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6月8日のイギリスの総選挙で、イギリス史上最も多くの女性が当選した。

歴史的だったとはいえ、前の選挙から大躍進したというわけでもない。全体で女性の当選者は208人で、2年前の196人から12人増えた。割合は30%から32%になった。政党別の女性割合は、保守党21%、労働党45%、SNP34%、自由党33%。

前回選挙と比較すると、保守党は変化がなく、労働党は44%から45%に微増、SNPも33%から34%と微増だった。自由党は11%から33%と大幅に女性が増えた。とはいえ、自由党の議席は少なく、多くの報道は「歴史的」としたが、それは労働党当選者が多かったことによる。

この結果に、伝統ある女性解放団体「フォーセット協会」はまったく満足していない。協会は、「国会のわずか30%しか女性はいない」と訴え、選挙に向けて女性政策・男女平等政策を政党に要求するなど精力的に運動をしてきた。サム・スミサ―ス代表はBBCに次のようにコメントしている。

「女性たちは、200議席というハードルを初めて超えました。しかし、これはまだ全体の32%にすぎないのです。赤面するほどのろいカタツムリの歩みでしかありません。新しいアプローチをする時がきました。全政党に候補者の少なくとも45%は女性にせよと要求して行きます」

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 ▲地方議会と国会に女性議員はどのくらい増えたか(フォーセット協会のキャンペーン)

Record number of female MPs win seats in 2017 general election
Election 2017: Record number of female MPs
Fawcett Society
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by bekokuma321 | 2017-06-22 00:36 | ヨーロッパ

共謀罪可決と選挙制度

6月15日、共謀罪が、委員会採決をすっとばして本会議で可決された。この腹立たしさをどうしてくれよう。

次の選挙で共謀罪に賛成票を投じた議員を減らせたら少しは癒されるだろう、が、その選挙制度は私たちの民意を反映しない小選挙区制ときている。衆院選で、自民党に投票した人は、2012年43%、2014年48%。過半数に満たない。しかるに、その議席は、2012年79%、2014年76%だ(注)。

6月8日に選挙があった、小選挙区制の母国イギリスはどうか。

保守党は、330議席から318議席に議席を減らし、労働党は229議席から262議席に増やしたが、政権交代とはならなかった。ハング・パーラメント(宙ぶらりん国会)と呼ぶらしいが、「小選挙制は強靭な安定政権をつくる」という説は嘘ではないか、と思える。

投票日の朝、「さあ投票に行こう。だが、このグロテスクな選挙制度は改革を必要としている」と題した刺激的論説がガーディアン紙に載った。

筆者は専属コラムニスト ポリー・トインビー(Polly Toynbee)。彼女はのっけから「選挙に関わった人たちは、戸別訪問で、『投票しても変わらない』とか『政治には関心ない』と言われただろう。実際、その声は当たっている」とキッパリ。

そして、小選挙区制選挙に致命的欠陥があることをあげる。

「2015年の総選挙では保守党が7ポイントリードしたが、保守党から労働党に639票移れば、労働党が6議席増え、ハング・パーラメントになっていた。わずか639票だ!」と、選挙改革協会(electoral reform society)の調査結果を紹介。

次に、「前回、有権者の多くは、勝者となった候補者の票数に無駄に票を上積みしたか、落選候補へ入れた」とし、「票の74%が無駄に投票された。その無駄は2200万票」とはじき出した。2200万票の無駄を出す選挙ーーこれはグロテスクだ。

小選挙制は死に票が多いのが欠点だ。日本でも死に票の多さは指摘されてきたが、その死に票だけでなく、1票でも多ければ当選なのだから勝者への上積み票も無駄な票である、と彼女はいう。なるほど、なるほど。

加えて、当選者の多くは「当確」候補者であり、中には民主主義が誕生した時代から「当確」と言われる政党の候補者もいた。1945年から一度も変化がない選挙区が保守党103議席、労働党67議席もある、という。これでは、「投票しても変わらない」。

