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ノルウェーのオスロで、昨夏77人を殺害した襲撃犯ブレイビク容疑者の公判が続いている。もし、彼が、精神的病だと結論づけられた場合、どうなるか? 

ノルウェーにある司法精神病院に入れられて、法にのっとって人間の尊厳を守られながら治療を受けることになる。

しかし、1970年代末までのノルウェーは今のようではなかった。患者は、拘束され、監禁され、見張られていた。非人間的な扱いが当たり前に行われていた。

ブレイビク裁判をきっかけに、ノルウェーでは、精神病院のありかたについて議論が起きている。

ところで、日本は、まだノルウェーの1980年代までのような拘束状態から抜け出ていない、と言われている。

■Lå fastbundet i dagevis på Reitgjerdet
http://nrk.no/227/dag-for-dag/slik-var-livet-pa-reitgjerdet-1.8036039
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by bekokuma321 | 2012-04-30 15:30 | ノルウェー

c0166264_1494435.jpg4万人が、傘をさしながら、手に赤いバラを持って「マルクス主義の歌」をうたった。

4月26日(木)、冷たい雨の降る、ノルウェー・オスロの若者広場。ノルウェーのメディアによると、若者広場を埋め尽くした人たちの多くは、フェイスブックの呼びかけに応えて集まった。

同じころ、同じオスロ市内の裁判所で、昨夏77人を襲撃したブレイビク容疑者の公判が開かれていた。「マルクス主義の歌」とは、ブレイビク容疑者がレッテルをはったフォークソングのこと。歌の本当のタイトルは、「虹の子どもたち」だ。

ブレイビク容疑者は、法廷で、20日(金)、「マルクス主義者のいい例、それは、リラビョーン・ニルシェンLillebjørn Nilsen だ。『虹の子どもたち』という歌でノルウェー人を洗脳している」と証言した。

この言葉に反応した2人の女性がいた。Lill Hjønnevåg とChristine Bar だ(写真)。「ブレイビクが嫌っている歌を歌おうよ!」

「仲間をつのって、『虹の子どもたち』を法廷の前で一緒に歌おう」。次に、歌手ニルシェンに交渉。場所を法廷前から、若者広場に変更した。フェイスブックで呼びかけた。あっという間に「参加します」が増えていった。

「虹の子どもたち」は、アメリカのフォークソングのノルウェー版だ。北欧ではかつて大人気を博した。「ともに、生きよう、姉妹よ、兄弟よ、小さな子どもたちよ、虹と緑の大地で」という歌詞だ。デモの先頭に立った歌手のニルシェンは、「あれは、そもそも自然保護のための歌なんですよ」

若者広場での歌の後、裁判所まで行進が続いた。「バラの行進rosetog」だ。

この歌のデモに参加した私の友人は、「オスロ若者広場の虹の子どもたち ❤❤❤」と、雨の中のデモシーンをフェイスブックに投稿してきた。

多文化主義やマルクス主義がノルウェーを滅亡させるとして暴力行為に及んだ襲撃犯に対する、皮肉をこめたデモンストレーションだ。オスロだけでなく、ノルウェー各地で同じような歌のデモが開かれたという。

暴力に対して歌と連帯でNOを示したノルウェー。上からの指示でもなく、組織の動員でもなく、自分の意思で4万人がデモに参加する社会。カッコイイ!

「世界は、悪事をなした者によって滅びはしない、それを何もせず見ていた者たちによって滅ぶ」(アルバート・アインシュタイン)

■40,000 join in Oslo anti-Breivik singalong
http://www.thelocal.no/page/view/nordic-ministers-to-join-in-singing-breivik-protest
■Lillebjørn Nilsen: - Det er vi som vinner
http://www.aftenposten.no/nyheter/iriks/22juli/Lillebjorn-Nilsen---Det-er-vi-som-vinner-6815415.html
■Vil ta «Barn av regnbuen» tilbake
http://fil.nrk.no/227/1.8094642
■40 000 (!) sang «Barn av regnbuen» med Lillebjørn
http://www.dagbladet.no/2012/04/26/nyheter/barn_av_regnbuen/youngstorget/breivik/22_juli/21316548/
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by bekokuma321 | 2012-04-30 13:23 | ノルウェー

