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参院選が終わった。女性候補は96人で、389人中24.6%。そして当選者は、選挙区17人、比例区11人、計28人、121人中23.1%だった。

当選者の4、5人に1人が女性。ほんの少し前進した。

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    ▲女性の候補者数と当選者数の推移(新聞報道等をもとにFEM-NEWS作成)

ただ、今年こそ「すくなくとも30%」にと願っていたのは、私だけではないだろう。「少なくとも30%」は、1990年に国連の経済社会理事会が採択したナイロビ将来戦略勧告に明記されている。正確には、「女性の割合を1995年までに少なくとも30%まで」だ。日本は、20年以上前に守るべき世界との約束をまだ守っていない。

さて、参院選の結果を見ると、妙なことに気づく。選挙区の女性当選者は73人中17人で23.2%、比例区は48人中11人で22.9%。選挙区のほうが比例区より、女性の当選率がやや高いのである。

理由は、比例区への女性の候補者がきわめて少なかったことにある。もっとも顕著なのは、公明党だ。公明党は、比例区17人全て男性。女性を誰ひとり擁立していない。候補者がいなければ、当選しようがないではないか。公明党よ、猛省せよ。

民進党も、比例区候補22人中女性はわずか3人。わずか13%である。これでは、男女共同参画に熱心である政党のように胸をはっても、ポーズにすぎないとわかる。

しかも、その3人全員当選かと思いきや、当選した女性はたった1人。

比例代表制は各政党の得票率に応じて議席数を配分する制度だ。だから、女性が当選しやすい。しかし、日本の参院選の比例区は、「非拘束名簿式比例代表制」だ。

A子候補名を書くと、A子候補の属する政党に1票がはいると同時に、A子候補の政党内における順番をあげる。全国区だから、順番をあげるには相当数が組織的にA子と書かなくては、党内の競争に負けてしまう。この方式は、政党の決めた候補者の順番に従って上から当選していくという基本からずれている。

なるほど当選した候補者を見ると、全国的に有名な人、または、労組など大きな組織を持っている人ばかりだ。

民進党の比例女性候補は、矢田雅子、西村正美、大河原雅子の3人だが、当選したのは、労組中央執行委員長の矢田雅子のみ。落選した西村は、あの日本歯科医師連盟の出身だが、迂回献金事件で連盟幹部が起訴されていて動けなかったのではないか。大河原は、生協が支援団体だが、当選ラインにおしあげるほどの全国的組織力ではなかったのだろう。

自民党の比例区で当選した山谷えり子も、全国的組織を数多く持つ。右派の神道政治連盟や日本会議、教育再生・地方議員百人と市民の会などが彼女の集票マシーンだ。これらの組織を代弁して、またも6年間、陰に陽に動くのだろう。選択的夫婦別姓反対、妊娠中絶反対、性教育反対・・・と。

政党には、男女平等社会をつくる責務がある。非拘束名簿式比例代表制である限り、女性候補を当選させるための特別施策が政党には不可欠だ。まず、候補を男女半々にしなくては話にならない(比例制選挙をとる北欧諸国の政党のほとんどは、候補者を男女交互に並べる)。そのうえで、政党は、莫大な政党交付金を女性当選増にむけて有効に使うべきだ。

一方、選挙区において、当選した女性は、自民5人、公明3人、おおさか維新1人、民進6人、無所属2人だ。民進と無所属8人中4人は、野党共闘の成果だ。1人しか当選できない32選挙区は小選挙区制なのだから、候補者をしぼらないかぎり、絶対当選できない。今回、ほぼ全ての選挙区に候補者を擁立してきた共産党が、候補者を取り下げた。共産党の柔軟な決定がなければ、この4人の女性の当選はありえなかっただろう。

参院選2016年と女性(2):女性参政権行使70周年
参院選2016年と女性
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by bekokuma321 | 2016-07-12 01:55 | その他

参院選終盤だ。女性参政権行使70周年の今年、参院女性候補は96人。389人中24.6%にすぎない。東京選挙区は31人中女性7人、わずか22%だ。

日本の議会の男女比は9対1である。国際比較の基準となる衆院9.5%(45人)で比べると、世界191カ国のなかでボツワナと同じ155位だ。女性が10%以下しかいない国は、先進国では日本のみ。

