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「今こそ自分達の意見を表明し、現在のエリート達にはもう服従
しないという意識変革なしでは、日本国民の未来はない」。
ル・モンド紙は言う。

全くその通りだ。「お上にさからわないほうが得だ」という
意識を変革しない限り、煉獄からの脱却は不可能だ。行政と
ある勢力との癒着から決まってゆく日本の政策決定プロセス。
それと決別せずに日本人の未来はない。

だからこそ、女たちよ、もっと物を言おう、男性任せはやめ
ようではないか。

「危機は国家と専門家達を失墜させた"La crise révèle la
faillite de l'Etat et des experts"」(3月30日付Le Monde
東京特派員)より抜粋する。筆者は、ル・モンド紙の在日記者
フィリップ・ポンスPhilippe Pons。

■■
国と原子力関係者の責任問題、そしてこれほど危険なエネルギーの管理に
関して少しも透明性を要求できない政治界の怠慢はきちんと問われるべき
である。これから日本は近代経済の基礎であるエネルギー政策を、決定権
を専門家達だけに委ねることなく再考しなければならない。そのためには、
原発建設の反対派や農家や漁師といった今まで官僚達が耳も貸さなかった
人々を邪見に扱うことを止めなければならない。エコノミストの内橋克人
氏は、「原子力の使用は専門家を超えた考察が必要だ」と語る。

1960年代以降日本は、何千人とも言われる死者と障害を持った子供を生み
出した水俣病に代表される公害問題のように、国民にリスクを負わせなが
ら高度経済成長に向かって猛進してきた。何十年にも及ぶ法廷闘争の末、
市民団体は汚染者の有罪を勝ち取ったものの、病人達は未だ補償を受け
ていない。
 
●歴史的そして経済的な背景、リスクの度合いも今回は違う。
しかし、国民の健康を一番に考えず、予防原則(principe de precaution)
を尊重しない点においては、当時の環境汚染者の考え方と今日の原子力関
係者の態度はそう違うものだろうか?原子力関係者達はこの原則を十分
考慮に入れていたと言えるだろうか?いずれにせよ、短期の収益性が長期
の安全性よりも優先されていたことは確かである。福島原発の事業主東京
電力だけの問題ではない。国内の電力会社全社が同じように行動している。
 
●福島原発事故を単なる日本だけの問題にしてはならないが、政治の怠慢、
行政と私的な利益の癒着がさらに状況を悪化させたとえる。原子力を選ぶ
かどうかを決める前に、原子力の管理を「収益性」を目的とする民間企業に
委ねて良いのだろうか?もしそうだとしたら、国益を守らなければならない
国は、どのようにそれら民間企業に「社会的責任」を負わせることが出来る
のだろうか?

国による管理を強化するに当たり、いくつかの選択肢がある。
「日本人はジレンマを抱えている。現実となった危険を前に、このまま盲目的
に政治エリートに追従していくのか、それとも持続可能な開発の道を選ぶの
か。いずれにせよ、これらは両立することは出来ない。」と立教大アンドリュー・
ドウィット教授は語る。
 
大災害は日本を新しい時代へと招いた。これが国の歴史の転換期であり、
今こそ自分達の意見を表明し、現在のエリート達にはもう服従しないという
意識変革なしでは、日本国民の未来はない。

http://www.francemedianews.com/article-70549283.html
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by bekokuma321 | 2011-03-31 09:43 | 紛争・大災害

3月29日、30日のBBC、Guardianの要訳。

米連邦最高裁で、ウォルマート女性差別事件の証拠陳述があった。最高裁の前では、女性たちがプラカードを掲げ「公平な賃金を」と訴えた。

最高裁で認められれば、アメリカ史上最大の性差別集団訴訟となる。

ウォルマートは、世界最大の小売業。雇用者は150万人から200万人。9大陸で5000以上の店舗を構え、純利益103億ドルだという。日本でも、西友が包括提携しウォルマート側が7割近く株式を取得した。

この訴訟は、11年前、6 人の女性労働者が、女性ゆえに給与・昇進を差別されているとして、提訴したことから始まった。 彼女たちは、個々人への性差別でというより、会社にはびこっている性差別的文化があり、集団訴訟として審理されるべきだと訴えていた。

2007年、サンフランシスコの連邦地裁は、6人の女性労働者が給与・昇進の女性差別でウォルマートを訴えていた訴訟を、集団訴訟であると判定した。

ウオル・マート側は全面的に否定している。

最高裁からの審判は近々下される。もしも、最高裁が集団訴訟と判定したなら、似たようなケースへの関門が開かれることになり、どっと押し寄せるだろうといわれる。

http://www.bbc.co.uk/news/world-us-canada-12888425
http://www.bbc.co.uk/news/business-12903033
http://www.guardian.co.uk/business/2011/mar/30/walmart-sex-case-supreme-court?INTCMP=SRCH
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by bekokuma321 | 2011-03-31 02:32 | USA

