113c0166264_11293656.jpg日、受け取ったチラシ(左)は、2017年の「アースデイ」の顔見世への参加を呼び掛けていた。


「後援:名古屋市・第88回愛知県中央メーデー実行委員会」と、「秘宝館」「ストリップ」に強い違和感を持った。私は、すぐ名古屋市に「名古屋市はストリップを後援するんですか?」と問い合わせて、抗議の意思を伝えた。


共産党系「愛知県中央メーデー実行委員会」にも問い合わせた。2団体とも後援している事を否定しただけでなく、ストリップについては「何のことやら?」状態だった。チラシを手に、「後援を中止するか、ストリップを止めるか、どちらかではないでしょうか」と迫った。


相手側の事実確認を待つ間に、「名古屋市男女平等参画推進室」に電話を入れた。チラシの内容と私の抗議意図を伝えて「男女平等」の視点から環境局に働きかけて欲しい、と依頼した。「ストリップを含む内容で名古屋市が後援をすることはあり得ない」との返答に「安心していていいんですね」と念を押した。


その直後、「ストリップ」はすでに2015年に実施されており、動画がインターネットで公開されているという情報がはいった。すぐ視聴した。アースデー会場で、着物の女性が体をくねらせながら徐々に脱いでいく、いわゆるストリップ・ショーそのものだった。


ショックを受けた私は、自分が参加する女性運動のメーリングリストに、動画リンク先を添付して、知恵と助けを求めた。メーリングリストでのすばやい応答に励まされながら、抗議の趣旨説明と交渉のやり直しにかかった。


1
27日、朝日新聞は、社会面でこの件を報道した。翌日には全紙が名古屋市環境局への取材を行ったらしい。テレビのニュース番組でも短時間ではあるが報道され、「ラジオで聞いた」と言う人もいた。さらに朝日新聞は、翌28日、2015年には名古屋市と愛知県の両教育委員会が後援していたという事実も追って報道した。


今回の抗議運動の成果だと思われるが、名古屋市、愛知県、「愛知県中央メーデー実行委員会」は、次のような対応をとった。

1)名義の無断使用、後援の趣旨に反した「ストリップ」の実施とインターネット公開に対しての強い抗議

2)「ストリップ」動画のネット削除要請、今年の後援はしない旨の通告


中日新聞によると、名古屋市は「アースデイを行う予定の公園の使用についても対応を検討する」とまで言っていた。


抗議活動をしてわかったことがある。私の抗議やメディアの取材に対して、主催者や後援者が口にしたのは「公序良俗」であり「公然わいせつ」であり、「環境保全」であり、「教育の振興」であった。そこには、人集めに女性の体を使ってよしとする女性蔑視についての反省はなかった。「
環境保全」を掲げても「女性蔑視」には鈍感な、日本の縮図を見せられた思いだった。


ただ、朝日新聞には、「自治体が後援すれば、『女性蔑視』を推進する側に立つことになる」との私の発言が紹介されていた。また、海外向けの同紙英字版には、「名古屋市が後援するということは、女性の物体化を推進するという意味になる」と
の英訳で私の発言が紹介されていたと聞いた。


岡田ふさ子(市民運動家)

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▲フェイスブックで出回った朝日新聞デジタル記事。写真は2015年アースデーにおける「秘宝館」のストリップショー。Youtubeの動画は現在見ることはできない。


Striptease show may leave eco event without any city support
名古屋市後援イベントでストリップ 動画サイトに投稿




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# by bekokuma321 | 2017-02-10 11:51 | その他

26日は、ノルウェーの先住民サーミ国民の日。1992年から正式にノルウェー国民の祝祭日となった。

1917
年のこの日、エルサ・ラウラ・レンベルグは、初の北欧サーミ大会を開いた。ノルウェー全土でサーミ文化祭が繰り広げられ、スウェーデン、フィンランド、ロシアも歩調を合わせる。


今年は例年とは比べものにならないほど盛大のようだ。というのも、初の北欧サーミ大会があった1917年からちょうど100年になる。

ホームページによると、26日を含む1週間はサーミ国民の週、今年いっぱいはサーミ国民の年として、フィンマルク県各地で音楽、映画祭、文化祭、講演会をはじめ、多彩な行事が続く。


さて、100年前、サーミの権利を掲げて初の北欧サーミ大会を開いたエルサ・ラウラ・レンベルグは、ノルウェーの女性史資料によると、1877年、スウェーデンと国境を接するヌールラン県の森林地帯で生まれた。


トナカイ放牧で暮らしていた両親は、彼女に高等教育を受けさせた。きわめて珍しいことだった。彼女はストックホルムに留学して産婆教育を受け、政治集会にも参加。1904年、ストックホルムで世界初のサーミ協会を創設して代表に就任。同時に、『死か生か:ラップ人の現状についての真実の言葉』と題する小冊子を出版。サーミ女性初の出版物だとされている。