衆議院だけではない。身近な議会と称される地方議会も、女性はきわめて少ない。都道府県議会8.8%、市区町村議会11.8%だ。国際比較は難しいが、地方議会に女性が1割しかいない先進国は、そうそうないだろう。

その日本の全議会のなかで、もっとも女性議員の多い議会、それが、今、選挙真っ最中の参議院だ。女性議員は15.7%(38人)。衆議院における女性の極端な少なさを思うと、参議院の90%を女性が占めてもいい。それだけ日本の政治は、女性の経験や実績を必要としている。パターナリズム(父権主義)大好き安倍政権を変えられるのも、女性の連帯以外にない。

参院が、他と比べて女性が多いのは、選挙制度と深い関係がある。衆院は小選挙区中心の選挙であり、地方議会はいわゆる大選挙区制(小選挙区制と同じ多数制:注)だ。参議院だけは、改選数の約4割が比例代表制で選ばれることになっているからだ。

比例代表制は、19世紀後半、イギリスのジョン・スチュワート・ミルや、ベルギーの数学者ヴィクトル・ドントなどが、さかんに唱えた。それまでの小選挙区制は、民意を反映しない不公平な選挙制度だと批判が大きくなっていた。私の好きなノルウェーは、1920年、それまでの小選挙区制から比例代表制に変えた。

もういちど、女性参政権にもどる。戦後の1946年4月、私たちの祖母や母たちは、生まれて初めて投票所に足を運んだ。その選挙に立候補した女性79人。うち39人が当選した。当選率約50%! 驚きだ。

佐藤(三木)きよ子は大阪1区で当選。「大阪の女性の動きは鈍かったといい『女性たちの目を覚ましてやる』と立候補した」と今朝の朝日新聞に載っていた。秋田からトップ当選した和崎ハルは、市川房枝を師と仰ぐ婦選運動家。字を読めない書けない人たちに向かって驚くべき戦術を考えた。「ハルのハは、おじぎするときの手の格好です。その右手をちょんと跳ねるとルになります」と、ジェスチャーをして演説したのだそうだ。

戦後直後の女たちは、食べることだけで精いっぱい。政治的に鈍かったのは当たり前である。それなのに、39人という女性の当選。この記録的数字は、2005年まで半世紀の間、一度も破られていない。

そこには、大選挙区の連記制という選挙制度の存在があった。1人が2,3人を書くことができたため「1人は女性を」意識が働いたからだと、言われている。次の選挙からは、中選挙区制の1人1票に変えられて、当選者は15人にガクンと減った。

選挙制度が、いかに女性議員増に重要かの証である。

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▲戦後、秋田市で開かれた東北婦選大会。前列中央に市川房枝、その右後に和崎ハル。秋田県横手市の本郷郁さんより1996年ごろ三井マリ子に贈られた。

参院選2016年と女性
和崎ハル_1 武塙三山
和崎ハル_2 武塙三山
和崎ハル_3 武塙三山
和崎ハル_4 武塙三山
和崎ハル_5 武塙三山
普通のおばちゃんの三井裁判傍聴記_佐々木厚子
女性と選挙
2014衆院選 比例制に変えるしかない
参院選で女性躍進ならず

【注:小選挙区制とは選挙区から当選者1人を出す選挙制度。最強者以外に投じた票はすべて死に票となる。大選挙区制とは2人以上の当選者を出す選挙制度で死に票がやや少なくなる。中選挙区制は衆院選が小選挙区制に変えられた以前の選挙制度だが、大選挙区制の亜流といえる。これら多数制選挙の欠点を克服するために誕生したのが比例代表制。政党ごとの獲得票にしたがって各政党の当選者数を決める方法。勝ち負けというより、大政党は大政党なりに小政党は小政党なりに当選者が出る。北欧諸国やヨーロッパの多くの国々は比例代表制選挙。参院選の1人区32選挙区は小選挙区制であり、複数区は大選挙区制】
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by bekokuma321 | 2016-07-08 17:49 | その他

