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経済協力開発機構(OECD)による教育に関する結果で、32 か国中、日本が最下位だった。

2012 年の国内総生産(GDP)に占める教育機関への公的支出の割合を調査したもの。日本は3.5%、平均4.7%。

最も高かったのはノルウェー(6.5%)だった。続いて、ベルギー、アイスランド(いずれも5.9%)、フィンランド(5.7%)。

朝日新聞によると、日本は、「大学など高等教育では34.3%でOECD平均(69.7%)を大きく下回り、加盟国で最低の韓国(29.3%)の次に低かった」。大学教育に公的予算が回っていないことを指摘している。

「日本では大学教育への家庭の負担が大きい。米、英などのように奨学金を活用するなど負担の軽減が課題だ」(OECDの教育・スキル局長のコメント)は、その通りと膝をたたいた。

私は、長く高校教員をしていた。大学に進学したくても、家庭環境によってあきらめる生徒が多かったことを思い出す。逆に、親の財力や見栄で大学に進学していった生徒もいた。子どもの能力や意志が、貧しさゆえに、溝に捨てられてしまいかねないことは、教員としてたまらなかった。

1位のノルウェーの報道はおもしろい。同じOECD調査についての記事だが、さすが男女平等先進国らしいので、要約する。

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ノルウェー国民の19%が大学の学士課程を修了しているものの、修士修了は10%にすぎず、他のスカンジナビア諸国に比較して低い。

ノルウェーでは、女性の46%、男性の38%が大学ならびに専門課程に進学し、学歴は女性のほうが高い。しかしながら、収入を見ると、男性のほうが女性より高く、女性は、同程度の学歴の男性の75%にとどまっている。原因は、他の北欧諸国と同様、女性は伝統的な女性向きの仕事についているのと、パートタイムを選んでいるからである。

職業教育を修了した人は、デンマークは男女同じ割合であるのに対して、ノルウェーには、男性42%、女性27%という性による格差が存在している。「これは、重要な警告である。職業教育の重要性が証明されている」と、教育大臣にコメントさせている。

Ny rapport avkrefter «mastersyke» i Norge

【写真:ノルウェーの高校生】
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by bekokuma321 | 2015-11-28 14:54 | ノルウェー

比例を切るな!

c0166264_222117.jpg大変! もっと民意を反映しない選挙制度に変えられようとしている。

毎日新聞は、衆院選挙制度・定数削減について、11月24日、次のように報道する。

大島理森衆院議長は24日、安倍晋三首相(総裁)を含む自民党幹部を議長公邸に招き、「1票の格差」や定数削減を議論している議長の諮問機関「衆院選挙制度に関する調査会」の検討状況を説明した。
 会談では、定数削減議論の出発点となった2012年11月の野田佳彦首相(当時)と安倍総裁による党首討論が話題となった。これに関連し、首相は「約束があるのだから身を切る改革をしなければならない」と述べ、定数削減に前向きな考えを示した。調査会は定数を削減する方向で一致しており、大島氏は「調査会の答申が出れば、腹をくくる必要がある」と述べた。
 会合には自民党の谷垣禎一幹事長や川端達夫副議長らも同席。大島氏は今後、自民党以外の各党とも会談を行う。調査会は来月7日に各党から意見聴取し、同16日には削減幅など残された論点について詰めの作業を行い、年明けに大島氏に答申を提出する予定だ


毎日ではわからないが、日経は「比例代表の定数(現行180)を30削減する案をまとめている」と、比例区を30議席減、という具体的数字まで出している。腹をくくるだの、身を切るだの、と物騒な表現が並ぶが、何のことはない、比例区を減らしたいらしい。

小選挙区制は、最も票をとった人のみが当選する。その結果、他の候補に入れた人の票はすべて死票となってしまう。最強の1人しか当選しないのだから、政党の候補者選びも熾烈となる。働く女性の代表の立候補は遠のく。

