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c0166264_12274871.jpg2011年9月に行われた地方選挙の結果が出そろった。ノルウェー統計局は「女性議員増えず」という見出しで結果を公表した。

女性議員は全体の38%だった。

38%という数字は、前回2007年の37.5%とほぼ同じだ。女性議員が半数を超えたのは左派社会党の51%だけで、労働党は44%だった。進歩党は、主要政党では前回同様もっとも低く、27%だった。

日本人の私から見ると、メディアで極右といわれる進歩党でさえ、3,4人に1人は女性議員であることに驚かされる。

しかし、ノルウェー首脳陣は、この結果に不満やるかたない。ただ不満であるだけでなく、次の一手を打とうと世間にアピールをした。さすがノルウェーらしい。

リーヴ・シグネ・ナーヴァルセーテ地方自治大臣は、女性が伸び悩んでいる結果に落胆し、ただちに地方議会にクオータ制(性による割当制)をにおわせた。

「政党の候補者リストがどう作られているかを議論する時がきた。男女数に均衡がとれてないのならば、われわれは、そのことを注視する必要がある」

「地方選挙の候補者リストでは、男女が交互にリストアップすることを政党に義務付ける可能性を検討したい」

一方、今年、注目された移民出身の議員はどの程度増えただろうか。結果は全国で268人と45人増だった。全体の2.5%である。

しかし、首都オスロ市議会の労働党は別だ。なんと20議席のうち11議席が移民出身となってしまい、「マイノリティがマジョリティになった」とメディアは報道した。オスロ市議会全体では、59議席のうち16議席、27%である。

オスロ労働党は、選挙法改正を視野に入れた検討を考えていると報じられている。しかし、当然、移民議員を中心に反論が多い。すでにオスロでは移民人口が全体の28%に上っている。

■No increase in female representation
http://www.ssb.no/english/subjects/00/01/20/kommvalgform_en/
■Minister mulls local election gender quotas
http://www.thelocal.no/page/view/minister-mulls-local-election-gender-quotas
■Labour Party looks to slash Oslo immigrant dominance
http://www.thelocal.no/page/view/labour-party-looks-to-slash-oslo-immigrant-dominance
■Ap vil hindre valgkupp fra innvandrere
http://www.vg.no/nyheter/innenriks/norsk-politikk/artikkel.php?artid=10016685
■ノルウェー統一地方選 女性議員が37.4%に_2007年
http://janjan.voicejapan.org/world/0709/0709212747/1.php

[写真:「必要なのはもっと多くの声ではなく、これまでとは別の声だ。なぜなら、かつてから男性の声は永久といっていいほど十分だからだ」。125年前に「ノルウェー女性の権利協会」を創設したギーナ・クローグの言葉。ノルウェー国立女性博物館での接写]
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by bekokuma321 | 2011-12-22 02:11 | ノルウェー

ノルウェー国営放送NRKは、20歳のエジプト女性がヌード写真をネットに載せたことをきっかけに、エジプト社会の女性問題を掘り下げて記事にしている。

それによると、エジプトの女性の実態は都会と地方で大きな格差があり、全体として多くの女性は、依然、目を出すだけのベールで身を包んでいるという。

2009年6月、選挙法が改正され、下院のみ女性クオータ制が導入された。64議席を女性のみに割り当てるという「リザーブ方式」だった。2010年の選挙結果、下院は全512議席中、女性は65議席で13%を占める。

しかし、ムバーラク政権が倒れた後、エジプト軍最高評議会は、女性だけのリザーブ方式を廃止。候補者リストに少なくとも1名の女性を載せるという方式に変えた。

しかし実態はどうか。女性候補はリストの下のほうに載るのが普通で、宗教色が最も強い保守政党は、女性候補を載せたものの女性の顔を表に出すことを禁じているため、女性候補の代わりに花を入れていると、NRKは報道する。

