利を持つ

政治がどの方向に舵取りをするか、何に予算を配分するかが問われる。やはり、私たちがどういう政治家を国会に送るかなのだと思う。

さて、冒頭のジェンダー・ギャップ調査で日本は世界130カ国中98位。驚くべき低さだが、これがまったく政治問題にもならないからさらに驚く。

http://www.norway-un.org/News/Latest+news/030209_CSWAHintro.htm
http://www.norway-un.org/Statements/PlenaryMeetings/040309_CSWhovedinnlegg.htm
http://www.norway-un.org/Statements/OtherStatements/040309_GK-seminar.htm
http://www.norway-un.org/Statements/OtherStatements/030209_sexualempowerment.htm
http://www.un.org/womenwatch/daw/csw/53sess.htm#offdoc
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by bekokuma321 | 2009-04-09 19:55 | ノルウェー