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c0166264_22343045.jpg「三井マリ子VS松浦大悟裁判」が、2015年11月4月、秋田地裁で和解という形で終わりました。

そもそも私は、その和解の日まで、裁判のことをほとんど何も知りませんでしたし、集会に参加するのも初めてでした。

「衆院選に落選して、その上さらにいじめられた女性がいる。その女性の裁判の集会がある」といった程度の知識しか持っていませんでした。

11月4日、三井さんと三井さんの弁護士さん2人は、裁判が長引いて集会場にはなかなか来られなかったため、集会場では岡田ふさ子さんら支援する会の人たちが、これまでの概要を説明していました。結局、この日の集会は自然流会状態となりました。しかし、裁判はまだ終わっておらず、支援者は秋田県庁で待機することになりました。

私も気になって、足は自然に秋田県庁へ向っていました。そこで、その日の裁判は公開にはならず、和解という形で終わったという報告を受けました。

このように、裁判について他の人たちより出遅れた私は、その日から手当たり次第に資料を読み込み、情報をあさりました。
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「陳述書」(三井マリ子 2013/11/8)
「訴 状」(近江直人、澤入満里子、森田祐子 2013/11/11)
「意見陳述」(三井マリ子 2014/1/24)
「意見陳述」(三井マリ子 2015/1/16)
「陳述書2」(三井マリ子 2015/6/21) 
などなど。

それに「第10回弁論準備手続調書(和解)」、つまり和解文書を読みました。

資料を読み始めてまず感じたのは「怒り」でした。こんなことが許されるはずがない、という「怒り」でした。「怒り」とともに、こういうことをまともな大人がするのだろうか、と疑問を抱きました。

秋田3区から民主党公認で衆院選に立候補するよう三井さんを拝み倒して承諾させた松浦氏側は、三井さんが落選したら、手の平を返すように数々の“不適切行為”を行いました。

実は、選挙運動中からその兆候はあったようです。三井さんが選挙区出身であることや都議会議員だったという経歴も削られたポスターやハガキは、その典型的な例です。

そして、「政党交付金は選挙に使えない」と言ったウソ、政治資金のどんぶり勘定のいい加減さ・・・などきりがありません。

裁判において、松浦氏側は、こうした事実をいっさい認めず、むしろ三井さん側の人格に問題があったとでもいうような人格攻撃をしてきたことにも、私はさらに腹が立ちました。

c0166264_13371240.jpgこうした被告側の数々の言動の中で、裁判所は、落選直後に松浦氏ら5人で三井さんの自宅兼事務所にやって来て、三井さんに追い出し宣告をした時のつるし上げについては、“不適切行為”だったとしました(「和解調書」)。そして、その″不適切行為”について、松浦氏側は「お詫び」をしました。

三井さんにとっては、落選後、「さあ、これからだ」と自分に言い聞かせていた時の急襲に、身も心もボロボロだったようです。その後、三井さんは、不本意ながら自宅(長野)に戻ります。そして1人で調査を始めます。

その調査で、三井さんに伝えてなかった口座(隠し口座と三井さん側は言う)が開設されていたことや、松浦事務所と秋田銀行の癒着がなければありえない銀行の変な手続きなどを発見していきます。

これらはすべて、三井さんや三井さんの弁護士や支援者がいなければ、泣き寝入りさせられていた可能性の高かったことだと思います。

裁判は、和解ということでピリオドが打たれましたが、いろいろな問題点を公の場にさらすことができたということを考えれば、実質的勝訴だったと私は感じています。

加島 康博 (秋田市、さみどりの会*)

【写真上:三井原告。2015月11月4日、秋田市内にて佐々木厚子撮影。中:「訴状」、下:「和解調書」。「訴状」「和解調書」はポインターを上に置くと読める】

(*)2012年暮れ、2カ月にわたる立候補要請を受けて、三井マリ子さんは秋田移住して衆院選に出た。落選後、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴した。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。「産むならば 世界を産めよ ものの芽の 燃え立つ森の さみどりのなか」という阿木津英の歌がある。女性は子どもだけでなく、世界を産み出すのだという意味だ。三井さんは、選挙演説に引用しては「私は新しい秋田を産み出したいのです」と結んでいた。選挙・裁判をきっかけにできた、女性と選挙・政治を考えるサイトさみどりの会ホームページには裁判関係の情報が掲載されている。
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by bekokuma321 | 2015-12-29 17:19 | 秋田

女に仕事を!