そのうえで、彼女は、「小選挙区制から比例代表制に変えれば、1人1人の票が無駄になることはない」と結論づける。

北欧の選挙制度を取材してきた私は、この主張がよくわかる。彼女のいう「選挙区から6人当選とすると、比例制選挙なら、支持政党議員を1人は国会に送ることができる」を、私はノルウェーで何度も見てきた。

そうなると、生活保護受給者の厳しさに同情しない保守党議員しかいないとか、相続税を減らしたい富裕家族の困りごとをとりあげない労働党議員しかいないということもなくなる。

それに、小選挙区制よりずっとらくに女性や社会的弱者の代表を増やせる。比例制選挙では、有権者は個人を選ぶのではなく政党を選ぶのだから、政党は印象をよくするため、男性だらけより男女バランスを考えたリストを作成するだろう。それにブラック企業も真っ青というような選挙運動は無用だから、ハンディをかかえる人たちも立候補できる。

これらは、国会にも地方議会にも、右から左まで多様な政党の代表がいて、4割ほど女性議員が占める北欧諸国ーー比例代表制ーーがちゃんと実証している。

比例代表制による多様な民意の反映が生み出した福祉と平等の国々を、FEM-NEWSは何度も紹介してきた。だが、何と言っても、小選挙区制の母国イギリスの小選挙区制否定論は傾聴に値する。


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▲ノルウェーのソール・トロンデラーグ県トロンハイム市。この県は10人の選挙区。労働党、保守党、進歩党、中央党、左派社会党の5党から国会議員が出ている。


This new parliament provides a clear opportunity for electoral reform
First Past the Post’s Third Strike
Scotland’s multi-party system can never be represented by First Past the Post
Five things we have learned from the election
Go out and vote today, but know this – our grotesque system needs reform
Election 2017: Record number of female MPs
Election 2017: A big Conservative win could see fewer women in parliament
Diversity deserts: 7.5m people can’t vote for a woman this election
小選挙区制が生んだ共謀罪
選挙制度は政治を根本から変えた(ニュージーランド)
あざやかな歴史
比例を切るな!
安保法案の成立は小選挙区制のせいである
イギリス6割が選挙制度改革に賛成
小選挙区制は女性の声を捨て去る
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
比例制選挙がいい

【注】日本国憲法には、イの一番に「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」と書かれている。これだけ民意とかけはなれた結果を産む小選挙区制は「正当」な選挙ではなく、現国会議員は「正当に選挙された代表」とは言えない。
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by bekokuma321 | 2017-06-15 21:56 | ヨーロッパ

100、女73

先日、厚生労働省から発表された、日本の男女賃金格差だ。その差27。この歴然たる格差を、厚生労働省は、いったい全体、いつまでどのような方策で解消しようとしているのか。その具体策はまったく見えない。マスコミも追求したようには見えない。マスコミにも男女賃金格差があるから、強く追求できないのだろう。

しかも、「10073」という数字は、女性労働者の5、6割を占める、非常勤や派遣など非正規で働く人たちの賃金は含まれていないのだから、多くの働く女性の実感とは異なる。

さて同じころ、イギリスの国会で、政府は男女賃金格差を是正する具体策を講じていないと、痛烈な政府批判がなされた。

イギリスの男女賃金格差は、男100、女80.8だ。

この賃金格差を批判したのは、「女性と平等委員会The Women and Equalities Committee」の委員長マリア・ミラー。国会内に、「女性と平等委員会」と名づけられた常設委員会がつくられていて、「女性と平等省」が、ちゃんと仕事をしているか否かを調査するのだというから、このこと自体驚きだ。いや、「女性と平等省」という省すら日本にはない。

