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女性たちのジハード

c0166264_2021774.jpgカナダの『スター』紙は、リビアの首都トリポリで、イスラム戒律の間を縫って、市民革命に寄与した女性たちの素顔を報道した。

チュニジア、エジプトに続いてリビアに革命の嵐が移った。2011年8月、首都トリポリが反体制派のリビア国民評議会によって陥落。カダフィー政権は崩壊した。

しかし、イスラム社会の兵士たちを生み育て、天の半分を支える女性たちは、ニュースにまったく見えなかった。

このたび、『スター』紙は、リビアの長期独裁政権の打倒に、女性たちのやり方で寄与したことを報道した。トリポリの6人の女たち流のジハードが世界に知れ渡った。鮮やかな表情とともに。

女性たちは、厳しいイスラム戒律により、目立ったことは絶対不可能。カダフィー派だけでなく、革命派の男性たちも男性優位意識に陥っている。そんな中、市民の動きを携帯で随時、外に伝えてきた。携帯メールはカダフィー政権側によって追跡され、非常に危険なため、チップをすぐに捨てるというような手法をとったという。

25歳になるAuhood Elkhabuleは、「ほとんどのリビアの少女たちは、虫も殺せないほどだ。それなのに、カダフィーは! 生き殺しにしてやりたい」と怒りをあらわにしている。

ソーシャルネットワークこそ、21世紀の武器だーーと、あらためて知った。そうとわかったのもカナダの『スター』紙のおかげ。ありがとう!

http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-12431231
http://www.thestar.com/news/world/article/1046545--the-star-in-tripoli-six-women-share-their-role-in-uprising
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by bekokuma321 | 2011-08-31 20:21 | 中東

この8月、政府から国連に対して“ある文書”が提出された。

法制度上の性差別である民法の改正と、余りに男性に偏った政策決定の女性増の2点について、こう対処していますよ、という文書だった。なぜ、そんな文書を政府が出したか。いきさつは…。

国連の女性差別撤廃委員会CEDAWは、日本政府へ女性差別撤廃が進んでない、もっと進めるようにと勧告していた。さらに委員会は、その中のとくに深刻な2点について、今夏まで政府に回答しなさいと求めていた。その2点が、「民法改正」と「政策決定への女性参画」だった。

“ある文書”は、その政府による国連への回答である。期待しながら読んでみた。

残念ながら、政治の分野の女性進出については、文書の中で、「政党役員などに“協力”を求めた」などと書かれているだけだ。

政府のやる気はまったく見えない。これでは、国連から勧告され、2011年8月まで政府回答を提出しなければならないので…と形式的につくろった程度ではないか。

日本の国会における女性の割合(衆院)は11.3%。世界平均にはるかに及ばず、187カ国中126位というありさまだ。その上、全国フェミニスト議員連盟調査によると、地方自治体の約4分の1は、女性議員が誰もいない「女性ゼロ議会」だ。

この極端に男性に偏った政治は、女・子どもの利益が政策に反映しないだけではない。男性にとっても、未来の日本にとっても不幸、この上ない。

日本は国際社会の一員だ。そして、条約批准国なのだ。条約批准国として、具体的な予算をつけて、国連勧告に示されているクオータ制の実行を求めるべきだ。

OECD諸国の女性議員率は26%であるが、その平均値を下げているのは日本だという自覚ぐらい持ってもらいたい。せめて、この深刻な現実をメディアに大々的に報道してもらうような知恵は働かなかったのだろうか。

以下は、お粗末な政府回答。「政治分野」を引用する。

「Ⅱ.政治分野への女性の参画の拡大

12. 第3次基本計画において、これまで取り上げてこなかった政治分野
への女性の参画の拡大について新たに目標を掲げ、内閣府特命担当大臣(男女
共同参画)から政党や関係団体への要請を行うなど、積極的な取組を行ってい
る。具体的には以下のとおり。

13. 内閣府は、第3次基本計画に基づき、2011 年2月に内閣府特命担当
大臣(男女共同参画)より各政党、地方議会議長会に文書をもって要請すると
ともに、内閣府副大臣が政党幹事長に面談し、意見交換の上、協力を求めた。
要請文では、各政党の役員等に占める女性の割合や、衆議院議員及び参議院
議員の選挙並びに地方公共団体の議会の選挙における女性候補者の割合が高ま
るよう協力を求めるとともに、仕事と生活の調和の推進体制の整備や、女性の
地方公共団体の議員のネットワーク形成を始めとする積極的改善措置の導入に
取り組むよう求めている。」


