カテゴリ:ノルウェー( 589 )

オスロ自由フォーラム幕

5月18日から20日、オスロ自由フォーラムがグランドホテルで開かれた。命をかけて人権のために闘い続けた人たちが一同に介し、人権擁護の行為を広く内外に示そうとする目的を持つ。30カ国から人権活動家や関係者200人以上が参加した。

基調講演者のひとりは、ロシアのエレナ・ボナー。第二次世界大戦中、看護婦として働く中で2度負傷。30代から、政治犯やその家族を助ける運動を続けてきたソ連の著名な人権活動家。現在はモスクワとアメリカを行き来しながら運動を続ける。エリチェン下の人権委員会委員であったが、チェチェン集団殺戮に激怒し、辞表をたたきつけ、プーチン政権を強く批判し続ける。85歳近い今なお、止むことなく闘う。1991年にはRafto Memorial Prize 受賞。著書多数。

日本ではアンドレ・サハロフの"未亡人"と紹介すると、「へえーっ」と身近に感じる人が多いだろう。エレナは前夫と離婚し、50歳ごろにサハロフと再婚した。

http://www.oslofreedomforum.org/cgi-local/home.cgi
http://www.norwaypost.no/content/view/22044/26/
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by bekokuma321 | 2009-05-26 21:15 | ノルウェー

本誌(週刊金曜日)3月6日号発にて、「『取締役クオータ制』で女性重 役急増のノルウェー経済界」を読みました。

ノルウェーは、すでに議会における男女平等度は世界のトップクラスであることを、女性と政治に関心のある私は知っていました。ただ、さすがにノルウェーでも、経済界だけは旧態前とした男性社会であったようですが、ついにその経済界も会社法の改正案が可決され、「国営会社は2004年より、株式上場会社は2008年より、取締役会に両性が少なくとも40%いなければならない」となり、昨年より、女性取締役40%以上が実現したそうです。

三井マリ子さんの現地取材により、「取締役クオータ制」実現までのいきさつが、すばらしい筆力により書かれています。読んでわかったことは、この法律実現への最大の功労者が当時貿易・産業大臣だった保守党の男性政治家だったことです。保守党とは日本でいうと自民党ですから、今、西松建設から850万円ものパーティ券やら政治献金やらを受けたと報じられている某経済産業省にあたる人なのです。政官財癒着の火消しに追われるばかりの日本の国会を見るにつけ、ノルウェーに比べるどころか、お話にもならないと怒り心頭に発しています。

三井さんが書いているように、日本経団連は、男性だらけのおかしさに、全く無関心、無頓着。これが経済大国とは情けない限りです。

このルポを読み、日本では、男女平等へのその第1歩さえ、議会はもちろん、行政、経済界、司法界、女性の間でさえ本気で踏み出しているとはいえないと感じました。

勝又 みずえ(農業)

【『週刊金曜日』2009年3月27日より、筆者・勝又みずえさんの承諾を得て転載】

関係記事
■ノルウェー「取締役クオータ制」とILO
http://frihet.exblog.jp/11066243/
■「現地ルポ 『ノルウェー民間企業の取締役は4割が女性!!』の背景を見る」
http://janjan.voicejapan.org/world/0812/0812173697/1.php
■ノルウェーで女性重役旋風
http://frihet.exblog.jp/9805498/
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by bekokuma321 | 2009-05-20 15:08 | ノルウェー

ノルウェー銀行NORの調査によると、女性のほうが男性よりも貯金額が少ないという。また、投資の仕方も男女で異なり、女性は家の中のことや休暇に投資し、男性は車や不動産に投資する傾向がある。消費経済学者によると、こうしたことによって、長期的には男性に比べ女性は経済力で負けてしまう。ノルウェーの女性の平均貯蓄額は年1万から2万クローネ。つまり円にすると年15万円から30万円となる。

小学校から大学まで教育費、そして医療費はほぼ無料で、老後の年金保障が万全で公的介護もまあまあ心配ない福祉の充実した国だからだと思う。

出典:http://www.norwaypost.no/content/view/21869/26/
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by bekokuma321 | 2009-04-13 12:10 | ノルウェー

