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「私は労働党がいいと思った」
「左派社会党です」
「保守党を支持しますね」
「赤党の献身的な姿勢にひかれました」

「さきほどの政党討論会を聞いてどう思いましたか」と聞いた私への高校生たちの回答だ。

8月25日午前10時、ヘードマルク県エルブルム高校でスクール・エレクションの政党討論会があるというので行ってみた。

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スクール・エレクションは、ノルウェー全土で、高校生が選挙本番の1週間ほど前に行う、いわゆる“模擬選挙”だ。それぞれの高校で、生徒会が主催する。投票前には、全政党の候補者を招待し、政治討論会を開く。学校内で、政党の選挙キャンペーンもする。生きた政治教材そのものだ。

政治や選挙をタブー視する日本とはずいぶん違う。日本で、こんなことを許した学校の校長は首になるのではないか。高校教師をしていた私は、ノルウェーのスクール・エレクションを初めて知った時、腰がぬけそうなほど驚いた。

「エルビス」という愛称で呼ばれるこのエルブルム高校には、30カ国以上の異なった国の生徒が通う。ヒジャブやチャドル(注)をまとった女子高生も見える。

10時、階段教室に入室したら、多くの生徒で、すでにほぼ満席だった。さらに多くの生徒が入ってきた。空席はない。床に座り込む生徒、立っている生徒。投票権は18歳(高校3年生)からで、投票権を持つ人ならだれでも候補者になれる。要は、高校生の国会議員だってありうる。熱心なのもうなづける。

生徒たちの前には11政党の代表が座った(上から2枚目の写真)。向かって左から、赤党、左派社会党、労働党、中央党、緑の党、民主主義党、キリスト教民主党、自由党、保守党、進歩党、リベラル党。4、50代らしき人もいたが、ほとんどは各政党の青年部に属する20代が多いようだった。全員、国会議員候補だという。

校長がほんの一言挨拶した。彼自身、校長をしながら市議会議員(自由党)を務めている。ノルウェーでは市議会議員はみな通常の仕事をしながらのボランティアだから、よくあることだが、この選挙で彼は自由党の国会議員候補リストでトップに登載されていると聞いて、少々驚いた。

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司会役の2人の女子高生が開始の合図をした。学生議会(ユース・カウンシル)の代表だというマイケン(上写真のマイクを持つ女性)とヴィレムだ。

プログラムは、1 政党の公約発表  2 健康保健問題、狼捕獲問題、欠席率と退学の関係についての意見  3 イエス・ノーで答える質問  4 最後の提言。  

圧巻は、2の政策について発言しているときに、その意見に反対なら挙手して、いくつかの政党が反論できることだ。反論は1分で答えなければならず、時間が来たら、司会がスピーチ台をたたく。それでもやめなかったら、2回たたく。各自の発言時間が厳しく制限されていて、全員に発言の機会が与えられるようになっている。みなよく時間を守る。

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10時15分から始まった討論会は、11時15分で終了。ゾロゾロと部屋から出た生徒たちの多くは、カフェテリアに設けられている政党のブースに立ち寄ってさらに話を聞いていた。政党に質問をぶつけている人もいた。投票日である9月11日の1週間前の4日、5日がスクールエレクションの投票日だという。投票は校内で行われる。

世界一の民主主義の国を育てる土壌はこれだ! とひざをたたいた。

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投票者にも候補者にも優しい選挙(ノルウェー)
政党を選ぶノルウェーの選挙
平等・公平・同権に満ちた選挙制度(ノルウェー)
トランプ効果
高校生も立候補するカネのかからない選挙 (近江真理)
選挙制度しだいでは高校生が議員になれる(田口房雄)
民主主義度1位ノルウェー、23位日本
世界一民主的な国
世界一民主主義の国はノルウェー、日本は22位
女性議員を増やすために ~ノルウェー選挙に学ぶ~

【注】8月26日更新した。ノルウェーの学校はブルカを禁止している。ブルカは目の部分だけ編み目状で他はすっぽりと覆い隠す女性の服装を指す。ヒジャブ(またはヒジャーブ)はスカーフ状の布で頭を覆い、顔は見せるもの。チャドルは顔は出すが全身を覆っているもの。今、連立政権の一角を担う進歩党の移民・統合大臣シルヴィ・リストハウグSylvi Listhaugが「小学校でヒジャブを禁止すべきだ」と公言して大論争になっている。エルブルム高校ではヒジャブと、チャドルの女子生徒がいた。上から4枚目の写真で右側の女子生徒は紫色のチャドルをしている。
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by bekokuma321 | 2017-08-26 07:26 | ノルウェー