さきごろ、男女平等度の調査で、「日本は世界101位」という発表があった。穴があったら入りたい。でも、このくらいで恥ずかしがっては穴がいくつあっても足りない。衆議院議員の女性はわずか9.5%で、これは「世界190カ国のなかで154位」だ(IPU 2015年8月)。繰り返すが、世界で154番目! あ~、めまいがする。

c0166264_11522533.jpg女性や社会的弱者が当選しやすいのは、小選挙区制よりも比例制だ。国内外の調査で明らかだ。つまり、衆院に女性を少しでも増やすには、比例枠を増やすことだ。

多くのヨーロッパ諸国が採用している比例制選挙が、民主的でいいと思う。でも少なくとも、小選挙区比例代表並立制導入時の細川首相案である小選挙区・比例区半々、すなわち比例237議席にすべきだろう。

安倍首相は「身を切る覚悟で」と言うが、切ろうとしているのは女性の民意だ、と気づいてほしい。

【下の円グラフ:2014年衆院選において小選挙区で当選した女性は全体の6%であることを示す】

小選挙区制は女性の声を捨て去る
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
女性の衆議院議員は1割に満たず
政治は男のものではない
日本の女性国会議員、189カ国中163位
比例区削減案に反対します!
日本の男女平等度、世界101位
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by bekokuma321 | 2015-11-26 23:12

11月30日、秋田県横手市にて、三井候補秋田追放を究明する裁判の報告会があります。

2年前に提訴した裁判は、11月4日、和解で終わりました。自宅のある長野から秋田まで通い続けて4万余キロ。地球一周にあたります。裁判の意義、中身を、近江直人弁護士、森田祐子弁護士と原告三井マリ子がお話します。

民主党本部から政党支部への不可解な送金の仕組み、
秋田銀行と国会議員事務所との慣れ合い、
ポスター貼り労務費を横領着服した政党幹部らの選挙運動、
「政党交付金は選挙に使えない」(国会議員公設秘書)と偽っては使い残した政党交付金、
使い残しを「基金」として預金すれば翌年勝手に使える政党交付金の悪しき融通性 
などなど・・・。

政党交付金は、全国民が1人250円を出し合った血税です。「政党の健全な活動」のためと称して、創設されました。「民意をひどく歪めた政党の勢力分布をつくってしまう、非常に悪い制度」(石川真澄)である小選挙区制と抱き合わせで導入されました。

20年経って、「結果として、政党の活力が奪われました」と言った人がいます。細川内閣で、その制度設計に関わった成田憲彦さんです(朝日 2015.10.17)。

政党交付金は小選挙区制とは相いれません。選挙にたけた人たちの手で、候補者の選挙マシーンに流されるだけです。女性や少数派の民意が反映されない非民主的な小選挙区制、「私腹肥やし」が野放しにされる政党交付金制。絶対に間違っています。このままでは、国会に女性を増やすことなど不可能だと思います。

「肉を切らせて骨を断つ」思いでとりくんだ訴訟から、とっておきのお話しをいたします。

報告会のあとは、大熊一夫がモーツアルト「フィガロの結婚」より「もう飛ぶまいぞこの喋々」などオペラアリアを、横手市のピアニスト廣田ちひろさんの伴奏で・・・。


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さみどりの会
もう飛ぶまいぞ、この蝶々 / オー・ソレ・ミオ Kazuo Okuma
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by bekokuma321 | 2015-11-26 12:03 | 秋田

今日のポスターは、先月、「フィンランド女性会議」から贈られてきた。

「100年の歴史。女性の言葉と行動」というフィンランド語にはさまれて、投票箱が置かれている。おもしろいのは、票を入れるところが、真っ赤なキスマークになっていることだ。

c0166264_22583444.jpgフィンランドは、2006年、女性参政権100周年を迎え、もりだくさんの記念行事があったが、それを知らせるために作られたのだという。カタログには、「人口の51%は女性だから、国会の101人は女性が好ましい」と書かれている。フィンランドの国会議員は200人なので、101人すなわち51%を女性にしよう、というのだ。