1960年代から80年代まで、世界のあちこちで女性解放運動の嵐が吹き荒れた。

デンマークでは、レッド・ストッキングという女性グループが、その重要な役割をになった。

厚化粧、女らしさを誇張した服装、ハイヒール、セックスアピール、へりくだった態度---こんな「いびつな女らしさ」で飾って目抜き通りを行進。終着地でそれらをひとつひとつ脱ぎ捨てていく。この度肝を抜くデモンストレーションは、レッド・ストッキングの名を特に高めた。

レッド・ストッキングは、女らしさに異議をとなえる文化運動から、経済運動、政治運動まで次々に展開。その多様で新鮮なスタイルは、一世を風靡した。

このポスターは、そんなレッド・ストッキングの多様な運動を表す1枚。「女たちに、まともな仕事をよこせ」と訴えている。

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詳しくは、「叫ぶ芸術 ポスターに見る世界の女たち 女に仕事を!」を。
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by bekokuma321 | 2015-12-28 04:13 | 北欧

c0166264_141755.jpgイスラム・フェミニズムの先駆者ファティマ・メルニーシーが、11月30日、モロッコの首都ラバトで亡くなった。75歳だった。

『ヴェールよさらば』(心泉社。庄司由美、白崎順子、藤田万里子、山本章子訳、2003)を本棚の奥から手に取った。

この本の原著“Beyond the Veil: Male-Female Dynamics in Modern Muslim Society”を、ファティマ・メルニ―シ―が世に出したのは1975年だ。

彼女は、40年前に、イスラム世界の女性へのヴェールの強制は、単に女性への敵意だけではなく民主主義への敵意なのだ、と書いた。ヴェールは女性に、テロは主として男性に関わるが、どちらも自己表現の道を断たれているという共通点を持つ、とも。

おびただしい難民やテロリズムに直面する今こそ、次のような彼女の的を射た発言はもっと注目されるべきだ、と思う。

「潤沢なオイルダラーを手にしたイスラム教がめざしたのは、アラブ世界での民主化論を窒息死させることだった。産児制限の不徹底と、その結果引き起こされた失業、また若年層の人口流出といった問題は無視され、いま私たちが直面している状況に至っている。おびただしい数の若者が、耐えがたい独裁国家を離れ、時には過激派テロリズムに身を投じることもある。ヨーロッパの国々がハーレムの要塞のように境界線を引いたからといって、移民問題が解決するわけではない。」(同著「序論」より)

彼女が、アラブの政治家たちに向けて思いついたスローガンは、「あなたの脳にウーマンパワーを!」だった。

Fatema Mernissi, a Founder of Islamic Feminism, Dies at 75
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by bekokuma321 | 2015-12-21 14:15 | 中東

c0166264_11294468.jpg11月30日、秋田地裁における三井マリ子VS松浦大悟裁判の最後の報告会と懇親会がありました。

私が最も伝えたいことは、和解というと一般には引き分けと受けとられがちですが、今回の和解は決してそうではない、と2人の弁護士(近江直人弁護士、森田祐子弁護士)が強調したことです。

司会の大倉由紀子さんは、三井さんは2万3665票をとって「これからも頑張ります」と言っていたのに、「さよなら」も言わないで秋田を去ってしまった、と当時のことを紹介していました。

実際、三井さんは、供託金没収ラインを上回る票を獲得しました。しかし、その供託金は、党が供託すべきだったにもかかわらず、私財である個人通帳から引き出され、選挙後、国から返還されたにも関わらず、裁判をするまで三井さんには返還されませんでした。

