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環境問題に女性の視点を

環境問題に女性の視点を_c0166264_1355362.jpg6月19日、リオデジャネイロで開かれる「リオプラス20」のセミナー「男女平等と持続可能性」において、元ノルウェー首相グロ・ハーレム・ブルントラントが演説をする。

北欧諸国は、かねてから環境問題を男女平等の視点でとらえ、「イコール・クライメット」と称する組織で、北欧式ジェンダーと気候変動を推進してきた。ブルントラント元首相の演説は、その一環である。

「イコール・クライメット」によれば、気候変動は、女性と男性は異なった影響を与え、また女性と男性で異なった影響を受ける上で、ジェンダーに中立ではない。よって、気候変動に関する仕事はジェンダーの視点を入れ込んではじめて進展させることができる、とする。

女性と男性の生き方や態度、消費傾向は異なることが多く、また女性と男性で異なった環境フットプリントを残す。たとえば、車を運転する人は、どの国でも圧倒的に男性が多い。さらにたとえば、気候変動の影響を最も強く受けるのは、南の貧しい国であり、中でも貧しい女性を直撃する・・・。

つまり、男女の違い、そして社会的人的側面に焦点をあてることによって、応用技術、持続可能な発展を進めることができる。

ジェンダーの視点を取り入れないこれまでに「ジェンダーに中立な」戦略は、「ジェンダーを無視」したものになると、主張する。

日本でも、原発に関する世論調査は、男女による際立った違いを明らかにした。問題は、日本の政策決定に、女性は国も地方もわずかに10%しか女性がはいっていないことである。議会のみならず、審議会・協議会などもしかり。


■Equal Climate
http://www.equalclimate.org/
■女性の約7割、原発NO!
http://frihet.exblog.jp/17662842/]
■The United Nations Conference on Sustainable Development: Rio+20
http://www.unwomen.org/the-united-nations-conference-on-sustainable-development-rio20/
# by bekokuma321 | 2012-05-30 13:59 | 北欧

「あなたにとって男女平等って?」_c0166264_1103949.jpg私にとって、男女平等とはーーー「賃金を全部、権力を半分」。ノルウェーの平等・反差別オンブッド事務所の事務所所長モ―ナ・ラ―シェン・アスプ。

男女平等って何かをイメージして、一言で表現してみようーーーこれは、ノルウェー式女性のエンパワーメントのひとつ。『女たちのパワーブック』(ノルウェー労働党女性部編、三井共訳、かもがわ出版)に書かれている。

モ―ナのいう「賃金を全部」について、ちょっと解説。今、ノルウェーの男女賃金格差はフルタイムで100体85、パート・アルバイトをいれると100体68だ。その100全部、と言う意味。

「権力を半分」は、もちろん、政界・財界すべての決定の場に女性が半分はいってゆくことを言う。

世界一、二の男女平等国家ノルウェーは、いまだにこうしてキャンペーンをしていることに、感嘆する。上の写真は、2012年5月25日のfacebook用ツール。ノルウェーのモ―ナから私に送信されたもの。

■作成http://www.facebook.com/mitsui.mariko?sk=info&edit=basic#!/mittOmbud

■ノルウェー平等・反差別オンブッド
http://www.ldo.no/no/
# by bekokuma321 | 2012-05-30 01:14 | ノルウェー

背後の黒い裏側が見えてきた:『バックラッシュの生贄』を読んで_c0166264_131365.jpg三井マリ子+浅倉むつ子 編著『バックラッシュの生贄ーーフェミニスト館長解雇事件』の感想を紹介する。今回は、熊本の深谷智佳子さん。

■■ 背後の黒い裏側が見えてきた ■■

バックラッシュの生贄」は、以前、読んだ三井さんの陳述書だけでは、 わからなかった背後の事情や、もっと 広範囲での関係者や団体の存在がわかるもので、とても興味深いものでした。

長い時間をかけて、国、行政が主導になって、世界に公言している男女共同参画を推し進めてきたにも関わらず、一向に進展しない、その理由がこの本を読んでわかった気がします。

うすうすは、感じていた何か・・背後で渦巻いている、黒い裏側が見えてきたような気がします。

この本の中にある、ウンベルト・エーコという人の言葉は、こうした黒い現実を反映していると思いました。

昨今のメディアでの女性の取り扱い方を見ると、見えない形で女性の生き方、あり方を先導している気がします。旧態然とした慣行を伝統の名で、それがあたかも全ての女性が望んでいるかのように、また女性の美徳だと持ち上げて、すり込んでいっているようです。こうしたメディアの影響力によって、伝統・慣行に反対であっても、その声を あげられない社会となってゆくように思います。