【4月26日 AFP】http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2874252/8852829

経済協力開発機構(OECD)のアンヘル・グリア(Angel Gurria)事務総長は25日、日本は国内の経済格差に対しもっと「危機感」を持つべきだと述べた。

 都内で開かれた報道関係者や外交官、学者などとの懇話会でグリア事務総長は、日本は社会の階層化と収入格差の拡大に取り組む必要があると発言。特に、女性の雇用が非常に低いことが、急速に高齢化する社会の問題に拍車をかけていると指摘した。

 グリア事務総長によると、「日本の最富裕層10%の平均収入は、最貧困層10%の10倍以上」で、これはOECD加盟34か国の平均を上回る格差だという。

 中でも、男女間の収入格差は顕著で、OECD加盟国中では韓国に次ぐ深刻さだという。

「日本の労働市場において、女性の数は圧倒的に少ない。また、そのほとんどが非正規労働者だ。これが男女間の格差を広げる要因になっている」

その上でグリア事務総長は、急速な高齢化による問題を緩和するためには、日本は男女間の収入格差を是正する必要があると指摘。「既に日本の労働人口はOECD中最も高齢だ。女性を社会に参画させなければ、日本は急速に衰退していくだろう。埋め合わせのための唯一の方策は積極的な移民政策だ」「女性が社会復帰に魅力を感じるようにしなければならない。これは日本にとっての最優先課題だ」などと語った。(c)AFP/Harumi Ozawa
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by bekokuma321 | 2012-04-30 02:33 | その他

今回(2011年)の地方選挙の結果、躍進したのは保守党と労働党で、後退したのは左派社会党と進歩党だった。

投票率は64.5%。2000年代に行われた地方選のなかでは最も高い投票率となった。女性の議員は4115人となり全議員の38%、女性市長は96人で全市長の22%を占めた。

2011年9月の投票日直後、オスロ大学の政治学者ハンネ=マッテ・ナールッド教授(Hanne Marthe Narud)に、結果を分析してもらった。

■ 世界を震撼させた7月の襲撃事件の影響は?
「それほど大きな影響は見えませんね。ただ、7月の事件の前、労働党の支持率はもっと低かった。政権を担っている党は地方選で票を伸ばすのは難しいのですが、労働党が伸びたのは、事件後、民主主義の大切さや選挙の重要性について議論が盛り上がったせいでしょう。投票所に足を運んだ若者が増えたのも、あの事件で政治的関心が高まったからです。その結果、投票率がやや上がりました」

■ ノルウェー女性が地方議会選挙の参政権を得て100年ですが、女性の進出は?
「今回は、女性議員数にあまり変動はなかったのですが、その増加傾向は変わりません。もちろん、ジェンダーはひきつづき課題のひとつです。ジェンダーの問題は、各政党の候補者リストを決めるときに重要なポイントになります。最近は、リストのトップに女性が来ることが是か非か、言いかえれば、市長ポストを女性がどの程度握れるかどうかが焦点です」

ノルウェーの女性の選挙権は、1910年の地方議会選挙から始まった。1913年には国会の参政権も獲得し、独立国としては世界で最も早く女性参政権を誕生させた国となった。ノルウェー人の誇りだ。

そこで、ノルウェー自治・地方開発省は、2007年の地方選挙後、「女性参政権100周年記念プロジェクト――地方政治における女性をショーウインドーに」という事業を企画した。2011年の地方選を射程にいれた4年間の事業であり、2000万クローネの公的支援を用意した。リーヴ・シグネ・ナーヴァルセーテ(Liv Signe Navarsete)自治・地方開発大臣自ら陣頭指揮をとった。政党の選挙候補者リストに女性を増やすこと、リストの1番にくる女性を増やすこと、を目論んだ全国各地の運動体を支援するというものだった。