さらに、候補者本人が何度要求しても「選挙運動収支報告」を知らされず、候補者の知らない通帳(隠し口座)が開設され、民主党本部が振り込んだとする金額と候補者に知らされた金額に差があり、会議を開いてほしいと候補者が要求しても開かれず、「今後、連絡するな」などと言われたのです。

c0166264_115704.jpg裁判をしなかったら、こうした事実が、誰にも知られることなく、何事もなかったこととされて、次の選挙を迎え、また次の選挙へと引き継がれていったことでしょう(右「訴状」をクリックすると読める)。

しかし、三井さんの提訴により、法廷の場で審議され、白日の下にさらされました。それらは、思慮或る人々によって受け止められ、日本の選挙や政治の一角が可視化できたことは、この裁判の大いなる意義であった、と思います。

また、東京都江東区議の中村まさこさんが、「この事件の背景には女性蔑視があると私は指摘したい。女性のほうが候補者探しのとき言いくるめやすく、用が済んだら簡単にお払い箱にしやすい、と被告側は思ったに違いない」と書いています(「秋田政党交付金裁判――背景には女性蔑視がある」2015.10.4)。私も、女性蔑視の要素を多分に含んだ事件であった、と思います。

政党支部の支部長(=衆院候補者)に就任していただいた人が、2期にわたる東京都議会議員を経、女性センターの館長を3年以上務め、高校や大学で教鞭をとり、10冊以上の本を出版してきた、60代の男性であると、想像してみてください。

ダークスーツにネクタイで身を固めた男性に、投票日の5日後に、アポなし、ノックなしに、大勢で、夜襲とも言える訪問ができるでしょうか。

懇願して秋田移住をしていただいた豊富な経験を有する先輩男性を相手に、上記のような言動をとれば、いくらなんでも世間は許さない、と誰もが思うでしょう。三井マリ子さんが女性だったことが、この事件の背景にはある、と私も思います。

思い起こすと、候補者三井マリ子さんの依頼で秋田までやってきて手弁当で政治活動をしていた私に、候補者に断りもなく「帰んなさい!」と言い放った地元の「現職参議院議員公設秘書」の態度は、どれだけ私を驚かせたことか。

私は、屈辱を胸に秋田を去りました。三井さんが秋田を去る1か月前のことでした。私は候補者三井さんの友人であって、現職の参議院議員であれ、その秘書であれ、直接に「帰れ」と言われる筋合いはありません。それが通常の人間関係の筋というもの。それが、候補者を蚊帳の外において「帰れ」指示を出すという「主客転倒」がまかり通ることを、この時、初めて私は知ることとなりました。

裁判所に出された証拠書類や準備書面から、選挙中も選挙後もこの「主客転倒」のままであった、と私は感じました。「主」が、もしも男性だったら、ここまでの転倒はなかったのではないでしょうか。

この総選挙の直後、民主党本部は、衆院選で落選した候補者に半年間、月々50万円の手当を出して総支部を継続させる方針を決めました。その重要な情報を三井さんに伏せて、「落選したら支部は解散し、支部長は解任」「ここ(自宅兼事務所)は12月いっぱいで」と、三井さんに選挙区を出ていくよう迫った事実がありました。

繰り返しになりますが、豊富な社会経験を積んだスーツ姿の男性が相手だったら、同じことができただろうか、と思います。

c0166264_13371240.jpg「和解調書」に戻ります(右「和解調書」をクリックすると読める)。被告松浦大悟さん側は、選挙後のこうした言動を「適切でなかった」と認め、「お詫びの意」を表したことが和解調書に盛り込まれているので、原告三井さんは和解を受け入れたということです。

一方、原告三井さんは、「被告松浦大悟さん側は、政党交付金を自分の選挙用に残す目的で、立候補要請を行った」と主張してきましたが、それを裏付けるに足る的確な証拠がないことを認めて、「遺憾の意」を表す、という和解内容になっています。

さらに、この和解調書には、「異例とも言える」3ページにも渡る「前文」が付され、裁判官の考えが述べられています。その中で、裁判官は、「『政党交付金は選挙には使えない』との誤った説明を原告にしていたことなどを踏まえると、原告において、被告松浦が自らの選挙運動費用を確保するために立候補させたのではないか、との疑念を抱いたとしても、このこと自体は特に理解できないものではない」と、三井さんの主張に理解を示しています。