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ベリット・オースは、昨年80歳の誕生日を祝った。

「あちこちから取材が舞い込んでくるんですよ。テレビ、ラジオ、出版・・・。学生たちは私の映画を作るという。そのたびに、あーあれは何歳のときだったかしら、えーとあれは何年ごろ・・・と家中を資料を探しまわります。80歳になって、若い人たちと、もう一度、人生を生き直しているような感じですね」

ベリットについての本は・・・。スウェーデンのジャーナリストAmi Lonnrothの手で『私はいつも怒ってる』。同じくスウェーデンの作家Anette Utterbackは、『ヴァイキングの娘』。本国ノルウェーでは、作家Ebba Haslundが『アスケールの炎』。自宅の壁には、Ami Lonnrothの手になる『私はいつも怒ってる』の表紙が掲げていた。Tシャツにたくさんの運動バッジをつけて、元気に怒るベリットだった。

ノルウェーの作家Ebba Haslundについて、ベリット・オースは言う。「私は80歳。エバは90歳よ。保守党シンパなんだけどフェミ二スト。私とは大の仲良し」。90歳の女性が、80歳の女性について本を書く。老後の暮らし方でもなく、介護や癌の本でもなく、いまだ燃え盛る闘う女性の生きかたについて。なんと刺激的なことよ。

そして、今春、ベリット・オースは、NIKK誌最新号の表紙を飾った。同誌によれば、彼女の本『世界の女たちーーー解放のためのハンドブック』の改訂版が発行予定だという。

ベリット・オースは1970年代、ノルウェー初の女性の政党党首となった偉大な政治家である。現左派社会党となったその政党で、党首をチェアマンではなくパーティリーダーと呼ぶようにしたのは彼女だ。ノルウェーの選挙制度を利用して、政党の決めた候補者リストから男性候補を消去して女性候補を当選させる大運動をした。クオータ制を初めて政党で実行し、女性議員を増やした。クオータ制は、その後のノルウェーの政治を変えた。このあたりは、『男を消せ!--ノルウェーを変えた女のクーデター』(毎日新聞社)に詳述されている。

オスロ大学の社会心理学の教授でもあった(現在名誉教授)。さらに平和運動家、EU反対運動家・・・。最も世界で知られているのは、ベリット・オースが生み出した理論「5つの抑圧テクニック」。女性を馬鹿にして自信を奪ってしまう男性のトリックを5つにまとめたものだ。女性たちが、自信をなくさせられている理由に気づくと、そこから力がモリモリついてくる、という。詳しくは、『女たちのパワーブック』(かもがわ出版)で。

2003年、来日して、大阪豊中市、武生市(現越前市)、高知市などで講演をした。講演では、「5つの抑圧テクニック」を英語で伝授し、日本の女性たちに政治進出を促した。日本にも大勢のファンがいる。講演内容は「"ご主人さま"の5大抑圧テクニック」としてまとめたものがHPで読める。講演後にベリット・オースの許可を得て、誰にもわかりやすく、とっつきやすいようにと編集加工に取り組みパネル化した。そのパネルは豊中市の男女共同参画推進センター「すてっぷ」に保存されている。

写真は、自宅の居間で「ノルウェーでも女性差別はまだまだたくさん」と語るベリット・オース。背後の女性像はタペストリー。彼女が創設し学長を務めた「フェミ二スト大学」に掲げられていたもの。数年前、赤字となって廃校に至った際、この1枚だけ持ち帰ったという。ベリットの家はオスロ郊外のアスケール

http://eng.kilden.forskningsradet.no/c52781/publikasjon/vis.html?tid=60650&strukt_tid=52781
http://www.hersketeknikker.no/
http://www.hersketeknikker.no/turneapning.html
http://www.ordfront.se/Bocker/Nyabocker/Forbannadarjagganskaofta.aspx