2010年夏、自治・地方開発大臣は、このテーマに関心を持つ人たちを全国から劇作家イプセンの故郷シーエン(Skien)に集め、こうはっぱをかけた。

「女性が参政権を得てから100年もたつというのに、今、地方議会の女性議員はわずか37%です。37%に増やすために100年もの長い歳月がかかりました。全国430市のうちの401市ではいまだに、男性議員が多数を占めています。女性議員を増やすことに焦点をあてた国家的プロジェクトは、意味があるのです。」

女性参政権誕生の背景には、ギーナ・クローグ(Gina Krog 1847-1916)という女性運動家がいた。「女性は、男性と完全に同一の参政権を持たなければならない」という信念の持ち主だった。「女性の選挙権獲得協会」を創設し、全国を遊説して回り、生涯を女性参政権獲得にささげた。「女性が投票などしたら、家庭が崩壊する」と言う国会議員が多かった時代だ。

「女性参政権100周年記念プロジェクト」は、当然、ギーナ・クローグの業績にスポットをあてた。子どもオンブッドである心理学者ライダル・イェルマン(Reidar Hjermann)は、投票日直前、オスロの事務所でこう言った。

「女性と男性では経験が違う。女性は、男性には見えない政治課題がよく見えます。同じように、子どもは大人と経験が違います。学校教育、交通機関、スポーツや音楽、環境問題などへの関心は、大人顔負けです。でも、政治家は選挙権がない子どもの意見を聞いたり子どもとまじめに話し合おうとはしない。その子に選挙権があるなら、会って意見を聞くでしょうね」

子どもオンブッドは、子ども(18歳未満)に関するさまざまな法律が遵守されているかどうかを、子どもの立場に立って監視する。子ども・平等・社会省の管轄下にあるものの、政府や国会とは独立した機関で、子どもの権利擁護のためなら政府をも容赦なく批判する。

この数年間、オンブッドは、選挙権を18歳から16歳に下げようと運動をしてきた。しかし反対意見も多い。そんなある日、ギーナ・クローグの演説に励まされたという。

「女性に参政権なんて笑止千万だった時代でした。ギーナ・クローグは、当時の偏見をこう紹介しています。『女性に参政権は時期尚早だ。なぜなら女性はまだ成熟していない。女性は他人の意見に動かされやすい。結婚した女性は夫と同じ候補者を選ぶに決まっている』。ここの女性を子どもに変えてみてください。今、子ども参政権に疑問を抱く人たちの意見とまったく同じです」

自治・地方開発大臣は、16歳選挙権に懐疑的だった。オンブッドは子どもたちを連れて陳情に行った。子どもたちの熱心な意見を聞いた大臣は、「いくつかの市で試験的にやってみよう」と言った。こうして、2011年秋、全国から選ばれた20市で、16、17歳の子どもたちが選挙権を行使することになった。

投票日の前、ハーマル市(Hamar)の高校生に取材した。

スクールカウンシル(生徒議会)委員長のべネデクテは、労働党の市議会議員候補で青年部員だ。党員として125クローネ、党青年部員として10クローネの年会費を払う。選挙が近づいた先週から、午後6時から8時頃まで、たくさんの家庭を戸別訪問して政策を訴えて歩いている。「政治活動は楽しくてたまらない」という。でも16歳への引き下げ案には、態度未定だ。

イングリッドとオーレは「高校生民主主義エージェント」。子どもオンブッド傘下の全国組織で、16、17歳の生徒に投票の方法を教えるのが役目だ。8月は毎土曜日の3時間、人通りの多い場所にスタンドを設置し、ビラまきをしながら市民の質問に答えてきた。今週は毎日、昼休みをねらって学校のカフェテリアでビラをまく。16、17歳の世代には、「あなたには投票の権利があります。その権利を使わないと損ですよ」と説明する。