全文は下記を
http://www.gender.go.jp/teppai/6th/cedaw_co_followup_j.pdf

関連サイト
■女性ゼロ議会の直方市訪問
http://frihet.exblog.jp/16676559/
■全国フェミニスト議員連盟 in 北九州
http://frihet.exblog.jp/16671403/
■女性ゼロ議会の今治市に申し入れ
http://frihet.exblog.jp/15509693/
■女性ゼロ議会の愛知県阿久比町、飛島村を訪ねて
http://frihet.exblog.jp/13039730/
■日本の政党にクオータを実行する気は見えない
http://frihet.exblog.jp/15100360/
■NWECフォーラムワークショップ 女性議員を増やして政治を変えよう!
「進めよう!クオータ制」を開催しました。
http://www.afer.jp/report/campaign/2010/10_nwec.html
■全国フェミニスト議員連盟
http://www.afer.jp/
■2011女性と政治キャンペーン
http://frihet.exblog.jp/15927997/


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by bekokuma321 | 2011-08-31 18:11 | その他

●連載● クオータ制は平等社会への一里塚 第1回

あの国でも、この国でもクオータ制

                  三井マリ子(全国フェミニスト議員連盟国際部)

1週間前、列国議会同盟IPUのホームページを見てガックリきた。世界の女性国会議員率のランキングで、日本は187カ国中126位だった。125位のルーマニアと127位のハイチやモンテネグロ等の間にあった。昨年10月118位、12月122位だったが、さらに落ちた。

IPUは1889年創設の国際機関で、世界の国会に女性議員を増やそうと、統計を毎年発表してきた。今年3月8日の国際女性デーには、「政治に女性を増やす唯一の有効な方法はクオータ制である」と世界に公言した。

クオータは英語でquota。割当てという意味だ。女性議員を増やすために、候補者又は議員の数を、どちらかの性が4割以上でなければならないというように決める制度をいう。4分の1を意味するクオータ―quarterとは全く別物だ。

全国フェミニスト議員連盟は、1992年の創設以来、このクオータ制の導入を求めて運動を続けてきた。あれから19年、やっと今年、政府発行の『男女共同参画白書』にクオータ制が登場した。「2020年まで30%」という数字も明記された。

しかし、日本の政府には、クオータ制をどう実行するかの具体策がない。諸政党にも、クオータ制を実行しようという気運がない。それは、昨夏の当連盟ゼロ撲のアンケート調査で明らかだ(ゼロ撲とは「女性ゼロ議会撲滅キャンペーン」)。

一方、多くの国々がクオータ制の実施を法律で規定したり、政党の党内規約で決めたりしている。国会議員だけでなく、地方議会にも適用している国もある。女性議員率の高い国を見ると、ほとんどすべてが、なんらかの形でクオータ制を採用している。

女性議員率世界一の国ルワンダは、2003年に制定された新憲法に、「意思決定機関のすべてのポストの少なくとも30%を女性にする」と明記している。1994年のジェノサイド後、政党や人種を超えて、「Twese Hamwe (一緒に)」というスローガンの下で、女性の政治参加をキャンペーンしてきたのだという。こう語ったのは、ルワンダの弁護士アリス・カレケジさんだ。

アジアで最も女性議員率が高い国はネパールで、33.2%だが、この国の法律もクオータ制をうたっている。今年、アラブの国チュニジアは、憲法で50%・50%の原則を決めたという。国政選挙後、チュニジアがIPUの上位にランクインするのは間違いない。

クオータ制は平等社会へのエンジンである。その導入の歴史から現状までを探ってみたい。

(全国フェミニスト議員連「AFER」70号 2011.8.11 より転載)
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by bekokuma321 | 2011-08-30 23:08 | その他

c0166264_3203696.jpg2011年7月、ノルウェーのテロの犠牲者を悼む、オスロ市庁舎広場での「バラの花のデモ」で、さらに、オスロ教会のミサで、全員が合唱した歌があった。

1カ月後の8月21日、オスロ・スペクトラムでの国主催「追悼会」の最後に、その同じ歌を、歌手シセルは、7000人を前に歌いあげた。

歌の名は、「若者たちへ」。

77人の死者――多くは10代――を弔い、遺族を慰め励ます特別な歌だろうと思った。歌詞を訳してみた。訳しながら、今、世界が最も必要としている精神がこめられているような気がした。

 
♪♪ 若者たちへ ♪♪

敵に囲まれ、
嵐をついて、
進みゆく

 恐れおののき自問する
 丸腰のまま、邪気もなく
 なぜ闘うのか?
 武器はどこ?