民主主義度世界一といわれる国の選挙運動をこの目で確かめたくて、ノルウェーにやってきた。

ノルウェーの国政選挙は9月11日だ。だけど7月から投票ができる。一人でも多くの人に投票してもらうためには、2か月という事前投票期間も苦にならないらしい。

オスロから知人の車で北へ。ヨットが停泊する青い海を過ぎると、森、麦畑、川。美しい自然がどこまでも続く。

選挙に関するポスターや看板は1枚もない。選挙の宣伝カーもない。

「たしか70年代には政党のポスターがあったようです。今は自然環境を壊さないようにと全政党で路上に看板やポスターをはらないと決めています」と国会議員候補者の知人が言う。2時間で目的地ヘードマルク県レーナ市にたどり着いた。

国会議員候補の知人が選挙区を離れて悠々としていられるのは、比例代表制選挙だからだ。候補者個人ではなく政党を選ぶ選挙のため、個人が選挙運動をする必要などない。候補者であっても、党首以外はほぼ通常の生活をすごせる。

日本の町の風景を特徴づける選挙ポスターを思い出す。先月、福岡県北九州市で見たのは、山本幸三議員のポスター。今月初め徳島市で見たのは、後藤田正純議員のポスター。まだ衆議院議員選挙の日が決まってもいないのに、大きな字で名前の書かれた議員の顔が目にはいってきた。

レーナ市の事前投票は、市役所の隣にある文化センターの受付で行われていた。文化センターは音楽会などに使われる大劇場や、図書館、喫茶などがある、市民の憩いの場だ。

受付の右側に投票ブースが2つ設置されている(写真下)。ブースには、候補者名が印刷されたリストが政党別に並べられている。今回は17政党ある。投票者は、だれにも見られないようにカーテンを引いて、ブースに並ぶ政党の候補者リストから支持政党の1枚を取って、中身を内側にして2つ折りにする。ブースから出て、受付で身分証明書を見せて、リストにスタンプを押してもらったら、それを投票箱に入れる。とても簡単だ。

日本では、投票所に行くとまず多くの人がいる。事前投票の理由を書かされたあと、前もって郵送されたハガキを出すと、投票用紙を渡される。投票ブースに移動するが、そこにカーテンがないうえ、背後に何人か座っているため、監視されているような気になりながら、投票用紙に支持する候補者の名前を自分で書き入れる。候補者の名前を書くことを「自書式」というが、今でもこの方法をとる国は、日本しかないと聞いたことがある。

日本の選挙に比べて、ノルウェーの選挙は、候補者にも投票者にも、なんとも言えない優しさに満ちている。

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by bekokuma321 | 2017-08-25 06:38 | ノルウェー

「ヨナスよ、大惨事 だーーそう、最悪だ!」

8月14日月曜日、ノルウェー公共放送NRKは、こんな見出しで世論調査を伝えた。大惨事とは、ヨナス・ガーレ・ストーレ率いるノルウェー労働党の支持率がガックリ下がったことを指している。

労働党は27.1%だった(下グラフ、左から3番目)。対する保守党は23.8%(上グラフ、右から2番目)。労働党は、保守党を上回っているが、7月に比べて5.9%も下げたと報道されている。

ノルウェーは9月11日に投票日を控えて、選挙のニュースが多い。日本の変な選挙制度を変えたいと思ってる人には役立つと考え、また紹介する。

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    ▲NRKの結果。赤党から進歩党へと、極左から極右までほぼ政策に従って並んでいる

ノルウェーの選挙は比例代表制だから、議席数は政党の支持率にほぼ比例する。最新世論調査によると、労働党は、前内閣で連立を組んだ中央党(上グラフ、左から4番目)と左派社会党(同、左から2番目)の議席を合わせても多数派をつくれない。先月まで新政権は労働党中心になりそうだと言われていたが、あやしくなってきた

いまノルウェーは保守中道連立政権だ。保守党と進歩党(同、最右)という2党を、ミニ政党のキリスト教民主党(同、右から4番目)と自由党(同、右から3番目)2党が閣外協力をする。このままなら保守連立政権の続投かと思うが、キリスト教民主党党首は、進歩党(最右派)の政策とは相いれないと公言しており、どうもはっきりしない。

比例代表選挙は、政党を選ぶ選挙だ。政党らしさを決めるのは政策で、たとえば保守党の公約は減税だ。福祉・教育に私企業の参入を進めようとしている。それに反対するのが社会民主主義の労働党だ。ストーレ党首は、減税は非現実的だと保守党党首のアーナ・ソールバルグ首相をこきおろす。連立相手の進歩党は、難民の受け入れに厳しく、左派はなお一層強く批判をする。

さらに現政権は、行政の効率化と称して地方自治体の合併を推進してきた。それに猛反対してきたのが労働党の連立政党である中央党(以前の農民党)だ。政権をとったら合併政策をもとにもどそうとしている。

というわけで、保守党中心の保守中道政権になるか、労働党中心の左派中道政権になるか、まだわからない。

ノルウェーは政党を決める選挙だから、選挙運動の目玉は党首討論会だ。

第1回党首討論会は、8月14日夜、オスロ南方の港町アーレンダールであった。同市恒例の夏祭りに合わせて、9党代表が市内の文化会館に集合し、党首討論会に臨んだ。こちらは、いかにうまく議論できたかを競うもので、結果が数字であらわされる。プレスルームに陣取った多数の関係者が大スクリーンに映し出される討論会を見て採点するらしい。14日は、ミニ政党の左派社会党党首が最高点だった。