参院選2016年と女性

7月3日、新宿で、女性候補3人の演説会があった。題して「増やそう!女性議員」。3人とは、東京選挙区の佐藤かおり(無所属)、比例区の大河原まさこ(民進)、福島みずほ(社民)。

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佐藤かおりは、セクハラ被害者。裁判で勝訴した経験を生かして女性の相談に乗ってきた。大河原まさこは、食の安全から反原発まで命を脅かすものに断固反対を貫く。福島みずほは、長い議員生活中、一貫して改憲勢力と女性差別勢力と闘ってきた。3人とも全国フェミニスト議員連盟会員だ。

有権者の6割が、日本は女性が働き続けられない社会だと答えている(神戸新聞 ↓)。働けないということ、すなわちそれは、“死ね”ということ。「保育園落ちた日本死ね!」は、死を覚悟した女性の叫びなのだ。

女性が働き続けられる社会は、女性が生きられる社会であるだけではない。(男性もすべきだが現状は)子育てを担う女性だからこそ、女性の貧困は子どもの貧困に直結する。見よ、子どもの貧困の実態を。OECD最悪レベルだ。

女性が働き続けられない理由は、いろいろある。女性の多くは非正規で首を切られやすい、セクハラなど性差別がなくならない、保育園が完備されていない、産休・育休がとりにくい、育児時間などフレキシブルな働き方が認められない、老親をかかえていて介護に手をとられる……。

最大かつ最重要の政治課題、それは、こうした女性のかかえる問題を最優先政策にして、女性の働き続けられる社会に変えていくことだ、と私は思う。

そのためには、女性の苦悩を身をもって感じて闘う女性議員を増やすことが一番。

この夏の参院選に、女性は96人立候補した。多いようだが、389人中24.6%にすぎない。全員当選してもいいくらいだ。

衆院の90%は男性だ(世界181カ国中157位)。参院はその逆、90%を女性にして、男女の“ねじれ国会”実現ーーこんな夢を私は見ている。


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http://www.kobe-np.co.jp/news/senkyo/2016/sanin/enquete/4.shtml
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by bekokuma321 | 2016-07-04 11:21 | その他

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全国フェミニスト議員連盟総会 大河原雅子候補、福島みずほ候補、佐藤かおり候補
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by bekokuma321 | 2016-07-02 11:48 | その他

c0166264_131365.jpg『バックラッシュの生贄』(三井マリ子・浅倉むつ子編、旬報社)を読んだ。フェミニスト館長を雇止めしたバックラッシュ勢力を相手に裁判をして、最高裁で勝つまでの記録である。

私が著者の三井マリ子さんに初めて会ったのは、2001年8月に高知市で開かれた「全国フェミニスト議員連盟」の夏合宿だった。ボーイッシュでカッコいい女性という印象だった。

同年の春に愛媛県のある町の町議になった私は、4年に満たない町議時代に、三井さんを愛媛県知事にという運動が沸き起こり、私も様々な場所で三井さんと会う機会があった。私はその後、合併後の新町長選に立候補して落選。次に新町議選にも落選した。三井さんが大阪府豊中市の男女共同参画センター「すてっぷ」館長をしていた時期と私が町議をしていた時期は、だいたい一致している。

『バックラッシュの生贄』のあとがきで、三井さんは、提訴を決意した時に、かねてから気になっていたドイツのラーフェンスブリュックにある女性だけの強制収容所を訪ねたことを書いている。虐殺された女性たちの無念の場所に立った三井さんは、彼女たちから勇気と励ましを与えられたに違いない。

しかし、提訴までどれだけ三井さんが苦しんだか、身体中に湿疹ができ、それがアザのように残ったという事実が如実に物語る。人間は弱い動物だ。でも、どんなに弱い動物でも、闘わなければならないときはある。時代を覆う不正で理不尽な同調圧力に屈してしまっては、計り知れないほど大きな禍根を残すことになる。

三井さんを首にしようと画策した市議会議員やその後援会会長は、日本会議系列の人物だったという。日本会議まで視野に入れて闘ったことに、深い敬意と感謝の気持ちを表したい。

