「ドレスデンはドイツで最も女性が住みやすい街」を読みました。

このような住みよい町は、ドイツなどには出来て、何故、日本には出来ないのか、を自問しました。すると「日本人は民主主義の成熟度が低いからやむを得ない」という決まりきった答えが浮かんできます。

しかしそれは、重要な点を見逃しています。もっとも重要な違いは、北欧やドイツと日本では、選挙方法が余りにも違うことです。まとめると、

① ドイツや北欧諸国は、国会、地方議会とも比例代表選挙
② 地方議員のほとんどがボランティア
③ 比例代表選挙で市議を選出した結果で、首長は連立を組んだ与党陣営から選ばれる
④ 予算など行政の提案権は首長ではなく議員から選ばれた参事会(首長も含む)にある

たとえばドイツ・ハンブルグの市長は今、緑の党党員で30代の女性ですが、それは比例代表選挙ゆえです。また、三井マリ子さんがノルウェーニュースを翻訳・紹介していますが、ノルウェーでは、オスロ、ベルゲン、スタヴァンゲルの3大都市の市長と副市長が全員女性になりました。これも比例代表選挙の結果に基づいて、連立を組んだ政党間の互選で決まるからです。

日本の選挙は、国も地方も小選挙区制中心です。小選挙区制ですから、第1位の勝者のみが当選するので、それ以外の候補に投じた票は死に票となり民意が反映しません。首長選では、対抗馬が出ず、無投票で決まる首長の多いこと。選挙があっても、与野党相乗り候補の多いこと。選挙に行かなくても勝者はわかっているから、投票率は低くなる。そんないい加減な選挙で当選した首長が絶大な政治権限を持つ、どうみてもまともな政治がなされるはずなどない、と僕は思います。

ですから、この選挙制度にメスを入れる必要があります。三井さんの著作『男を消せ! 』(毎日新聞社)や『ノルウェーを変えた髭のノラ』(明石書店)は、必読書です。ネットでは『FEM-NEWS』です。毎回読んでいると、ニュースの背景にある選挙制度の違いがよくわかります。

ドレスデンの卓越した女性政策もそうですが、なぜあのように北欧の福祉政策が整っているかといえば、弱者を切り捨てない選挙制度と、議会中心の行政執行制度が存在しているからだ、と僕は思います。

田口 房雄 (緑の党・会員)

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 ▲ドレスデン市議会。市ホームページの画像。クリックすると議会質疑をライブで視聴できる

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by bekokuma321 | 2016-06-02 23:37 | ヨーロッパ

c0166264_23144992.jpgドイツで、女性が最も住みやすい町はドレスデンだそうだ。

働く人の半分以上は女性で、女性の賃金は男性の92%。失業者を調べたら女性は45%しかいない。保育所が充実している。強姦など性暴力が少なく、望まない妊娠をした女性のための妊娠中絶もしやすい。女性の本屋や女性向けのヨガやジムなどリクリエーションが整っている。

「すばらしい! 女性にとっていい町は家族にとっていい町。ということは僕たち男性にとってもいい町ですよ」とは、男性の弁。

この女性にフレンドリーな街づくりの背景には、ドイツ基本法に定められた「男性と女性は同じ権利を持っている」に基づいて、ドレスデン男女平等委員(Equality Officer)が、厳しく目を光らせていることも忘れてはならないだろう。

彼女が代表する男女平等権利局のホームページをのぞくと、もりだくさんの事業に驚かされる。上のロゴ「女の子の日」は、女性のキャリアを広げるキャンペーンのひとつ。

女性の権利のために日夜目を光らせる専任の男女平等委員を持つ自治体は、私の知る限り、日本にはない。

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by bekokuma321 | 2016-05-30 23:22 | ヨーロッパ