●ベリット・オース来日講演録「"ご主人さま"の5大抑圧テクニック」http://www009.upp.so-net.ne.jp/mariko-m/nor_030517report.html
●ベリット・オース理論「5つの抑圧テクニック」を基に作った男女平等パネルhttp://www009.upp.so-net.ne.jp/mariko-m/step_panel.html
●ベリット・オース来日を報じる毎日新聞(写真入り)http://www009.upp.so-net.ne.jp/mariko-m/nor_quota-system.html
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by bekokuma321 | 2009-04-10 00:21 | ノルウェー

2008年世界ジェンダー・ギャップ調査で、世界一の国ノルウェーは、国連でも注目されている。3月、第53回国連女性の地位委員会で演説をしたノルウェー代表は、「男女平等は、経済的にもプラスだ」というメッセージを送った。

男女平等と高い出生率、この2つを可能にしたのは、ノルウェー代表によると、次の5つの制度だという。

1)企業の取締役の40%が女性でなければならないという会社法
2)社会のあらゆる性差別を禁止する男女平等法
3)親は子どもの出産後1年間の休暇をとれ、休暇をどう分担するかは親同士が決められる。そのうち6週間は男親に強制されるという育児休業法
4)政府は、すべての親に保育所を完備する義務を負う
5)小さな子どもを持ちながら働く労働者は、性に関わらず誰もがフレックス・タイムを使える権利を持つ

政治がどの方向に舵取りをするか、何に予算を配分するかが問われる。やはり、私たちがどういう政治家を国会に送るかなのだと思う。

さて、冒頭のジェンダー・ギャップ調査で日本は世界130カ国中98位。驚くべき低さだが、これがまったく政治問題にもならないからさらに驚く。

http://www.norway-un.org/News/Latest+news/030209_CSWAHintro.htm
http://www.norway-un.org/Statements/PlenaryMeetings/040309_CSWhovedinnlegg.htm
http://www.norway-un.org/Statements/OtherStatements/040309_GK-seminar.htm
http://www.norway-un.org/Statements/OtherStatements/030209_sexualempowerment.htm
http://www.un.org/womenwatch/daw/csw/53sess.htm#offdoc
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by bekokuma321 | 2009-04-09 19:55 | ノルウェー

今年のノルウェーの国際女性デーはどんなだろう。

主要紙アフテンポステン紙の3月8日号は、管理職の半分が女性という会社を特集している。女性幹部たちの大きなカラー写真つき。ノルウェー語が苦手でも、大勢の幹部女性たちの楽しそうな写真を見るだけで、新鮮かつ衝撃だ。

この会社はチョコレートで有名な「ニダー」という会社。記事の見出しは、「リーダーに女性が多いと、いい会社となる」。

詳しくは、http://www.aftenposten.no/jobb/article2965709.ece
http://www.aftenposten.no/jobb/article2965710.ece

ニダーhttp://nidar.com/ (男女平等を願って、この会社のチョコレートを買おう!)
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by bekokuma321 | 2009-03-23 20:44 | ノルウェー

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ノルウェーで1990年代末に貼られたポスター「ガンバッテネ、男性諸君」。当時の名だたる会社の取締役会議風景。皮肉たっぷりのキャプションが言うーー「さあ、これがわが国の指導者たちです。多様性と多面性をバッチリそなえていますね」


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取締役となる女性たちの訓練風景。ノルウェーでは、会社取締役の40%を女性にすること、という法律ができたため、会社は「求む女性!」に、女性たちは研修に、励む。2008年、オスロのノルウェービジネススクールにて。


さらに詳しく:
いつ、誰が、どのようにしてこの世界初の法律を制定したのかについては
●「『取締役クオータ制』で女性重役急増のノルウェー経済」(2009年3月6日号『週刊金曜日』) 
web上では読めませんので、書店か図書館で

法律ができて、女性たちはいったいどのように対処しているのかについては
●現地ルポ 「ノルウェー民間企業の取締役は4割が女性!!」の背景を見る
http://janjan.voicejapan.org/world/0812/0812173697/1.php
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by bekokuma321 | 2009-03-18 10:18 | ノルウェー