岩崎 美枝子(元地方議会議員)


「日本会議」に向かって闘いを挑んだ本(加島康博)
読者は二つの怒りを体験する:『バックラッシュの生贄』を読んで(高坂明奈)
標的は憲法9,24条: 『バックラッシュの生贄』を読んで(高開千代子)
インパクションに『バックラッシュの生贄』(田中玲)
一気に読んだ、勉強した、考えた:『バックラッシュの生贄』を読んで(小枝すみ子)
バックラッシュ思想は女性のあらゆる権利を奪う(森崎里美)
豊中バックラッシュは国家的プロジェクトの一環だった:『バックラッシュの生贄』を読んで(伊藤由子)
今も続く右翼的攻撃の楯となる本:『バックラッシュの生贄』を読んで(岡田ふさ子)
男女平等を嫌う反動勢力の実像~日本にはびこるバックラッシュ現象~(三井マリ子)
ファイトバックの会(館長雇止めバックラッシュ裁判)
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by bekokuma321 | 2016-06-26 15:19 | その他

c0166264_19105278.jpg政治資金をあれだけ私的に乱費しても、違法にならないらしい。もちろん舛添都知事のアレのことだ。

「違法性はない」のなら、その法律そのものが悪いにきまっている。ザル法は、ザルの穴をふさぐしかない。

調査した弁護士は、「宿泊費、飲食費、美術品などの一部が家族や趣味のためとみられてもやむを得ない不適切な支出だった」という。

趣味の美術品、家族との豪華ホテル宿泊にグルメ外食……自分や家族のための浪費を、政治活動だと「収支報告書」に記載していた。これが犯罪にならないなら、法律が悪いのだ。

舛添都知事の政治資金は、ほとんどが政党交付金だった。政党交付金は、日本国民ひとり250円の税金が原資だ。どうにも許せないのは、年収100万円の障碍を持つ人たち、年収200万円のシングルマザー、選挙権を持たない在日外国人・・・・みな、舛添に拠出しているのである。

年総額320億円。世界一の高額、もう、クラクラする。

その政党交付金は、政党ごとに山分けされて、総務省から各政党に送金される(共産党を除く)。送金されたカネは、その政党から政党の地方支部に流れる。

舛添都知事は、自民党を離党して新党改革の代表になった。彼は、自民党時代の「自民党東京都参議院比例区第28支部」、新党改革時代の「新党改革比例区第4支部」という2つの政党支部の代表である。ここに、政党交付金が計1億4880万円も送金された。これは支部の全収入の9割以上を占める。つまり彼は、公金を私的に乱費したのである(2009年〜2014年)。

政党交付金の根拠は政党助成法。「政党の健全な活動を促すため」につくられ、「政治活動の自由を妨げてはいけないから、何に使ってもいい」とされている。さらに「残金は国庫に返納」と明記されているのに、残金を貯めこめるように逃げ道がつくられている。「基金」に移せばいい。今となっては失笑しかない。

選挙制度を小選挙区制(批判をかわすために比例枠もつけた)に移行させるとき、抱き合わせで成立させた。20年経て、目を覆いたくなるほど醜い政治家を次々に生み出した。しかも、世界一高額のカネをかけて、である。

舛添都知事だけではない。選挙や政党交付金に長けている人たちの手にかかると、公金であるカネが、政治家個人が勝手に使えるカネに化けたり、「基金」という名で蓄財したりできる(下図)。そんなこと、国民には想像できない。私もまったく知らなかったが、2012年衆院選の苦い経験から学んだ。

北欧では、完全比例代表選挙だから、政治家個人の活動に政党交付金が回ることはありえない。

またフランスは、政党候補者に女性が少ないと、政党交付金が減額されるしくみをつくった。

舛添都知事流の事件は、これからも、かならず起きる。
政党助成法を改正するか、廃棄するしかない、と思う。


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【写真上:2015年11月の集会「変ね!政党交付金」チラシより】
【写真下:松浦大悟代表の収支報告書より】