この小冊子で、彼女は、サーミ民族の貧困、男性のアルコール問題、土地の収奪、子どもたちの教育を論じる。「スウェーデンの選挙権にはノルウェーにはない収入制限があるためサーミの選挙権が制限されている」とスウェーデンの選挙制度をやっつけている。


その後、結婚して再びノルウェーのヌールラン県に住み、サーミ族の権利擁護を主張。女性に選挙権がなかった時代に、女性がその権利擁護運動の先頭に立つべきだと講演をして回った。1910年には初のサーミ女性解放運動団体「サーミ女性協会」を立ち上げた。


さらに191726日、トロンハイムで、初の北欧サーミ大会を主催。エルサは開会演説をした。当時、サーミ文化や言語は消滅の危機に瀕していた。彼女は、サーミの権利擁護には「土地」と「教育」と「選挙権」が不可欠で、そのためには国境を超えた連帯が必要だと訴える。スウェーデン代表も参加した、この大会は、サーミ政治史の偉大な1ページとなった。


100年後の2017年26日、500万人を越える非サーミ人と、4万人サーミ人は、サーミ国民の日を祝った。トロンハイムの記念式典には国王や首相も参加と報道されている。

しかし、そんなサーミの英雄(正確には英雌だろうが漢字がない)エルサを、20世紀初めの新聞は「キチガイ」(ノルウェー語でSinnsykと表現した記事もあったという。




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▲フィンマルク県のヴァランゲル半島にあるネセビュー教会。このあたりはサーミ語とノルウェー語の2言語が使われる


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▲上の大きな文字vuostáがサーミ語、その下ostはノルウェー語。ともに「チーズ」という意味。フィンマルク県キルケネスのスーパー



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# by bekokuma321 | 2017-02-08 00:24 | ノルウェー

今治市に女性議員誕生

今治市議会に女性議員が誕生した。


17万人の暮らしを決める場が男性だけで占められていた。日本で女性議員のいない議会「女性ゼロ議会」370ほどあるが、そのなかで、最も人口の多い自治体のひとつ、それが今治市だった。


その今治市の昨日の市議会議員選挙に女性候補者3人が出て、2人当選した。歴史の変わる音が聞こえるようだ。


愛媛新聞は、「女性は新人3人のうち2人が当選し、12市町村合併による05年の新今治市発足以来3期ぶりに女性議員が誕生」と報道している。


とはいえ女性の割合は32人中2人と、わずか6.25%だ。国連の初期の目標33%にさえまだ届かない。それに投票率が55.44%と低いのが気になる。


女性ゼロ議会を打ち破ったのは、共産党の松田澄子さんと無所属の黒川みきさん。黒川さんは新潟出身で子育て中の現役ママ。原発、安保法制に反対を表明しての当選だという。松田さんは、今治市立保育所で保育士を定年まで勤めた、子育ての専門家。2人の議員の誕生で議会の質問がどう変わるか、楽しみだ。


全国フェミニスト議員連盟の武井多佳子市議(松山市)は、女性ゼロ議会をなくそうと友人たちと「議会に女性をおくる会」を組織して、運動を続けてきた。今回は、黒川さんの応援を買って出た。当選に、喜びもひとしおのようで、「これで『女性ゼロ議会』1つなくせました。女性議員2人の活躍を期待します。まだ女性議員がいない議会があるので、これからもがんばります」


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          ▲女性議員を増やそうとアピールする「議会に女性を送る会」



女性議員ゼロ解消を:愛媛新聞に載りました
女性ゼロ議会の今治市に申し入れ
議会に女性を送る会





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# by bekokuma321 | 2017-02-06 18:49 | その他


c0166264_21155662.jpg「腹立たしいこと極まりない」


トランプ大統領によるイスラム7カ国旅行者の入国禁止について、こう語ったのはノルウェーの元首相だ。


キリスト教民主党のヒェル・ボンディビック元首相は、火曜日午後、国際会議に出席するためにワシントン・ダレス国際空港に降り立った。ところが空港で拘束されて、入国できたのは1時間後だった。


ヒェル・ボンディビックは、キリスト教民主党の元党首で、首相を2度務めた。現在は「オスロ・センター」という平和・民主主義・人権を擁護する独立機関の代表である。


報道によると、元首相は入国審査に外交官パスポートを見せて、「僕はノルウェーの首相でした」とも言った。すぐ、通過できると思ったという。

ところが、元首相は、中東やアフリカの国々から到着した人たちといっしょにある部屋に誘導された。そこに40分ほど留め置かれた。その後、外交官パスポートに記録された2014年のイラン渡航に関して、20分間、その目的について質された。「人権問題の会議出席のためだ」と答えたという。


