c0166264_16463291.jpg

宮城県加美町は、福島原発から出た放射性廃棄物の最終処分場の候補に指定された。住民は、今から2年半前の2014年1月、新聞を開いて初めて知った。根耳に水だった。

住民の声を聞いて進めるという民主主義の基本のキが、踏みにじられた。加美町の住民は、このやりかたに黙っていなかった。

指定された場所は、加美町箕ノ輪山の田代岳国有地。地形が少しずつ変わるため、地元のひとたちは「山の動くところ」と呼んでいるとか。

かつて近くの二ツ石ダム建設時に、採石場とされたものの、その岩質は透水性があり、もろく、一部しか使えなかったとの報告も残されている。放射性廃棄物の最終処分場には、向かない地質のところなのである。

その上、この場所を、宮城県は、2010年に「水道水源特定保全地域」の第1号に指定している。その保全地域を、今度は、核のゴミ捨て場にしようというのだ。

近くに2つダムがあり、この場所に最終処分場が建設されれば、下流域のいくつかの市町まで甚大な影響が及びかねない。

7月31日、全国フェミニスト議員連盟は、この地に足を運んだ。参加した岡田ふさ子同連盟会員は、「大勢の町民が現地に集まり、調査そのものをさせない抵抗運動を続けてきたと聞いた。加美町の力強い市民運動は、沖縄をほうふつさせる」と感想を述べている。

伊藤由子議員は、加美町の紅一点議員だ。反対する町民たち、とりわけ女たちの声を聞きながら、体をはって反対運動をする。

「対等でない大きな相手に向かうのはたいへんなこと。県や国を相手に、この小さな片田舎の人間が、やったこともないことをしているんです。でもね、将来、あのとき反対してよかったね、断ってくれてよかったと言えるようにしようね、今があるのは、あのとき、私たちが声をあげたから、町長が矢面にたってくれたからなのよね、と言えるようにしよう、と闘っています」

【写真:加美町の反対派住民たちがよく集まる商店「手づくり十字路」。店と住民をつなぐ伊藤幹子さん(左)と伊藤由子議員】

女性の約7割、原発NO!
指定廃棄物最終処分場候補地選定について(加美町箕ノ輪山の田代岳国有地)
[PR]
by bekokuma321 | 2016-08-04 17:00 | 紛争・大災害

c0166264_1223666.jpg

「女性議員がゼロであることについて、市として問題になったことはありません」
「女性議員を増やそうということについて、啓発広報は行ったことはありません」
「DVやセクハラなど性暴力に関して、議会で質問されたことはありません」

女性ゼロ議会・栗原市の佐藤勇市長や行政幹部は、全国フェミニスト議員連盟の質問に対して、上のように答えた(写真上、発言しているのは市長。右側は連盟メンバー)。

予想はしていたものの、栗原市に足を運んで行政トップから直接、このような回答を聞いて、愕然とするばかり。とともに、日本のかかえる「政治分野の女性不在」をどう解消していくか、をあらためてつきつけられた。

全国フェミニスト議員連盟の最重要課題のひとつは「なくそう!女性ゼロ議会」。7月29日午後、連盟の「増やせ!女性議員、なくせ!女性ゼロ議会」プロジェクトは、宮城県栗原市を訪問した。市役所2階会議室に通され、1時間にわたってヒアリングが行われた。

栗原市は、秋田県、岩手県に隣接した宮城県北西部のまち。人口約7万人。男性約33000人、女性約36000人。市議会は26議席。男性議員26人。女性議員ゼロ。2013年の選挙では、立候補者にも女性はいなかった。

行政幹部からの説明や話し合いを終えてから、議員との話し合い、女性市民との話し合いがそれぞれ別々に行われた。

議員3人は、「女性に出てくれる人がいない」と嘆いた。しかし、本気で支援してくれる人たちや組織がなければ、多くの女性は立候補に二の足を踏むだろう。

また、「合併によって、それまで女性議員が出ていた小さな自治体からの立候補者が男性だけになってしまった」という事情もあるようだ。

栗原市の女性たちとは、女性の農業委員たちが一堂に会してくれたため実現した(写真下)。

c0166264_12271238.jpg


栗原市の農業委員における女性の数は県内屈指を誇る。44人中8人だ。女性委員たちの発言から、市の基幹産業である農業の政策決定に、女性の声を反映しようという使命感、責任感が伝わってきた。

「あの農業委員の女性たちには、やる気が感じられた。あの女性たちから、次の市議選には立候補する人がでてきてほしい。あの女性たちが市議会の一角を占めたら栗原市はよくなると思う」と、中嶋里美同メンバーは言う。

現政府は、2020年まで政策決定の場に女性を少なくとも30%に、という目標を踏襲してはいる。しかし実際は、30%どころか、栗原市をはじめ、日本の地方議会の約20%は女性議員ゼロだ。2015年調査で、379議会ある。

世界は、男女半々議会をめざしている。議会の半数を女性にすることは、民主主義の要請であるばかりではない。少子高齢社会にどう対応していくか、保育・介護・教育など暮らしの基本をどう解決するかに、必要不可欠である。

c0166264_1314133.jpg
▲栗原市の女たちはどこに? 上左:人口、上右:農業委員、下左:区長、下右:議会。赤が女性、緑が男性。(市の調査結果をもとにFEM-NEWS作成)


女性議員増とメディアの関心
全国813市区「女性議員比率」ランキング 1位45%から0人の自治体まで独自調査 by東洋経済『都市データパック』編集部
地方議会選挙を終えて思う「日本の選挙って変だ」
郡山市議選
仙台市議会、4人に1人が女性に
女性ゼロ議会、5議会にひとつ
道府県議 政党別男女比
ノルウェー地方選:名簿変更権を使おう
ノルウェー地方選レポート1:「女のクーデター」 再び
[PR]
by bekokuma321 | 2016-08-04 13:25 | その他

仙台市地下鉄のポスター

c0166264_2310491.jpg

2人の男性のポスターが飛び込んできた(上)。駅窓口で案内する男性と、電車の運転をする男性だ。

地下鉄駅務員・運転士を募集中であることを知らせるポスターだ。募集期間は2016年7月21日から8月26日まで。募集人数は5人程度。募集しているのは仙台市交通局 。

男女雇用機会均等法第5条で、募集の性差別は禁止されている。広告は明文で禁止されていないからいいだろうと計算したかどうかは知らないが、これでは「地下鉄は男の職場」と言わんばかりだ。

ちなみに、一方の性が他の性より好まれていることを示唆するような募集広告、逆に一方の性の応募意欲がそがれるような募集広告は、多くの国々で違法である。

c0166264_23153831.jpg

地下道を少し歩いたら、今度は、萌えキャラの可愛い女性のポスターが飛び込んできた(上)。「鉄道むすめ 青葉あさひ」と名前までついている。

地下鉄は安全で快適であることを知らせるために、同じく仙台市交通局が作成した。こちらは、可愛い娘に、清潔さと安全を保ってますと言わせている。地下鉄で働く既婚女性が排除されているようにも見える。

これらが、少年少女たちに送るメッセージは……。
[PR]
by bekokuma321 | 2016-08-01 23:48 | その他