ノルウェー政府は、中国Dongfeng Motor Corp.(東風汽車公司)への投資を停止した。

c0166264_228416.jpgクリスティン・ハルヴォシェン財務大臣(写真)は、「我々の国は、軍事関連機器の販売でビルマの軍事独裁政権を支援している会社に、財政支援できない」と発表した。同社はビルマに対して軍用トラックを輸出している。同社への「ノルウェー政府年金基金」3000万ノルウェー・クローネを全額売ったという。

ノルウェーは世界第5の石油輸出国。ノルウェー政府は国内財政の安全保障として、石油・ガス産出からくる利益を「政府年金基金」に回し、海外投資に運用している。

どこに投資するかの判断は、「グローバル倫理委員会」という外部機関が、厳格な基準を設けて審査している点がミソだ。

2004年、「グローバル倫理委員会」の決めた排除基準は、人権虐待、環境破壊だったが、2008年10月から軍用機器生産も加わった。今回の中国Dongfeng Motor Corp.(東風汽車公司)への投資引き上げは、新基準制定後の審査結果だと報道されている。

これまでも、「グローバル倫理委員会」の審査決定に基づき、ウオール・マートや、フリーポート・マクモラン・カッパー・ゴールド社などから撤退してきた。同委員会のブラックリストには約30の多国籍企業がリストアップされているという。

この厳しい措置に踏み切ったのはクリスティン・ハルヴォシェン財務大臣。左派社会党党首。シングルマザーの権利や男女平等労働のエキスパートである。来日して、政治に女性が増えることの必要性を講演したことがある。日本にもファンが多い。

ハルヴォシェン財務大臣は、政界に女性を増やす「クオータ制」を導入していた左派社会党から、候補者名簿のトップに載り当選をした。当時、育児休業中の現役ママで20代だった。

先週3月6日発売の『週刊金曜日』に、クオータ制についての彼女のコメントが近影とともに載っている。


http://www.regjeringen.no/en/sub/Styrer-rad-utvalg/ethics_council.html?id=434879
http://www.norwaypost.no/content/view/21775/1/
http://www.guardian.co.uk/business/2008/sep/10/riotinto.mining
http://www.socialfunds.com/news/article.cgi/2034.html
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by bekokuma321 | 2009-03-18 03:00 | ノルウェー

汚職ハンターの異名を持つノルウェーのエヴァ・ジョリーさん、今度はアイスランド法務大臣のアドバイザーに就任した。

アイスランドは世界不況の直撃を受け、国家経済が崩壊寸前だ。それにからんだ犯罪の捜査に乗り出すという。エヴァ・ジョリーさんは、フランスのエルフ石油会社やリヨネーズ・クレディットの国際的汚職の捜査に手腕を発揮し、世界的に有名となった女性弁護士。

アイスランドの次なる着任地は、ぜひ日本にしてもらいたい。

http://www.norwaypost.no/content/view/21741/1/
http://www.ti-j.org/index.html
http://money.cnn.com/magazines/fortune/fortune_archive/1997/07/07/228635/index.htm
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601100&sid=aRPV78f6WxRo&refer=germany
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by bekokuma321 | 2009-03-16 16:43 | ノルウェー

「取締役クオータ制」で女性重役急増のノルウェー経済
(3月6日発売『週刊金曜日』)の感想です。

=====週刊金曜日の取締役クオータ制を読んで=====

「ガンバッテネ 男性諸君!」は、日本の男には通用するのか、悲観的です。
ノールウエーの男たちの頭の柔軟さは、余りにも日本の現状とかけ離れ、日
本の男の意識の低さは、何処に原因があるのか、友人と話していました。

男が、女を支配したがるのは何故でしょうか?人類歴史の上で、戦争を引き
起こしたのは、皆、男。現代の政治・経済金融危機を作ったのも、皆、男。
女を支配したがる日本の男の社会に切り込む手だてはないものでしょうか?

三井さんの文章は、少しむずかしかったけれど、本当にすばらしいです。こ
のノールウエー報告に積極的に反応する日本の会社の男は、どれくらい居
るでしょうか。アンケートをとってみる価値はありそうですね。

岩瀬 志津子
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by bekokuma321 | 2009-03-15 15:44 | ノルウェー