「ある国の名前が目にはいると、すべてのアンテナがビビッと反応するみたいだ。まったく無用な疑いをかける」「テロの恐怖はわかるが、こんなやり方で、ある宗教の人々をまとめて、扱うべきではない」と彼は取材に答えている。


外交パスポートを保持するノルウェー元首相、キリスト教民主党の元党首、アメリカへの渡航目的はトランプ大統領も出席予定の「世界宗教家の朝食会」―――どれひとつとっても、トランプ大統領令にひっかかるはずなどない。


ひっかかったのは、ただひとつ。3年前のイラン渡航記録だけ。


ボンディビック元首相の話から、一般の人たちならどれだけ邪険に扱われるか想像できる。ましてやイスラム教の7カ国の人たちはいかばかりか。これが宗教に基づく差別でなくて何なんだ。ほんとうに胸が痛む。


Former Norway PM held at Washington airport over 2014 visit to Iran
The Oslo Center (上のボンディビック元首相写真も)
精神疾患を公表したノルウェー現職首相の思い出 (ボンディビック元首相の人となりがしのばれる記事)






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# by bekokuma321 | 2017-02-04 21:45 | ノルウェー

c0166264_20480636.jpg朗報! 

セクハラの被害を受けて休職していた女性に「公務災害」が認められたのだ。

女性が働いていたのは、トヨタ東日本株式会社のある宮城県大衡村。女性職員は、村長から性的関係を求められたり、大量の嫌がらせメールが送られたりして、心身に不調をきたした。働き続けられなくなってしまった彼女は、
201412月から休暇に。


2016118日付け河北新報は、公務災害の認定をこう報じている。やや旧聞に属するが、働く女性にとって重要なニュースなので紹介したい。

「宮城県大衡村の跡部昌洋前村長(67)50代の村職員の女性にセクハラなどをしたとされる問題で、女性が精神疾患によって休職したのは前村長の行為が原因として、地方公務員災害補償基金宮城県支部が公務災害と認定していたことが、7日分かった」


女性職員には、村の一般会計補正予算から休職期間の数百万円の給料を支払われるという。


これとは別に、女性職員は、跡部昌洋前村長に対して、慰謝料など1000万円の損害賠償を請求する裁判を起こした。こちらは仙台地裁で係争中だ。書面によるやりとりが延々と続いていて、法廷での公開はなされていない。次回は26日(月)だ。


さて、跡部昌洋前村長。彼は、祖父も父も村長の3代続いた“お殿様”。昔、殿様は誰にいつ何をしてもよかった。強姦しても、「お手つき」でおしまい。だけど、21世紀はそうはいかない。さすがに跡部村長は辞職した。

議員時代、村長のセクハラ問題をとりあげて村長に真っ向から抗議した赤間しづ江さんは、「大衡村を変えなくては」と義憤にかられて、村長選に立候補した。村長選は与野党の一騎打ちとなり、赤間さんは惜敗。初の女性村長はならなかった。


この村長選と同日に村議会議員選挙もあった。村の人に言わせると、「村長選で、もしも赤間が村長になったら大変だ、とばかり、村長のお仲間の男性候補者が村議選告示4日前に立候補しました(議会に反赤間勢力を増やすため:編集部注)。彼は当選しましたよ。裏でどれだけおカネが動いたことかと」

日本の首長や議員は、働く職員にとっては、何ランクも地位が上にいる人たちだ。その権力者が、そばで働く女性職員に「これくらいのこと、どうってことないだろう」と性的に言い寄ったり、触ったり、誘ったり……。女性職員は、たとえ反吐が出るほど不快であっても、ただちに拒否はしづらい。それをいいことに行為はさらにエスカレートする。しだいに体が硬直して通勤できなくなる。食欲不振、睡眠障害、動悸。精神に異常をきたしてしまうことさえある。セクハラは、女性の労働権を奪う、とんでもない違法行為なのである。

赤間しづ江前議員はセクハラ村長を訴えた原告女性について、こう語る。

「長い長い闘いが法廷で続いています。でも、公務災害と認定されたことが大きな励みになって、がんばっているようです。負けないと思いますよ」


【写真】右から、赤間しづ江(前大衡村議会議員、岩佐孝子(山元町議会議員)、三井マリ子(筆者)。2016年夏、仙台市にて


女の出番
セクハラ村長事件から秋田の事件を考える
セクハラ村長退陣後の村長選に女性立候補
Miyagi mayor sued for sexual harassment dissolves village assembly








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# by bekokuma321 | 2017-02-03 21:35 | その他