党首は党の顔だから超多忙なのは日本もノルウェーも同じだ。が、ノルウェーの議員候補者に日本のようなブラック企業真っ青という忙しさはない。妊娠中で体をいたわる女性候補でも、候補者リストの上位に登載されていれば、当選はできる。緑の党スポークスパーソン(この党は党首をこう呼ぶ。男女2人いる)は12月に出産を控えた女性で、彼女は「当選したら育児休業にはいる」と言っていた。

国会議員も労働者だから、他の労働者に保障されている病欠や休暇をごく自然にとる。でも、国会議員の職務は? 全然、大丈夫! 彼女が留守の間は、緑の党の次点候補が「代理議員」としてただちに国会議員職を引き受ける。ここも比例代表制のいいところだ。

どの政党に入れたらいいかわからない人にはValgomatがある。ゲーム感覚で楽しめる。しかもネットですぐできる。賛否が分かれそうな政策が並んでいて、順番に賛否の印をつけていくと、最後に「あなたは◎政党に近いです」と決めてくれる。先日やってみたら「あなたはキリスト教民主党に近いです」。思わずノルウェーの友人に話したら、彼女は「私もやってみたら、赤党ですって」。

日本だと、候補者は自分の名前を書いた巨大な看板をつけた選挙事務所を設ける。ところが、比例代表制の国では、候補者に選挙事務所はいらない。いるのは、政党のPRコーナーのみ。首都オスロは小屋が並び、選挙区によってはテントが張られる。テントはどの政党も似たようなサイズだが、政党の色で区別がつく(上のグラフの色)。党員が通り過ぎる人たちと政策論議を交わす。小屋やテントの前に置かれたテーブルには、チラシやバッジなど選挙グッズに加えて、キャンデーやクッキー、ニンジンなどおやつも置いてある。

先日、徳島県で、高級ハムが候補者から何百人もの有権者宅に宅配されたという話を聞いてきたばかりだ。ノルウェーの選挙小屋や選挙テントで置いているのは、子どもが駄菓子屋で買える10円そこそこのもの。票を金で買おうなどといういじましさとは全く次元が違う。

子どもと言えば、ノルウェーの中学高校では、校内に全党の候補者が招かれて政策論議が行われ、本番さながらの模擬投票もある。スクールエレクションという。

日本では、1票でも多く票をとった1人のみが当選する。しかも、候補者名を手書きしなければならないという世界に類を見ない変な投票方法だ。だから候補者は、名前と顔を覚えてもらうために、顔と名前が目立つポスターを選挙区中にはりまくる。顔と名前の印刷されたうちわ、ワイン、カレンダーなどを配った人もいる。候補者は宣伝カーによる連呼や、人の集まる場所に立っては連呼をしまくる。1票で落ちるかもしれない。熾烈な戦いが続く。

さらに変なのは、日本は、他国で最も当たり前の戸別訪問を禁止していることだ。さらにもっと変なのは、禁止されているにも関わらず、現職議員なら「議会報告を届けに来ました」とか言って戸別訪問をしても誰にも咎められないことだ。

こういうわけだから、日本の選挙で、候補者の政策はほとんど重視されない。「世話になった親父さんの後継ぎだから」「◎◎先生に頼まれたから」「TVでよく見るから」と1票を入れる。2011年3月11日の東北大震災後の選挙でさえ、原発政策が争点にならなかった。

私たちに代わって国の土台を決める代表を選ぶのが選挙だ。小選挙中心の日本の選挙と、比例代表制のノルウェー。どちらがいいか、答えは明らかだ。

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▲ノルウェーの投票所。他人に見られないように四方を囲まれたブースで支持政党用紙1枚をとって、投票箱にいれる

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 ▲ノルウェーの街頭での選挙運動。右側に居並ぶカラフルなテントが各政党の選挙テント

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  ▲投票日が近い週末の選挙運動はまるでお祭り騒ぎ。子どもも、中高生もたくさん参加する



Poll of polls
Norstat for NRK 15. august 2017
Katastrofemåling for Jonas: – Ja, det er dårlig!
Right Wing Group’s Stand Removed from Political Festival in Norway
平等・公平・同権に満ちた選挙制度(ノルウェー)
ノルウェーの選挙は政党の政策を選ぶ選挙
民主主義コンテスト 世界1はノルウェー、日本は20位
イラク移民の少女が国会議員有力候補になれる国
来年9月の選挙候補者が決まるノルウェーの秋
選挙における清廉性プロジェクト
スクール・エレクション終わる
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by bekokuma321 | 2017-08-19 00:23 | ノルウェー