軍政から民政への移行を要求するデモも盛んで、政治状況がどう変わるか不明だ。

おりしも、エジプトの国政選挙が始まった。結果しだいでは、女性の権利がどう新憲法に生かされるのか、女性活動家たちも予想がつかない事態のようだ。

こうしたエジプト社会に、20歳女性のヌード写真による抗議を受け入れる素地があるとは、とても思えない。一方、女性の裸を最大の獲物として狙っているネット社会、社会に蔓延する性の二重基準など…複雑にからみあう。

■Her kaster israelske kvinner klærne til støtte for egyptisk nakenblogger
http://www.nrk.no/nyheter/verden/1.7889485
http://www.quotaproject.org/uid/countryview.cfm?CountryCode=EG
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by bekokuma321 | 2011-11-28 13:10 | 中南米

この夏、EUから、クオータ制のニュースが飛び込んできた。

EU委員会男女平等委員のヴィヴィアン・レディングが、「上場企業が2015年までに女性役員の割合を30%、2020年までに40%に上げない場合、クオータ制法案を導入する」と、宣言したのだ。それが、日本でも大きく報道された。

EUの上場企業の女性役員比率は12%、CEOは3%だそうだから、加盟諸国の企業主のお尻に火がついた感じだ。

c0166264_16403199.jpg“取締役クオータ制”を世界に先駆けて導入したのは、ご存じノルウェーだ。

EUは、数年前から、ノルウェーの同法を検討してきた。2008年、EU議会は、わずか2票差で通せなかったものの、「男女平等推進決議案」を出した。

それには、「ノルウェー政府の取締役クオータ制を歓迎し、EU加盟国はノルウェーモデルに倣うこと」とあった。

今回のEUヴィヴィアン・レディング発言は、「ちゃんと女性を増やさないと法案導入するぞ」との“脅し”手法までノルウェーの真似をした。いいことはどんどん真似てほしい(日本も!)。

さて、EUが真似たノルウェーの政策とはどういうものだろうか。

ノルウェーは、会社法を改正して、「取締役会に一方の性が少なくとも40%はいなければならない」としたのである。2003年、世界初のことだった。愉快なことに、この革命的な法案を出したのは、保守党(日本の自民党にあたる)の男性、ガブリエルセン貿易通商大臣だった(写真上)。

とはいえ、ノルウェーでも、ここに至る道は平たんではなかった。

c0166264_16443985.jpgノルウェーは、70年代から政党がクオータ制をとってきた。国会や地方議会選挙の候補者に女性を増やし、結果として女性議員増をなしとげた。最初に採用したのは、民主社会党(現・左派社会党に変わった党)の党首ベリット・オース(写真右)だった。

その後、80年代には、「男女平等法」(1978年)を改正して、公的な委員会や審議会などの構成員の40%を一方の性にするというクオータ制を規定した。一方、男性には「パパ・クオータ」を課して、家事育児に専念させる時間を増やした。こうして現在、国会も地方も約40%が女性議員、内閣の半分が女性大臣となtった。

そして、2000年代には、“男の牙城“だった経済界に手をつけた。それが世界初の「取締役クオータ制」だった。

この背景に、女性の権利と男女平等を進める「男女平等法」(1978年)の存在を忘れてはならない。ノルウェーの男女平等法は、宗教と家庭内を除く、社会のあらゆる分野に適用される。守らせるために、推進機関「オンブッド(オンブズマンのこと)」まで規定した。大臣と検察官を足して2で割ったような強い権限をもつ。日本の「男女共同参画社会基本法」を知る私には、とても同じ目的の法律とは思えない。

c0166264_16454454.jpgこうして、4年生大学卒業生の60%以上が女性となった。全卒業生のうち、法学部50%、MBA40%、医学部60%が女性だ。

ノルウェー国会で、取締役クオータ制が可決されたころ、ハルヴォシェン教育大臣(日本の文部科学大臣にあたる)は、「これだけ優秀な女性が数多く出ているのですから、経済界トップに女性が少ないことはおかしい」と、私に言った(写真左)。