ともかく、マリア・ミラー委員長は、政府は委員会の提案をやってないじゃないか、とこう批判する。

「①フレキシブルワーク(定時に縛られない柔軟な働き方)を増やすこと ②女性が担っている子どもやお年寄りの世話という無報酬労働を男性とわけあうこと ③40歳以上の女性の復職への支援体制をつくることーーーわれわれが提起した、これらの重要な課題の解決に向けての実行なしには男女賃金格差はなくならない」

このような政府に対する酷評は、きっと野党・労働党の議員だろう、と思ってしまうが、違った。委員長は保守党の女性議員だった。批判された相手側は、「女性と平等省」の大臣ジャスティン・グリーンニング。もちろん女性だ。



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      ▲20年以上も前、男性よ家事育児をもっとしようという政策を打ち出したデンマーク政府パンフレット。メッテ・ドレイヤ―の作品


MPs attack ministers' lack of action on gender pay gap
世界の男女賃金格差縮まらず (OECD加盟国中、日本の男女賃金格差は最下位ランク)



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by bekokuma321 | 2017-02-24 22:37 | ヨーロッパ

EUに「ノー」

6月24日、イギリスは国民投票でEUから離脱する道を選んだ。そのとたん、ポンドは急落、株は暴落、首相は交代。世界中が大騒ぎになった。

日本は昨日、年金運用で5兆円の赤字となったのは、EU離脱の影響があると、言っていた。

なぜ、イギリス国民はEU「ノー」を選んだのか。

大方のメディアが言うように、難民急増を恐れる国民の感情に乗る離脱派の作戦が功を奏したこともあるだろう。でも、私は「EUに加盟して40年。長年のEUに対する懐疑心が票になって表れた」とする『ガーディアン』紙が当たっていると思う。

イギリスは、今、ノルウェー方式をみならおうとしているという。ノルウェーは、EUに加盟していないにも関わらず、経済的に成功している国だからだ。最新調査だと、EU反対は、ノルウェー国民の74%にのぼる。

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このポスターは、ノルウェーのEU反対市民がつくったポスターだ。ノルウェー政府は加盟申請したが、このポスターのもとに集まった国民は、EU加盟を拒否した。

ポスター下方にある建物はオスロにある国会議事堂。国会を乗っ取るような巨大な木製の像は、北欧神話に出てくる女神サーガ。千里眼を持つといわれる伝説の女性だ。

実は、ノルウェーのEU反対運動は、女性たちが主導した。女たちはこう主張した。

「ノルウェーは不平等をなくすことに社会の富を使ってきた。
保育、教育、福祉など公的サービス部門を充実させた。
その結果、女性の職場が増えた。
すべての女性が無理なく外で働けるようになった。
しかしEUは、福祉分野に市場原理を導入し、公的分野を縮小させようとしている。
これでは金持ちしか、必要なサービスを受けられなくなる」

この後は、I 女のしんぶんの「叫ぶ芸術ーーポスターに見る世界の女たち」をどうぞ。

How did UK end up voting to leave theEuropean Union?

Nei til EU
How Do EU Decisions Affect Nordic Gender Equality?
EU国民投票と女性





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by bekokuma321 | 2016-08-27 21:38 | ノルウェー

c0166264_2132998.pngキャメロンのあとのイギリス首相は誰か。最終候補に残ったのは女性2人だった。エネルギー担当相のアンドレア・レッドサムと内相のテリーザ・メイ。どちらも50代の働き盛り。

国のトップの座をめぐって男性同士の争いは当たり前だが、アメリカ大統領選のおかげで男女の論争もやっと珍しくなくなった。しかし女性同士は、まれだ。EU、国防、難民、福祉、雇用・・・に、女性2人はどんな政策の違いを出すのか。楽しみにしていた。

ところが、最終候補の1人アンドレア・レッドサムエネルギー担当相がアッと言う間に降りてしまった。そのため、何の論戦もなく、もう1人のテリーザ・メイ内相が首相に決まった。

なぜアンドレア・レッドサムが首相候補を降りたか。メディアによると、「タイムズ」に掲載された彼女のインタビュー発言、「母親である私のほうが、いい首相になる」が原因らしい。

