ノルウェーには、男女平等法がちゃんと守られているかどうかを監視する国家機関がある。男女平等オンブッドと呼ばれる。

オンブッドは、オンブズマンのことを指す。創設時、他はともかく女性の地位向上と男女平等にとりくむ機関は、オンブズマンより、性に中立なオンブッドがいいのではという議論が国会であり、こうなったらしい。第3代目男女平等オンブッド・アンネ・リーセ・リーエルさんが教えてくれた。

2003年11月、大阪豊中市の女性センター「すてっぷ」に、ノルウェーから現職の男女平等オンブッドがやってきた。4代目のクリスティン・ミーレさんだ。豊中市と福井県武生市で、ノルウェーの男女平等法やその推進策について講演し、多くの日本人をひきつけた。

中国新聞の編集委員・山内雅弥さんが、豊中市の「すてっぷ」の講演に参加し、すばらしい記事にしてくれた。Webでも読める。http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/interview/In03110201.html

男女平等オンブッドについては、「男女平等オンブッド―国際シンポジウム『男尊女尊の国からオンブッドを向かえて』報告集」が詳しい。1996年の第3代目男女平等オンブッド来日講演録に加え、その歴史、機能が日本人向けに詳述されている。「男女平等オンブッド」編集委員会が1997年に発行。http://www009.upp.so-net.ne.jp/mariko-m/profile_book.html
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# by bekokuma321 | 2004-12-31 09:04 | ノルウェー

21世紀のマリアンヌ

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「21世紀のマリアンヌは、私たち」

こんなスローガンを掲げて、非白人のフランス女性たちがデモをした。

マリアンヌという女性名は、フランスを擬人化した名前。かつて女優のブリジット・バルドーとかカトリーヌ・ドヌーブが代表していたという。

でも、今やフランスは大の多民族国家。「21世紀のマリアンヌは、私たち」と言うのは、アフリカ、中近東、アジア系フランス人たち。

彼女たちの多くは、郊外に建設された大規模住宅群に住んでいる。そこは犯罪、とりわけ少女たちへの性犯罪の多発地帯。家に帰れば、「いい子は家にいるもの」という親たち。はみ出し女はレイプされても当然という空気が蔓延している。失業率も高い。若い女たちのフラストレーションは高まるばかりだ。しかし、人権の国フランスは、何もしてくれない。

2003年2月、こうした非白人女性たちがかかえる深刻な問題を社会に認知させようと、ある女性がサイレント・デモを組織した。「主婦でも売春婦でもなくNi Putes Ni Soumises (Neither Whores Nor Submissives) 」と名づけられた。

女性差別と民族差別との二重の偏見におかれている女たちの現実に目を向けよ、というデモンストレーションは続いた。移民住居が多い地区のあちこちで・・・。そして2003年3月8日、パリで3万人のデモ行進となって大爆発。彼女たちの力強いデモは、首相にも迎えられた。

そして2003年7月14日、パリ革命記念日に、「主婦でもなく売春婦でもなく」は、14人のマリアンヌの巨大なポスターで国会議事堂を被うというプロジェクトを実現させた(上の写真)。

2003年7月のパリ、セーヌ河。出張中の私の目の前に国会議事堂が現れた。そこには「21世紀のマリアンヌ」が掲げられていた。女たちは、みな自由の帽子(*)をかぶっている。国会議事堂にぶら下がっていた、女たちのポスターに、どれだけ驚いたことか。2003年7月、訪仏の奇跡。

関連サイト
http://www.nationmaster.com/encyclopedia/Ni-Putes-Ni-Soumises
http://www.taiga-press.com/features/ni_putes/
http://www009.upp.so-net.ne.jp/mariko-m/FranceDietBuilding.htm

「*」自由帽子はフリジア帽のこと。赤い三角帽。
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# by bekokuma321 | 2003-10-06 00:14 | ヨーロッパ

松井やよりさん提唱の「女たちの戦争と平和資料館」設立運動がスタートしました。

松井さんは、朝日新聞記者として大活躍したジャーナリストです。フェミニストでもあります。

2000年末、東京で女性国際戦犯法廷を開き、昭和天皇に有罪判決をくだしました。戦時下の女性に対する暴力不処罰の歴史を断ち切るため、日本軍性奴隷制の責任者を訴追し、長年運動を続けてきた成果といえる地球規模のイベントでした。