フィンランドの女性たちが、「国会の半分を女性に」という目標を掲げたのは、20年以上も前だった。

国政選挙を翌年に控えた1994年、私は、ヘルシンキにある「フィンランド女性会議」のオフィスを訪問した。事務局長は言った。「フィンランドの女性は、1906年、ヨーロッパでどの国よりも早く参政権を獲得しました。初めての選挙で女性は19人、11%でした。今、私たちの目標は、国会の半数にあたる100人を女性にしよう、です」。

絵ハガキを2枚もらった。1枚は「国会に100人の女性を」。もう1枚は「女性であるって素敵」とあって今日のポスターとまったく同じ真っ赤なキスマークが描かれていた。「真っ赤なルージュは、女性の言葉、女性の発言を意味します」と言った。私は、一瞬ハッとした。

もっと読むには、■叫ぶ芸術「ポスターに見る世界の女たち」ーリップスティックで男女平等を!(フィンランド)
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by bekokuma321 | 2015-11-23 23:09 | 北欧

1日6時間労働へ!

c0166264_20294022.jpg1日6時間労働にしよう! 

ノルウェーの自治労「地方自治体労組Fagforbundet」は、1日6時間労働への闘いのひぶたをきった。この労組は、日本の連合にあたるLO傘下の最大労組である。

ノルウェーからの報道によると、委員長メッテ・ノールは次のように語っている。

「長年、6時間労働の目標を掲げてきましたが、政治課題にして真剣に導入にとりくむべき時がきました。6時間労働にするといかに社会にプラスかの議論が熟しつつあります」

彼女は、難民の増加、石油業界の不振など、刻々と変わる社会問題をすばやくキャッチして、その重要課題の改善となると訴える。6つのプラスを要約すると、次のようになる。

1)環境にやさしい:2060年まで消費も収入も3倍になり、持続可能性から問題がある。労働時間短縮は、福祉への要求度が減る
2)失業率が減る:石油業界の失業率が高い。短時間労働は雇用者が増えて解決にむすびつく
3)正社員が増える:短時間労働にすると正社員を増やすことができる
4)年金を改善する:短時間労働にすると60代の人々の退職が減る
5)難民問題を解消できる:短時間労働は新しい市民が社会に包摂できるスピードを早める
6)家族の平等:労働時間短縮は夫婦の雇用を増やす

「労働は1日6時間でいいのです」というノルウェー人たちの主張を直接、私が聞いたのは、1995年の北京国際女性会議だった。あれから20年が過ぎた。あきらめずにうって出る、ノルウェー労働者よ、お見事!

Norway May Introduces Six-Hour-Work-Day
LO Gigant Krever At Du Skal Faa 6 Timersdag
Fagforbundet
facebook_fagforbundet
女性や若者を非正規にしないためにゼネスト
ノルウェーのワーキング・マザー
ストから考えた日本教員の長時間勤務
教員ストに見た「北欧モデル」

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by bekokuma321 | 2015-11-21 20:44 | ノルウェー

11月7日、私は、友人に誘われて、映画「むかしMattoの町があった」(*)を見ました。本当に良質の人間ドラマで、リアリティがあり、随所で号泣させられました。

おそらく誰にもmatto(狂気・狂人的)な部分はあるのです。時代や境遇によって“常識”は変化します。その常識から外れすぎたことが、精神病院への収容につながり、そこでは、人として当然の権利が奪われてしまうことも出てきます。

その不条理さを自分のこととしてとらえることができるか、そうでないかは、人によって分かれるところだと思います。できることなら精神病院という人権侵害システムを見て見ぬふりをしたいと思う、これもまた人間の正直な気持ちかもしれません。

しかし映画冒頭に伏線として描かれているように、己のmattoな部分を知っているフランコ・バザーリアとフランカ・バザーリアは、見て見ぬふりをしなかった。社会構造と闘った。精神病院に収容されている患者たちの人権のためでもあるけれど、自分たちのためだったかもしれません。