ノルウェーは今秋、国会議員選挙がある。投票日は9月11日(月)。法律で9月の第1か2週の月曜日と決められている。解散もないから、ボンヤリしている人にも、とてもわかりやすい。

9月まで待たなくても、今日も投票ができる。ノルウェーの選挙投票は、すでに7月から始まっているからだ。「事前投票」と呼ぶ。7月1日から9月8日までだ。日本の「期日前投票」は選挙期間だが、ノルウェーには選挙期間という定めはない。そう、年から年中選挙運動をしているような感じだ。

2カ月間余りの長期間、いつでも投票できるのだ。これなら、うっかり忘れることも少ない。

c0166264_15534316.jpg投票時間は、選挙区ごとに決められていて、オスロ大学、オスロ市役所は午前10時から午後7時まで(土曜は午後6時まで)。

ヘードマルク県の小さな町オーモット市は市役所、図書館・カルチャーセンター、ケアセンター(高齢者や障害者総合施設)などが投票所にされ、時間は各施設の通常開館時間に加えて、特別時間が組まれている。

バス停の隣に新設された事前投票所を取材したことがある(上の写真)。遠くにいる人の目にも飛び込んでくる巨大な看板に目を奪われた。車いすやベビーカー用のスロープの大きさも目立った。これなら、らくだ。

選挙は比例代表制だ。国会議員数は169人。19県がそのまま選挙区なのでわかりやすい。19の選挙区から決められた数の人が選ばれる。たとえばオスロは19人、北部のフィンマルク県は5人、南部のアウスト・アグデル県は4人で最も少ない。

比例代表制は、最強候補が1人当選する小選挙区制とは異なり、大政党は大政党なりに小政党は小政党なりに当選者を出せる。多様な民意をほぼ的確に反映する。投票日が終わると、県選管は、政党ごとの”獲得票”を、1.4→3→5→7というふうに割っていき、その商で最大数をとった政党リストの上から順に当選していく。「修正サン=ラグ方式」といって、ドント方式より弱小政党に有利なんだそうだ。

c0166264_15545330.jpg有権者は投票ブースに入って、そこに並ぶ政党リストから支持政党のものを1枚とって、政党名を見えないように裏返しにして(以前は封筒に入れる方式だった)、それを投票箱に入れる。政党の決めた政党リストを変えたいなら、国会議員の場合、政党リストに数字を書き入れたり、×をつけたりする。

投票が終わると、県選管は、政党ごとの“獲得票”を国の選管に伝える。この“獲得票”の面倒な計算は省くが、要するに選挙区で1議席もとれなかった政党の中から4%以上とった政党リストのトップ候補が、各選挙区の最後の1議席をもらう。それを「平等化議席」と呼ぶ。

そもそも比例代表制である点で、小政党への票を切り捨てないように、という意志が感じられるが、「平等化議席」で、さらなるきめ細かな手を打っているといえる。平等と言えば、選挙に出る人や支援者がお金を使うなどということは絶対ない。日本のカネまみれ選挙とは異なる。だからこそ、ノルウェーでは貧しい難民を親に持つ人や、女子高生も立候補する。

忘れていけないのが、国会議員選挙と同時にサーミ議会選挙もあることだ。先住民族サーミ人は一般の政党から出て国会議員に当選する人もいるが、それとは別にカラショークにあるサーミ議会の議員となってサーミのために働くこともできる。

ノルウェーの選挙は、素人にわかりやすく、らくで、便利で、平等なのだ。ノルウェーを含む北欧諸国は、福祉と平等のモデル国だ。その原点は、システムをつくる国会議員を選ぶ選挙自体が平等・公平・同権に満ちているからだ、と私は思う。

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 ▲オスロにある国会議事堂

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 ▲カラショークにあるサーミ議会

ノルウェーの選挙は政党の政策を選ぶ選挙
ノルウェーの事前投票は1か月以上
世界一幸福な国ノルウェーの女性たち
民主主義コンテスト 世界1はノルウェー、日本は20位
選挙制度は政治を根本から変えた(ニュージーランド)
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
高校生も立候補するカネのかからない選挙(近江真理)
イラク移民の少女が国会議員有力候補になれる国
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by bekokuma321 | 2017-08-12 16:37 | ノルウェー

c0166264_1457924.jpg2016年の東京国際映画祭で賞に輝いた映画『サーミの血』が、今秋、劇場公開される。

それに先立つ9月8日、ノルウェー王国大使館で先行試写会が催される。参加者を公募しているので、希望者は下記から応募を。

【9/8試写会ご招待】映画『サーミの血』一般先行試写会 in ノルウェー王国大使館

映画『サーミの血』のストーリーは:
1930年代、スウェーデン北部のラップランドで暮らす先住民族、サーミ人は差別的な扱いを受けていた。サーミ語を禁じられた寄宿学校に通う少女エレ・マリャは成績も良く進学を望んだが、教師は「あなたたちの脳は文明に適応できない」と告げる。そんなある日、エレはスウェーデン人のふりをして忍び込んだ夏祭りで都会的な少年ニクラスと出会い恋に落ちる。トナカイを飼いテントで暮らす生活から何とか抜け出したいと思っていたエレは、彼を頼って街に出た──。(上記ホームページ)