見過ごせないのは、80年代から大学や研究教育機関で3種類のクオータ制がとられてきたことだ(ベリット・オース)。賛否両論あったが、大学独自に進めてきた。

①ラディカル・クオータ制(成績が同等でなくても、少ない性の人物を優遇して入学、採用、登用する)
②モデレート・クオータ制(成績が同等の場合、少ない性の人物を優遇して入学、採用、登用する)
③特別・クオータ制(入学、採用、登用の際、一方の性の人数を前もって指定席として決めておく)

こうした実行を後押ししてきたのも「男女平等法」だ。ノルウェーの男女平等法は、積極的特別策(暫定的特別措置ともいう。アファーマティブアクションのこと)を進める法律と言ってもいい。

下は、積極的特別策のひとつクオータ制を法的に認知している条項だ。FEM-NEWS仮訳。

「男女平等法」
1条(目的)
この法は、男女平等を推進し、かつ、特に女性の地位を向上させる目的を持つ

3条 (総則)
女性と男性との異なる取り扱いは、直接的にも間接的にも許されない。直接的に異なる取り扱いとは、性が異なることを理由として女性と男性とを差別する措置をいう。(略)。間接的に異なる取り扱いとは、一見、性に中立的に見えるが、一方の性がもう一方の性よりも不利になるように事実上作用する取扱いをいう。(略)。

3条a  (一方の性を優遇する積極措置)
この法の目的に従って男女平等を促進する異なった措置をとることは、3条の規定に反しない。妊娠、出産、授乳に関して女性を保護する目的を有する方策に関する特別な権利や規則についても同じである。この法律の推進のために、教育分や子育てに関して男性を優遇する積極措置に関する条項などを含め、どのような異なった取扱いが認められるかについては、他の規約で決めることができる。

ノルウェーの場合、この「男女平等法」を進めるため、大学では独自に行動計画を策定し、二重に追い打ちをかけている。男女平等社会にしようという並々ならぬ覚悟を感じさせる。たとえばオスロ大学は、「2012年まで、女性の正規のアカデミック分野雇用を40%まで増やす。女性のパートタイムの準教授、助教授を20%に増やす」ことが目標だ。

http://www.regjeringen.no/en/doc/Laws/Acts/The-Act-relating-to-Gender-Equality-the-.html?id=454568
http://kifinfo.no/c42788/seksjon.html?tid=43022
http://www.20-first.com/227-0-norways-40-quota.html
http://www.boardagender.org/eu-observer-lack-of-women-in-top-jobs-to-cause-problems-for-eu-economy/
http://www.gender.no/Open_dialogue/Gender_blog/3242
http://www.uio.no/english/for-employees/employment/gender-equality/action-plan-gender-equality-2010-2012.pdf

■ 現地ルポ 「ノルウェー民間企業の取締役は4割が女性!!」の背景を見る世界現地ルポ 「ノルウェー民間企業の取締役は4割が女性!!」の背景を見る


参考文献
「経済界に女性重役ラッシュ」(『ノルウェーを変えた髭のノラーー男女平等社会はこうしてできた』(明石書店、2010)
「クオータ制は男女平等社会へのエンジン」(同著)
『男女平等オンブッド』(男女平等オンブッド編集委員会)

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 (ノルウェー経済大学の「取締役訓練講座」で勉強する女性たち)

Photoes by Mariko Mitsui, FEM-NEWS

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by bekokuma321 | 2011-09-02 15:49 | ノルウェー

●連載● クオータ制は平等社会への一里塚 第1回

あの国でも、この国でもクオータ制

                  三井マリ子(全国フェミニスト議員連盟国際部)

1週間前、列国議会同盟IPUのホームページを見てガックリきた。世界の女性国会議員率のランキングで、日本は187カ国中126位だった。125位のルーマニアと127位のハイチやモンテネグロ等の間にあった。昨年10月118位、12月122位だったが、さらに落ちた。