アンドレア・レッドサムは、3人の子どもの母親だ。しかし一方のテリーザ・メイ夫妻には子どもがいない。子どものいない家庭への侮辱であるとの猛烈な批判が起こった。テリーザ・メイの支援者は、「この発言で、間違いなく、彼女が一国の指導者にふさわしくないと示された」。彼女の盟友の国会議員まで「この発言には失望し、愕然とした」。

男性の場合、子どもがいないことで資質を問われたりしないが、女性は、結婚していないと何か言われ、子どもがいないと何か言われる。この女性に対するレッテルはりは、古今東西変わりなさそうだ。

アンドレア・レッドサムは、ただちに謝罪したらしい。が、覆水盆に返らず。そさくさと戦列から離脱した。

日本では、とてもこうはいかないだろう。公人の女性蔑視・侮蔑発言を真剣にとりあげてこなかったメディアにも責任がある。たとえば、次の2人は、公に謝罪もせず、辞職もしなかった、と記憶している。

「 “文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものは「ババア」”なんだそうだ。“女性が生殖能力を失っても生きているってのは無駄で罪です”って」(石原慎太郎都知事)

「産む機械っちゃあなんだけど、装置がもう数が決まっちゃったと。……別に、この産む役目の人が一人頭で頑張ってもらうしかないんですよね」(柳沢伯夫大臣)

日本のメディアには、この参院選中、「改憲隠し」という見出しが躍った。私に言わせると、日本のメディアは年から年中、「女性差別隠し」をしている。

イギリス、同一価値労働同一賃金へ
Andrea Leadsom apologises to Theresa May for motherhood remarks
Leadsom attacks 'gutter journalism' in row over motherhood quotes
Parliament and Women(イギリス国会における女性のサイト)

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by bekokuma321 | 2016-07-12 21:11 | ヨーロッパ

EU国民投票と女性

c0166264_13413464.jpg6月24日、イギリスは、国民投票で「EUから抜ける」という決定をくだした。結果は52%対48%。投票率は72%。

この結果に、世界のメディアは世も末と叫んでいる。イギリスのメディアには、離脱したら経済がめちゃめちゃになる、関税やビザ検閲が復活し物や人の移動が不自由になる、海外企業が逃げて行き雇用が減る、とする危機感があふれている。

そんななか、イギリス国旗を背景にして、「Great, Britain!」と掲げたのは、ノルウェーの市民団体「EUに反対(Nei til EU)」(↓)。EU加盟に反対する超党派の組織だ。イギリスに対して、「心配ご無用、世界はEUより大きい」と励ます。

ノルウェーでは、EUに加盟したい政府の決定に反して、国民は、国民投票で2度にわたってEU加盟反対を選んだ。現在、国民の7割はEU加盟反対である。とりわけ、男性よりも女性にEU反対派が多く、非加盟世論を先導してきたのは女性たちである。Nei til EUの代表もずっと女性だ。

2回目の国民投票を現地ノルウェーで取材した。当時の加盟反対派代表は、女性の雇用とむすびつけて、こう論陣をはった。拙著「第3章 EU加盟に『ノー!』」(『ママは大臣パパ育児』明石書店、1995)から引用する。

「EU諸国の失業率はノルウェーの2倍です。貧富の差もノルウェーよりはるかに大きい。ノルウェーは人々の間の不公平をなくすことに社会の富を使ってきました。とりわけ公的分野の充実は、女性の雇用の拡大に2つの重要な役割をはたしてきました。

ひとつには保育者、教員、福祉職員など、公的サービス部門が増えた結果、女性の職場そのものが増えました。

ふたつにはそうした公的サービスによって保育、介護など家の中でやっていた仕事が代行され、女性が無理なく働き続けられるようになりました。

ところが、EUの経済優先政策は、こうした福祉分野へ市場原理を導入させようとしています。それは公的部門の縮小につながっていきます。その結果、女性の雇用の場は減らされ、社会福祉が低下します。これでは、お金のあるひとしか必要なサービスを受けられなくなるのは明らかです」