サーミは、Sami。昔ラップ人と呼ばれていた。ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアの北部に居住する先住民族で、サーミ語を話す。ノルウェーのサーミ人は北部フィンマルク県に多く住む。

いま、ノルウェーは平等と福祉の国として名高い。ノルウェーでは、どんな所に住んでいようと福祉や教育を平等に享受できる権利が保障されていると聞いた。そこで私は、最北の地フィンマルク県の北極に近いいつくかの町を訪ねた。これまで何度か訪問し、数多くのサーミ女性を取材してきた(注)。

思い出すのは、「すごい!」と今でも感嘆したくなる力強い女たちの顔、顔、顔。

キルケネスがあるセル=ヴァランゲル市の女性議員で後に市長となったセシリア・ハンセン。
ドキュメンタリー映像作家でサーミ文化に造詣の深いトーリル・オルセン。
カラショーク市長に当選した銀行員アンネ・トーリル・エリクソン・バルトー。
女性初のサーミ国会議長をつとめた「ノルウェー・サーミ協会NSR」会長のアイリ・ケスキタロ。
サーミ高校校長で議員のエレン・インガ・ブリータ・オーラフスドッテル・ヘッタ。
サーミ特産品を扱う雑貨店店主で議員のインガー・マリ・ボンゴ。
サーミの女性誌『ガバ』創刊者で編集者のグッドルン・エリクシェン・エリーサ・リンディ。
サーミ女性初の出版物『死か生か:ラップ人の現状についての真実の言葉』を出した女性運動家エルサ・ラウラ・レンベルグ(1877-1931)。

サーミ人ではないようだが、鉄鋼会社に労働組合を創設した女性で、サーミの暮らしを撮影し記録した写真家エリシフ・ヴェッセル(1866-1949)も忘れられない。彼女のとった白黒写真を博物館で見て、20世紀初めの貧しいサーミ家族の姿を私は知った。

かつては、教育どころか、言葉や文化を根こそぎ奪い取られた先住民サーミ。しかし、長い闘いの末、議会に議員を送り出し権利を勝ち取っていった。その闘いぶりは、世界の先住民権利運動のモデルとなっているとも聞いた。

映画『サーミの血』は、どんな文化や風景を見せてくれるのだろう。本当に楽しみだ。

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 ▲「サーミ語」(上)と「ノルウェー語」が書かれているチーズ売り場。ノルウェー・フィンマルク県のスーパーマーケット。

【注】ノルウェー王国大使館ホームページなどに公表された。そのなかで現在もネットで読めるルポルタージュは:
極北の町を見捨てない国(pdf)
酪農をとるか市長をとるか(pdf)
むかし魔女、いま大臣(pdf)
庶民の足元に根をはる政治(pdf)

FEM-NEWS記事は:
先住民サーミのファイトバック
ノルウェー地方選レポート4:北部ノルウェーを支えるサーメ女性たち
映画「カウトケイノの叛逆」
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by bekokuma321 | 2017-08-02 15:30 | ノルウェー

2017年7月26日、夕方6時半から、北九州市男女共同参画センター・ムーブにおいて、「女子力は政治力!女子力が社会を変える」と題したセミナーが行われた。

講師には女性政策研究家の三井マリ子さんをお招きして女性の政治参画について、北欧ノルウェーと日本を比較しながら話をして頂いた。三井さんが20年以上にわたって撮影してきた多くの写真が示され、教員だった私は小中高生が選挙に積極的に関わる姿に目を奪われた。

ノルウェーもかつては男性中心の社会だったが、女性たちの粘り強い要望・運動で政治を変え社会を変え、今や世界一幸せな国になったそうだ。

1980年代から国会も地方議会平均も3割以上が女性で、女性議員がゼロのところは一つもないそうだ。その点日本は?

国会に女性の占める割合は9%に過ぎない(衆院)。しかも全国の市町村には「女性ゼロ議会」が多数あり、町村では3分の1が「女性ゼロ議会」という衝撃的な話を聞いた。わが福岡県でも「女性ゼロ議会」が12市町村もあるという発表に愕然としてしまった(注)。

子育てや介護は、多くを女性が担っている。保育所不足に始まり、それらを担う人の低賃金問題、人手不足等々今や社会問題になっている。こうした日々の課題に中々手が付けられないのも、女性議員が少ないことに一因があると納得した。

講演後の意見交流の席では、選挙制度についての質問や、日本のこの現状をどこから変えたらよいのかといった質問が多く出された。三井さんは「まず貴方が行動を起こしましょう」と答えた。力強い言葉に会場からは、溜息混じりの賛同の声が上がると、次に「私、立候補します」との発声に感嘆とも応援ともとれる声があちこちから湧いた。