彼・彼女らの発言を聞きながら、私も思った。「16、17歳に参政権は時期尚早」という意見は100年前の反女性参政権論者と似ているかもしれない、と。


(出典:ノルウェー王国大使館 三井マリ子連載・ノルウェー地方選挙レポート2011 【3】 23/02/2012)
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by bekokuma321 | 2012-04-29 11:29 | ノルウェー

ヨーロッパの有期労働

「これから話すヨーロッパの法律を聞いて、ホントなのかと疑う方も多いはずです。真実だと証明するため、英語、フランス語などの原典をここに用意しています(笑)」

4月27日、田端博邦さんは、講演「有期雇用の法制について―EU、フランス、ドイツとの比較で―」を、こう口火を切った。有期雇用についての法制度は、ヨーロッパと日本でまったく共通性がないというのだ。

田端さんは言う。「ヨーロッパも日本も経営者の考えることは同じです。安い労働力を自由に雇いたい、これには限界がないのです」

では何で、これほど制度が違うか。闘いの差だ。闘う主体である労働組合の力の差。そして社会的底辺・弱者の声を政策決定に届ける代表(議員)の数の差だ、と私は考える。

田端さんのレジュメの見出しは「ヨーロッパの法制:有期雇用との闘い」。“闘い"の2字が光る。

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田端さんによると、フランスでは、1982年「労働契約は、期間の定めなしに締結される」と明文化されている。つまり、労働契約とは無期雇用が原則、なのだ。

その後、変遷があり、現行は、「期間の定めのない労働契約は、雇用関係の正常かつ一般的な形態である」だ。原則は変わってない。

現行法における有期についての定めはこうだ:「期間の定めのある労働契約は、その理由がいかなるものであれ、その目的においてであれその結果においてであれ、企業の正常かつ恒常的な活動にむすびついた雇用に持続的に充てることはできない」

ひとことで言うならば、「有期雇用は、特別なのだ、例外的なのだ」と言っている。

したがって、有期は「明確に規定され、かつ一時的な任務についてのみ、また以下の場合においてのみ」とされている。以下とは、①欠勤の代替  ②企業活動の一時的増加 ③季節労働。

フランスの“闘い”の成果の陰に、労働側の力がある。そして、こうした労使の合意による取り決めは、ヨーロッパの有期雇用に関する原則になっている。――田端さんは、強調する。

ヨーロッパには、欧州労連ETUC、欧州産業経営者連盟UNICE、欧州公共企業体センターCEEPがある。各国の労働側組織、経営者側組織が、ヨーロッパ全体で審議決定する合議体を設けているのだ。その3つのヨーロッパ連合体によって、有期雇用の枠組みを労使協定している。

1999年に制定された枠組み協定の目的は2つ。①差別禁止原則によって有期雇用の質を改善すること ②有期雇用の反復による濫用防止すること。 

田端さんは、「原則は、差別禁止、すなわち均等待遇ということです。EUの戦略的柱は、有期であっても労働条件に差をもうけてはならないということなのです」とゆっくりと力を込めた。その柱に加え、「もうひとつの柱が濫用防止規定の3つなのです」。3つとは、「有期を正当化する客観的理由」「全体の期間の上限」「更新回数」。「日本では、後者の3つのみが紹介されているようだ」と田端さんは懸念する。

有期雇用には女性が多い。ヨーロッパも日本も同じだ。しかし、ヨーロッパには、有期と無期に差別禁止規定(均等待遇)原則がある。日本の多くの女性が苦しむ「育休切り」「更新をこれが最後ですという一文を更新の際に入れられる」「何回も更新を続け無期雇用と同じような仕事を低賃金で働かせられる」などということはあってはならないのだ。

そしてEUには、男女の均等待遇に関する数々の法制度がある。この情報は、5月26日「世界の女たちの働き方」で聴けるだろう。

(EUの決める場には、社会の底辺を代弁する議員が相当数いる。上図は、欧州議会における女性議員。今や3分の1が女性。選挙は全加盟国が比例代表制で行う。比例代表制だから、労働者代表、女性代表がかならず当選するしくみになっている)