では、イギリスの女性たちはどう動いたのだろう。

そもそもEU離脱(または残留)によって女性の生活や仕事はどう変わるのかについて主要メディアの報道は見つからなかった。イギリス国内でもそうだったらしく、危機感を抱いた女性団体は、EUに入っていることで、いかに男女平等政策が進んだかを示すため、EUの制度を解説したパンフを発行し広報した。読んだ国民がどの程度いたかは、疑問だ。

投票日が近づくと、「賛否どちらも論陣をはるのは男性ばかり。もっと討論会に女性を登場させて、女性の関心を高めろ」(フォーセット協会)とアピールを出した。もとになったのは、次のような世論調査結果だ。

「女性は、EUをめぐる討論は男性主導であると思っている」

「女性は、どちらに投票すべきか判断するための情報を得ていないと思っている」

「残留派は、離脱派に比べ、個人的な問題と結びつけることに成功していない」

「女性は男性よりも『よくわからない』と答えている」

こうした女性側の空きポケットに、離脱派の威勢のいい言葉ははいりやすかったに違いない。

たとえば、離脱派の急先鋒ファラージ独立党党首(右派)は、ドイツ・ケルン市での暴動をとりあげ、「EUにとどまる限り移民難民が増えて女性が性暴力にあう」というような“脅迫的アピール”をした。保守党のボリス・ジョンソン前ロンドン市長は、EUに納める重い負担金(100億㍀)がなくなれば、それを国内で使える、EUにいる限り移民・難民に仕事が奪われ社会保障を食いつぶされる、と唱えた。
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というわけで、同じEU懐疑派といっても、ノルウェーとイギリスでは、だいぶ考え方が異なる。

2国は、人口も歴史も主産業も違う。イギリスもノルウェー方式で、は難しいだろう。

しかし、ノルウェーの市民団体Nei til EU代表Kathrine Klevelandのイギリス国民投票へのコメントは、傾聴に値する。要旨を和訳する。

「イギリスは離脱したら300万の仕事が失われると言っている。これはノルウェーの国民投票でも同じだった。EUに加盟しないと10万の仕事がなくなる、と言っていた。実際は逆で、ノルウェーの失業率は、1994年以来、EU加盟国の失業率よりも少ない。

EUの外にいると、国際競争力がそがれて、経済が干上がるというのもそうだ。実際は正反対だ。ノルウェーは孤立していない。独立国家であり、20年間経済は順調であり、EU加盟国よりも高い成長率をほこる。

さらに、男女平等、社会福祉などの国際指標で、ノルウェーはEU加盟国よりも高いランキングにある。幸福度の国際ランキングでも、ノルウェーはEU諸国より高い。

ノルウェーは、主権国家であり、民主主義国家だからこそ、EU加盟に反対した。ブラッセル(EU官僚機構がある)は民主主義とはあいいれない。ノルウェーは、決定する権利は人々により近くになければならないと考えている、つまり、自国のことは、地方自治体、県、自国の政府が決定すべきであり、ブラッセルに決定させたくない」

Vote Remain
Vote Leave
Pressemelding fra Nei til EU:Brexit – a victory for democracy!
Eight reasons Leave won the UK's referendum on the EU
Gender imbalance in the EU referendum debate
The EU Referendum Gender Equality Challenge
民主主義度1位ノルウェー、23位日本
レガタム繁栄指2015
世界で母親がもっともハッピーな国ノルウェー
最も再犯率の少ない国ノルウェーで今
再犯率の最も少ない国の刑務所
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by bekokuma321 | 2016-06-27 14:13 | ヨーロッパ

c0166264_1629445.jpgイギリスのジョー・コックス国会議員が、真昼間、自分の選挙区で殺害された。41歳。2015年5月、労働党から立候補して当選したばかり。