もっともっと時間が欲しい程盛り上がった素晴らしいセミナーが、大盛況のうちに終えた。三井さんありがとうございました。

廣瀬 愛子(元小学校教員)


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       ▲パワーポイントで説明する北欧ノルウェーの暮らし・政治・女子力

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       ▲意見や質問が次々にとびかった意見交流会

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 ▲後片付けを終えた世話人と福岡市から来た女子会のみなさん。主催したI 女性会議小倉支部の森本由美市議(右から4人目)、三井マリ子講師(右から2人目)

【写真:上2枚は森本由美市議提供。3枚目は三井マリ子提供】

【注】福岡県「女性ゼロ議会」12市町村:豊前市、東峰村、大任町、赤村、上毛町、篠栗町、広川町、宮若市、久山町、嘉麻市、鞍手町、芦屋町(2017年7月付)

あざやかな歴史
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by bekokuma321 | 2017-08-01 11:07 | ノルウェー

日本は首相に解散権がある。だから衆議院議員選挙がいつあるのか、市民にはわからない。世界で最も高い歳費を受け取る国会議員は日本だという調査があるが、高い収入に高い権限を有する議員を選ぶ選挙日程が、首相の胸三寸にあり、国民は突然知らされるなんて、納得がいかない。

さて、スウェーデン、ノルウェーなど北欧諸国では首相の解散権はあってもないに等しい。

ノルウェーでは憲法で9月第2月曜日と明記されていて、私が知る限り、解散による選挙はなかった。スウェーデンは数年前、現首相のステファン・ロベーンが予算案を否決されたため解散をしたが、なんと「50年ぶり」と報道されていた。

ノルウェーは、この9月11日(月)が国会議員選挙だ。議員は196人。現在、保守党を中心とした中道右派政権で、首相は保守党党首のエルナ・ソルベルグ。ブルントラント以来、ノルウェーで2人目の女性首相だ。

9月に向かって、夏休みが過ぎると選挙運動は終盤に近づく。世論調査がさかんに行われ、定期的に主要9政党の支持率が発表される。それによると次期選挙では、労働党を中心とした左派中道政権に変わりそうだ。これまでひとけた代だった中央党(過去の農民党)の人気が10%代まで伸びていて、さらに票を伸ばそうと、党首トリュグヴェ・マグヌス・スラグスヴォル・ヴェーダ(元農業大臣)は、全国選挙バスツアーを企画しているらしい。

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      ▲市場に設けたテントで全党候補者による討論会。買い物途中の市民が聞く

立候補にお金は1円もかからない。だから18歳以上なら、高校生でも立候補可能だ。貧しい移民家庭の子どももいる。教育がいっさい無料なので、貧しい家庭に生まれても、大学院卒や弁護士などの有資格者も多い、そんな背景もある。

政党内で活発に運動をしていると、まず地方議会議員に選ばれる。そこで頭角を現すと国会議員候補に推薦される。日本と全く異なるのは、北欧の場合、地方議員は基本的に無償のボランティアである点だ。大学で学びながら、または保育士や教員をしながら、“余暇”に地方議員の役目を果たす。つまり、地方議会での経験が評価されるということは、無償ボランティア活動が評価されることだ。

選挙は比例代表制だ。各政党が投票日の1年ほど前から選挙区(県に相当する)の政党会議で候補者について話し合い、およそ半年前の3月、選挙区の選挙管理委員会に、候補者名簿が届けられる。この候補者名簿はリストと呼ばれ、リストはそのまま投票するときの投票用紙になる。

比例代表制は、日本の小選挙区制のように最高得票の候補者1人だけが当選して、ほかはすべて落選という選挙ではない。大政党は大政党なりに、小政党は小政党なりに、その票に比例して当選者を出せる。比例代表制とは、「勝負をつけるのではなく、票数の多い少ないを正確に議席に反映させる。つまり多数派と少数派の双方がその大きさに比例して代表される」。三宅一郎の弁だという。小選挙区制は邪悪だと言いきった、石川真澄(元朝日新聞記者)の本に見つけた。

c0166264_0343662.jpg有権者は、候補者を選ぶのではなく政党を選ぶ。だから、政党は旗幟鮮明が命だ。では、どうやって政党の政策を普通の市民が知りえるのか。政党が作成配布するパンフレットやホームページからだけでなく、マスコミが頻繁に暮らしの課題について政党の意見を聞いては報道する。さらに、 Valgomat がある(右上)。

Valgomatとは、税金、学校教育、道路建設・・・など国民の関心あるテーマが書かれていて、賛否を問うもので、全部に答えると自分の答えともっともマッチする政策を持った政党はどこかがわかる、というしくみだ。主要メディアのWebサイトから誰でも簡単にできる。NRK(日本のNHKあたる)では、24項目の問いがあって、冗談でやってみたら私は「キリスト教民主党」に近いと出た。VGというタブロイド新聞では、5項目で、こちらでは私は「労働党」に近いという。

