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イラン、女性運動家逮捕

オランドのラジオ・ザマネRadio Zamanehよると、先週、イランの女性運動家マ―リヤム・ビグデリMaryam Bigdeliは、当局に逮捕された。この2年間で2度目。

彼女は、女性差別の法律改正を求めて運動していた。罪状は「イスラム共和国に反対するプロパガンダ」。

マ―リヤム・ビグデリは、「百万人署名運動」の担い手であり、名誉殺人によって殺される若い女性を守る運動家。「百万人署名運動」は、女性差別の法を改正し男女平等の法律を求める運動。

http://www.feminist.org/news/newsbyte/uswirestory.asp?id=13138
http://www.changeforequality-ca.org/english.php
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by bekokuma321 | 2011-07-30 07:45 | 中東

ノルウェー在住のリングダール裕子さんから第4信です。

■宗教、肌の色、人種をこえてひとつになった

金曜日のテロが起こった時、実は恥ずかしながら私自身そうなのですが、『またイスラムグループのしわざだ』と思った人が少なくないと思います。ノルウェー在住のイスラム教徒の人たちも『またテロが起こった!どうかイスラム教徒のしわざでありませんように。』と非常に気がかりだったそうです。9.11以後テロと聞くと、イスラム教徒の仕業と思う人が多く、同時にイスラム教徒に対する大きな誤解も蔓延しているように思えます。ほとんどのイスラム教徒は平和を愛し、過激派のイスラム教徒によるテロ行為に心を痛め、同時に心ない人たちから脅かされている毎日を送っている人がいるのが現状です。

しかし07.22のテロ事件は、宗教や肌の色、人種をこえてノルウェーに住む人々を一つにしたようです。私自身労働党であるために、会ったことがないとはいえ、青年部の被害者に対し(亡くなった人たちも、生き延びた人たちも両方)、特別な気持ちを抱くようになったのも事実ですし、ベルゲンの街中にある追悼の場所、ブロースタイン(ブローは青、スタインは石)の所にいくたびに、「仲間」意識を抱かずにはいられません。

ところでもうすでにこれを読んでいる人たちは気随いているでしょうか。ノルウェーの放送を見るたびに、男性と女性のリーダーが同じくらい登場しているということを。首相と法務大臣は男性ですが、たとえば防衛大臣は女性です。また教育大臣、運輸大臣、厚生大臣、と、あげていったらきりがありません。普通男性が多い職場でも、なるべく女性を雇用するようになっています。その逆に幼稚園や看護の仕事場では男性を雇用しようとしています。例えばつい最近のことですが、国防省の女性の人数が少なすぎるということで(90%以上が男性)、25%を女性にしようと政府の中で声があがりました。

また、徴兵制度では、ノルウェー国籍を持つ18歳から44歳までの男性に限り、義務づけられていますが、女性は義務がありません。もちろん肉体的な差のためもあるかもしれませんが、兵役に応募してせっかく合格しても、後から気が変わり辞退してしまう女性が数多くいることは否めません。女性なら辞退する自由が会っても男性は義務づけられているので、結局女性兵士がごく少数になってしまうことになります。ただ、クウォータ制(注)に必ずしも賛成する女性が多い訳ではなりません。ある重職に着いている女性は、「私は自分の実力でこの地位を勝ち取ったのだ。クウォータ制は実力のある女性を見下すことになる。」といっています。

いずれにしても、日本に、少しずつ自分の実力を表に出せる女性がどんどん増えて行くことを心から願っています。今日はこのへんで。

哀悼に包まれたノルウェー、ベルゲンより
リングダール裕子(労働党ベルゲン、フィリングスダーレン支部)

【FEM-NEWS注:クウォータ制は「クオータ制」で統一している。FEM-NEWSの関連記事はタグの「クオータ制」を】

参考
■Norway's Muslim immigrants ponder future
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-14316670
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by bekokuma321 | 2011-07-29 02:18 | ノルウェー

c0166264_1111365.jpg22日のテロ襲撃によって多くの命を失ったノルウェー。人口が500万に満たない、平和な国に起きた大惨事。BBC は27日も、ストルテンベルグ首相のメッセ―ジを伝えた。