■ETUC Action Programme on Gender Equality
http://www.etuc.org/a/9833
■COMMISSION STAFF WORKING DOCUMENT:EU Plan of Action on Gender Equality and Women's Empowerment in Development 2010-2015
http://ec.europa.eu/development/icenter/repository/SEC_2010_265_gender_action_plan_EN.pdf
■New partnership between EU and UN Women to enhance gender equality worldwide
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/12/373&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
■「労働行政の現状」全労働省労働組合
http://www.zenrodo.com/teigen_kenkai/img/rodougyouseinogenjou.pdf
■有期労働は21世紀の奴隷制
http://frihet.exblog.jp/17878980/
■脇田滋「意見書」
http://fightback.fem.jp/WAKITA_Shigeru_ikensyo.pdf
■セミナー「世界の女たちの働き方」にどうぞ
http://frihet.exblog.jp/17840363/

☆一橋大学大学院社会学研究科フェアレイバー研究教育センターの
高須裕彦さんから、貴重な情報です。
■Ustreamにアップしました。以下のURLで視聴できます。
http://www.ustream.tv/channel/labor-now-tv
■配布資料は以下からダウンロードできるようにしました。
http://socialmovementunionism.blogspot.jp/2012/04/eu.html

☆有期雇用の法制をどう考えるか (田端博邦)
http://www.fair-labor.soc.hit-u.ac.jp/SocialMovementUnionism/20120427-2.pdf
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by bekokuma321 | 2012-04-28 14:19 | ヨーロッパ

c0166264_131365.jpg4月初め、“オランダ・ベルギー、ルクセンブルク”に花のアート鑑賞に行ってきました。長旅は絶好の読書の機会です。今回は、旅のお連れに三井マリ子さんの『バックラッシュの生贄ーーフェミニスト館長解雇事件』を持っていきました。

あっという間に読み終わりました。ああ、そうだったのか、ああ、あれはこういうことを言っていたのか、といろいろ思い出しました。

後半の山本瑞枝事務局長が、「三井さんを裏切りました」と白状したあたりから、三井さんが豊中市や財団から追い詰められてやめさせられてゆく姿が目に浮かぶようで、涙がとめどなく流れてきました。同性である女性の部下の長期にわたる裏切り行為、市長の意を受けた幹部たちの隠密裏に運んだ三井潰しの日々、それを初めてさとったときの悪夢の瞬間―――胸に、ヒシヒシと伝わってくる内容です。嗚咽が続き、隣の席の人に気づかれたかもしれません。

実は私は三井さんの裁判を支えてきた一人です。7年間の裁判闘争の中では辛いこともありましたが、全国から800人もの人たちがこの裁判勝利をめざして、最後まで運動をつづけたことは、近来まれにみる女性運動だったのではないかと自負しています。

長く支えてきた裁判が、こうして本になった。それを読むことができてほんとうによかったと思います。豊中市に象徴される地方自治体の男性優位社会、女性を解雇することや女性の人権を蹂躙することなど問題視してない政治や行政。三井さんが裁判で訴えたがゆえに、そして、本を発行したがゆえに、白日のもとにさらされたのです。

上田 美江(館長雇止め・バックラッシュ裁判を支援する会元代表)
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by bekokuma321 | 2012-04-26 17:22 | その他

4月25日、中央大学駿河台記念館で、西谷敏さん(大阪市立大学)の講演があった。「労働契約法の一部を改正する法律案要綱」という政府法案の特徴と、その問題点を簡潔に示してくれた。

そもそも、この法案は、有期で働く不安定労働者を救うためにつくられたはずだ。厚生労働省情報には、「有期を無期の正社員に転換すること」が、まっさきにうたわれている。

パートや非常勤が正社員になれるーーー「あ~、これこそ多くの女性たちが望んでいることだ」と思えた。私には改正らしく、見えた。

しかし、どうもぬかよろこびにすぎないことが、西谷さんの解説でわかった。落とし穴があるのだ。

いわゆる、「入口規制」のない点が、最大の問題点だ。「労働契約は、期間の定めのないものが原則だ」--ヨーロッパ諸国にある、これが明文化されていないのだ。

無期が原則だとすると、有期は例外、となる。例外には、季節労働だからとか予算限定のプロジェクトだからとかいうもっともな理由が必要となる。たとえば、スーパーがある限りレジ職員は恒常的に必要な仕事だから、有期であることに合理性はない。