東電会長 1~4号機は廃炉へ 3月30日 15時24分
東京電力の勝俣恒久会長は、福島第一原子力発電所の事故のあと、3月30日、初めて記者会見した。福島第一原発の1号機から4号機については廃炉にせざるをえないと言った。
(NHK、BBCなど)

http://allthingsnuclear.org/tagged/Japan_nuclear
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by bekokuma321 | 2011-03-30 16:48 | 紛争・大災害

朝日新聞が、ようやく高木仁三郎さんの名を出した。この国のメディアは、ことここに至っても原発推進派と原発擁護派しか出さないのかと怒っていたが、やっと出た。


■3月30日朝日新聞朝刊『天声人語』より引用

多くの学者が国策になびく中、脱原発を貫いた高木仁三郎(じんざぶろう)氏がご健在ならばと思う。

11年前、亡くなる年の講演で「私はそもそも、原子力は電力として使うには無理なエネルギーだと感じていました」と語った。「それがある種の政治的圧力により、強引に電力供給の主流に乗せられようとした」

科学とは、市民の不安を共有し、その元を取り除き、人々の心に希望の火を灯(とも)すものであるべきだと、氏は力説した。

電力業界は論敵の視座から出直すしかない。「最悪」を免れ、原発という科学が残ればの話だが。(引用ここまで)

高木さんのいう「ある種の政治的圧力」を知るには下記のドキュメンタリーがわかりやすい。

★[NHK 現代史スクープドキュメント]
原発導入のシナリオ ~冷戦下の対日原子力戦略~
http://g2o.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-b5b1.html

広島・長崎の原爆被害に加え、第5福竜丸の放射能汚染事件をかかえていた日本。戦後長く、反原発運動は強かった。それに対して原発を進めたいアメリカは、心理作戦を画策する。「日本では新聞を抑える必要性がある」と、メディア抱き込み工作をする。そして読売新聞社主であり国会議員の正力松太郎とのコネを使ってPRキャンペーンに動く。「原子力の平和利用」の名のもと、“原発アレルギー”除去を成功させる。東海村実験炉スタートまでの日米の動きがわかる。正力松太郎は原子力委員会の初代委員長。

有馬哲夫『原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史 』(新潮新書、2008年)も、アメリカと正力松太郎との工作関係に奥深く切り込んでいるという。
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by bekokuma321 | 2011-03-30 09:25 | 紛争・大災害

女91歳、陸上競技選手

オルガ・コテルコーは91歳。走り、跳び、投げる。

90歳以上の年齢では、ジャンプには彼女しか女性はいない。600以上の金メダルの保持者。とくに好きなのはハンマー投げ。なぜなら、「投げたとき、飛んでいるような感じ、大いなる自由を感じる」

若いころ教員免許を取得し、教員をした。その後結婚したが離婚。人生を変える必要を感じたので、8歳の子どもを連れてブリテッシュ・コロンビアに引っ越した。シングルマザーは、その町ではオルガのほかに誰もいなかった。

66歳で陸上競技を始めて、とても気分がよかった。これからでも続けられると思った。近所のクラブでハンガリー女性のコーチにあって、訓練と規律を学んだ。

「とても競争が好き、とても勝つことが好き」。こう言った時のかわいい表情がナチュラル。自分との競争、自分に勝つことのように聞こえる。きっとそうなんだろう。

オルガ、いいぞ~!

■Olga Kotelko: The 91-year-old track star(わかりやすく奇麗な英語で彼女が自分を語る。必見)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/world_news_america/9439116.stm


関連記事
■少女隊6人
http://frihet.exblog.jp/15577220/
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by bekokuma321 | 2011-03-29 23:28 | その他

「責任は免れない」原発と共栄の福島・双葉町議ら苦悩
http://www.asahi.com/national/update/0329/TKY201103280574.html

を読んで考えた。

双葉町が原発誘致を議会で可決したのは、1961年。ちょうど半世紀前だ。その後、新たに7号、8号機の誘致を決議した。2002年の原発トラブル隠し発覚後、新原子炉誘致決議を凍結。しかし、2007年に凍結を解除と、二転三転。

誘致決議の凍結を解除したら、「見返りに毎年9億8千万円の初期対策交付金が町に入った」(朝日新聞2011.3.29)。「原発は金の卵を産むニワトリだった」。しかし命と引き換えに…。

福島県会議員、なかでも原発立地地区である双葉郡から選出された2人(吉田栄光県議、坂本栄司県議)にも報道はメスを入れるべきだ。

2010年9月24日、福島県議会の佐藤憲保議長(自民)、吉田栄光県議(自民)、坂本栄司県議(県民連合)は、プルサーマル発電を実施している3号機を視察した。東電から運転状況、今後の予定を説明を受け、3号機の原子炉建屋に行き、そこで作業の様子を見学した(TEPCOホームページと「福島民報」によるニュース)。

3人は、福島県のエネルギー政策議員協議会委員。県の原発行政の方針を決める。


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■原発事故から考える民主主義
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by bekokuma321 | 2011-03-29 16:36 | 紛争・大災害

取締役に女性を!