「襲撃によって、我々は、おじけづくことも、おどされることもない。我々が大切にしている価値を敢然と守る」

ノルウェーが大切にする基本的価値とは、①民主主義、②オ―プンであること ③あらゆる市民の政治参加 の3つ。事件後、首相は、「さらなる民主主義を、さらなる政治参加を」強調してきた。

■Norway will stand firm, says PM Jens Stoltenberg
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-14310047


(写真は哀悼ミサでこぼれる涙をぬぐう国王と后。NRKニュースより)
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by bekokuma321 | 2011-07-28 02:33 | ノルウェー

VGニュースによると、25日、テロ事件の容疑者ブライヴィックは、グロ・ハーレム・ブルントラント元首相をターゲットにしていたと語ったという。

犠牲者のほとんどは、ウタヤ島で行われていた労働党青年部の夏合宿に参加していた。7月19日から24日まで、5泊6日の予定だった。22日(金)は、午前11時から12時40分まで、ブルントラント首相のスピーチがあった。元首相は、事件の起きた2時間前に島を去った(ノルウェー労働党青年部の夏合宿 参照)。

ブライヴィックは、自分の行為を、文化的マルクス主義化とイスラム化をせん滅させて、新しいヨーロッパを作ることが目的だと言っている。

「文化的マルキストとは、社会主義者、共有財産主義者、フェミニスト、同性愛者、障がい者運動家、動物愛護運動家、環境保護運動家といった、多文化主義を支持する人たちを言う」だそうだ(ネットで公開された彼の著『2083 ヨーロッパ独立宣言』)。

労働党を中心とした中道左派政権(閣僚の半分は女性)は、男女平等主義、多文化主義を唱える。その礎を築いたのは、1980年代にノルウェー初の女性首相となったブルントラントだ。首相を退いた後はWHO事務局長に就任した。労働党の″母″、いや″ノルウェーの母″であり、フェミニズムのシンボルだ。そんなブルントラント元首相は、目的達成のターゲットに十分だったと言える。

同じく25日、国会に議員を出している主要7政党の事務局長は、地方議会選の選挙運動を、8月15日まで自粛することに合意した。加えて、スクール・エレクションの選挙運動も、これまでのやり方は中止すると決めた。

ノルウェーでは、中高の生徒会主催のスクールエレクションが、各学校で本番さながらに繰り広げられる。選挙運動や投票もある。本番の投票日の1週間前に投票がある。結果は、メディアで大々的に報道される。

国会も地方議会も、投票日は、9月第1または第2月曜日。今年は地方選挙の年。全政党の立候補者はすでに公開されている。通常、夏休み明けの8月1日から選挙運動が本格始動する。ウタヤ島での青年部夏合宿には、各地方議会選挙に立候補した若者が大勢、参加したと考えられる。(注:青年部というと男性が中心に思えるが、男女半々に近い)

■Gro Harlem Brundtland: - Forandrer ingenting at jeg var et mål
http://www.vg.no/nyheter/innenriks/oslobomben/artikkel.php?artid=10080801
■Valgkampen utsatt
http://www.dagbladet.no/2011/07/25/nyheter/politikk/valgkamp_2011/skolevalg/terror/17449239/
■Norway attacks: Utoeya, Labour Party's summer camp http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-14292908
■ノルウェーのスクールエレクションについて
『ノルウェーを変えた髭のノラ』(明石書店)p215-p223
■ブルントラント首相について:
『ノルウェーを変えた髭のノラ』(明石書店)p22-p26
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by bekokuma321 | 2011-07-27 22:11 | ノルウェー

リンダール・裕子さんからの第3信です。

■大勢の若者、政党青年部に登録■

(7月22日のテロ事件後)各政党の青年部には、いままでにない大勢の若者達が党員に登録してきたそうです。保守党は40人、進歩党30人。

詳しい数字はまだ出ていないのですが、労働党、自由党、キリスト教民主党などで、記録的な数字の新登録者が出ているということです。

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国内のある大学の政治学の教授、ハンネ マルタ ナール(女性の教授です!!!もちろん)(注)によると、テロ事件による民主主義と思想の自由が破壊されたことで、若者たちの政治参加への気持ちが強く刺激されたのだろうということです。