さみどりの会(*)
さみどりの会_連載「衆院秋田3区の政党交付金」
秋田政党交付金裁判、和解
許されない政党交付金の貯めこみ (佐藤美登里)
普通のおばちゃんが考える「政党交付金、基金、国庫返還」(佐々木厚子)
基金に移されていた政党交付金の国庫返還(大倉由紀子)
ためこんで翌年一気に使う「政党交付金」(大倉由紀子)
なぜ手のひらを返して追い出したのか(佐藤毅)
普通のおばちゃんが考える「なぜ秋田市に集中消費?」(佐々木厚子)
政党交付金のうまみを熟知していて追い出した(岡橋ときこ)


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(*)2012年暮れ、2カ月にわたる立候補要請を受けて、三井マリ子さんは秋田移住して衆院選に出た。落選後、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。選挙・裁判をきっかけにできた、女性と選挙・政治を考えるサイトさみどりの会ホームページには裁判情報が掲載されている。なお、同裁判は2015年11月和解で終わった
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by bekokuma321 | 2016-06-07 19:19 | その他

岡崎市議会セクハラ事件

6月2日、中日新聞は、岡崎市議会のセクハラ問題への全国フェミニスト議員連盟の抗議を報道した。

同紙によれば、市議会議長はセクハラを受けた女性議員の訴えや、同紙報道を受け、各会派の代表者会議を開いたのち、「解決に向けた行動をやめた」という。さらに、あろうことか、女性議員に対して、被害を「議会事務局に持ち込まないよう注意を言い渡した」とされる。

引き続いて昨日4日、中日新聞は、被害者である横山幽風(ゆうふう)議員(44)が、記者会見したことを報じた。彼女は、エスカレートしてゆくセクハラ被害を報告し、「セクハラは議会全体の問題。後に続く女性議員のためにも、二度と起きない対策を講じるべきだ」と述べた。横山議員は男性議員2人からセクハラを受けていたという。

セクハラは性暴力であり、女性の働く意欲をそぐ労働問題である。市民の代表としてセクハラをなくすために行動すべき議会が、自らの働く場におけるセクハラ被害をほうむりさろうとしたことは許されない。ことの重要性を認識し報道し続けた中日新聞ーー帯田祥尚記者ーーの見識を評価する。以下、全国フェミニスト議員連盟の抗議文。

■■■ 岡崎市議会におけるセクハラ問題に対する抗議 ■■■

岡崎市議会議長 
蜂須賀喜久好 様

2016年5月30日

私たち全国フェミニスト議員連盟は、日本の政策決定の場である議会にあまりにも女性議員が少ないことから、女性議員をふやしていくため 、1992年に全国の市民や議員がつくった会員組織です。

今般の貴議会でのセクハラ事件報道に接し、怒りを禁じ得ません。

2014年、東京都議会でのセクハラ野次問題を受け、新聞各社が女性議員へのセクハラ・パワハラの現状を報道し、各議会の旧態依然とした体質を変えていかなければならないことが明白になったにもかかわらず、このようなセクハラ行為を数ヶ月(一部報道によれば2012年から)にわたって許してきた貴議会の対応に抗議します。

また5月28日の中日新聞には、2014年にも同女性議員が別の議員によるセクハラ被害を受け、その対応を訴えたにもかかわらず抜本的な解決が図られなかったことが報じられています。

都議会セクハラ野次問題を受け、当連盟は2014年、緊急に女性議員アンケートを実施しました。その結果、回答を寄せた女性議員の過半数以上がセクハラ被害を体験したことがあると答え、その場所は、視察先が20人と、本会議場(12人)、委員会室等(19人)を超えてトップでした。貴議会がこのような実態を把握し、議員・職員に対する研修を行っていれば、今回のような事態は回避できたかもしれないのです。

「セクハラ行為は公然化」していたにもかかわらず、なぜ止めることが出来なかったのか。貴議会の対応が「怠慢」だったと言わざるを得ません。また、セクハラを「個人的問題」として放置してきたことは、重大な人権侵害であるという認識が、議会全体に欠けていたことを指摘しておきます。

