カテゴリ:アジア・アフリカ( 162 )

先月末、ネパールに女性大統領が誕生した。ネパール国会で、賛成327、反対214の多数決で選ばれた。

報道によると、新大統領ビドヤ・デビ・バンダリ(Bidhya Devi Bhandari)は、ネパール史上初の女性の大統領となる。

BBCは、「ネパール国会は女性解放運動家を大統領に選んだ」「彼女は、大統領となって、さらに女性や社会的弱者の権利擁護に力をつくすと約束した」と報じている。

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ネパールは、貧困にあえぐ社会だ。それに加え、15歳以上で読み書きできる男性は 62.7%、女性 34.9%(2001年)という男尊女卑社会でもある。そのような社会で、女性の権利のための活動してきた彼女は、筆舌につくしがたい困難に出会ってきたはずだ。

ネパールでは大統領は儀礼的な地位にあり、首相が政治的実権を握るのは首相だそうだ。それにしても、女性解放運動家が大統領に就任するとは。男女平等社会への大いなる予感を感じさせる。

ビドヤ・デビ・バンダリは、ネパール共産党の書記長だったマダン・バンダリの妻。夫が不審な交通事故で亡くなった後、政界に復帰し、国会議員に当選した。ネパールを君主制から共和制に移行させるさまざまな運動の先導的役割を担ってきたと言われている。

ガーディアン紙によると、ネパールの新憲法は、国連の女性差別撤廃条約の精神にそって書かれているという。国会議員ならびに行政府の全委員会委員のの3分の1は女性でなければならず、大統領と副大統領のどちらかは女性でなければならないと明記されている。

このような憲法改正なら、私だって大の大の大賛成だ。

Nepalese parliament elects first female president
Bidhya Devi Bhandari elected Nepal's first female president

【写真はhttps://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AVidhya_Bhandari1.JPG

日弁連「貧困からの女性の解放、性別不利益解消にむけて」
赤松良子賞と女性差別撤廃条約
性差別撤廃へ キャンペーンは続く
女性閣僚辞任と政治資金

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by bekokuma321 | 2015-11-12 18:44 | アジア・アフリカ

本の街のチェッコリ

この夏、生まれて初めてビデオを回した。手とり足とり教えていただきながら、つくりあげた小さな作品は、題して「本の街のチェッコリ」。

神田神保町にブックカフェを開店した韓国女性キム・スンボクさんのインタビューを中心に、お店の様子や、心に染みいる韓国の詩を紹介する。4人の仲間の共同作品。

下をクリックして、ご笑覧を。

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本の街の神保町に、今年7月にオープンした韓国書籍専門のブックカフェ「チェッコリ」。店内には、約3500冊の書籍が並び、韓国伝統茶や菓子、マッコリなどの飲食メニューも充実している。作家のトークショーや音楽ライブなどのイベントも開催しており、韓国の本を愛する人たちの交流の場にもなっている。この店をオープンさせた出版社クオンの金承福(キム・スンボク)さんにお話を伺った。

制作:石川忍、高橋永、田村和男、三井マリ子
(OurPlanetTV 2015年夏期映像制作ワークショップ作品)

ourplanet-tv
チェッコリ
申庚林シン・ギョンニム
<インタビュー>日本に「韓国文学ブーム起こす」 出版社代表の金承福氏
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by bekokuma321 | 2015-08-29 10:05 | アジア・アフリカ

c0166264_13155691.jpg「壷を捧げるハトシェプスト女王」を見た私は、タイトルの「女王」は間違いではないかと思った。

花崗岩でつくられたその像は、あごひげを表す細長い筒状のものをつけていて、体も男のようだ。女性であることを示す特徴はどこにもない。

しかし、間違いではなかった。ハトシェプストは女性で、彼女こそ古代エジプトで最も平和で繁栄した時代を作り上げたと言われる王その人だった。

ハトシェプスト女王についてThe King Herself(王、彼女自身)から引用する。筆者はチップ・ブラウンChip Brown。

「ハトシェプストは、このトトメス1世とイアフメスの間に生まれた長女だ。だが、トトメス1世から王位を継承したのは、側室に産ませた息子のトトメス2世だった。

ハトシェプストとトトメス2世は、王家の血統を強固にするために結婚した。当時は異母兄弟どうしの結婚はタブーとされていなかったのだ。2人の間には娘が1人生まれたが、男の跡継ぎ、トトメス3世を産んだのは、側室のイシスだった。

トトメス2世は王位に長くとどまることなく、その生涯を終えた。死因は心臓病だったと推定されている。世継ぎのトトメス3世はまだ幼かったため、伝統に従ってハトシェプストが摂政となり実権を握ることになった。」