さて、ノルウェー人だったら、どちらに投票しようか。


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ガーディアン紙が、各国の国会議員の年収(歳費)を英ポンドに換算して比較。日本の国会議員は年2200万円。「日本の国会議員は、わが国(イギリス)の国会議員の2.5倍の収入」と書く(The Guardian 11 July 2013)。


来年9月の選挙候補者が決まるノルウェーの秋
ノルウェーの地方議会選挙
選挙制度しだいでは高校生が議員になれる(田口房雄)
今こそ男中心から男と女で決める政治へ(田口房雄)
北欧からの風を吹かせて日本の議会を変えよう(岡田ふさ子)
国会議員年収も政党交付金も世界最高額
日本のカネまみれ政治家からバルセロナを考える
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by bekokuma321 | 2017-07-25 17:37 | ノルウェー

日本の国会や地方議会には、女性議員が余りにも少ない。衆院は1割以下、町村議会に至っては、3分の1が「女性ゼロ」だ。国連からも「是正しなさい」と何度も勧告を受けてきた。

そこで、日本政府は、「政治分野における男女共同参画推進法案」を今国会にかけ、「候補者数を男女均等に」と政党に努力を促す姿勢を見せた。

クオータ制を入れるなど効力のある法文にするべきだと運動してきた女性団体からすれば、生ぬるい法案なのだが、日本会議系の自民党議員らは、この法律そのものに反対の声を上げた。

「法律をつくることで、かえって男女の対立が生じてしまう」(山谷えり子議員)/ 「女性の社会進出で社会全体が豊かになっているとは思えない」(西田昌司議員)

すったもんだの末、与野党案がまとまった。成立するのを、今か今かと待っている。ところが、ここに至って森友・加計事件に加えて共謀罪の強行採決など国をゆるがす難問つづきで、女性の政治参加どころではない雲行きらしい。

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さて、上は、今から20年ほど前、ノルウェー国中に貼られたポスターだ。

1990年代当時、クオータ制の浸透によってノルウェー政界は男女半々に近づいていた。しかし、経済界は別世界だった。そこで、政府の男女平等推進機関は、男の牙城だった大企業をターゲットに“風刺キャンペーン”を開始した。

「さあ、これが我が国の指導者たちです。新時代にふさわしい多様性と多面性を見事にかねそなえていますネ。ガンバッテネ、男性諸君!」

ポスターにはいくつかのバージョンがあり、この1枚ではノルウェー屈指の大企業、ヨートン株式会社の取締役会がやり玉にあげられた。ご覧のとおり、同社CEOと取締役8人は全て男性。皮肉たっぷりのキャプションがついている。

この続きは、「叫ぶ芸術ーーポスターに見る世界の女性たち」(I 女のしんぶん)をどうぞ。
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by bekokuma321 | 2017-06-13 21:41 | ノルウェー

数ヶ月前のことだが、ノルウェーの友人が、こんなことを言ってきた。

「このテレビは、ノルウェーの農産物にとって朗報です。さまざまな理由から、ノルウェーの食糧生産には規制が多い。とくに抗生物質は危険だから規制すべきです。ノルウェーだけでなく、すべての国の政治が、食料生産において、抗生物質や薬剤の使用をきびしく規制することが重要です」

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友人が見たのは、スウェーデン・テレビ(SVT)でFriktionという、日ごろ社会で問題となっているテーマを報道するドキュメンタリー番組シリーズだ。

そのプログラムは、スウェーデンの学者が、食べ物にどれだけ抗生物質や薬剤が使われているかをわかりやすく、8カ国で比較をしていた。もっとも安全とされた国がノルウェーだった。

1kgあたり、ノルウェーは4mg、スウェーデンは13mgだ。アメリカは180mgというからスウェーデンの10倍以上だ。しかし、「中国は統計がとれていないので不明」というのでさらに怖い。

日本はどうなのだろうか。食べ物は健康に直結する。健康は基本的人権であり、守るのは政治だ。しかし、東京都の市場問題を見ても、この国の政治家は、私腹を肥やすだけで、私たちの胃袋や人権を考えてくれそうもない。

Friktion: Antibiotika (SVTの動画。スウェーデン語知識がなくてもわかりやすい。上の写真は動画の接写)
食品中に残留する抗生物質の検査
民主主義コンテスト 世界1はノルウェー、日本は20位(Economist Intelligence UnitによるDemocracy Index2016)
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by bekokuma321 | 2017-06-10 17:03 | 北欧

c0166264_134984.jpg衆議院で、共謀罪の強行採決に隠れて、サラリと承認されてしまった協定がある。「日・イスラエル投資協定」。イスラエルへの投資を活発にする約束だ。