セクハラは、男女雇用機会均等法によって使用者責任が問われるものです。議員は雇用・被雇用の関係にはありませんが、何より率先垂範を示し、法令遵守すべき立場にあるのですから、議会として議員に対し、より早期から自覚を促すべきであったと思われます。

また、今回被害を回避するために、被害女性が視察を辞退することになりましたが、本来なら、加害者を辞退させるべきでした。被害者側に不利益を生じさせるような対応は、あってはならないことです。

今後、被害の回復に尽力し、加害者議員を厳重に処罰することを望みます。議員辞職勧告をした上で、DV防止法・ストーカ規制法に習い、被害女性の安全を図るため、加害者には公務はじめ議員活動に必要な立ち回り先への立ち入り禁止処置を課してください。

再発防止のため,全議員・職員への専門家による研修を義務づけることを求めます。

全国フェミニスト議員連盟
共同代表 ひぐちのりこ(宮城県仙台市議会議員)/ 日向美砂子(東京都小平市議会議員)
事務局 小磯妙子(神奈川県茅ヶ崎市議会議員)

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←全国フェミニスト議員連盟発行の議会におけるセクハラ調査報告冊子
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by bekokuma321 | 2016-06-05 09:41 | その他

新聞報道によれば、男子学生5人が女子学生に性暴力をふるったかどで、警視庁に逮捕された。東京地検は、うち3人を起訴。他2人を不起訴処分にしたが、なぜか不起訴理由を明らかにしなかった。(以下、全員、敬称略)

起訴された男性は、東大生の松見謙佑容疑者(22)、河本泰知(22)、東大院生・松本昂樹(23)。性暴力による心の傷は生涯癒えることがない。被害女性の屈辱は察するに余りある。加害者への厳正な裁きと更生教育を徹底すべきだ。

さて、不起訴2人のうち1人は、国家公安委員長だった山谷えり子の親戚にあたることをフェイスブックで知った。地検が前国家公安委員長山谷えり子の意向を忖度した? もしそうなら、とんでもないスキャンダルだ。

私は、かねてから山谷えり子の言動は国民の代表にふさわしくないと思ってきた。理由は、以下の通り(旬報社『バックラッシュの生贄』三井マリ子・浅倉むつ子編参照)。

c0166264_1712729.jpg1)山谷は福井出身であり、同郷の増木重夫一家とは懇意。増木重夫は在特会関西支部長(注)、その他さまざまな右翼的組織を動かす。豊中市の男女共同参画推進センター・すてっぷ館長だった私は、増木一家やその周辺の「自称市民団体」や市議らによって悪質なデマを流布され、いやがらせをされた。山谷は、その増木関連団体が主催する集会に何度もやって来ては、男女平等推進行政をやっつけた。

2)山谷は国会で「過激な性教育」「夫婦別姓は家庭を崩壊する」などとレッテルはりをして、科学的性教育を教える教員や、同姓強制に困っている女性たちをズタズタにしてきた。同じころ増木らは、高く評価されていた吹田市(豊中市に隣接)の性教育を担当する教員を恫喝。あげくに教員を口汚くののしり憎悪に満ちた“ヘイト・ビラ”を配布した。

3)山谷は、自民党の東京都参議院比例区第84支部の支部長である。この支部には、国民からしぼりとった公金である「政党交付金」が入金される。政党交付金は、「政党の健全な活動のため」という美名のもと、毎年政党に320億円が送金されて政党支部に還流されるからだ。使い残したら国庫返還が原則だ。しかし、舛添都知事の公私混同ぶりで明らかなように、国会議員の多くは国庫返還せず、貯めこんでいる。

山谷の貯めこみは、尋常ではない。以下、総務省の「使途等報告書」より。

2014年 2705万1161円
2013年 2018万3827円
2012年 1333万5194円
2011年  820万8802円
2010年  443万3405円

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▲2013(平成25)年分の使途等報告書。小川恵理子という本名が書かれている(山谷は、夫婦別姓に猛反対しながら、自らは夫の姓である小川を名乗らない)