また、昨日のニュースで知ったのですが、フランス在住の犯人の父親とのインタビューがありました。父親は犯人のアンダース ベーリング ブライビークが幼い頃すでに家を出て以来、一度も息子を訪問したことがないそうです。テロ事件自体、大変ショックで、なんと、「あの子は自殺すべきだった。」といっていました。たしかに今までの(現地の白人の)若者が起こした銃撃事件は、アメリカでもほかのヨーロッパでも、銃撃の後すぐに、自殺しています。でも自殺すべきだったというのはあまりにもひどいと思います。まして、実の息子なのに。

きのう、裁判所から出て行くときの犯人の様子は、まったく普通な顔つきをしているように見えます。新聞によると、マスコミに対してほほえみ、まったく顔も隠さず、ポーカーフェースで車に乗っていました。この人は、精神的に本当に病気に違いありません。きっとほとんど全ての人が、無期懲役を望んでいると思います。さもないと、この犯人は必ず同じことを繰り返すに違いありません。

さてきのうのデモ行進の人数がでてきました。オスロでは15万人、ベルゲンでは3万2000人、国中で50万人以上の人が行進に参加したそうです。

それでは今はこのへんで。

リンダール・裕子(労働党ベルゲン、フィリングスダーレン支部)

FEM-NEWS注:オスロ大学の政治学教授ハンネ=マッテ・ナルッドを指すと思われる。拙著『ノルウェーを変えた髭のノラ』(明石書店)p182-184のインタビュー記事参照。オスロ大学政治学教授としては女性第1号。ノルウェー人名のカナ表記には悩まされるが、拙著執筆当時、駐日ノルウェー王国大使館仙波亜美広報担当官に大変ご尽力いただき、統一した。


■Mange nye innmeldinger hos partiene
http://www.nrk.no/nyheter/distrikt/rogaland/1.7728030
■Strømmer til ungdomspartiene
http://www.nrk.no/nyheter/distrikt/nrk_trondelag/1.7728648
■Derfor stemmer ikke ungdom
http://www.nrk.no/nyheter/norge/1.7686725

■ノルウェー労働党青年部については
労働党青年部の夏合宿
■テロ事件の犠牲者のほとんどは10代の若者。政治力を高めるための
労働党青年部の夏合宿中だった。ノルウェー中高生の政治参加については
ノルウェー選挙:スクール・エレクションの結果
ノルウェー選挙:スクール・エレクション

【写真は国会に議席を持つ7政党の党首。左から左派社会党、労働党(現首相)、中央党、自由党、キリスト教民主党、保守党、進歩党。2009年ノルウェー国会にて三井撮影】
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by bekokuma321 | 2011-07-27 09:30 | ノルウェー

25日BBCによると、キム・ジン・スックKim Jin-sukという韓国の女性労働者が、解雇撤回を求めて、クレーンの上で200日間も過ごしている。52歳だという。

解雇した会社は、船舶製造のHanjin重工業建設会社。巨大な多国籍企業だ。釜山にある工場に働く400人の雇用者を解雇したという。キム・ジン・スックは釜山の地域労働組合の組合員。

キムが、35メートルのクレーンに登ってから200日。冬から春そして、今は夏となった。「夜は真っ暗、ここは鉄で作られた檻みたいなところだ、今はサウナのように暑い、本も読めない」と語っている。「いつまで続くのか、精神的不安はある」とも。それでも、解雇撤回まで降りない、という。

「労働者を解雇しておきながら、株主配当は高く、幹部の給料はあげている。不公平そのものだ」と彼女は会社側の不当行為を怒る。

日本でも人気の高い韓国女優キム・エオ・ジンKim Yeo Jin が支援を表明し、キムの言い分に耳を傾けてほしいと訴えている。

http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-14273504
http://www.youtube.com/watch?v=2z-n2gwyKw8&NR=1
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by bekokuma321 | 2011-07-26 14:23 | アジア・アフリカ

ノルウェー在住のリンダール裕子さんから第2信が届きました。

■追悼デモに参加して■

今日は、ノルウェー中で金曜日の事件の追悼のためのデモ行進がありました。

日本語で『デモ行進』と言うと、火炎瓶を投げたり町中を壊す暴力的なデモ行進を想像してしまいますが、もちろん静かに平和に満ちたものでした。どのくらいの人数だったかと言いますと、Oslo (人口500 000人)では、多すぎて、行進を中止にせざるをえませんでした。おおよその数字は朝刊をにのっていると思います。