IPUは1889年創設の国際機関で、世界の国会に女性議員を増やそうと、統計を毎年発表してきた。今年3月8日の国際女性デーには、「政治に女性を増やす唯一の有効な方法はクオータ制である」と世界に公言した。

クオータは英語でquota。割当てという意味だ。女性議員を増やすために、候補者又は議員の数を、どちらかの性が4割以上でなければならないというように決める制度をいう。4分の1を意味するクオータ―quarterとは全く別物だ。

全国フェミニスト議員連盟は、1992年の創設以来、このクオータ制の導入を求めて運動を続けてきた。あれから19年、やっと今年、政府発行の『男女共同参画白書』にクオータ制が登場した。「2020年まで30%」という数字も明記された。

しかし、日本の政府には、クオータ制をどう実行するかの具体策がない。諸政党にも、クオータ制を実行しようという気運がない。それは、昨夏の当連盟ゼロ撲のアンケート調査で明らかだ(ゼロ撲とは「女性ゼロ議会撲滅キャンペーン」)。

一方、多くの国々がクオータ制の実施を法律で規定したり、政党の党内規約で決めたりしている。国会議員だけでなく、地方議会にも適用している国もある。女性議員率の高い国を見ると、ほとんどすべてが、なんらかの形でクオータ制を採用している。

女性議員率世界一の国ルワンダは、2003年に制定された新憲法に、「意思決定機関のすべてのポストの少なくとも30%を女性にする」と明記している。1994年のジェノサイド後、政党や人種を超えて、「Twese Hamwe (一緒に)」というスローガンの下で、女性の政治参加をキャンペーンしてきたのだという。こう語ったのは、ルワンダの弁護士アリス・カレケジさんだ。

アジアで最も女性議員率が高い国はネパールで、33.2%だが、この国の法律もクオータ制をうたっている。今年、アラブの国チュニジアは、憲法で50%・50%の原則を決めたという。国政選挙後、チュニジアがIPUの上位にランクインするのは間違いない。

クオータ制は平等社会へのエンジンである。その導入の歴史から現状までを探ってみたい。

(全国フェミニスト議員連「AFER」70号 2011.8.11 より転載)
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by bekokuma321 | 2011-08-30 23:08 | その他

7月30日、31日、女性議員を増やそうと超党派で活動している「全国フェミニスト議員連盟」が北九州市小倉リーセントホテルにて、夏合宿を開催した。全国の女性議員など150人が参加し、交流し学び合った。以下、敬称略。

1日目は、福島みずほ(参議院議員、社民党)の講演「政治に女性の力を」に引きつづきシンポジウム。シンポジストは、堤かなめ(福岡県議会議員、民主党)、山本真理(北九州市議会議員、ローカルパーティ)、姫野敦子(岩国市議会議員、民主党)の3人。

2日目は、3つに分かれての学習会と活発な討論があった。
分科会1「政策決定にもっと女性の声を!~クオータ制を考える」
分科会2「震災と女性~これからの地域づくり」
分科会3「ESD(持続可能な開発のための教育)の視点から防災教育とエネルギー環境教育を再検討」

分科会1報告者は、三井マリ子、西武節子、村山由香里の3人。分科会2は、伊藤ゆう子、槌田久好、太田まさこの3人。分科会3は、村上真平、三宅博之、川島伸治、石角聡の4人。

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最後に、3分科会代表より概要が報告されたのち、直方市元市議会議員竹松房子によって読み上げられた「大会アピール」を満場の拍手で採択された(写真上)。九州における女性議員の少なさ、女性ゼロ議会の多さがあらためて注目され、今後、クオータ制を含む女性議員増策にとりくむことを誓った。(大会アピールは「女性ゼロ議会の直方市訪問」のMoreを参照)