“誰か”を救うことは自分自身を救うことだと思ったからこそ、人権侵害システムを変える闘いに挑み続けることができたのだと、私は思います。

映画の中で、人間性を取り戻し、バザーリア医師のスタッフに加わった看護師ニーヴェスは、子どもたちと別れて住むという辛い選択を取らせられました。しかしその後、元患者のマルゲリータと女性同士で支え合って生きていこうとする場面には救われました。たくさん泣いたけれど、笑えたりほっとしたりする場面もたくさんありました。

人として憐れむべきは、看護師ニーヴェスの覚悟を理解できない夫であり、苦痛も感じずに精神病院の看守役をしていた医師や看護師たちではないかと思います。

さらに言えば、あの時代の精神病院に収容されていた患者の多くが精神的にも経済的にも第2次世界大戦の影響を受けていたことを考えると、まず今、この平和を守り続けていくための努力は決して惜しんではならないと改めて思うのです。

映画が終わって、三井マリ子さんと当事者の家族会の大石真弥さんがトークをしました。日本の精神病院の生々しい現状が語られ、それを「知ってしまった」責任を感じました。困難の只中におられる精神疾患の当事者の方、ご家族の方々に心からエールを送ります。

浅井 紀子(社会福祉士、クオータ制度研究会)


c0166264_956957.jpg (*)イタリア語Mattoは狂気を持つ人、Mattoの町は精神病院。イタリアは精神病院を廃止した。革命とも称される精神病院解体。そこに至るまでをドラマにしたイタリア映画。NHKにあたる公共テレビRAIで放映され、21%の高視聴率をあげた。今、世界中で自主上映されている。

上記映画会は、11月7日、八王子勤労者福祉会館が「女たち、女親の視点から」見ようと企画した。主催者によると、「三井マリ子さんは、バザーリア法を日本に紹介した大熊一夫さんと2010年4月、英語版の本映画を見て、日本上映のきっかけをつくった。誰にも感動と勇気を与えるこの作品を、女性の視点から見て、当事者のかかえる問題と社会の課題を考える」(上映会チラシ)。



映画「むかしMattoの町があった」と女たち
バザーリア映画を上映する180人のMattoの会
映画「むかしMattoの町があった」
精神病棟を使わずにクライシスに対峙するには
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by bekokuma321 | 2015-11-19 15:20 | ヨーロッパ

c0166264_1441180.jpg世界経済フォーラムWorld Economic Forumが、男女平等の世界ランキングを発表した。いわゆるジェンダー・ギャップ。

日本は145カ国中101位(→)。「昨年は104位だったから3位上がった」と、小さな声で友人に告げたが、余りに情けなくて笑いがもれた。

朝日新聞は見出しも紙面扱いも目をひいた。もっと大きく扱っていい。国際会議で日本の実態をいくら知らせても、国内メディアの関心が低くては、日本人にグサリと届かないからだ。

オリンピックやスポーツで、日本が世界100位以下だとしたらどうか。ショックが国中を覆うのではないか。スポーツ界のお歴々が頭をかかえて陳謝し、テレビは特集を組み、専門家はやれ歴史的にはあーだこーだとさぞ騒々しいことだろう。

ところが、である。国民の半数以上を占める人――女性――の地位が、世界100カ国の仲間入りできないというスキャンダルに、この国は平気な顔をしている。

なぜ日本は101位なのか。

経済活動参加と機会106位、教育84位、健康と生存42位、政治参画104位。政治・経済界の「男の牙城」が崩れないからだ。

日本は、この調査が始まったころの2006年には、115カ国中79位だった。分母も増えたから単純には言えないが、この歩みの遅さ。愕然とする。メディアは、女性議員増に長年運動してきた全国フェミニスト議員連盟などの女性団体にコメントを求めるとか、女性候補者増に責任を有する政党や、女性雇用推進に責任を有する経団連や連合にこれまで何をやってきたか、今後はどんな対策をとるかなどを取材して、もっと騒ぐべきだ。