Bergen (人口240 000人): 50000人
Kristiansand (人口80 000人): 10000-15000人

首相のことばで印象に残ったのは、「悪は人間を殺すことができるが、勝利はまったく不可能である。」

また、青年部のリーダーのことばも似ているかもしれませんが、「僕らから一番美しい薔薇(マリ子さんならきっとご存知だと思いますが、赤い薔薇は我が労働党のマークです)の花を奪ってしまった。しかし、僕らを止めることは不可能である。」

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皇太子始め、首相などいろいろな人のスピーチの後、3組の歌手たちが演奏または歌をうたい、一応終わりになったのですが、ほとんど全ての人がそのまま立ち去ろうとはせず、国歌を歌いだしたのです。5月17日以外はあまり聞かれない国歌を聴いて、じんとしました。3番目を歌った後、司会者がありがとうといい、ようやくみんな去りだしました。

ところで、今日知ったのですが、犯人が島まで小舟にのり、最初に撃ち殺したのが、労働党の中でも青年部のためにすべてをささげていた、モニカ・ボーサイ、そしてそのすぐあとに、島に念のために待機していた警備の警察官(名前が今はわからないのですが)が打たれたのですが、なんとその警察官は、ノルウェー皇太子妃、メッテ・マーリットの義理の兄弟だったそうです!

さて、私は11時頃街に出て、最初に赤い薔薇を2本買い、1本は追悼の場所にノルウェーの旗といっしょに捧げて、そのまま労働党の事務所にむかいました。

たくさんの人が追悼の場所にいるとはいえ、同じ党員達といっしょに12時の黙祷を捧げたかったからです。党の事務所前にも何本か赤い薔薇がささげてありました。私もそこにおいて、中に入り、ほとんどの人は初めてあったのですが、同じ党員として、悲しみをシェアできて、本当に良かったです。

青年部の人たちには初めてあうひとばかりだったのですが、特別にあたたかなハグ(抱擁)をしてあげました。ああ、本当にハグという習慣はいいものだとしみじみ思いました。いろいろな人たちと話しをして、4時近くに同じ建物のホテルの2階に移動し、みんなで追悼に参加しました。そして6時にデモ行進が始まりました。行進は党員以外の人ももちろんたくさん参加していました。

誰かの言葉か忘れましたが、これは労働党だけではなく、ノルウェー全体へのテロです。ノルウェーと言う平和なはずの国でこのようなことが起こってはいけないのです。民主主義や思想の自由に対する攻撃です。世界中の国でノルウェーの旗を捧げて追悼している所を見て、涙がでました。

そうです。これは労働党だけではなく、ノルウェーだけでもなく、世界中の人が同じように持つ、民主主義、思想や言論などの自由、人権に対する攻撃です。こんなことは決して起こってはならないのです。

行進の後、知り合った党員達とカフェに行ってなごやかなひとときをすごしました。今日という日はとっても心に残る日です。

それではもう3時に鳴ってしまいました。おやすみなさい。またご連絡します。

リンダール裕子(Yuko Ringdal)(労働党ベルゲン、フィリングスダーレン支部)


■Hele landet går sammen mot terror
http://www.nrk.no/nyheter/norge/1.7726911

【写真は亡くなった人たちを追悼する集いがあったオスロ市庁舎前の広場。月曜日、ここがバラの花を持った15万人で埋め尽くされた。リンダールさんが参加したのはベルゲン集会。写真は2010年三井撮影】
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by bekokuma321 | 2011-07-26 13:10 | ノルウェー

c0166264_11581184.jpgノルウェーのストルテンベルグ首相は、7月26日、BBCのインタビューに応じた。以下は要点(仮訳)。

「今、ノルウェー人すべてが深い悲しみにくれています。金曜日の事件に、全国民がショックを受けています。ノルウェーは小さな国で、お互いに親しい関係を持っているからです。これほどの惨事は、第2次世界大戦後、初めてのことなのです」

