カテゴリ:ノルウェー( 575 )

おじさんネットワーク

「現地ルポ 『ノルウェー民間企業の取締役は4割が女性!!』の背景を見る」
http://janjan.voicejapan.org/world/0812/0812173697/1.php

上記記事に反応をいくつかいただいた。今日は、この取材をするなかで出会った、グッベベルデGubbeveldetというノルウェー語を紹介したい。

Mennsveldeは男性世界だが、そのMennをGubbe年寄り男性に変えて使われている。年寄り男性の世界、すなわち、男性によって決まる男性支配の社会という意味がこめられている。私の友人は、英語のold boys' networkと同じだ、と教えてくれた。

日常的には、「おじさんネットワーク」という感じで使われているようだ。たとえば、こんなふうに。

To kvinner mot gubbeveldet
おじさんネットワークに反対する2人の女性

Sveisen dame mot gubbeveldet
おじさんネットワークに対抗するスイスの女性

Norske kvinners standpunkt mot ”gubbeveldet”
おじさんネットワークに反対するノルウェー女性たちの姿勢(EU加盟に反対する姿勢)

”gubbeveldet i Brussel”
ブラッセルのおじさんネットワーク(EU加盟に反対する北欧女性の心情)

ノルウェーはクオータ制によって、まず政界のGubbeveldetを変えようとした。そして、成功。次に、経済界のGubbeveldetを変えようとしているといえる。 

そう、ノルウェー女性解放運動は、このGubbeveldetに挑む闘いだったのだ。クオータ制という有効な道具を使って・・・。

私たち日本も元気に行こう!
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by bekokuma321 | 2009-01-18 10:27 | ノルウェー

c0166264_9281889.jpg「ノルウェー 新年から新婚姻法施行――同性婚が異性婚と同等に」http://janjan.voicejapan.org/world/0901/0901125225/1.php

新婚姻法は同性婚希望者だけでなく子どもたちにもプラスになるなど、同法のもたらすプラス面を紹介。ブログの過去記事より詳しく、参考リンクものっている。

写真は、レーナにある木造教会。ノルウェーのキリスト教会はルーテル派で、国教でもある。報道によると、教会は新婚姻法案が出される前から同性間の結婚に反対をしており、制定後も、反対であることを表明するところがあった。しかし、この問題に詳しいノルウェー人の情報によると、同性婚を望む人を拒ばない教会も多く、教会での結婚式を挙げることはノルウェーの場合、問題ないということである。左の教会の賛否は不明。
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by bekokuma321 | 2009-01-14 08:42 | ノルウェー

ノルウェー新婚姻法

ノルウェー新婚姻法の第1条を読んだ人は、誰も驚きを隠せないと思う。私は、かつてこれほど簡明で直接的な表現を法律で読んだことがない。


【ノルウェー語】
§ 1. Kjønn
To personer av motsatt eller samme kjønn kan inngå ekteskap.

【英語】
Article 1 Gender
Two persons of opposite or same gender can ener the marriage.

【日本語】
第1条 ジェンダー
異なった性または同じ性の2人は、結婚できる



今年1月1日に施行になった新婚姻法の英訳が広報されたら、要約してその特徴を紹介できるが、まだ正式英訳は出ていない。

昨年1月15日、新婚姻法案が議会に提案された際の記者発表(英語)によると、目的は、次のようなものである。和訳は筆者。

「法の目的は、ホモセクシュアルとレズビアンの権利と生活の質を確保することである。この法によって、我々は、積極的に差別に抗し、ホモセクシュアルとレズビアンのカップルが社会でオープンに暮らせるよう支援することになる」
(カリータ・ベッケミーラン子ども・男女平等大臣―当時)

1)将来、養子縁組をする際、同性のカップルは、異性のカップルと同様に、法的権利を与えられる
2)レズビアンの伴侶やレズビアンの同棲者は、異性のカップルや異性の同棲者と同様に、人工授精などにアクセスできる
3)人工授精後に出産した場合、レズビアン結婚における非生物的母親は、異性カップルに認められている親としての権利と同様に、親の権利を自動的に認められる


http://www.regjeringen.no/en/dep/bld/Press-Center/Press-releases/2007/Comprehensive-marriage-proposal-up-for-r.html?id=467565
http://www.lovdata.no/all/tl-19910704-047-002.html#1
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by bekokuma321 | 2009-01-11 11:10 | ノルウェー

新婚姻法が、2009年1月から実際に施行された。

この新婚姻法は2008年6月に成立し、レズビアンやゲイのカップルは、異性カップルと同様の法的権利を獲得した。同性カップルには、これまで認められなかった、養子縁組も認められるようになった。