われらの刃は、命と尊厳
これこそ盾なり剣なり
これこそ敵への備えなり
 
 万人のため追い求め
 よりたくましく、より広く
 命をかけて耕そう

されば武器などあえなくも
地の底に向け沈みゆく
人の尊厳守りしとき
われらに平和が訪れる

 金で買えない愛おしいものを
 正義の腕に持つ者は
 決して人を殺さない

約束しよう、人びとに
われらが地球を尊ぶことを
赤子を腕に抱くように
美と温もりを愛でし時まで

(作詞ノーラール・グリーグ、作曲オットー・モーテンセン、三井マリ子和訳)


「若者たちへ」の作詞ノーラール・グリーグは、作家、詩人、ジャーナリスト、政治活動家。1902 年生まれ。スターリン主義者で「親ソ連盟」会長。1927年新聞特派員として中国内戦をルポ。ナチスドイツ支配下ではイギリスに亡命し、ラジオ放送で革命魂を鼓舞。ノルウェー軍所属戦争特派員。反ナチズム、親共産主義者。1943年、ベルリンで襲撃されて死亡。41歳だった。戦後、反ナチのレジスタンスの偶像となった。

「若者たちへ」は、1936年、ノルウェー学生連盟(オスロ大学学生会館にある)の依頼を受けて作った。その年、スペイン戦争でも学生たちに歌われた。ノルウェーだけでなくデンマークでも、さまざまな歌手に歌われレコーディングされている。

作曲したオットー・モーテンセンOtto Mortensenは、デンマーク・オーフス大学所属の作曲家・指揮者。


■Sissel Kyrkjebø "Til ungdommen"(シセルの歌う「若者たちへ」が聴ける)
http://www.nrk.no/nett-tv/indeks/274591/
■Nasjonal minneseremoni
http://www.nrk.no/nett-tv/indeks/274571/
■Til ungdommen, Herborg Kråkevik, Rådhusplassen Oslo, 25.07.2011 http://www.youtube.com/watch?v=CEiyrO-5yt4&feature=related
■若者たちへhttp://frihet.exblog.jp/16760685/
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by bekokuma321 | 2011-08-26 03:12 | ノルウェー

メディアのイメージ

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上は、NRKで見たイラスト。ノルウェーの就業率を示す。54%が働き、19%が仕事をしておらず、27%が就業年齢に達していない。ノルウェーらしいのは、働きに出る人がお母さんで、子どもと家にいるエプロン姿の人がお父さんになっている点だ。

このような家は、父親の育児休業が12週となったノルウェーでも、多数とはいえない。しかし、性による押しつけとなりがちなイメージをできるだけ減らそうという趣旨で、こうした手法がとられていると考えられる。

日本のメディアは、あまりに無頓着すぎはしないか。政府の男女共同参画局も、国民の毎日の生活のに影響を与える、メディアに対して「自主的努力をするよう」アドバイスすべきだ。日本政府も批准した「女性差別撤廃条約」第5条には、性役割による習慣や慣行をなくすべきだとうたっているのだから。

ノルウェーは、9月12日に統一地方選挙を迎える。メディアは、連日、投票率をあげるために特集を組んで報道している。NHKにあたるNRKは、「私たちの小さな国」というイラストで、国の概要を示す。上のイラストは、そのひとつ。

http://www.nrk.no/nyheter/norge/1.7760709
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by bekokuma321 | 2011-08-25 12:31 | ノルウェー

フォーブスによると、世界で最も影響力のある女性はドイツのメルケル首相。2位はアメリカのクリントン国務長官、3位はブラジルのルセフ大統領だ。

トップテンのうち6人がアメリカの政財界の女性たちだ。選んだ基準がそうしたのだろう。

http://www.forbes.com/wealth/power-women
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by bekokuma321 | 2011-08-25 10:20 | その他