三井さんは報告会に参加した皆さんに向かって、裁判を総括して、「ノックアウトできると思っていたのですが……かろうじて判定勝ちと言えるのではないか」と述べたところ、会場は拍手で応えていました。私も「判定勝ち」だと受け取ります。

とくに、民主党秋田第3総支部(代表三井マリ子)に降りた政党交付金の残金440万円を、政党助成法の本旨にのっとり、「国庫返納」したことは、松浦大悟さんらの政治資金に流用される可能性を未然に防いだことにつながり、すごいことだと思います。

以上、供託金300万円の三井さんへの返還と、政党交付金の残金440万円の国庫返納。そして、一連の疑念への事実認定とも言える裁判所の理解と、被告松浦大悟さんの「お詫びの意」により、原告三井マリ子さんの踏みつけられた名誉と尊厳は、一定の回復を見たものと、私は思います。
 
最後に、「お詫びの意」を表した被告松浦大悟さんは、今後の政治活動において、同じ轍は踏まない選択をされるものと大いに期待するものです。今後は、秋田県民の方々がその言動を見届けて下さるものと信じます。

c0166264_11411672.jpg「三井候補秋田追放事件を究明する裁判」を支援する事務局を担った者から、秋田の皆さまと、秋田以外の地から応援していただいた全国の皆さまに、心から「ありがとうございました」と申し上げます。

岡田 ふさ子 (さみどりの会* 事務局)


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(*)2012年暮れ、2カ月にわたる立候補要請を受けて、三井マリ子さんは秋田移住して衆院選に出た。落選後、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴した。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。「産むならば 世界を産めよ ものの芽の 燃え立つ森の さみどりのなか」という阿木津英の歌がある。女性は子どもだけでなく、世界を産み出すのだという意味だ。三井さんは、選挙演説に引用しては「私は新しい秋田を産み出したいのです」と結んでいた。選挙・裁判をきっかけにできた、女性と選挙・政治を考えるサイトさみどりの会ホームページには裁判情報が掲載されている。なお、同裁判は2015年11月和解で終わった
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by bekokuma321 | 2015-12-19 12:21 | 秋田

「『三井候補秋田追放事件を究明する裁判』を終えて」(岡田ふさ子)

「フェミニストは泣き寝入りしない」(高橋ブラクソン久美子)。

12月1日、秋田地裁における三井マリ子VS松浦大悟裁判について、こんな2つの記事が『ワーキング・ウーマン』に掲載された。

岡田ふさ子さんは、裁判を支援する会事務局(さみどりの会 *)。2012年11月、三井選挙を手伝っていた彼女は、国会議員秘書から追い出された。三井候補秋田追放の1月前だった。候補者を無視したかのような「主客転倒」関係を見てしまった体験を経て、本裁判をつぶさに追ってきた。和解に終わった裁判の内容と意義をわかりやすくまとめている。

高橋ブラクソン久美子さんは、狭山市議会議員。全国フェミニスト議員連盟会員。三井裁判は、「女性への警鐘でもあり、教訓でもある、とりわけ政界に身を置く女性、これから政治を志す女性たちにとって、学ぶべきことが無数にある」と書く。「女性というだけで、どれだけ馬鹿にされ、苦しめられてきたか」という文章には、女性蔑視の残る議会への彼女自身の怒りがにじみ出る。

『ワーキング・ウーマン』から、編集部と筆者の許可を得て、全文を紹介する。

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▲『ワーキング・ウーマン』。ワ-キング・ウ-マン男女差別をなくす愛知連絡会という女性団体の定期刊行物。同団体は名古屋市を拠点に1986年から活動している。

(*)2012年暮れ、2カ月にわたる立候補要請を受けて、三井マリ子さんは秋田移住して衆院選に出た。落選後、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴した。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。「産むならば 世界を産めよ ものの芽の 燃え立つ森の さみどりのなか」という阿木津英の歌がある。女性は子どもだけでなく、世界を産み出すのだという意味だ。三井さんは、選挙演説に引用しては「私は新しい秋田を産み出したいのです」と結んでいた。選挙・裁判をきっかけにできた、女性と選挙・政治を考えるサイトさみどりの会ホームページには裁判関係の情報が掲載されている。なお、同裁判は2015年11月和解で終わった
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by bekokuma321 | 2015-12-19 10:57 | 秋田