山谷えり子国家公安委員長と在特会幹部増木重夫の関係
「日本会議」に向かって闘いを挑んだ本:『バックラッシュの生贄』を読んで
祝! ヘイトスピーチは人種差別の判決

【注:在特会とは、在日特権を許さない市民の会】
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by bekokuma321 | 2016-06-04 17:20 | その他

痛みを力に

佐藤かおりさんが、参院選に立候補を決意した。東京選挙区。佐藤かおりさんは、職場のセクハラと闘い続けた。なんと12年間。そしてセクハラによる心身障害を労災認定させた。

日本の職場は男性中心。女性たちは苦しんでいる。女性に働きやすい職場にするには、システムを変えなくては。それには、ヤル気のある女性、わが身に痛みを持つ女性を政治の場に送りこむことが一番。

佐藤かおりさんは、1967年、北海道生まれ。東京で労働相談やセクハラ相談を続けて、女性たちを励ましてきた。きっと今の政治に言いたいことがたくさんあるだろう。

6月11日夜、東京・文京区民センターで、こんな集いがある。ぜひご参加を!

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by bekokuma321 | 2016-06-03 11:49 | その他


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『バックラッシュの生贄』(三井マリ子・浅倉むつ子編、旬報社)を一日で読み終えた。不謹慎かもしれないが、まるで推理小説を読んでいるような錯覚を覚えた。

「ジェンダー」「フェミニスト」そして「バックラッシュ」。最近これらの言葉が、普通に新聞や雑誌に登場するので、いつの間にか、それらを知っているというより理解しているつもりになっていた。

が、いざ「それらは何ですか?」と問われたら、実はなにも答えられないというのが私の場合だった。しかし、 『バックラッシュの生贄』を読み、その具体的内容がわかった。

「はじめに」で、浅倉むつ子さんが、バックラッシュとは、「フェミニズムが力を得て、男女平等意識が高まり、女性の社会進出が進みました。ところが、それを阻む『反動、揺り戻し』が起き、ファルーディはこれを『バックラッシュ』と呼んだのです」と解説している。

ジェンダーについては、三井マリ子さんが、1995年の国連世界女性会議で採択された「北京行動綱領」を例に出して説明している。社会的文化的につくりだされた性のことだという。

フェミニストとは、「サッカーよりもママごと遊びをしたい男の子がいてもいいではないか、男の子だからって男らしくあれと強制されるのはおかしい、と言ってるのだ」という三井さんの言葉のように、性による押しつけはおかしいとする主張する人だ。

本書を読んで、これらの言葉の重みを知るとともに、それを主張するためには「反動、揺り戻し」勢力と闘わなければならないこと、しかもその闘いがいかに困難なものであるかを知った。

三井マリ子さんはその闘いに挑んだ。本書で、明らかになったのは、三井さんは、日本最大の右翼組織である「日本会議」の思想や実践に向かって闘いを挑んだということだ。てごわい敵だ。

先頭に立って闘う人だから、前線において実弾を受けて負傷する。しかし負けてはいない。怪我をものともせず、再び闘いに身を投じてゆく。

その闘う姿にどれだけ多くの女性が力を得ていることだろう。少なくとも私も応援する一人の人間として、三井さんから勇気をもらった。

加島 康博(秋田市、さみどりの会

読者は二つの怒りを体験する:『バックラッシュの生贄』を読んで(高坂明奈)
標的は憲法9,24条: 『バックラッシュの生贄』を読んで(高開千代子)
インパクションに『バックラッシュの生贄』(田中玲)
一気に読んだ、勉強した、考えた:『バックラッシュの生贄』を読んで(小枝すみ子)
バックラッシュ思想は女性のあらゆる権利を奪う(森崎里美)
豊中バックラッシュは国家的プロジェクトの一環だった:『バックラッシュの生贄』を読んで(伊藤由子)
今も続く右翼的攻撃の楯となる本:『バックラッシュの生贄』を読んで(岡田ふさ子)
男女平等を嫌う反動勢力の実像~日本にはびこるバックラッシュ現象~(三井マリ子)
ファイトバックの会(館長雇止めバックラッシュ裁判)

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by bekokuma321 | 2016-05-25 11:16 | その他