肝臓ガンを告知された松井さんは、日本軍の残虐行為のみならず戦時下の性暴力根絶に向けた活動継続のため資料館設立を思い立ちました。

彼女の意思を受けた市民運動家が記者会見をし、創設に向け募金運動をキックオフしたというニュースです。

http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2002121395158
http://www.wam-peace.org/main/index.php
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# by bekokuma321 | 2002-12-15 14:51 | アジア・アフリカ

ノルウェー政府は、2002年3月8日の国際女性デーにあわせ、経済界に対して「取締役会の40%以上を女性にせよ」と勧告しました。

この世界に類のない勧告は、「国営企業は1年以内、他は3年以内に」という内容です。もし達成できない場合には、男女平等法を改正してクオータ制(割当制)を導入するといっています。

詳しくは
http://www009.upp.so-net.ne.jp/mariko-m/nor_jjyoseiyuyaku.html
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# by bekokuma321 | 2002-09-24 15:28 | ノルウェー

戦争といえば誰もがイラクや北朝鮮を思い浮かべますが、戦場は、私たちの足元にもあるのです。

今日、私は、みなさんと、女性への宣戦布告のない戦争について、考えてみたいと思います。つまり、憲法9条を24条の光をあててみてみたいのです。

戦争には、侵略、殺戮、暴行、強盗、強姦、強制がつきものです。これらは、他を圧倒的に支配している状況の中で起こります。支配する関係ではなく共存関係、主従関係ではなく対等な関係をつくりあげない限り、戦争を免れることは不可能なのです。

それでは、男性と女性の関係を考えてみましょう。女性を抑圧し、強制し、暴行し、強姦する男性はあとを絶ちません。ここには、一般的に考えている戦争と同じ支配と服従の構造、対立構造があります。つまり男性と女性は戦争状態なのです。しかし、支配されていると思わない人、強制されていると感じない人には、戦争状態ではなく平和だと映ることもあるでしょう。

ですから、支配する側の人々にとっての平和ということならば、支配されていると感じない人、戦争状態だと感じない人をできるだけ多く作ることがきわめて重要です。

戦後の男女平等の憲法、教育基本法のおかげで、「他人に指図されずに自分で自分の人生を決めたい」と考える女性たちが増えてきました。それには、経済的自立が不可欠です。しかし、それが、気に入らない勢力があります。

政府が男女共同参画社会基本法をつくり、地方自治体が男女共同参画条例をつくって、行政としても女性が男性と対等に生きられるしくみを手がけようとしている矢先、その勢力は、議会を中心にその牙をむき出しにしてきました。

私は、豊中市が作った男女平等を進めるセンターの館長をしていました。豊中市は人口40万人の大阪の典型的ベッドタウンで、市民運動が盛んなところです。2000年、全国公募で60人以上の候補者から選ばれた私が、3年7ヶ月後の2004年3月に首になりました。

この私の首切りの背後に、男女平等を忌み嫌う「右翼勢力」の存在がありました。伝統的な性別役割を固持し、社会的文化的につくり出された男女の特性を強調し、女性の地位向上、男女平等の推進を一網打尽に始末しようとする動きです。

衆参両院から地方議会まで、男女平等つぶしに執念を燃やす右派議員からの継続的な攻撃。これはほんとにすごい。世界でバックラッシュ(backlash 反動)と呼ばれる現象です。

多くの議会を男女平等攻撃勢力が支配するには、広範囲なオルグ活動、継続的なキャンペーン活動がなければ不可能です。全国にはりめぐらされた組織力とそれを支える資金も必要です。それに呼応する自治体の首長や行政幹部もいなければなりません。多くの議員に賛成してもらうためには、その自治体の住人が数多く参加していなくてはなりません。

これまでの調査によれば、その背後には、改憲を最終目的とする日本最大の右派集団と称される「日本会議」と、従軍慰安婦などが記述されている教科書は〝偏向〝だと攻撃する「新しい歴史教科書をつくる会」がいると考えられます。NHK番組に圧力をかけたとされる安部晋三、中川昭一両議員もお仲間です。

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# by bekokuma321 | 2001-06-19 15:49 | その他