ハトシェプストは、12歳で、王トトメス2世の妻になった。夫が亡くなるまで、王の妻として君臨した。次の王となった幼いトトメス3世(彼女の義理の息子)に代わってからは摂政となった。しだいに、摂政の役割を超える支配力を見せるようになった。そして「わずか数年後には、みずからを古代エジプトの王ファラオだと宣言した」(The King Herself)。

「古代エジプトでは、王位は父から息子へと受け継がれるものであり、娘には王位を継ぐ資格はなかった」ため、彼女は、王の職務をするときは男となった。

とはいえ、自分が女性であることを隠そうとしなかったらしい。残された碑文などからわかったという。最たるものはハトシェプストという名前だ。ハトシェプストは Foremost Noble Woman (もっとも高貴な女性)という意味だという。

ハトシェプストの死後、彼女が王であったという事実は抹殺された。「ハトシェプストを王妃として描いた浮き彫りは破壊をまぬがれたものの、ファラオとして描いたものは、一つ残らず削りとられた」のだという。

しかし、ハトシェプスト女王が、ハトシェプスト王として古代エジプトを支配し、最も平和で繁栄した時代を築いたとする史実は、後の研究によって明らかにされた。

ハトシェプスト女王の像を、私は、2015年7月、東京上野博物館の展覧会会場で見た。

そのカタログ『クレオパトラとエジプトの王妃展』には、クリスティアーヌ・ジェグレール(Dr.Christiane Ziegler)による「クレオパトラとエジプトの王妃」と題する解説文がある。そこで、あることに気づいた。

彼女の文中に確かにある「フェミニスト」という言葉が、日本語の訳文では抹殺されているのである。

Eventually, the career of Hatshepsut, the Queen-Pharaoh, represents a perfect paragon for feminists. (原文)

「そして王妃でありながらも、後にファラオの地位にのぼりつめたハトシェプスト女王は自立する女性の憧れの的である。」(東京国立博物館の和訳)

私の拙訳は、
「そして最後に、女王でありながら王となったハトシェプストのキャリアは、フェミニストたちにとって、これ以上ないモデルとして立ち現われる。」

フェミニストは、女性であろうと男性であろうと、男女平等を願っている人をいう。だから、女性にもアンチ・フェミニストはいるし、男性にもフェミニストはいる。

しかし、ここで、フェミニストは、「自立する女性」と訳されている。故意にであろう。

出版されるまでには何度も校正され、監修されたはずだ。筆者クリスティアーヌ・ジェグレールは、自分が使ったフェミニストという言葉が抹殺されてしまったことを知っていただろうと思う。

王になるためには女性であることを隠さなければならなかった古代エジプト。その展示物の解説文からフェミニストという表現を隠さなければならなかった日本の国立博物館。

国立博物館は、文部科学省からの予算年61億円ほどで運営されている(平成17年)。現大臣は日本会議系の下村博文。

紀元前3000年から2015年の今日まで、女性蔑視の歴史の流れは続く。

古代エジプト 男装の女王
The King Herself
Tooth solves Hatshepsut mummy mystery
Tooth May Have Solved Mummy Mystery
「クレオパトラとエジプトの王妃展」プレス・リリースPDF
バックラッシュ(男女平等への逆流)年表 
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by bekokuma321 | 2015-07-13 13:29 | アジア・アフリカ

貧乏は性差別だ♪

c0166264_2305985.jpg貧乏は性差別だ。女性や女の子に焦点をあてない限り貧乏は続く。女の子たち、女性たちよ、立ちあがろう!

アフリカの7カ国から、9人の女性シンガーが集まって、新しい歌をつくった。女性や女の子を貧困撲滅キャンペーンの中心に置こうよ、と呼びかける歌だ。

歌のタイトルは「強い女の子」(下にリンクをはったのでどうぞ)。

シンガーは、Victoria Kimani(ケニア)、Vanessa Mdee(タンザニア)、Arielle T(ガボン)、 Gabriela, (モザンビーク)、Judith Sephuma(南ア)、 Waje(ナイジェリア)、Selmor Mtukudzi(ジンバブエ) Yemi Alade(ナイジェリア)、Blessing(南ア、14歳)。

歌を聞くだけでなく、あなたもファイトバックのポーズをとる写真をソーシャルメディアに載せ、一緒に立ちあがろうと、呼びかける。

ネット時代の画期的運動だ。

アフリカだけの話ではない。この経済大国の日本で、ひとり暮らしの20歳から64歳の女性の3人に1人は貧乏、70代では46.3%が貧乏だ。2013年国民生活基礎調査。