午後からは、バスと徒歩で北九州市や門司市の視察。古い伝統と新しい文化をかいま見た。

企画・運営は同実行委員会。代表は森本由美(北九州市議)。総合司会は三隅佳子(北九州市立男女共同参画センター「ムーブ」初代所長)、第1分科会司会は冨安兆子(高齢社会をよくする北九州女性の会 代表)。

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北九州市の男女共同参画推進センター「ムーブ」を視察。開催中の大きな行事の看板が、玄間で一行を迎えた。しかしその写真が全員男性だったため、驚いて苦笑する全国フェミニスト議員連盟会員の神永礼子と吉祥真佐緒。2011年7月31日ムーブ前にて。
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by bekokuma321 | 2011-08-01 08:31 | その他

今年の「男女共同参画白書」は、昨年の「男女共同参画基本計画」同様、クオータ制について書いている。昨年と違うことは、今年は、クオータ制を報道した記事が多いことだ。

クオータ制が書き込まれたことと実行には天地ほどの開きがある。書き込まれただけでニュースとなる日本の女性政策の貧しさに、怒りを覚える。

クオータ制は、物事を決定する場に、ただちに女性何%、男性何%と割り当てることである。70年代、世界に先駆けてノルウェーの政党が綱領に導入し、実行した。80年代になると、ノルウェー政府は、男女平等法を改正してクオータ制を法で定めた。2000年代になり、政界への女性参画がほぼ達成し、今、経済界がクオータ制の洗礼を受けている。

正確に知りたい方は、『ノルウェーを変えた髭のノラ』(明石書店) に詳しい。第1章が、クオータ制について書かれている。もくじは……

c0166264_18585616.jpg『ノルウェーを変えた髭のノラ』
第1章 クオータ制は男女平等社会へのエンジン
1 女性40%内閣の衝撃
■18人の大臣の中に女性が7人も
■アファーマティブ・アクションとクオータ

2 ブルントラント首相と会見
■男女平等の秘密を探しに
■一方の性が40%を下回ってはならない
■白い小さなバッジ
■保守中道内閣でも女性は40%以上
■女性問題は政治的問題である(Personal is Political)
■クリスティン・ハルヴォシェンとの対談
■男女平等法の40%は政党を拘束するか
■ブルントラント首相と対談
■クオータは必要不可欠な制度だった
■「彼女を捨ててしまえ!」
■労働党のクオータ導入時の議論
■1814年のノルウェー憲法制定国会
■女性たちの訓練

3 世界で初めてクオータを実行した女性
■50%クオータ制を定めた80歳の闘女
■「クオータ制を入れないなら党首をしない」
■世界の最底辺女性グループ
(1)高齢女性
(2)シングルマザー
(3)社会福祉現場の女性
(4)失業中や退職後の女性
(5)暴力を受けた女性
(6)僻地の女性
(7)社会から逸脱した女性
(8)移民・難民女性
■ベリット・オース以前
■国会の50%を女性にする憲法改正案
■傍聴席は満員、議員席はガラガラ
■わらの女
■「男を消せ!」運動から発展

4 クオータを必要とした政治的土壌
■1974年にクオータ制を導入した自由党
■ノルウェー初の育休男性議員
■自由党初の女性の党首
■国連女性の地位委員会
■輝く星 ギーナ・クロ―グ
■女性の選挙権獲得協会
■「女性参政権は家庭を崩壊させる」
■スウェーデンからの独立運動
■自由党なくして女性参政権は成立しなかった
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by bekokuma321 | 2011-06-29 19:06 | ノルウェー

「クオータは、自主的にやってもらおうとしてもうまくいきません」。

こう断言するのは、ノルウェーの行政・改革・教会省大臣リグモー・アースルッドだ。アースルッド大臣は、ノルウェー経済界の男女平等推進をめざして、企業に対して自主的に女性取締役を増やすように促したが、5%から6%に増えただけだった。自主的クオータはうまくいかなかったと語った。