死ぬまで闘いたい

c0166264_20353610.jpgさきほど、選択的夫婦別姓を求めて最高裁で闘った塚本協子さん(写真)と電話で話ができた。

昨日の最高裁の不当判決に落胆しているかと思った。ところが、「昨日、うーんと泣いたから、今日は大丈夫です」と明るい声がかえってきた。

「夫婦別姓の提訴は、自分のためにしたことなのに、日本中に旋風を起こしてしまったみたい。恥ずかしい」などと謙遜した。

私の裁判についても感想を語った。「2度も、裁判で勝ったんだもの、すごい」と言うので、「先月の裁判(秋田での政党交付金裁判)は、勝ったのではなく和解です」と返したら、「でも、勝ったようなものでしょ」と励ましてくれた。

塚本さんは、2007年、富山から大阪まで、私が起こした雇い止め裁判の応援にきたことがある。私は第1審で敗訴。控訴して、高裁で勝訴し、最高裁で確定した。塚本さんは、その第1審にやってきて、敗訴で打ちひしがれていた私の姿を見た。そのとき塚本さんは「私も裁判をするのではないか、と思った」のだそうだ。そして4年後の2011年、塚本さんはついに提訴した。

塚本さんと私の話題は、日本では訴訟件数が欧米に比べ極端に少ないことに移り、裁判を受ける権利は憲法32条で保障されている基本的人権だから、もっと気軽に使うといいね、などと話が盛り上がった。

裁判をやってわかったが、日本は裁判費用が高すぎる(印紙代という)。お金のない市民や労働者にとって弁護士費用も大きな問題だ。公的扶助制度もない。

塚本さんは、「これからも、夫婦別姓のために、さまざまな方法で、死ぬまで闘いたい」と、何度も言った。そうだジュネーブの女性差別撤廃委員会に日本の女性差別を訴えるのもいいな、と私は思った。


夫婦別姓判断を避けた弱腰最高裁
最高裁の鉄槌下るか 女性差別の民法
裁判官・裁判員の「強姦神話」
mネット
日本の女性解放運動ここにあり! 行動する女たちの会
夫婦別姓、最高裁大法廷へ
夫婦別姓訴訟、最高裁へ
選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について
日弁連「選択的夫婦別姓制度を導入する民法改正案の今国会上程を求める会長声明」(2002年)
別姓訴訟と「流れに逆らう女」
夫婦別姓訴訟と「館長雇止め・バックラッシュ裁判」
性差別撤廃へ キャンペーンは続く
最高裁、婚外子差別を違憲と断じる
婚外子差別、違憲へ
元最高裁判事泉徳治さん、婚外子撤廃の集会へ
男女平等を嫌う反動勢力の実像~日本にはびこるバックラッシュ現象~
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by bekokuma321 | 2015-12-17 20:37 | その他

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2015年12月16日、最高裁は、夫婦同姓を強制する民法の規定は憲法違反だという原告の訴えを退けた。15人の裁判官のうち、10人の多数意見だという。

救いは、「違憲」とする少数意見を述べた裁判官が5人いたことだ。3人に1人は「違憲」なのだ。しかも、そのうち3人は女性裁判官だった。最高裁の女性裁判官は3人、20%しかいないが、女性裁判官100%は「違憲」だったのだ。

「民法は私を踏みつけている。痛いよ、その足どけて」と叫ぶ原告らと、同じ性を持つ裁判官全員が、その痛みを同じように感じて、「その足どけて」と言った。そこにかすかな光を見た。

最高裁の鉄槌下るか 女性差別の民法
裁判官・裁判員の「強姦神話」

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by bekokuma321 | 2015-12-16 22:20 | その他