ノルウェーの出生率は1.9と高いのは、多様な家族を認め、多様で柔軟な生き方ができるシステムを社会全体でつくりあげているからではないか。

2009年の男女平等計画http://www.regjeringen.no/upload/BLD/Rapporter/2008/BLD_likestillingsrapport_eng_.pdf

改正前の婚姻法(英語)http://www.regjeringen.no/en/doc/Laws/Acts/The-Marriage-Act.html?id=448401
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by bekokuma321 | 2009-01-06 19:08 | ノルウェー

ノルウェーのクオータ制

ノルウェーの保健・ケアサービス大臣が来日するというニュースが届いた。目的は、ノルウェーでは、さらに質の高いケアサービスが求められており、海外の実例を視察して制度改革への参考にするためだという。

ノルウェー国民の声は、直接または専門委員会を通じて聴取してきていることが報告されている。

こうした国家レベルの制度改革には、日本でもノルウェーと同様、審議会や委員会を新設して、そこで中・長期的な視点で調査研究、審議するのが一般的だ。

日本との大きな違いは、こうした公的な委員会・審議会・協議会の構成員は、一方の性が40%を下回ってはいけないことだ。これを性によるクオータ制と呼ぶ。

つまり、10人構成なら、女性6、男性4人とするか、その逆、または男女半々でなくてはならない。保健・ケアサービス大臣直属の制度改革専門委員会のメンバーは14人で、女性7人、男性7人の半々である。

名前だけだと性別がわかりにくいが、全メンバーの写真が公表されているので、日本人にもわかりやすい。
http://www.regjeringen.no/en/dep/hod/kampanjer/the-coordination-reform/team-of-experts.html?id=524785

ノルウェーでは、80年代から、すべての公的な決定機関が、このようにクオータ制を順守しなくてはならないとなっている。性による偏りのない制度、政治をつくりあげるためには、ノルウェー方式にもっと注目すべきだ。


ノルウェーだけでなく世界のクオータ制については、本ブログ左欄タグの、「クオータ制」をクリック……。
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by bekokuma321 | 2009-01-06 18:44 | ノルウェー

ノルウェーの私企業の重役は4割が女性である。2008年1月から実施された法律が、取締役の4割は女性であることと定めているためだ。「取締役クオータ制」と私は訳している。違反すると企業の存亡に響く罰則もある。ノルウェー産業界は優秀な女性の奪い合いで、騒乱状態にもなった……。

欧州のメディア、さらにはILOやEUなどの機関が相次いで取材・視察する世界初の経済界におけるクオータ制のいったんを、紹介する。

「現地ルポ 『ノルウェー民間企業の取締役は4割が女性!!』の背景を見る」
http://janjan.voicejapan.org/world/0812/0812173697/1.php

ここに到るまでの劇的プロセスについては、来年、別のメディアで紹介予定。お楽しみに。
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by bekokuma321 | 2008-12-27 11:06 | ノルウェー

12月15日、ジェンダーにとらわれない本を書いて人気者だった子どもの本作家アンネ・カット・ヴェストリAnne-Cath Vestly がなくなった。88歳。

彼女はノルウェー・へードマルク県の山間部リーナの出身。1960年代に書いたオーロラシリーズで、母親が弁護士で、父親が2人の子どもと家にいる主夫というような、ジェンダー役割を超えた新しい家庭を描いた。また母親が清掃作業員として家族を支えているシングルマザーの童話もある。「おばあちゃんと8人の子どもたち」というオスロのアパートに住む非典型的家族が展開するシリーズは、ノルウェーで最も人気の高い作品のひとつとされている。

http://www.norwaypost.no/Culture/Author-Anne-Cath.-Vestly-dies-at-88/menu-id-32.html
http://www.norway.org.uk/culture/literature/children/children.htm
http://www.bookrags.com/wiki/Anne-Catharina_Vestly
http://www.nfi.no/english/norwegianfilms/nf1999/olealeks.htm

追記:
ノルウェーの友人が、アンネ・カット・ヴェストリについて私にこんな話をしてくれた。友人は40代。小さなころから、彼女の童話にとても影響を受けたと言う。そして母親となった今、小学生の息子2人に読んできかせているという。今、読んでいるのは、木の切株が、両親が外で仕事に忙しくてかまってくれない孤独な子に、話しかけるというお話。

今でもノルウェーの子どもたちに一番の人気は、「長靴下のピッピ」の作家アストリッド・リンドグレーンと、このアンネ・カット・ヴェストリだという。2人の偉大な童話作家は、20世紀初頭に北欧に生まれ、それまでの伝統的な性役割をとらわれない童話を数々世に出した。しかも、2人とも女性作家。20世紀の北欧の人々は、小さな子ども時代にこうした童話を読んで大きくなったのである。これが北欧の男女平等意識形成に一役もふた役もかったことは間違いない。
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by bekokuma321 | 2008-12-16 01:46 | ノルウェー