難民保護に力を尽くしてきた。まもなく国民投票を迎えるEU問題については、EU残留側に立ち、運動をしていた。

議員になる前は、貧困と不正を根絶するために活動する運動体「オックスファム」の政策部長。カブールやダルフールなど世界の最も危険な地帯を飛び回っては、そこの地で負傷し困窮している人々を救う活動を続けてきた。2人の幼子の母。

国会議員としての初質問の一節を紹介して、彼女に連帯の意を示したい。ご冥福を祈りつつ・・・。

「わたしたちの社会は、移民によって強くなってきました。アイルランドのカソリック教徒であろうと、インドのグジャラート、パキスタン、カシミールからやってきたイスラム教徒であろうと、です。選挙区をまわっていて、なんてさまざまな人たちがいるんだと祝福しながらも、驚かされるのは、私たちを分断しているものよりも、私たちをつなぐもの、私たちに共通のもののほうが、はるかに多いという現実です」(和訳FEM-NEWS)

The Guardian view on Jo Cox: an attack on humanity, idealism and democracy

【写真:Sisterhood is powerful and international の絵葉書。ふじみつこ作】
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by bekokuma321 | 2016-06-17 17:12 | ヨーロッパ

c0166264_19261511.jpgキャリー・マリガン、メリル・ストリープ、ヘレナ・ボナム・カーターらが出演する映画「サフラジェットSuffragette 」が、じき封切られる。監督はイギリス人女性監督のサラ・ガーヴロン。

サフラジェットとは、女性参政権論者とか婦人参政権運動家という意味だ。20世紀初めのイギリス、まだ女性に参政権がなかったころ、体をはって女性の政治参加を訴えた女たちをさす。最も有名な女性はパンクハースト。彼女は何度も投獄された。映画は、彼女たちの闘いの実話をもとに作られた。

10月7日、ロンドンの中心街にあるオデオン劇場で、そのプレミアがあり、劇場前のレッド・カーペットの上を主役のスターたちが、笑顔で登場ーーーと、なっていた。

が、そこに現れたのは、デモをする女性たち。その数100人を超えていたという。女たちはレッド・カーペットに横になって腕組みをして、口々にこう叫んだ。

「私たちの闘いはまだ終わっていない」

「家庭内暴力への予算がカットされる、女たちから血が流れる」

「女たちは殺されている、死んだ女たちは投票できない」

この意表をついたデモンストレーションについて、イギリスから次々に報道が届いているが、おおむね好意的に読める。21世紀のパンクハーストたちの”画策”は大成功だったようだ。

Stars and protesters mingle on the Suffragette red carpet - in pictures
Feminist protesters storm red carpet at London premiere of Suffragette
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Feminist activist group crash ‘Suffragette’ film premiere
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by bekokuma321 | 2015-10-08 18:36 | ヨーロッパ

c0166264_13344419.jpg英労働党の党首に選ばれたコ―ビンは、影の内閣を組閣した。

公約は男女半々だった。実際は、女性の多い「女性過半数内閣」にした。女性16人、男性15人である。

コ―ビン党首は、「統一性のある、力強い、インクルーシブなシャドー・キャビネットであり、初めて女性が多数を占める内閣となった。また、ずっと関心を寄せてきた精神保健省を創設できたことを喜んでいる」と表明した。

保健相とは別に精神保健省を独立させたのだ。影の精神保健相に就任したのは、2010年に当選したばかりの女性ルチアナ・バーガーLuciana Bergerだ。

筆頭国務大臣は、アンジェラ・イーグルAngela Eagle(写真)。彼女は、1997年、同性愛をカミングアウトしており、初のゲイ国会議員であると言われている。貧しい人や社会的弱者の代弁者を自負する、6期目のベテラン議員だ。