イスラエルは、パレスチナを今なお占領し続けている。報道によるとパレスチナ人の3人に1人、中でもガザ地区の2人に1人は、極度の貧困生活にある。

2016年12月には、イスラエルが占領地で進める入植活動の停止を求める国連安保理決議が成立した。オバマ政権下のアメリカが拒否権発動せず、棄権したからだ。しかし、トランプ政権に変わり、決議の行方が案じられる。そんな中での「日・イスラエル投資協定」だ。

ああ、またかとガックリしていたら、これと関係したニュースがノルウェーから届いた。

90万人の組合員を擁するノルウェー最大の労働組合連合LOが、大会でイスラエル製品の完全ボイコットを決定した、というのだ。

LO委員長は、完全ボイコットに反対意思を表明していた。しかしLOメンバーは、委員長の考えとは違う結果を選んだ。賛成197 、反対117 。

ここに至るまでには、1人の女性組合幹部の信念をかけた闘いがあるという。その人の名は、サラ・ベル(40)。

サラ・ベルはLO傘下のベルゲン自治労・一般労働者組合の委員長だ(ノルウェーでは女性の労組委員長は珍しくない。LO前委員長も女性。最近では鉄道労働組合の委員長に女性が就任した)。

サラ・ベルは、LO組合員として何回か現地に飛びパレスチナ人の極限の生活を見、話を聞いてきた。ノルウェーに帰国して報告会を開き、説得を重ねてきた。また、サラ・ベルには、労働組合運動の弱体化と労使の力関係が崩れるとして、非正規雇用に反対する闘いを強め、ベルゲン市が派遣会社から職員を雇うことを中止する契約を勝ちとった実績がある。次はイスラエルの完全ボイコットだった。

LO大会で賛成多数に持ち込んだ彼女は、「議決までは、はらはらドキドキでしたが、結果は完全ボイコットが圧勝しました。まだ喜びに酔いしれています」。そして「パレスチナ人は、余りにも長く苦しみ続けています。この恐るべき不正を許せないというノルウェー一般人の考えが票に反映したのです」(注1)

「LOは国際BDS(boycott, divestment and sanctions)運動を支持し、今後もイスラエル製品のすべてのボイコット運動を国際的に進めます。またボイコットに反対するノルウェー政府に1967年のパレスチナ国家を認め、すべての人々が平等の権利を持てるような、民主的解決を約束させます。私たちの目標はボイコットではなく、イスラエル占領をやめさせることです」と大きな夢を語る。

このたびのLOの結果に、LO委員長も、LO支持政党である労働党党首も、外務大臣も嘆いた。オスロ駐在イスラエル大使は、LOの決議は不道徳なものだと言い、「深く根付いた、ユダヤ国家に向けての偏見、差別、ダブルスタンダードが反映したものだ」と激しい批判をあびせた(注2)。

サラ・ベルは平気だ。ノルウェーメディアは、サラ・ベルの生い立ちを報道したいるが、それによると彼女は、左翼的信条の親を持ち、幼い頃から政治的デモは日常茶飯事だったという。そのうえ彼女の親は、若者の相談員(Utekontakten)をしていて、その関わりから、貧困や格差や薬漬けの若者たちの非行を見聞きして育った。そんな環境から、平等な人間関係を好み、どんなところで生まれても人間は人間としての尊厳を尊重されて生活すべきだという考えを持つようになったのだという。

新聞に載ったサラ・ベルの写真を見て驚いた。右鼻に小さなピアス、両耳には巨大なイアリング、腕には派手な入れ墨。そのスタイルは、労働組合幹部の常識から大きく外れている。型破りだ。そんな彼女は言うーー「私の信念は、平等を求めて連帯すること。連帯して闘うことです」。ほれぼれするではないか。

一方、わが日本を振り返れば秘密保護法、安全保障法、さらに共謀罪。安倍首相に反論ひとつなく、そろってなびく自民党議員たち。彼女の爪の垢でも煎じて飲ませたい。


【写真】「連帯ーーそんなに難しいことではないでしょ」と書くサラ・ベルのFacebook。
【注1】最大労組LOがイスラエルの完全ボイコットを決議した以前に、トロンハイム、トロムソ、リリハンメルの少なくとも3市が議会で議決したと報道されている。3市に限らず他の市も議決したかもしれないが未確認。ノルウェー地方自治体の自立した決断と、国際問題への敏感な対応に驚かされる。
【注2】1814年のノルウェー憲法にはユダヤ人排除の規定があったが、その規定は1851年削除された。そこには作家ヘンリク・ヴェルゲラン Henrik Wergelandの不屈の闘いがあったとされている(Ervin Kohn)

Nederlag for LO-ledelsen i stemmedrama: LO skal jobbe for full boikott av Israel
Defying leaders, Norway trade unionists endorse Israel boycott
Israel reacts violently to LO boycott decision
En rebell klar til Kamp
民主主義コンテスト 世界1はノルウェー、日本は20位
世界一民主的な国
「パレスチナの女性の声」について書かれた速報
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by bekokuma321 | 2017-06-01 01:33 | ノルウェー