無国籍の人々

国連によると、世界には1200万人の無国籍の人々がいる。彼・彼女らは、基本的人権を奪われ、絶望的状態に置かれている。無国籍の親から生まれた子どもは無国籍となり、状況はさらに悪化すると、警告する。

最も多いのは、東南アジア、中央アジア、東ヨーロッパ、中東、アフリカである。中でも、最大の無国籍者を抱えるのは、エストニア、イラク、ケニヤ、ラトビア、ビルマ、ネパール、シリア、タイの8カ国。うち、ビルマ、ネパール、タイの3カ国は、日本の近隣諸国だ。

国連が採択した無国籍の人々への最低限の保障を促す1954年条約は、わずか66カ国、無国籍をなくす法的しくみを促す1961年条約は、38カ国しか批准していない。

日本はどちらも批准していない。批准への動きもあまり見られない。恥ずべきことだ。


http://www.bbc.co.uk/news/world-14654066
http://treaties.un.org/pages/ViewDetailsII.aspx?&src=TREATY&mtdsg_no=V~3&chapter=5&Temp=mtdsg2&lang=en
http://treaties.un.org/pages/ViewDetails.aspx?src=TREATY&mtdsg_no=V-4&chapter=5&lang=en
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by bekokuma321 | 2011-08-25 09:54 | アジア・アフリカ

IMF元トップ告訴取り下げ

8月23日(火)、ニューヨーク裁判所は、強姦容疑などで訴えていたIMF元トップのストロスカーンの告訴をとりさげるというニューヨーク検察の申請を認めた。スロスカーンはフランス社会党の重鎮政治家。サルコジ大統領の対抗馬として、次期大統領最有力候補と目されていた。

強姦や性暴力被害を訴えていたのは、彼が宿泊したマンハッタンのホテルの女性従業員。ストロスカーンは、急いでホテルを出、離陸しようとした機内で逮捕された。DNA調査で、彼女との性交渉による物的証拠が発見されたが、ストロスカーンは「強制はなかった、すべて合意の上のセックスだった」と主張していた。

刑事告訴取り下げ理由は、被害女性の虚偽の証言によるとされる。

裁判所前では、女性たちが「すべての女性のために安全と正義を」などという看板を持って抗議行動をしていた(BBC)。被害者の弁護士は、「正義が否定された。潔白な女性を見捨てた」と抗議のコメントをした。

被害女性は、すでに民事訴訟を起こしているので、そちらでの成り行きを注目したい。

■Strauss-Kahn New York sexual assault case dismissed
http://www.bbc.co.uk/news/world-us-canada-14637803
■Charges Against Strauss-Kahn Dismissed
http://www.nytimes.com/2011/08/24/nyregion/charges-against-strauss-kahn-dismissed.html?_r=1&hp

【FEM-NEWS記事:IMFストロスカーン事件】

ストロスカーン前IMFトップ、民事訴訟に
ストロスカーン、新たな強姦容疑で告訴される
ストロス・カーン、自由に
ストロスカーン、無実を主張
仏デモ、「性差別よ出て行け、女性よ祝おう」
IMF元トップ、無実を主張
IMF専務理事とプライバシー保護法
IMFトップのセクシャル・ハラスメント
「彼は盛りのついたチンパンジー」
IMFのストロスカーンがした愚劣な行い
IMFトップ、性暴力容疑で逮捕
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by bekokuma321 | 2011-08-24 09:07 | USA

オーストラリアのクレイグ・トンプソン国会議は、買春をしたりエスコートサービスを頼んだりした代金を、労働組合のクレディットカードで支払っていた疑惑がもたれている。

真実なら、国会議員の身で買春したこと、違法すれすれの個人消費に労働組合のクレディットカードで支払ったという二重の意味で、とんでもない破廉恥な話だ。

彼は、労働組合支援を受け、2007年下院当選したばかり。労働党議員である彼の進退によっては、ジュリア・ギラード首相の与党勢力がさらに弱体化する。

と、ここまで書いて、テレビタレントの島田伸介が暴力団との不適切な交際があったことを認め芸能界引退を決めたというニュースがはいってきた。引退決意に至る、どのような深刻なことがあったのか。テレビは、「不適切」とか「親密」とかいう漠然とした形容詞でしか報道していない。記者会見でも質問がなかったようだ。

島田伸介といえば、2004年、吉本興業の女性社員を、別室に連れ込み殴ったり髪をつかんで壁にぶつけたるなど暴行を加えた容疑で大阪府警に告訴された。この傷害罪で罰金刑を受けた。「やめろと言うならすぐにでもやめる」と非を認めていたが、しばらく謹慎して復帰した。女性社員は損害賠償を訴えた民事裁判でも主張が認められ、彼に1045万円支払い命令が下った。

暴力男性を、公共の電波のプライムタイムで流し続けてきたテレビ局。子どもたちへどれだけ悪影響を与えたことか。恥を知れ!