イギリス女性団体からの、「女性を大臣の半数にしても、トップのポジションは男性ばかりではダメだ」という批判に応えた。

コ―ビンは、「国会の半数は女性に」公言していた。今日飛び込んできた影の内閣ニュースを知ると、彼は本気だとわかる。

Jeremy Corbyn addresses Labour MPs at Westminster – Politics live
ジェレミー・コービン労働党首はフェミニスト
精神疾患を公表したノルウェー現職首相の思い出
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by bekokuma321 | 2015-09-15 13:27 | ヨーロッパ

c0166264_2295729.jpg朝日新聞は、英国総選挙結果を「進む分極化 内憂外患」と題して、国民の政党支持が多党化していると分析している(2015.5.9、ヨーロッパ総局長梅原季哉)

連立を組んできた自由党の大敗北。それに、反緊縮財政、核軍備撤廃を掲げるスコットランド国民党SNPの大躍進が理由らしい。

そういえばSNPのシンボルといえるマイリ・ブラック(20歳)は「緊縮財政による貧困化反対、核軍備への歳出反対」と、力強く当選スピーチをした(写真)。拍手!

加えて、反EUを掲げる右派の英国独立党UKIPの高得票を理由に上げている。UKIPは、わずか1人しか当選してないのだから影響力があるとも思えないのに・・・。こう思いながら、得票率をよく見ながら図表を作成してみた。左の数字は議席数、右は得票率。

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なるほど、UKIPの票は、保守党、労働党についで第3位だ。全国的に幅広い支持を集めている。それなのに、緑の党と同じくわずか1議席しかとれなかった(個人的にはホッとした)。

さらに注目すべきは、スコットランド国民党。56人もの当選者を出して第3党に踊り出たが、その得票率は、なんと5%に満たない。自由党など7.9 %もとったのに、議席は8議席。5%以下のスコットランド国民党の7 分の1 だ。誰が見ても国民ひとりひとりが投じる1票に、議席が比例していないとわかる。

朝日は、最後に「単純小選挙区の下でのニ大政党制は、民意をすくい取る仕組みとして機能不全を起こしているのだ」としめている。

同じく朝日の石川真澄も、以前こう書いていた。

「英国では小選挙区制のもとでの『ニ党制』も、それによる『政権交代』も、ともに確実に過去の神話になりつつある。そして、そこから選挙制度そのものを見直そうという機運が強まってきているのも当然といえば当然の成り行きである」 (石川真澄著 岩波ブックレット『小選挙区制と政治改革』)

その上にたって、石川は、日本の小選挙区制移行を厳しく批判した。

「小選挙区制の『本家』と思われている英国はその弊害に気づき、見直しに動いている。ちょうどその時期に、日本はその小選挙区制を採用するのが『政治改革』だと思い込み、与野党が全力で実現に向けて走っている。珍妙な風景といわなければならない」

発刊は20年以上前の1993年。日本に小選挙区比例代表並立制が実行されてなかった頃だ。

1996年から、日本では、その小選挙区ウンニャラの選挙が実行され始め、その後何度か続いて・・・・

今や、有権者の3割しか改憲に賛成する人はいないのに、「衆院議員の8割以上」が改憲賛成、と化してしまった(2015.5.3 朝日)。

国会は、民意を反映していないどころか、民意と反対の場になった、と言いたいくらいだ。

英国下院、女性が30%に
イギリス6割が選挙制度改革に賛成 
小選挙区制は女性の声を捨て去る
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
女性の衆議院議員は1割に満たず
政治は男のものではない
日本の女性国会議員、189カ国中163位


[追記:選挙改革協会の副事務局長は、英選挙結果を受けて、「民意が議席に反映しない歪んだ選挙、信じがたいほど不公平な選挙である」と発表した。「74%が比例代表制を支持するとの世論調査があるが、さらに増えるだろう」とも。出典はHuff Post Politics 2015年5月11日。Thursday's Skewed Election Result Shows We Need to #MakeSeatsMatchVotes]
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by bekokuma321 | 2015-05-09 22:15 | ヨーロッパ