「今は、大切な家族、友人を失った人たちが団結して、ともにこの時を過ごし、ともに悲しみを分かちあい、なぐさめあう時です。いたわりあう時なのです」

「テロへの対応、警備や訓練はしていました。しかし、準備してきたことと現実に起きた事件や経験の間には大きな差違がありました」

労働党青年部の夏合宿には、私自身、1974年以来、欠かさず参加してきました。今夏も、あの金曜日の事件の翌日、スピーチをする予定でした」

「亡くなった若者や、その両親、親戚など、私自身知っている人が数多くいます。政府で働いている人たちもいます」

「多くの人が亡くなり、多くの人がまだ重傷で苦しんでいます。今は、愛する人たちを失った悲しみをなぐさめあう時です。警察が徹底調査をしています。これは極めて深刻な事件です。調査の中で、真相が明らかにされるはずです。その次に、何をすべきかが出てきます」

「私自身、苦しいときです。でも国民全員が苦しみの中にあります。私は、国民を代表して、愛する人たちを失った悲しみをなぐさめあおうと、伝えることができる立場にあり、名誉に感じています」

「ノルウェーは、この爆撃事件の前とは変わらざるをえないと思います。しかし、我々が大切にしている価値――民主主義、オープンであること、市民の政治参加を奨励すること――に変わりはありません。参加によるオープンな民主主義は変わりません。しかし、どのように、安全に続けていけるか、です」

「こうした暴力から完全に逃れられる国はどこにもありません。いかなる理由であろうと暴力は許されません。違法です」

一方、月曜日、オスロの市役所前の広場で行われた集会には、15万人以上が集まった(写真上)。

「彼はガンを使った、私たちは投票を使おう」「彼は憎悪で、私たちは愛で」

ノルウェー各地でも同様の集会があった。バラの花をもった「バラの行進」も・・・。

以上はBBCのMass rallies for Norway victims
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-14285020
NRKのVi har valgt å møte hat med samhold
http://nrk.no/nyheter/distrikt/ostlandssendingen/1.7726907

大惨事後、ノルウェー市民だけでなく、国王、王妃、首相、皇太子・妃など、ハンカチを出して涙をぬぐっている光景を画像で観た。皆、同じように悲しみにくれ、泣いていた。

東北の大惨事の後、被災地で悲嘆にくれている人たちを見て、私の友人たちや私は涙が止まらなかった。何日も・・・。しかしテレビに映った日本の政治家で泣いている人はいなかったように、私は記憶している。大惨事へのノルウェー政府の対応について、私は強い感銘を受けた。ノルウェーから教わることはとても多い。

■ノルウェー王国大使館のページ
http://www.norway.or.jp/news_events/policy_soc/policy/Attacks-on-Government-building-and-youth-camp-at-Utoya/
■Address by Prime Minister in Oslo Cathedral
http://www.regjeringen.no/en/dep/smk/Whats-new/Speeches-and-articles/statsministeren/statsminister_jens_stoltenberg/2011/address-by-prime-minister-in-oslo-cathed.html?id=651789
24.07.2011

■Transcript of the Prime Minister’s speech
http://www.regjeringen.no/en/dep/ud/Whats-new/news/2011/transcript-of-the-prime-ministers-speech.html?id=651771
Saturday 23 July at 08:00.
■Transcript of the Norwegian ForeignMinister's press conference
http://www.regjeringen.no/en/dep/ud/Whats-new/news/2011/foreign-minister-speech-transcript-23071.html?id=651779
Saturday 23 July at 14:30.
■Transcript from Prime Minister's Stoltenberg press conference 22 July 22.00
http://www.regjeringen.no/en/dep/ud/Whats-new/news/2011/transcript-from-prime-minister-stoltenbe.html?id=651770
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by bekokuma321 | 2011-07-26 11:31 | ノルウェー

テロ事件は人々の団結に

オスロに住む長年の友人、守口恵子さんからメッセージが届きました。守口さんは、これまで日本の視察団をお連れしたとき、ノルウェー語・日本語の通訳者として八面六臂の活躍をして下さいました。


■事件は力づよい団結に生まれ変わるだろう■

テロのニュースにショックを受けています。私も官庁街は良く知っていて、特に去年と今年は、日本からのお客様と法務省にも何度も行きました。巻き込まれてなくて幸いでした。今は本当にやるせない気持ちでいっぱいですが、この事件でノルウェーは強くなるのではないか、とそんな気がします。

