c0166264_222117.jpg台湾の総統選は初の女性総統当選に終わった。同時にあった国会にあたる立法院議員113人を決める選挙はどうだったか。

台湾は日本と同様、中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に変わったとされている。しかし、日本と全く違う点がある。

それは、比例代表制34議席を選ぶ政党の候補者名簿は、男女半々でなければならないとされていることだ。これは、50%クオータ制だ。原住民枠が6議席、別に設けられていることも初めて知った。平等性を感じさせられる。

世界の国会における女性割合を調査比較しているIPUには、残念ながら台湾の情報は公開されていない。国連加盟国ではないからだろう。しかし、いくつかの報道によると、選挙前、すでに国会議員の約3割が女性だった。

まだ、選挙結果に女性数が出ていないが、台湾の最高決定機関に女性がどの程度増えるか楽しみだ。


List of members of the ninth Legislative Yuan
Taiwan presidential race showcases women's increasing role
Online Press Kit
A brief introduction of the 2012 presidential and eighth legislative elections
台湾初の女性総統の影に
女性議員増めざして制度改善を
小選挙区制は女性の声を捨て去る
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
女性の衆議院議員は1割に満たず
政治は男のものではない
日本の女性国会議員、189カ国中163位
比例区削減案に反対します!
日本の男女平等度、世界101位
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by bekokuma321 | 2016-01-18 10:25 | アジア・アフリカ

台湾初の女性総統の影に

c0166264_21513833.jpg蔡英文(Tsai Ing-wen ツァイインウェン)が台湾の総統に当選した。

主な勝因は「8年間の馬政権への市民の強い不満が蔡氏と民進党を後押しした。馬氏は対中関係を改善すれば経済も良くなると訴えたが、恩恵は一部に集中。勤労者の給料は上がらず、息苦しさが増した」(朝日)と報道されている。

FEM-NEWSは、「初の女性総統誕生の背景」は何かをさぐってみたい。

欧米メディアは、アジアの国々の大統領や首相などになった女性はいるが、政治家家系出でない女性の当選は初めて、と報道している。

蔡英文の総統当選に至るまでには、彼女が民進党の党首に選ばれたうえで、総統選挙に立候補しなければならない。だから、民進党が女性党首を誕生させた背景にこそ注目すべきだろう。

最も重要なことは、民進党は、1987年の結成以来、女性が要職を担ってきたことが考えられる。なかでも熱心なフェミニストの呂秀蓮(Lu Hsiu-lien りょ しゅうれん、アネット・ルー)の影響力をあげたい。

昨日、世界中にあふれた当選後の報道写真のなかに、蔡英文が党の要人と映っている写真があった(写真)。蔡英文の左隣に立つ副総統候補(男性)の左にいる女性が、呂秀蓮(アネット・ルー)である。右側には現高雄市長で、元民進党代理主席の陳菊(ちんきく)が見える。

呂秀蓮(アネット・ルー)は、フェミニスト活動家であると同時に弁護士で小説家だ。1992年、日本の国会にあたる立法委員に当選した。2000年、民進党初の総統となった陳水扁から副総統(副大統領)に要請されて立候補して当選。50年間の一党支配から政権を奪還した。彼女は台湾史上初の女性副総統に就任し、2004年に再選された。

いくつかの資料によると、呂秀蓮(アネット・ルー)は、その後、2007年、2011年と2回、台湾総統選挙に立候補を表明したが、最終的に辞退したとされている。2011年、彼女が譲った台湾総統の民進党候補は、翌2012年国民党候補に敗れた蔡英文である。そして彼女は、昨日、捲土重来をはたした。

アネット・ルーは、美麗島事件で懲役12年、公民権終身剥奪の判決を受けた。ガン治療の理由で5年の入獄後、仮釈放された。美麗島事件とは1979年の世界人権デーに台湾で行われた反体制集会の主催者らが弾圧され、国家反逆罪で有罪とされた事件(朝日)。ちなみに、陳菊も懲役12年の判決を言い渡され、約6年入獄。

さて、アネット・ルーという著名なフェミニスト政治家が姉貴分として党指導部に健在だったことは、蔡英文の党首誕生に、これ以上ないくらい大きな貢献をしただろう。いやアネット・ルーこそ、初の女性総統を押し出した原動力といえよう。

さらに、もうひとつ大きな力となったのは、若い女性たちが、蔡英文を通じて、民進党に関心を寄せるようになる政策を、党主導で実行してきたことであろう。

「政治家はみな権力がほしいだけ」と思っていた女性2人が、蔡英文事務所からの依頼を受けて、党幹部に抜擢された。1人は、ドキュメンタリー映画監督で「生まれながらの反逆者」と称するLiao。NY大学でジェンダー学を学んだ。もう1人は、男女平等委員会に委員だった婦人科医のLinである。

この2人の女性は蔡英文の”内閣”にはいって、党内から民進党を変えていったに違いない。

民進党は女性に友好的な政策をとってきていたが、若い女性たちにはその政策が届いてないことに反省をせまられていた。そこを変えていくためのポストをつくり、そこの仕事人に、新しい女性をあてたのである。

1994年、台湾の国際女性会議に参加した。主催者はアネット・ルーだった。私の傍にやってきた小柄な彼女に合わせて、私は思わず膝を曲げてポーズをとった。そのなつかしい写真が手もとに残っている。

Taiwan elects first female president
Tsai Ing-wen elected Taiwan's first female president
DPP introduces its new officials at press conference
Democratic Progressive Party
UNSINKABLE ANNETTE LU
B【闘う女は美しい】 「響き合う女たちの声」
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by bekokuma321 | 2016-01-17 22:09 | アジア・アフリカ