有期から無期への転換という、今回の法改正の“花”にも問題がある。転換という条文はいいのだが、有期の期間が問題だ。

法案の5年では長すぎるのだ。韓国は2年間、イギリスは4年間だ。つい、3年より5年の有期のほうが長くていいと思いがちだ。だが、違う。

上限を1年とし、最大3年(更新3回)とかにして、企業側にとって、使い勝手が悪い有期にしないと、歯止めにならない。もっともだ。従業員が1,2年で次々に辞められては、代わりを見つけるのが厄介となり、有期雇いのメリットがなくなり、企業の野放し有期に規制がかかるからだ。

今回、ドキッとさせられたのは、「空白期間」なる定めだ。前の契約期間と、次の契約期間の間のことをさす。その空白期間が半年以上あるときは、その前の契約がチャラになるという。5年間働いて、6ヵ月空白期間があったら、その前の5年間がなくなるというのだ。わかりにくいが、企業にとって使いやすいための措置に間違いない。

さらに、「更新はこれでもって最後とします」という一行を入れて、「更新しますので、サインをしてください」と言われる職場がある。それを防ぐ条項がない。

これは、従業員にとって踏み絵だ。サインしないと更新されない。サインすると、次回の更新はない。どっちに転んでも地獄は近い。この地獄の恐怖を防ぐためには、それを禁じる条文が必要だ。しかし、それにはまったく触れていない。

「派遣法の政府案――最初のーーとは全く違う。この法案なら、つぶれても決して惜しくない」と、西谷さんはむすんだ。

西谷さんが強調したように、労働法は、労使の力関係で決まる。あまりに弱い、日本の労働組合。企業はこの実態を知っているから、こうした馬鹿にした法案ができるのだ。まさに、非正規は21世紀の奴隷制だ。

だけど、あきらめたらおしまい。世界からの風をなんとか吹かせて、改善していきたい。

■21世紀の奴隷解放運動
http://fightback.fem.jp/genkokukara1.html
■恒常的業務である館長職は有期にはできない
http://fightback.fem.jp/wakita_ikensyo-1.html
■「有期労働契約の在り方について」(建議)について by 全労働省労組http://www.zenrodo.com/teigen_kenkai/t01_roudouhousei/t01_1201_01.html

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by bekokuma321 | 2012-04-26 14:47 | その他

4月27日(金) 朝、 営業ウーマンの逆襲 リコー本社前デモンストレーションをします。ご参加をお待ちしています。

夏井香織さんは、リコー子会社の大勢の男性営業職のなかで、たった一人の女性でした。

夏井さんは、上司や同僚から度重なるセクハラ・パワハラを受け続け、極度のストレスに。それでも仕事を頑張ってきました。そんな彼女を会社は首にしました。

裁かれるべきはセクハラ・パワハラを放置してきた会社であり彼女ではありません。これは、日本のすべての働く女性の問題です。

「営業ウーマンは、身体で仕事をとっている」などと根も葉もない嘘のセクハラ発言をくりかえしたリコー子会社の男性上司や同僚たち。誠実に働く女の一撃をくらわせましょう。

★4月27日(金)リコー本社前宣伝行動 (午前9時半~10時まで)
リコー銀座本社前集合 (高層階が三井ガーデンホテルプレミアのビルです)
新橋から徒歩5分、都営浅草線東銀座から徒歩7分

