ローマ法王ベネディクト16世は、クリスマス前の演説で、「男性と女性という性による相違は人間性の中心におかれる秩序であり、神の創造として尊重されるべきである」とし、「熱帯雨林保護と同様、人類の種も保護されるべきだ」とした。

さらに、性の秩序を崩壊するようなジェンダー理論は、人類を「自己破滅」に向かわせるなどと演説した。

ベネディクトの演説はまったく非科学的であり、彼のような考え方こそ、人間間に嫌悪や不寛容さをつくることになり、それこそが人類を滅亡に導いてきたのではないか。歴史が証明している。21世紀にあって、このような思想の指導者しか担げないキリスト教界は滅び行くしかないだろう。

さらに、全世界の子どもからお年寄りまで幅広く強い影響力を持つローマ法王という公的地位を使って、クリスマスという1年で最も注目される時期に、このような演説をしたことに対し、心から怒りを覚える。と同時に、このベネディクトによる演説に対し、各界はわかりやすい反論をもっとすべきだし、それをあらゆるメディアがもっと報道すべきである。

http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/23/pope-gender-sexuality
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/7796663.stm
http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/23/pope-benedict-heterosexuality-church
http://www.guardian.co.uk/world/audio/2008/dec/24/pope-benedict-gay-rights
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/7797269.stm
http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/27/pope-benedict-xvi-gayrights
[PR]
# by bekokuma321 | 2008-12-26 02:19 | ヨーロッパ

12月15日、ジェンダーにとらわれない本を書いて人気者だった子どもの本作家アンネ・カット・ヴェストリAnne-Cath Vestly がなくなった。88歳。

彼女はノルウェー・へードマルク県の山間部リーナの出身。1960年代に書いたオーロラシリーズで、母親が弁護士で、父親が2人の子どもと家にいる主夫というような、ジェンダー役割を超えた新しい家庭を描いた。また母親が清掃作業員として家族を支えているシングルマザーの童話もある。「おばあちゃんと8人の子どもたち」というオスロのアパートに住む非典型的家族が展開するシリーズは、ノルウェーで最も人気の高い作品のひとつとされている。

http://www.norwaypost.no/Culture/Author-Anne-Cath.-Vestly-dies-at-88/menu-id-32.html
http://www.norway.org.uk/culture/literature/children/children.htm
http://www.bookrags.com/wiki/Anne-Catharina_Vestly
http://www.nfi.no/english/norwegianfilms/nf1999/olealeks.htm

追記:
ノルウェーの友人が、アンネ・カット・ヴェストリについて私にこんな話をしてくれた。友人は40代。小さなころから、彼女の童話にとても影響を受けたと言う。そして母親となった今、小学生の息子2人に読んできかせているという。今、読んでいるのは、木の切株が、両親が外で仕事に忙しくてかまってくれない孤独な子に、話しかけるというお話。

今でもノルウェーの子どもたちに一番の人気は、「長靴下のピッピ」の作家アストリッド・リンドグレーンと、このアンネ・カット・ヴェストリだという。2人の偉大な童話作家は、20世紀初頭に北欧に生まれ、それまでの伝統的な性役割をとらわれない童話を数々世に出した。しかも、2人とも女性作家。20世紀の北欧の人々は、小さな子ども時代にこうした童話を読んで大きくなったのである。これが北欧の男女平等意識形成に一役もふた役もかったことは間違いない。
[PR]
# by bekokuma321 | 2008-12-16 01:46 | ノルウェー

世界人権宣言60周年

ガーディアン紙に、平和運動家デズモンド・ムピロ・ツツと、元アイルランド大統領メアリー・ロビンソンが、国連世界人権宣言60周年にあたって寄稿している。

スーダンでのジェノサイドや、家庭における女性への暴力DV、貧困にあえぐ多数の人々について言及し、人権宣言の徹底を訴える。

さて、日本。非正規雇用にゲットー化される女性の貧困、働く女性に冷たく主婦に手厚い(ように見える)法制度、セクハラ・DVなど女性への暴力に対する社会的認識の低さ。こうした女性の人権を擁護する政策の強化をと思う。

何より、それに向かっていこうという世論づくりには、メディア報道が不可欠。日本のメディアの関心の低さは致命的だ。メディアよ、もっと働く女性、働く母親に今、何が必要かに目を向けてほしい。たとえば、日本では、女性は低賃金で不安定のパートが多い、しかるに母親がパートなら子どもを保育園に預けられる対象とはならない。こんなばかげた制度がまかりとおっているのだ、この国は。
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2008/dec/07/unitednations-humanrights
[PR]
# by bekokuma321 | 2008-12-10 13:52 | その他

インド女性、70歳で初産

11月末、インドで、70歳と72歳のカップルに子どもが授かったという。初孫ならあたりまえだし、72歳の男性が若い女性に産ませたというなら、よくある話だ。でも、高齢出産した女性が、70歳とは強烈だ。その体力に感嘆してしまう。

BBCのヴィデオに映った女性は、どう見ても50歳台。夫はより若若しく見える。産まれたばかりの赤ちゃんは、よく見るような赤ちゃんだ。

二人は結婚50年。ずっと子どもがほしくて、今回、IVF(in vitro fertilization) treatiment 体外受精で妊娠したという。

しかし、である。初産をした女性は、自分の体もしだいに弱ってくるだろうし、子育てには体力が消耗させられると思うが、夫や親戚、公的サービスの支援は得られるのだろうか、と心配になってしまう。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/south_asia/7773619.stm
http://www.canberratimes.com.au/news/local/news/general/woman-70-gives-birth-after-ivf/1381117.aspx?
[PR]
# by bekokuma321 | 2008-12-10 13:08 | アジア・アフリカ

演劇「9人の女」と日本

c0166264_18551948.jpg12月3日、演劇「9人の女」を東京・六本木の俳優座劇場で観ました。ノルウェーのレーネ・テレーセ・テイゲン(写真)作・演出、小牧游訳・演出助手という2人の女性によるノルウェーの女たちの物語です。

この演劇は、女性必見です。いろんなことを考えさせられます。登場する女たちはみな不幸です。でも、なぜか爽快感を覚える不思議な演劇です。ジェンダーに強い関心を寄せ、新しい演劇作りに挑戦しているレーネ・テレーセ・テイゲンの力だと思います。

舞台は、大きなテーブルと椅子が中央にセットされたべーリットの家の客間。順風満帆のキャリアウーマンだった彼女が乳癌を宣告された後、親しい人たちを招待して夕食をともにしようと計画します。この続きは下記をクリック
http://janjan.voicejapan.org/culture/0812/0812042867/1.php

そうそう前日まで穴倉にこもって膨大な法的書類と格闘していた私にとって、何よりの気分転換でした。「9人の女」は、東京・六本木の俳優座劇場にて、12月7日までやってます。
[PR]
# by bekokuma321 | 2008-12-05 18:44 | ノルウェー