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女性活躍推進法が新しくできた。しかし、その具体策には、結婚したら実質的に女性のほうが名字を変えなくてはならないという現行民法についてはなんら言及がない。あえて除外したそこに、夫婦同姓を法で強制したい政府の姿勢が感じられる。

11月4日、最高裁大法廷で、榊原富士子弁護士が述べた主張は、ほんとうにその通りだ。mネットのホームページから引用する。

「国は、本年8月に成立した女性活躍推進法の具体的施策対象から、選択的夫婦別氏制の実現を敢えて外した。 また、6月9日、与党の女性活躍推進本部は、婚姻適齢を平等化する提言をまとめたが、あえて選択的夫婦別氏のみ除外している。法改正を拒絶する国の意思は明確かつ強固であり、国家賠償法上、他に例を見ない違法性の高度な立法不作為であり、その違法性は極限にまで達している。 立法府に全く期待できない状況であることから、上告人らは人権の最後の砦としての裁判所に救済を求めた。最高裁判所が、民法750条の違憲性、国会の立法不作為の違法性を明確に宣言されることを心から期待する」

今年中には「第4次男女共同参画基本計画」が策定予定だ。その素案がネットで公表されている。その中の「男女の社会における活動の選択に対し中立的な社会制度・慣行の実現 」という項目にも「選択的夫婦別姓」の記載はない。

結婚後も自分の名字を使えるか使えないか、これは働く女性にとって死活問題だ。男女共同参画社会の基本のキといえる。「性に中立的な社会制度・慣行」に、これよりふさわしいテーマがあるというのだろうか。

及び腰の政府の言い訳に長年使われてきたのは「世論の動向」。ところが、選択的夫婦別姓に賛成が上回っていて、言い訳にはもう使えない。朝日の最新調査では、同姓か別姓かを自由に選べるようにする選択的夫婦別姓に「賛成」は52%で、「反対」の34%を大きく上回った(2015年11月)。

さらに、国連からも夫婦同姓強制を改正するよう政府は勧告を何度も受けている。

国の行政はいったいどこを見ているのか。世論でも国連でもなく、安倍政権のほうだけらしい。その安倍内閣の閣僚たちの多くは「日本会議」系政治家であり、彼・彼女らは夫婦別姓は家庭崩壊につながるなどというデマを流し、民法改正への機運を何が何でも前に戻そうとしてきた(バックラッシュの動き)。

政府の法制審議会の答申でも、超党派の議員による議員立法でも、夫婦別姓派が少なからずいた民主党政権でも、国連の度重なる勧告でも、崩せなかった、性差別民法の強固な壁。

ならば、と、富山県の塚本協子さん(写真)ら普通の市井の女性たちが法廷に訴えた。

今日12月16日午後3時、最高裁が判定を下す。

mネット
日本の女性解放運動ここにあり! 行動する女たちの会
夫婦別姓、最高裁大法廷へ
選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について
日弁連「選択的夫婦別姓制度を導入する民法改正案の今国会上程を求める会長声明」(2002年)
別姓訴訟と「流れに逆らう女」
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性差別撤廃へ キャンペーンは続く
最高裁、婚外子差別を違憲と断じる
婚外子差別、違憲へ
元最高裁判事泉徳治さん、婚外子撤廃の集会へ
男女平等を嫌う反動勢力の実像~日本にはびこるバックラッシュ現象~
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by bekokuma321 | 2015-12-16 14:56 | その他

「愛するパパへ」

5分間のノルウェー映画「愛するパパへ」が、北欧で多くの父親に感銘を与えているという。

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まだ生まれていない赤ちゃんが、「愛するパパへ」と語りかける。ノルウェー語、スウェーデン語、そして英語版ができた。(上の写真にポインターをあててクリックすると英語版動画にリンクされる)

「パパ、知っている? 私が女の子に生まれたために、大きくなるにつれ、男の子たちは、私をヘンな目で見たり、”売女”とふざけたり・・・。パパ、私は、被害者タイプの人間じゃないわ。私は、強く、独立した女性であれ、と、育てられてきた。21歳になって、博士号を持っていて、すばらしい職業につき、周りから愛され、きちんとしつけられて、誰も私が被害にあうなんて、想像できないと思う。でも、ある日、ボーフレンドは私に・・・・・・」