上位にはいつものように北欧諸国が並ぶ。ただしデンマークは今回はいらなかった。

1 アイスランド 
2 ノルウェー 
3 フィンランド  
4 スウェーデン
5 アイルランド

Global Gender Gap Report2015
How equal are you?
Global Gender Gap Report2015(冊子にすぐアクセスできる)
日本142カ国の中で104位
男女格差、世界136カ国中105位
百田氏よ、恥を知れ!
北欧に対する偏見
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by bekokuma321 | 2015-11-19 14:52 | 北欧

c0166264_11131865.jpg 11月21日(土)、ベリット・オースの「支配者が使う5つの手口」の講演がある。場所は、はるかノルウェーのオスロだから参加は無理だ。

主催者からのメールによると、参加希望者が余りに多く、1回だけでは無理だと判断して、ベリット・オースに懇願して2回目を新設したらしい。

ベリット・オースはノルウェー左派社会党の初代党首で、社会心理学者。1928年生まれ。おんとし87歳だ。

ベリット・オースは日本とも無縁ではない。「クオータ制」を女性政治家増に活用した世界初の政治家だからだ。今でこそ、クオータ制は、国連やEUなど国際機関の文書に取り入れられ、世界の多くの国で導入されているが、すべては、ベリット・オースの闘いから始まった。その意味で、日本でクオータ制を広めてきた人たちはみな、彼女の恩恵を受けていると言える。

ノルウェーで、クオータ制が政党綱領に明記されたのは、42年前の1973年。政党名は「民主社会党」(今はない)。党首はベリット・オース。ノルウェー初の女性党首だった。彼女は、他の小政党と統一リストをつくって、1973年秋の国政選挙で大勝利をあげた。1975年、民主社会党は左派社会党に吸収され、国会議員ベリット・オースは初代党首となった。その後、他の政党も、クオータ制をとりいれるようになり、ノルウェーは世界トップクラスの女性議員率の国となっていった。

c0166264_11144562.jpgさて、党首として政党内にクオータ制を根づかせた政治家ベリット・オースには、もう1つの顔がある。

女性の心理の奥深くに巣くっている「自信のなさ」の根源を外に出してみせる心理学者の顔だ。その有名な講和が「支配者が使う5つの手口」。英語でThe five master suppression techiniques. 

その「支配者が使う5つの手口」を、今週の土曜日、87歳のベリット・オースがオスロで講演するというのだ。あ~、飛んで行きたい。

ベリット・オースには数えきれないほどインタビューしてきた。ある日、「5つの手口は、この国(ノルウェー)ではほとんどとりあげられない。スウェーデンやデンマークの女たちは歓喜で迎えてくれた・・・」と私につぶやいた。

今や、世界中の言語に訳されて、無数の女性たちに、眠れる力をふるいたたせ、発言する力を持たせている。日本でも、「支配者が使う5つの手口」の全訳を読むことができる(『ノルウェーを変えた髭のノラ』明石書店 p85~p99)。

セクハラやパワハラにどうファイトバックするかの極意がつまっている。女性だけではなく、不当に貶められている男性にも役立つ。そう、男女平等度世界101位というスキャンダル解消には、最適の教材だ。

連載 クオータ制は平等社会への一里塚 第2回 それは政党の候補者リスト作りから始まった
ベリット・オース、80歳の闘い
ノルウェーで実践 男女比率割当制って?
あなたが自信をとりもどすために― ノルウェーを男女平等に導いた理論とパワー
ベリット・オース(オスロ大学名誉教授)からの手紙
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by bekokuma321 | 2015-11-19 11:23 | ノルウェー

c0166264_2014169.jpgノルウェーからの報道によると、ノルウェーの大ホテルチェーンが、このたび、朝食の定番とも言えるベーコンやソーセージを撤廃した。