これは、男女共同参画が進まないという問題だけではなく、すべての人の人権や人格が否定されてゆく社会です。

そのことに対して、意を決して声をあげた側の報道は少なく、報道されたとしても、好意的に取り扱われていないと感じます。メディアは大きな影響力を持つだけに、空恐ろしさを覚えます。

私自身の経験を考えても、「あれがバックラッシュを恐れてのことだったのではないか」と思いだすことがあります。当時の私は、男女共同参画を純粋に推し進めたいと、研修に参加した、まったくの初心者でしたので、バックラッシュという現象が存在することすら知りませんでした。

本を読んで、行政は弱腰で、ただ給料をもらって、穏便にことを運んで時をやりすごしたいのだ、と思いました。しかし、間違いなく、行政が、このようなバックラッシュの存在に臆病になっている限り、日本の男女平等は進みません。

最後に、女性を代表して裁判を起していただいた、三井さんに、心から敬意を表します。

熊本県男女共同参画推進員
深谷 智佳子


■院内セミナー「 バックラッシュを跳ね返して新しい時代へ 」にどうぞ
http://frihet.exblog.jp/17916127/

背後の黒い裏側が見えてきた:『バックラッシュの生贄』を読んで_c0166264_1325558.jpg6月1日(金)午後5時半
衆議院第2議員会館(国会議事堂前下車5分)

●「本裁判は21世紀の女性問題の教科書である」 紀藤 正樹(弁護士)      
●「横暴で執拗な言動に負けたのは誰か?」 浅倉むつ子(早稲田大学教授)
●「女叩きの張本人は誰なのか?」 上野千鶴子(東京大学名誉教授)      
●「平等社会をつくることは世界との約束です」 三井マリ子(豊中市男女共同参画センター初代館長)
# by bekokuma321 | 2012-05-30 00:34 | その他

ノルウェーの報道によれば、女性が、強姦被害に対する慰謝料として15万クローネ(約200万円)を、コペンハーゲン暴力事件被害者救援委員会から受け取ることになった。

女性は、3年前の5月17日夜、タクシー運転手に強姦されたが、かろうじて逃げることができ、タクシー運転手を警察に訴えた。ところが、6カ月後に棄却された。

しかし、報道によると、今日、コペンハーゲン暴力事件被害者救援委員会が、被害者に約200万円を支払うことを決めた。委員会は、女性が強姦された可能性が明白であると確定した。根拠は、警察や医療機関での女性側の陳述、さらに、強姦事件が起こった後ただちに強姦救援センターに行ったことから判断されたと報道されている。

金額の大小は、被害の程度に対してどうだったかわからない。でも、いったん裁判で棄却された強姦事件の被害者に、国の救済機関が慰謝料を支払ったことに驚いた。


◆Kvinne får 150.000 i erstatning for henlagt voldtektssak
http://www.vg.no/nyheter/innenriks/artikkel.php?artid=10070898
◆Help and support for victims of crime:Denmark 
https://e-justice.europa.eu/content_rights_of_victims_of_crime_in_criminal_proceedings-171-DK-en.do?clang=en&idSubpage=4&member=1

■強姦被害者自身が訴え出よう
http://frihet.exblog.jp/17142617/
■ノルウェーの強姦対策
http://frihet.exblog.jp/17032223/
# by bekokuma321 | 2012-05-29 04:10 | 北欧

食われちまわなかった生贄:『バックラッシュの生贄』を読んで_c0166264_131365.jpg三井マリ子+浅倉むつ子 編著『バックラッシュの生贄ーーフェミニスト館長解雇事件』の感想を紹介する。

今回は、弁護団のおひとり石田法子弁護士。石田弁護士は、とくにバックラッシュの項を担当し、最高裁の勝利に導いてくださった。

■■食われちまわなかった生贄■■

『バックラッシュの生贄』、ありがとうございました。生贄として捧げられるには,三井さんは、いささか手応えのある肉で、食われちまわなかったですね。めでたし、めでたし。  ――石田法子(弁護士)



■院内セミナー「 バックラッシュを跳ね返して新しい時代へ 」にどうぞ
http://frihet.exblog.jp/17916127/

食われちまわなかった生贄:『バックラッシュの生贄』を読んで_c0166264_1325558.jpg6月1日(金)午後5時半
衆議院第2議員会館(国会議事堂前下車5分)

●「本裁判は21世紀の女性問題の教科書である」 紀藤 正樹(弁護士)      
●「横暴で執拗な言動に負けたのは誰か?」 浅倉むつ子(早稲田大学教授)
●「女叩きの張本人は誰なのか?」 上野千鶴子(東京大学名誉教授)      
●「平等社会をつくることは世界との約束です」 三井マリ子(豊中市男女共同参画センター初代館長)
# by bekokuma321 | 2012-05-29 02:47 | その他