事件は、ヨーロッパのイスラム化を危惧する人物の仕業でした。多様な文化をインテグレートさせていこうとする労働党をターゲットにしたものでした。

事件後、個人的に私はこんなことを感じていました:イスラムを毛嫌いしていた人達や、人種差別的な発言をしたり、排他的な意見をもつノルウェー人が、今度はお灸をすえられたような感じではないか・・・キリスト教の身内からこんな事件を起こす人が現れて・・・穏健派のイスラム教徒たちはきっとほっとしたことだろう、などなど。

この3,4日の報道を聞く限り、私が予期していたような宗教的な発言はまったくというほどでて来ず、この悪行に対する復讐は、「民主主義を貫き、より開放的な、寛容な社会を作ることだ」と一貫した宣言を、国王、首相、法務大臣、オスロ市長などがしています。宗教に関連した発言を得ようと、レポーターが誘導的な質問をした時に、警察庁の代表が「それはあなたの解釈だ」とその質問に答えず、「人間というものは、えたいの知れないものだから」とかわしました。労働党の事件に対する対応は、高く評価されているようです。

ノルウェーの各地で、昨夜、集会が開かれました。驚くほど大勢の市民が参加しています。被害をこうむった人達に対し、いたわりを示し、団結、によってノルウェーは力強く生まれ変われる、と市民が意思表示しているのです。そこには多様な人種の人々が共にいました。彼らは、「これを機会にノルウェーはひとつにまとまることが出来る」と述べています。

ターゲットにされた労働党の青少年サマーキャンプキャンプで母親を亡くしたばかりの娘が集会のひとつで話をしました。「非道な犯行を行なった加害者を憎むのではなく、皆さんの周りで悲しむ被害者たちにいたわりを示し、たくさんの愛情で団結しましょう」と発言したのです。これは、驚きでもあり、感動でもありました。犯罪者に対する刑罰の厳刑化や、死刑の導入の話題などは出ていません。

守口 恵子(在オスロ、通訳・翻訳者)
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by bekokuma321 | 2011-07-26 09:09 | ノルウェー

テロ事件から2日

7月24日、ノルウェーは国中が喪に服した。教会でストルテンベルグ首相はこう弔辞を述べた。

「襲撃から2日です、しかし、永遠であるかのようです――時間が、昼が、夜がショックと怒りと涙でつつまれてしまったのです」
「我々を残して逝った人、一人一人が悲劇です、これは国家の悲劇です」

テレマークの病院のベッドで、一人の女性がNRKの取材に応じた。イングヴィル・ステンスル、16歳。テレマーク労働党青年部副政治部長。

周りの友人は全員殺害され、彼女だけが一命をとりとめた。

「私たちは、メインビルに隠れました。襲撃の音がどんどん近づきました。男の子が撃たれ、倒れました。最後の10人しか残っていませんでした。彼は、私たちひとりひとりを、撃って、撃って、撃ちまくりました。動かなくなるまで。私は腿を撃たれ倒れました。死んだふりをしました。男は弾薬を変えました。人生最悪の瞬間でした」

一方、現行犯逮捕されたブライヴィックは、「ノルディスク」と呼ばれるスウェーデンのネオ・ナチ・インターネット・フォーラムのメンバーで、さらに一時、ノルウェーの右翼政党「進歩党」の党員だったという。

この犯行は、9年間練り上げたという。目的は、文化的マルクス主義化とイスラム化をせん滅させて、新しいヨーロッパを作り上げること。「文化マルキストとは、社会主義者、共有財産主義者、フェミニスト、同性愛者、障がい者運動家、動物愛護運動家、環境保護運動家といった、多文化主義を支持する人たちを言う」と、自著『2083 ヨーロッパ独立宣言』で述べている。しかし、同著はアメリカのテロリストの本の模倣だと報じられている。

自由と平等という、時として相容れがたい2つの価値を共存させている国ノルウェー。

おおらかで、愛情と信頼に満ちた人柄のノルウェーの人たち。

どうか、この悲劇に負けないでほしい。

http://www.nrk.no/video/stoltenberg_holdt_tale_til_minne_utoya_ofrene/5B96C5319676D161/
http://www.nrk.no/nyheter/distrikt/ostafjells/telemark/1.7725435
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-14266815
http://www.nrk.no/nyheter/norge/1.7724120
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by bekokuma321 | 2011-07-25 03:41 | ノルウェー