演劇「9人の女」と日本

c0166264_18551948.jpg12月3日、演劇「9人の女」を東京・六本木の俳優座劇場で観ました。ノルウェーのレーネ・テレーセ・テイゲン(写真)作・演出、小牧游訳・演出助手という2人の女性によるノルウェーの女たちの物語です。

この演劇は、女性必見です。いろんなことを考えさせられます。登場する女たちはみな不幸です。でも、なぜか爽快感を覚える不思議な演劇です。ジェンダーに強い関心を寄せ、新しい演劇作りに挑戦しているレーネ・テレーセ・テイゲンの力だと思います。

舞台は、大きなテーブルと椅子が中央にセットされたべーリットの家の客間。順風満帆のキャリアウーマンだった彼女が乳癌を宣告された後、親しい人たちを招待して夕食をともにしようと計画します。この続きは下記をクリック
http://janjan.voicejapan.org/culture/0812/0812042867/1.php

そうそう前日まで穴倉にこもって膨大な法的書類と格闘していた私にとって、何よりの気分転換でした。「9人の女」は、東京・六本木の俳優座劇場にて、12月7日までやってます。
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by bekokuma321 | 2008-12-05 18:44 | ノルウェー

ガーディアン紙による、「世界の会社取締役における女性」についての記事を要約して紹介する。

「ある人が会社の取締重役の空席を埋める必要がでてきた場合、まず頭によぎるのは、よく知っている信頼のおける人のはずです。ですから男性たちのネットワークに入ってない女性たちは取締役になれないのです」

ノルウェーのエリ・セッテルモーエン(43)は、女性を阻む高くて厚い壁について、こう言う。ところが今、彼女は、10社の取締役に就き、そのうち4社の取締役会議会長となっている。なぜ、彼女が、この高くて厚い壁を超えることができたのだろう。

彼女が財界のトップ決定機関にはいることができたのは、彼女にいわせると、「2003年の法律です」。

2003年の法とは会社取締役クオータ法だ。

ノルウェーでは、1987年、男女平等21条で公的政策決定の場は一方の性が少なくとも40%でなくてはならないと規定した。それから20年以上、経済界の男女平等はなかなか進まない。その厚い壁を乗り越えようとした驚くべき法律、それが会社取締役クオータ法だ。

2003年から5年、アメリカの調査団体カタリストは、世界で最も取締役における女性率が高い国はノルウェーであると発表した。トップ10は以下のとおり。

1 ノルウェー44.2%
2 スウェーデン26.9%
3 フィンランドF25.7%
4 デンマーク18.1%
5 アメリカ(フォーチュン500)14.8%
6 カナダ (FP500) 13%
7 オランダ12.3%
8 イギリス11.5%
9 アイルランド10.1%
10 ドイツ7.8%
(European Professional Women's Network, Catalyst)


http://www.europeanpwn.net/
http://www.catalyst.org/
http://www.guardian.co.uk/world/2008/nov/17/norway-gender-executive-salaries
http://www.guardian.co.uk/world/2008/nov/17/norway-gender-executive-salaries1
http://www.regjeringen.no/en/dep/bld/Topics/Equality/rules-on-gender-representation-on-compan.html?id=416864
http://www009.upp.so-net.ne.jp/mariko-m/nor_jjyoseiyuyaku.html
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by bekokuma321 | 2008-11-29 22:41 | ノルウェー

EU反対派62%に

ノルウェーは、EUに加盟していない珍しい国だ。

国際協調をとるノルウェー政府はEU加盟を決定しEUに申請した。またEUも財政の優等生であるノルウェーを拒む理由はまったくなく、どうぞと歓迎している。

ところが、ノルウェー国民が、NO!をつきつけてきたのだ。ノルウェーでは、国民生活に重大な影響を及ぼすテーマは国民投票をする。過去2回のEU加盟をめぐる国民投票で、政府の決定を覆してきた。

もし、今、3度めのEU加盟をめぐる国民投票をしたら、どうなるか。アフテンポステン最新調査によれば、国民の62%が反対という過去最高の結果が出た。

最も新しい国民投票は1994年に行われた。その選挙運動を取材してわかったのは、最も強く反対をしていたのが公務で働く女性たちであることだ。『ママは大臣パパ育児』(明石書店)は、その背景を女性の視点からルポしている。

http://www.norwaypost.no/News/Increasing-opposition-to-EU-membership/menu-id-1.html
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by bekokuma321 | 2008-11-22 02:48 | ノルウェー