■Australian MP Craig Thomson in sex scandal inquiry
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-14627226
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by bekokuma321 | 2011-08-24 00:57 | アジア・アフリカ

若者たちへ

c0166264_847681.jpg8月21日のノルウェーの追悼式をTVで見た。犠牲者を悼み、その近親者をいたわるために行われる荘厳なものだった。

男女5人によって、一人ひとりの名前が読み上げられ、スクリーンに生前の笑顔が映し出された。はにかみ笑いの子、鼻や唇にピアスしている子、茶色や赤に髪を染めている子、ブリッジ(歯の矯正)の子…消えた77人の命が会場に蘇った。

しかし、哀悼を示すだけの行事ではなかった。

多様な社会を憎悪して暴力に訴えた事件に対して、断固「ノー」という、国の政治的態度を示そうというものだった。

自分自身に向き合った国王や首相の心打つスピーチ。そして、プログラム全体の構成が醸し出すイメージは、多様な多文化社会を作っていくのだ、という国家の選択を雄弁に物語っていた。

総合司会は、ハディ・ニーエ(Haddy N'jies)。彼女はアフリカ・ガンビア人の父親とノルウェー人の母親を持つ。歌手でありジャーナリストで作家。

異なる人種、異なる宗教の若者で構成されているラップグループKarpe Diemが、「あの事件のあった日以来、これほどひとつであると感じたことはない」とラップをうたった。

そして、ノルウェーを代表する宗教界のトップが画面に現れた(写真)。国教ノルウェーキリスト教、ユダヤ教、ノルウェー・人道主義協会、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教6人が一列に並んだ。6人のうち、キリスト教と人道主義協会のトップは女性だった。

地獄から生き延びた若者たちも、メッセージを寄せた。黒いターバンをしたプラブリーン・カウア(Prableen Kaur)は、インド出身。オスロ市議会議員候補で、タクシー運転手の娘だという。ソフィー・リュシュハーゲン(Sofie T. Lyshagen)は、エストフォル県県会議員候補。ともに18歳(ノルウェーでは18歳から選挙権・被選挙権がある)。

フィナーレは、日本でもよく知られている世界的歌手シセル・シルシェブー。「若者たちへ」を歌いあげた。ノーラール・グリーグが学生連盟のために作った古い歌だという。彼は反ナチズム、親共産主義の作家で詩人。ナチスドイツ時代のレジスタンスの闘士として今でも知られている。


「敵にかこまれて
 歩き続ける
 嵐の中を…

 恐怖に襲われ、問いかけるだろう
 何のために闘うのか?
 武器は何だ?

 暴力への防衛は、ここにある
 闘いの武器は、ここにある
 人間に対する愛だ
 人間の尊厳だ

 すべての人々のため
 追い求めるのだ
 耕すのだ
 命がけで 
 さらに強く
 さらに広く
 
 すると
 武器は沈んでいく
 力なく地の底へ
 人間の尊厳を守ったとき
 平和がつくられるのだ
 
 約束しよう
 人から人へ
 共有の地球を尊ぶことを
  
 まるで赤ん坊を腕にだき抱えるように、
 美しさと温かさをいつくしめる時まで」

     (Til Ungdommenの歌詞英語版からFEM-NEWS要訳)


■Nasjonal minneseremoni
http://www.nrk.no/nett-tv/indeks/274571/
http://www.youtube.com/watch?v=6qDCx1iM4aA
http://en.wikipedia.org/wiki/Til_Ungdommen
■男尊女尊の国ノルウェー:キリスト教に代わる人道主義協会の台頭
http://www009.upp.so-net.ne.jp/mariko-m/nor_Christ.html
■海外の葬送事情:ノルウェー
http://www.shizensou.net/section/kaigai/norway.html
『ノルウェーを変えた髭のノラーー男女平等社会はこうしてできた』(明石書店)
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by bekokuma321 | 2011-08-23 08:58 | ノルウェー