その後、ノルウェーは会社法を改正して、クオータ制の実行を制度化した。実際の経験と実績を踏まえての発言は説得力がある。

この発言は、EUobserverで報道された。それをeuropean women’s lobbyが世界の女性団体や女性記者に流した。european women’s lobbyは、EU政策に女性の視点を入れるために組織された民間団体。

3月24日、欧州議会で同大臣は、クオータの先進国として、企業の取締役の40%クオータについて演説した。彼女の演説は、FEM-NEWSによる要訳(↓の関連日本語記事)を参照。

Voluntary female quotas do not work, Norway says


関連日本語記事
■欧州議会で、クオータ制の有効性披露される
http://frihet.exblog.jp/16117682/
■ノルウェー世界初の民間企業クオータ制 
http://frihet.exblog.jp/10438007/
■ノルウェーで女性重役旋風
http://frihet.exblog.jp/9805498/
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by bekokuma321 | 2011-04-03 16:10 | ヨーロッパ

取締役に女性を!

■ノルウェーの男性大臣、4週間育休
3月24日、欧州議会でノルウェーの大臣の演説があった。スピーカーは行政・改革・教会省大臣リグモー・アースルッド。ポイントを紹介する。

彼女は、こう切り出した。「子ども・平等・ソーシャルインクルージョン省の大臣アウドゥン・リースバッケンから、欧州議会の皆様からごあいさつを申し上げます。リュスバッケン大臣は、4週間の育児休業からもどったばかりであり、ここに臨席したかったのですが、かないません」

古今東西、男性は社会的仕事を家庭の仕事より優先してきた。家事・育児を女性に任せた結果、女性の政治経済社会的進出は足踏み状態だった。

そこで、国連や世界各国は、両親がともに社会的労働と私的労働を平等にできるように、男性には家事参加を、女性には政治経済参加を進めてきた。先頭を走っている国がノルウェーだ。そのノルウェーの男女平等推進政策のトップがアウドゥン・リースバッケンである。彼は自ら父親休暇を1か月とった。男女平等推進政策の何よりわかりやすい見本だ。

■人的資源
リグモー大臣の演説に移る。
「ノルウェー経済の82%が人的資源であり、石油はわずか7%にしかすぎない。それは1.9という高出生率と、80%という女性の高雇用率で成し遂げられている」という。

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by bekokuma321 | 2011-03-29 16:18 | ノルウェー

c0166264_10214259.jpg「統一地方選を控え、女性議員増やす運動活発」「立候補者に一定枠 『クオータ制』注目」という見出しのニュースが全国に出た。

2011年3月24日 読売新聞。最初の文章のみ紹介する。

【地方議会の女性議員の少なさを示す円グラフを手に、「女性議員を50%に」などと訴える「女性と政治キャンペーン」の人たち(東京の渋谷駅前で) 統一地方選を間近に控え、議会に女性を増やそうという運動が広がっている。政府が昨年末に決定した男女共同参画基本計画(第3次)で、国政選候補者の一定割合を女性へ割り当てる「クオータ制」の推進を打ち出したためだ。

震災被害で選挙時期が遅れる地域もあるが、地方議会でも男女比率を改善しようという機運がじわりと高まっている。

「女性議員を50%に」。高知市で今月初旬、地元の女性市議や支援者らがこう書かれたチラシなどを手に、女性議員を増やそうと訴えた。】

全文はこちら。カラ―写真つき
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20110324-OYT8T00153.htm

女性議員のいない議会で、暮らしに根ざした政策が生まれれるはずはない。地震・津波は自然災害だ。しかし今、日本列島が煉獄の苦しみにあるのは福島原発事故だ。その原発は、ソレイケドンドンと進めてきた政治の結果なのだ。