そんな今、国会で、派遣法の改悪案が審議されている。これこそ、日本女性を貧困のどん底からはいあがれなくする悪法だ。

poverty is sexist
Strong Girl tactics: One campaign song aims to strike a blow for women
2015年達成を目指して国際社会が約束した8つの目標
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by bekokuma321 | 2015-05-14 23:16 | アジア・アフリカ

c0166264_2017237.jpg先月、イ・ヤンヒ(Yanghee Lee 李亮喜)は、ビルマ(ミャンマー)の人権状況に関する国連特別報告者としてビルマ訪問した。

彼女は、公式訪問中、ビルマの僧侶から、「売女(ばいた)」と呼ばれたという。

報道によれば、仏教の僧侶の名はアシン・ウィラスAshin Wirathu。2013年7月、「タイム」誌が表紙に飾った男性だ(写真)。

極右の僧侶で、ビルマは仏教徒の国であるとし、イスラム教徒排斥と迫害の急先鋒に立つ。2003年、イスラム教徒への暴力を扇動した罪で収監されたが、現在、放免となっている。

アシン・ウィラスは、イ・ヤンヒについて、公の場のスピーチで、「その肩書で、尊敬されるなどと思うな。お前は、我々にとっては単なる”売女”だ」と言ったという。この言葉は、ネットで瞬く間に広まった。

イ・ヤンヒは、10日間の調査を終えてビルマを去る際、あちこちで彼女を敵視するような待遇を受けたと、次のように表明した。

「このたび私は、議論の分かれる難題にとりくむときに女性の人権の擁護者が経験する性差別に満ちた脅しにあいました」

イ・ヤンヒは、韓国の子ども心理学者で、国連子どもの権利委員会委員長でもある。

国連人権高等弁務官のゼイド・ラアド・ゼイド・アル・フセイン(ヨルダン国連代表)は、イ・ヤンヒの指摘を受けて、ただちに強い抗議の声明を送った。

「社会的影響力を有する僧侶が、公式訪問をしたイ・ヤンヒ国連人権専門官に対して性差別と侮辱に満ちた表現を使ったことは、絶対に受け入れられない」

こういう事件がアジアの国であったなどと、私は知らなかった。さきほど、BBCニュースで、ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁が、この性差別について、「とんでもない、恥ずべきことだ」と怒っているDVDを見て、初めて知った。ヘレン・クラークはニュージーランドの元首相。国連初の女性の事務総長か、と目されている人物だ。

国連高官でも女性なら、「売女」という侮蔑語を投げつけられる、この恐るべき現実。

できることなら、このような下劣な差別発言を知らずに済ませたかった。しかし、この現実から逃れては男女平等は前に進めない。イ・ヤンヒ(Yanghee Lee)の告発に感謝する。

Top U.N. official slams Myanmar monk over 'whore' comments
Helen Clark's anger at Burmese monk's sexist remarks
UN slams ‘sexist, insulting’ slurs against Yanghee Lee
Ashin Wirathu: Myanmar and its vitriolic monk
「オランウータンと言うのは人種差別ではない」 
アウン・サン・スー・チー当選

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by bekokuma321 | 2015-02-12 20:33 | アジア・アフリカ

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女性差別の情報は、男たちの手でかき消されたり矮小化されたりするのが普通だ。

それに疑問を持った女性運動家、司書、ジャーナリスト、研究者、先住民の権利運動家、情報センター職員たちが、国境を越えて叫んだ。

「女性をとりまく現実をよく見えるようにしよう」

「情報は力。世界中からアクセス可能な女性の情報サイトをつくろう」

この国際的運動は、「ノウハウ会議」と名づけられた。萌芽は1995年9月4日に北京で開かれた国連世界女性会議にあった。世界中から5万人が北京に集まった。私も地方紙と女性紙から特派員資格を得て参加した。

カップラーメンをすすりながら、寝る間も惜しんでパソコンをたたいた。全国フェミニスト議員連盟としてワークショップも企画運営した。女性議員の少ない日本の現状をどうしたら変えられるか、英語日本語ゴチャゴチャにして話し合った。

そして第1回はオランダ、第2回はウガンダで、女性と情報をどう集め、どう広め、どう保存していくか、国際会議が開かれた。

(つづきはI 女のしんぶん「叫ぶ芸術」を。ただしWeb版の解説は、I 女のしんぶん連載の記事とは多少異なることを了承願います)