■ノルウェーの男性大臣、4週間育休
3月24日、欧州議会でノルウェーの大臣の演説があった。スピーカーは行政・改革・教会省大臣リグモー・アースルッド。ポイントを紹介する。

彼女は、こう切り出した。「子ども・平等・ソーシャルインクルージョン省の大臣アウドゥン・リースバッケンから、欧州議会の皆様からごあいさつを申し上げます。リュスバッケン大臣は、4週間の育児休業からもどったばかりであり、ここに臨席したかったのですが、かないません」

古今東西、男性は社会的仕事を家庭の仕事より優先してきた。家事・育児を女性に任せた結果、女性の政治経済社会的進出は足踏み状態だった。

そこで、国連や世界各国は、両親がともに社会的労働と私的労働を平等にできるように、男性には家事参加を、女性には政治経済参加を進めてきた。先頭を走っている国がノルウェーだ。そのノルウェーの男女平等推進政策のトップがアウドゥン・リースバッケンである。彼は自ら父親休暇を1か月とった。男女平等推進政策の何よりわかりやすい見本だ。

■人的資源
リグモー大臣の演説に移る。
「ノルウェー経済の82%が人的資源であり、石油はわずか7%にしかすぎない。それは1.9という高出生率と、80%という女性の高雇用率で成し遂げられている」という。

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by bekokuma321 | 2011-03-29 16:18 | ノルウェー

原子力委員会

日本の原発行政のかじ取り機関は、原子力委員会だ。内閣府に設立されている。

その原子力委員会は、2010年11月19~20日、福井県若狭湾エネルギー研究センターで、以下の資料を公表している。

今後、原発比率を50%に引き上げること、アジアへの進出戦略などが書かれている。資料には、世界トップ20の原発のうち日本が6つを占める、ともある。それでもなお、この地震大国に原発を増設しようということをぶちあげている。

■成長のための原子力戦略 、
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/tief/tief7/pdf/KS_1.pdf

ちなみに、原発力推進する原子力委員会の委員は5人。うち女性は2人。女性を入れるなら、「核大国化する日本 平和利用と核武装論」(鈴木真奈美 平凡社新書)の著者を入れてほしかったと、思うーーアホな私。

日本の原発行政の安全規制部門は、以下の組織である。(上記を更新)

■原子力安全委員会
1978年(昭和53年)に原子力の安全確保の充実強化を図るため、原子力基本法を改正し、原子力委員会から分離、発足。安全に関する事項について企画し、審議し、および決定する。
背景:1974年(昭和49年)の原子力船「むつ」の放射線漏れを機に1978年(昭和53年)に設置。その後、1999年(平成11年)東海村JCOウラン加工工場における臨界事故を機に機能・体制が強化された

■原子力安全・保安院(Nuclear and Industrial Safety Agency; NISA)
経済産業省の一機関。「資源エネルギー庁の特別の機関」である。
原子力、電力、都市ガス、高圧ガス、液化石油ガス、火薬、鉱山関係の施設や産業活動の安全規制、保安を所管し、これらの施設に対して、立入検査、報告徴収、改善命令等を行うことができるとされている。経産省の外局で、有り体に言えば植民地だ。

しかし、福島原発事故対応を見る限り、これらの組織は、市民の健康と安全を優先して政策決定を下す場ではなさそうだ。
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by bekokuma321 | 2011-03-29 10:52 | 紛争・大災害

ドイツ緑の党、大躍進

c0166264_864555.jpg福島原発の放射能汚染による影響は、政治の舞台に大きな変化をもたらした。ドイツでは、メルケル首相に大打撃となった。

反原発を掲げ、25万人のデモが起こった。スローガンは「福島は原発廃棄を意味する Fukushima heißt: Abschalten! 」。地方選では、緑の党が躍進し、州知事まで奪還する勢いだ。

http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-12876955
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-12872339
http://anti-atom-demo.de/

写真のワンちゃんが下げているのは反原発ロゴだ。70年~80年代、私の台所にもあった。反原発運動が日本でも活発だった。それが、いつのまにか54基もの原発がある国にしてしまった。その責任は、私を含め日本国民全員にある。自責の念から逃れられない。(写真はドイツの反原発デモより)

■原発事故から考える民主主義
http://frihet.exblog.jp/16079555/
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by bekokuma321 | 2011-03-29 01:30 | 紛争・大災害

ウェンチェ・フォスWenche Foss が亡くなった。ノルウェーの偉大な女優である。NRKによると「彼女は、ノルウェー最強の女神である」。社会運動家として、ゲイの権利確立、ダウン症の人権・尊厳の確立に、大きな貢献をした。

最期をみとった息子が「母親の最後の願いは……」と次のように言った。

「お花は、日頃、お花を受け取ることのない方々にさしあげてほしい」
Mors siste ønske var at blomstene skulle sendes til mennesker som sjelden får det, sa sønnen.

ノルウェーの平等精神は、女優フォスにも強く宿っていた。

http://www.nrk.no/kultur-og-underholdning/1.7568772

追記:Wenche Foss は、ヴェンケ・フォスという和訳が正しいようだ。
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by bekokuma321 | 2011-03-29 00:34 | ノルウェー