原発立地帯・双葉郡は8自治体。そのほとんどが女性議員ゼロ。双葉郡から選出されている福島県会議員も男性のみ。首長はむろん議員も原発容認・推進を長年主張してきた。

統一地方選は目前。生命、暮らしに政治を引っ張ってくる女性議員を選んで「黒い議会」を減らそう。

■関連サイト
●原発事故から考える民主主義http://frihet.exblog.jp/16079555/
●女性と政治キャンペーンhttp://jyoseitoseiji.jugem.jp/
●クオータ制アーカイブ
http://frihet.exblog.jp/tags/%E3%82%AF%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%88%B6/
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by bekokuma321 | 2011-03-25 10:13 | 紛争・大災害

3月8日、国際女性デー当日、東京でクオータ制の議論が熱く語られる会が催された。国際女性デー記念シンポジウム『世界118位の現実:クオータは突破口となるか?』
    
私は参加できなかったためインターネット配信で視聴した。概要は次のとおり(敬称は省いた)。

まず基調講演は、憲法学者の辻村みよ子(東北大学大学院教授)。世界でのクオータ制を含むポジティブ・アクション(積極的差別是正措置)の現状を詳しく解説し、クオータ制の導入には国民の合意形成が大切さだと強調した。

c0166264_2211164.jpg 学者、議員、運動家、学生、一般、報道と非常に多様な分野から多彩な発表者を迎えていた。

申琪榮(お茶の水女子大学大学院准教授、ジェンダー研究センターセンター員)、小宮山洋子(衆議院議員,民主党,厚生労働副大臣)、橋本ヒロ子(十文字女子大学教授,国連女性の地位委員会日本政府代表)、福島みずほ(参議院議員,社民党党首,元男女共同参画担当大臣)、円より子(前参議院議員,民主党)、木谷宏c0166264_2321137.jpg(麗澤大学経済学部教授,食品会社元CIO(最高情報責任者))、越堂静子(ワーキング・ウイメンズ・ネットワーク(WWN)代表)、三田資子(一市民)、竹生悠子(学生、上智大学国際教養学部)、竹信三恵子(朝日新聞編集・論説委員)

c0166264_2364726.jpg司会は三浦まり(上智大学法学部教授,グローバル・コンサーン研究所所員)。タイムキーパーとして大活躍だったが、まとめる言葉の端々に当日までの入念な準備、この会成功への強い使命感が感じられた。

報告はどれも傾聴に値する内容ばかりだった。中でも韓国のクオータ制とその評価について話した申さんの報告が非常に学ぶ点が多かった。政党こそが女性議員増の障害だ、政党を変えようという鋭い指摘にも、うなづける。木谷が公表した日本生産性本部による数字「取締役は2.6%、管理職は5.8%」という女性率にあらためて怒りを覚えた。

また会場発言をした西武節子が、「2011女性と政治キャンペーン」チラシを掲げ日本の地方議会の4分の1に女性議員が誰もいない、と訴えたことも印象深い。

下記よりユーストリームで実況中継が見られる。短時間にもかかわらずそれぞれの分野からいかにクオータ制導入が必要かが強調された。
http://www.ustream.tv/recorded/13172852

c0166264_243435.jpg
上は「クオータ制によって直接的にかつ明確に女性は増えた」と言いながら見せた韓国の女性議員の激増を示す棒グラフ。申提供。

1980年代に初めてクオータ制を紹介したころを思うと隔世の感を覚える。1992年からは全国フェミニスト議員連盟が、その主たる目標に40%クオータを掲げ長年運動を続けている。会員としても個人としても、このような会が持てたことに感動した。パネリスト出席のかなわなかった私は、メッセージを寄せさせていただいた(下記Moreに掲載)。

人物写真は上から福島、越堂、竹生。すべてユーストリームより。大手マスコミが報道しない中、ネットで視聴できるようにしてくださった笹倉尚子記者に感謝する。


関連記事
FEM-NEWSクオータ制アーカイブ
原麻里子のグローバルビレッジ「女性の政治参画拡大」
2011女性と政治キャンペーン
全国フェミニスト議員連盟

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by bekokuma321 | 2011-03-11 02:52 | その他