「ノウハウ会議」から生まれたウガンダの女性情報サイト
http://www.isis.or.ug/2011/11/ruth-ojiambo-ochieng/
http://wougnet.org/
http://www.fao.org/docrep/x3803s/x3803s23.htm
http://vc.bridgew.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1396&context=jiws

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by bekokuma321 | 2014-11-29 22:31 | アジア・アフリカ

c0166264_1452347.jpgアリサンドラ・ファジーナ。パキスタンの紛争地で、難民、移民、とりわけ女性や子どもたちの写真を撮り続けている女性だ。

ソマリア、リベリア、イエメン、そしてパキスタンと、彼女は、想像を絶するほど困難な地域に向かう。そこに滞在する。そこで生きる。そして、そこの人たちからの信頼を得なければ絶対撮影できない、日常、有様、表情を撮影する。

パキスタンでは、彼女自身、何度もあきらめようとしたり、命を奪われるような危険な目にもあった。

2009年、パキスタン反乱軍の襲撃に遭って、体に弾丸2発の傷跡がある82歳の女性。しかし、外出できないため、病院に行って治療は受けられない。彼女は息子がタリバンに入隊したと疑われ逮捕された。家を破壊され、7か月間幽閉され、拷問をうけた。何もかも、失った。

アリサンドラ・ファジーナのカメラは、戦争や紛争に翻弄されて、忘れ去られようとしている、こうした女たちの人間性をわしづかみにする。

彼女は言う。

「戦争で、何百万人、何千万、死んだ、とニュースは言う。しかし、忘れてはいけないのは、数ではないということ。みな、1人の人間なのだ。その人には声を発する権利がある。その人の声に世界は耳を傾ける義務がある」

Caught in conflict: women in Pakistan
Caught in conflict: women in Pakistan – in pictures
http://www.youtube.com/watch?v=bjLwTl9ZEH4
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by bekokuma321 | 2014-11-20 14:26 | アジア・アフリカ

c0166264_22223750.jpg作家であり、反人種差別運動家ナディン・ゴーディマーが亡くなった。享年90歳。

ガーディアン紙の追悼記事を翻訳する。

「1923年、南アフリカ生まれ。10代から物を書き始め、第2次世界大戦の真っ最中に20代をすごした。アパルトヘイト政策が施行された時、25歳だった。ナチスの人種差別政策に反対した連合側の闘いと、後の南アの首を締める金具のような人種差別政策、この相矛盾する現実が、若くて政治的に敏感な作家を摩耗させた」

南アフリカのアフリカーナと呼ばれる白人は、オランダ、フランス、ドイツから移住してきた人たちだ。彼女はユダヤ系の裕福な家庭に生まれたアフリカーナ。彼女の生涯にわたる反アパルトヘイト闘争の原点だ。

地下組織だったANCに入党し、ネルソン・マンデラと自由を求めて闘った彼女は、後、そのANC内部の腐敗に敢然と立ち向かった。痛烈にANCを批判する彼女を、偶然ネットTVで見た。3年前だった。

さきほど、ガーディアン紙の写真集を見ていたら、闘いのこぶしを高々とあげるナディン・ゴーディマーがいた。70歳ごろだろうか。隣にいた男性はネルソン・マンデラだ。

ナディン・ゴーディマーの、臆することなく闘い続けた人生に、心から敬意と愛を捧げます。

Nadine Gordimer, novelist and anti-apartheid campaigner - a life in pictures
Nadine Gordimer: evergreen, ageless and an inspiration to all writers
ナディン・ゴーディマ―、南アを語る
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by bekokuma321 | 2014-07-15 22:23 | アジア・アフリカ

タイのエビと奴隷労働

タイにおける現代の奴隷を撮影したビデオと記事が届いた。

半年にわたってタイで調査取材を続けたのは、ガーディアン紙の3人。記者Kate Hodal(女性)、映画監督Chris Kelly、記者Felicity Lawrence (女性)。撮影に成功したのは、世界で初めてだという。

百聞は一見にしかず。見るのが一番。

ビデオはRevealed: Asian slave labour producing prawns for supermarkets in US, UKにリンクされている。

ガーディアン紙の衝撃的報道のもとになったのは、現代の奴隷根絶にとりくんできた「反奴隷Anti-Slavery」という団体の運動だ。

その中のイサラ・プロジェクトが、タイの奴隷労働にとりくむ。イサラとは自由という意味のタイ語。

イサラ・プロジェクトによると、タイには約400万人の移民労働者が働いている。その多くはビルマ、カンボジア、ラオスからだまされて連れてこられた不法移民労働者。不法移民の働く場は、魚の捕獲、果物の缶詰工場、衣類縫製工場、電気部品工場などだ。