同ホテルのオーナーであるピーター・ストーダーレンは、これまでも世界に先駆けてホテル・チェーンをすべて禁煙にしたり、熱帯雨林保護に成果をあげてきたという。今回、さらに新たなステップに踏み込んだ。ベーコンやソーセージなど肉系に代わって、新しいシリアルや野菜中心のメニューが並んだ。ゲストの反応は、驚いたり、納得したりとさまざまだったという。

彼の決定には、妻のグンヒル・ストーダーレン(写真)の強い影響がある。というより、彼女の思想に従ったのだろう。

彼女は環境運動家であり、医師。自然に囲まれた、人口の極めて少ない所で生まれ育ったという彼女は、長じて自然保護運動家に。運動を広げるために自ら財団を創設した。その名もグンヒル・ストーダーレン財団。

グンヒル・ストーダーレン財団の活動のひとつに、EATというプロジェクトがある。同ホームページによると、EATは、スウェーデン医師会「世界規模の健康―2015年を超えて」や、オクスフォード大学「リソース2012」との連携から、気候と健康と持続をテーマに、食べ物のシステム改革によって安全な食べ物を食べられるようにする運動。スケールは地球規模だ。

ピーターは、グンヒルが代表であるグンヒル・ストーダーレン財団の副代表でもある。彼女とともに、自然保護運動を続けてきたという。

余り食べ物に頓着しない私だが、このごろ、何を食べさせられているかを考えると不安になる。まだ30代だというノルウェー女性医師の野心的で大胆な運動に大いに期待したい。

Norway Hotel-chain Bans Bacon and Sausages
Stordalen Foundation
Kutter ut bacon og pølse til frokosten
ファッションもエコ

【写真:EAT 2015 Johan Lygrell】
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by bekokuma321 | 2015-11-18 20:25 | ノルウェー

三井マリ子さんが松浦大悟前参議院議員らを提訴していた裁判は、和解でした。

11月30日(月)、その裁判の意義や問題点を、三井さんや近江直人弁護士・森田祐子弁護士から伺う会を開きます。お気軽においでください。

裁判長は、和解調書で、三井さんの長年の運動に共感するかのように、次のように書いています。

「原告は、女性議員の増加という使命感のもと『当選の見通しがない』なかで
立候補を決意したものであり、女性議員の増加は一朝一夕に実現するもので
ないにしても、原告の立候補はその一里塚となった。」 (和解条項 p3)

裁判長が書くように、三井さんは全く勝ち目のない選挙にあえて立候補しました。そして選挙区に引っ越してわずか1ヵ月にも関わらず、供託金没収ラインを上回る票をとりました。

ところが、選挙後5日目の夜、前触れなくやってきた松浦議員ら5人に「あなたがいると票が減る、今後いっさい連絡しないように」「ここは12月まで」と、追い出されてしまいます。選挙収支報告を見せてほしいという要求まで無視された三井さんは1人で調査を開始。政党交付金の不透明な使われた方を発見していきます。

その膨大な証拠物件をもとに弁護士の法的支援を得て、提訴しました。しかし、残念ながら勝訴には至らず、和解というかたちで終わりました。

では、この裁判から何がわかったのでしょうか。11月30日の会にぜひご参加ください。お待ちしております。

大倉 由紀子 (さみどりの会*)

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(*)2012年暮れ、2カ月にわたる立候補要請を受けて、三井マリ子さんは秋田移住して衆院選に出た。落選後、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴した。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。「産むならば 世界を産めよ ものの芽の 燃え立つ森の さみどりのなか」という阿木津英の歌がある。女性は子どもだけでなく、世界を産み出すのだという意味だ。三井さんは、選挙演説に引用しては「私は新しい秋田を産み出したいのです」と結んでいた。選挙・裁判をきっかけにできた、女性と選挙・政治を考えるサイトさみどりの会ホームページには裁判情報が掲載されている。
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by bekokuma321 | 2015-11-18 12:43 | 秋田