CAREというノルウェーの市民運動団体が、女性への暴力撤廃の啓発につくった。作成者CAREはホームページで、この映画をできるだけ多く転送して、多くの人に見てもらってほしいと、こうよびかける。

「ノルウェーでは5人に1人がパートナーの虐待にあっています。あらゆる年齢の娘たちが、あらゆる国ぐにで、あらゆるところで、危険な目にあっています。すべて人には何かできることがあります。父親であるあなたは、娘が暴力の被害者にならないようにする貴重な責任と機会を持っているのです。」

今年の3月8日、国際女性デ―に、国連は「女性の3人に1人が肉体的または性的な暴力を受けている」と発表した。衝撃的な数字だ。

日本でも、今のこの時間にも、ごく普通の、一見やさしそうに見える男性が、妻や恋人を殴ったりけったりしているのだ。

Care Norway
Dads, Be Very Afraid: Here's a Cautionary Tale About Your Own Behavior
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by bekokuma321 | 2015-12-15 23:45 | ノルウェー

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12月14日、国連開発計画UNDPから人間開発リポートが発表された。

ノルウェーがまた1位となった。これでノルウェーが世界一の座をしとめたのは12回目となる。日本は20位。

「国連開発リポート2015年」は、労働に焦点をあてている。巻頭で、代表のへレン・クラークは、次のように指摘する。

「女性は、有償労働においても無償労働においても、すべての労働の分野で不利な立場におかれている。有償労働の分野においては、女性の進出は男性より少なく、女性の収入は少なく、女性の仕事内容は脆弱であり、幹部や決定の場への女性の登用は少ない。無償労働の分野においては、家事と家族の世話に占める女性の割合はとりわけ高い」

同報告書は、女性が有償労働に従事できるように、ノルウェーをモデルとして紹介している。下に翻訳・要約する。

c0166264_17534975.jpg「1970年~2010年、ノルウェーは、女性が有償労働に進出しやすくなるよう、女性の無償労働を減らす政策をとった。

1993年、両親が有給で育児休業をとれる期間を49週に拡充した。同時に父親だけがとれる育児休業(パパ・クオータ)の期間を伸ばしていき、2009年には10週間とした。

この政策によって、少なくとも8週間の育児休業をとる父親が、1996年には全体の8%だったにもかかわらず、2010年には41%となった。

さらに、1979年の男女平等法施行で、性差別が禁止された。妊娠、出産、休暇申請などによって職場で不利益を被ることがあってはならないとされた。さらに同法は、公的審議会や委員会などの公的決定の場の委員を任命する際、男女平等でなければならないと規定している。

次に2006年まで私企業の取締役会の構成が男女平等でなければならないとされた。こうした政策の結果、現在、ノルウェーはシンガポールと並んで、男女賃金格差が最も小さい。

以上のようなノルウェーの政策は、労働と家庭をより交換しやすくさせ、出生率をあげる一助となった」

日本の社会に最も必要とされる政策、それはノルウェーがすでに1970年代から推進している政策だ。なによりもまず今、日本が学ぶべきは、ノルウェーの労働政策、家族政策ではないか。

【写真上:国連開発リポート2015年の表紙。 下:6人目の出産を控えて仕事に向かうノルウェーのワーキング・マザーHelleはフルタイム労働者。彼女の夫が14週のパパ・クオータ中だった】

UNDP
妊娠した女性が差別される国、されない国
ノルウェーのワーキング・マザー
連載 クオータ制は平等社会への一里塚 第2回 それは政党の候補者リスト作りから始まった
ノルウェーで実践 男女比率割当制って?
あなたが自信をとりもどすために― ノルウェーを男女平等に導いた理論とパワー
なんて素敵なパパたち!
ヨーロッパを動かしたノルウェー「取締役クオータ」
世界一民主的な国
『ノルウェーを変えた髭のノラーー男女平等社会はこうしてできた』(明石書店)
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by bekokuma321 | 2015-12-15 17:41 | ノルウェー