その中のエビの捕獲に携わっている労働者たちこそ、まぎれもない現代の奴隷だ。

c0166264_820691.jpg22時間労働、食事は1回、逃げようとしたり反抗的だったりすると殴打・電気ショック・拷問……厳しい監視下にあり、絶対逃げられない。船の所有者は現地の警察とグルのことが多く、野放し。エビは、コングロマリットCPが買い取り、そこから、世界の大手スーパー、ウオルマートなどに流れる。

日本のスーパーで買うエビもそうだ。

「タイからのエビを買うことは、奴隷労働による品物を買うこと」――「反奴隷Anti-Slavery」代表のアイダン・マックエイドの教訓だ。

1年前バングラデシュのラナ・プラザビルが崩壊し、1100人が死亡、2000人以上が大けがを負った。ビルには5つの縫製工場がはいっていて、そこで働いていた多くの女性労働者が死亡した。私たちが日本で買う安い衣料品も、この女性労働者たちの手で作られていただろう。この事件を通して背後の非人間的労働、犠牲者への賠償などを追及し続けているのも、団体「反奴隷Anti-Slavery」だ。

鶴見良行「バナナと日本人」や村井 吉敬「エビと日本人」を読んで、バナナを買ったり、エビ天を食べるとき躊躇を覚えることが多かった。

ガーディアン紙の映像は、ふと忘れてしまいそうなこのごろの私への痛烈な一撃だった。
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by bekokuma321 | 2014-06-11 22:53 | アジア・アフリカ

c0166264_1230828.jpgアフリカ大陸にある国、ベナン、コンゴ、ナイジェリア。

これらの国々は、私たち日本人にとって余りにも遠い国だ。私もネット情報以外に、3カ国の事情を知らない。

経済的には低開発国であり、国民は極端な貧しさの中であえいでいると思われる。

3カ国から出された統計を一応信じて比べると、女性の識字率は、ベナン23.3%、コンゴ54%、ナイジェリア60%である。ナイジェリアでは、現在、女子生徒200人以上がイスラム過激派に誘拐拉致され、世界が震えあがっている。

一方、わが日本。GDP世界3位の経済大国。G7に参加した首相は、世界の指導者ぶっている。女性の識字率は99%、女性の平均寿命は86歳で世界1だ。

しかし、である。日本は、これらアフリカの3カ国と共通点をもつ。国会における女性参加の低さだ。

世界の国会(1院)における女性国会議員の割合を見てみよう。2014年5月時点で、ベナン8.4%、日本は8.1%、コンゴ7.4%、ナイジェリア6.7%だった。 これら日本を含めた4カ国は、世界189カ国のなかで、次のように並ぶ。

ベナン    160位
日本     161位
コンゴ     162位
ナイジェリア  163位

さてと、日本という国には、政党交付金という制度がある。

政党の活動を活発にするために、国民1人あたり250円の税金を出し合ってつくった。総額320億円。世界最高額だという。

この血税である政党交付金は、国家予算から政党の本部に配布される(共産党を除く)。2012年は、民主党 165億、自民党 102億、公明党 23億円 みんなの党 11億、社民党8億・・・。

政党本部にはいった政党交付金は、各県の政党支部に流れ、候補者の政治・選挙資金になる。

強調したいのは、政党交付金のほとんどは、男性政治家の政治活動に消えているということだ。そう、320億円という巨額の血税は、平等に配分されてなどいない。

c0166264_13245681.jpgそこで、常日頃から思うことがある。政党交付金を法的に担保する「政党助成法」に、「政党の候補者の少なくとも半分は女性とすること」という但し書きをつけたらどうか。

少なくとも女性候補者の割合に応じて、減額措置をとったらどうか。そうでもしないと、日本の政党幹部は、女性候補者擁立や女性議員増など歯牙にもかけない。減額による余剰金は、女性議員を増やそうとガンバル民間の女性団体に寄付したらいい。

男女不平等をほおっておいたまま恥じない団体(政党は単なる団体)に、どうして国庫のカネを補助し続けるのか。理由が見つからない。


Women in Parliaments:IPU
日本の女性国会議員、189カ国中163位
日本の女性議員率、世界163位
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
政府の男女平等計画案にクオータ制
女性と政治キャンペーン、クオータ制
日本の政党とクオータ制

【写真上:女性ゼロ議会、下:2012年衆院選における政党別女性候補(ピンク)】
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by bekokuma321 | 2014-06-10 12:44 | アジア・アフリカ