皆さん、鳴り物、コスプレ、民族衣装、着ぐるみ、プラカード、ビラ、のぼり・・・元気がでそうな感じでいらしてください。

*******************************************************   
        リコープロダクション性差別裁判を支援する会
東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル3階 働く女性の全国センター気付
   03-6803-0796  Gender_integration2012@yahoo.co.jp
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会社のある一室に監禁され、「懲戒解雇だと言われました。その時、とられた私物はまだ返却されていません」と語る夏井さん▲

■「営業ウーマンの逆襲」リコー子会社のセクハラ・パワハラの730日
http://frihet.exblog.jp/17802942/
■営業ウーマンの逆襲:勇気に拍手!と感謝
http://frihet.exblog.jp/17798159/
■報告 営業ウーマンの逆襲
http://frihet.exblog.jp/17791158/
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by bekokuma321 | 2012-04-26 09:41 | その他

「巨大な残虐行為を避けるための、小さな残虐行為だ」

オスロ裁判所で行われたブレイビク容疑者の歪みきった弁明だ。

彼は、昨夏、ノルウェーのオスロで、77人ーーほとんどが10代の若者ーーを銃撃し、世界を震撼させた。

その公判が先週から始まった。公判初日にも、自分の行為の残虐性を認めたものの、その行為は罪ではないなどという屁理屈を述べた。

「彼は、精神異常」と、ある専門家集団の鑑定が出た。しかし、別の専門家集団は「正常である」と、まったく相反する結論を出した。

彼の論理は、戦争を美化する時の首謀者の言葉と似ている。公判は10週間続く。

■Breivik offers apology to non-political victims
http://www.thelocal.no/page/view/breivik-offers-apology-to-non-political-victims
■'I am a very likeable person': Breivik
http://www.thelocal.no/page/view/hardest-day-in-court-as-breivik-describes-massacre
■Oslo Muslims pained by Breivik's testimony
http://www.thelocal.no/page/view/oslo-muslims-pained-by-breiviks-testimony
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by bekokuma321 | 2012-04-24 23:43 | ノルウェー

c0166264_1453454.jpg セクハラ、パワハラのない働きやすい職場。そんなの当たり前―――では決してない。

多くの職場で、セクシャルハラスメントやパワーハラスメンがおこっている。被害者は、仕事が身につかなかったり、注意力が散漫になったり、欠勤がちになったり、中には病院に通う人もいる。

私が相談を受けた女性社員は、大勢の男性の中のたった1人の女性営業職。上司から、日常的にセクハラ・パワハラを受けてきた。とうとう立ちくらみや、嘔吐など、体が不調となり通院。

アトリエエムの三木啓子代表はこう指摘する。

「特定の人への権力の集中や、権力の濫用を防ぐことが大切です」
「部下の能力を引き出す指導方法を管理職に学ばせることが必要です」
「ハラスメントに対する正しい認識と共通の基準を全従業員が持つことです」

三木代表は、会社や事業所が、ハラスメント防止のための指針をつくることが大切だとアドバイスする。ハラスメントはいったんおこってしまったら、被害者はもちろん、その部署においても、会社全体においても多大な損失となる。訴訟に持ち込まれるケースも多い。

ハラスメントが発生する前に、何がハラスメントなのか、ハラスメントをされた側はどんな痛手を受けるのか、を含め、管理職がまず研修を受けることだ。いちど、アトリエエムに、相談することをおすすめしたい。

■アトリエエム株式会社
http://www.atelierm.co.jp/

■「営業ウーマンの逆襲」リコー子会社のセクハラ・パワハラの730日
http://frihet.exblog.jp/17802942/
■営業ウーマンの逆襲:勇気に拍手!と感謝
http://frihet.exblog.jp/17798159/
■報告 営業ウーマンの逆襲
http://frihet.exblog.jp/17791158/

写真は、『セクハラ110番』(三井マリ子著、集英社)。セクハラがいかに働く女性にとって屈辱的な体験であるか、被害者の聞き取り調査を中心にまとめた本。セクシャルハラスメントの概念が日本に入って間もないころに出版された。しかし残念ながら、実態はほとんど改善されていない。
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by bekokuma321 | 2012-04-22 01:32 | その他