カテゴリ:北欧( 84 )

c0166264_1953097.jpgアバABBAのメンバーだったベニー・アンダーソンは、スウェーデンのフェミニスト党(フェミニスト・イニシアティブ)に10万クローネを寄付した。日本円にして170万円。

フェミニスト党は、フェミニズムに基づくスウェーデンの政党だ。同党へのベニー・アンダーソンの寄付は、これで3度目だという。2009年に78万クローネ、2010年30万クローネ。

フェミニスト党は、2005年創設。翌年、初めて国会に挑戦したものの、0.68%、2010年は0.4%しか獲得できなかった。

スウェーデンでは、他の北欧諸国と同じく比例代表制選挙だ。政党が決めた候補者リストから、投票者は支持するリストを選んで投票する。当選者は、政党の得票率に比例して候補者リストの上から順番に決まる。大政党は大政党なりに、小政党は小政党なりに当選者が出る。リストの順番は男女交互が多いから、女性もほぼ半数当選できる。

比例代表制は、「勝負をつけるのではなく、票数の多い少ないを正確に議席に反映させる。つまり多数派と少数派の双方がその大きさに比例して代表される」。三宅一郎の弁だという。小選挙区制は邪悪だと言う石川真澄(元朝日新聞記者)が著書で紹介していた。

c0166264_20103332.jpgしかし、スウェーデンのフェミニスト党は、前回4%以下だったため当選者を出すことができなかった。でも、あきらめるどころか意気軒昂。

次の国会議員選挙は来年9月だ。今回、ベニー・アンダーソンが寄付したことによって、選挙キャンペーンがキックオフしたかのようだ。

ベニー・アンダーソンは言う。

「僕は、フェミニスト党Gudrun Schyman(写真)の男女平等の闘いに同感する」

「僕は資金提供で、この政党を支援する。フェミニストたちが今のスウェーデン国会に必要だからだ」

フェミニスト党は政党交付金を受けつけず、50万クローネを目標に個人寄付を募っている。ベニ―・アンデルソンの寄付によって、その5分の1が達成された。

スウェーデンは、世界一、ニの男女平等社会だ。そんな社会になぜフェミニスト党? とつい思ってしまう。いや、そういう社会だからこそ、あらゆる差別のない社会をめざす政党が生まれたのだろう。

アバの歌が大好きだった。それ以上に自由で爽快な4人のふんいきが大好きだった。よく踊った。

数年前、映画「マンマミーア」を観て、アバの歌に再び酔いしれた。

今年もあますところ数時間。そんな今宵、懐かしいベニー・アンダーソンさまにグッときた。今年、最後のいいできごと。来年は、もっといい年にしよう。

http://sverigesradio.se/sida/artikel.aspx?programid=2054&artikel=5745228
http://www.thelocal.se/20131231/benny-andersson-abba-feminist-initiative-riksdag-donation
http://gamla.feministisktinitiativ.se/engelska.php
■スウェーデン社民党は“おやじ政党”
http://frihet.exblog.jp/17440944/
■スウェーデン初の女性首相なるか
http://frihet.exblog.jp/15138984/
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by bekokuma321 | 2013-12-31 20:20 | 北欧

刑事サラ・ルンド

c0166264_1638369.jpgTV映画「キリング シリーズ3」が始まった。主役はサラ・ルンド。デンマークのコペンハーゲン刑事課の刑事だ。

ワーカホリック人間。現場にこだわり、どんな小さな物でも見逃さず、とことん推理を進める。いかなる残虐な殺人事件にも冷静かつ強靭な精神で立ち向かう。当然マイペースだ。周りには無頓着で、ぶっきらぼう。傷つけてしまうことが多い。冬の北欧の暗さに負けず劣らず、彼女は暗い。

男性刑事なら許容される仕事熱心な性格だが、サラは女性だ。そう、やはり笑顔や気配りがなくっちゃ――なぁーんていう安っぽい叱責など、意に反さない。

1人息子にさびしい思いをさせてきたことを悔いて、何とかよりをもどそうと努力する。でも、ぶきっちょな彼女は、いつもうまくいかない。日本の母親に似た世話焼き母親が、職場にまで立ち寄っては、サラを赤面させたりもする。

どんな仕事人間にもついて回る、食べること、寝ること、家族とのかかわりなど、私生活の難しさが随所に描かれる。それに、どこと連立を組むか選挙をひかえた政党党首たちの駆け引きや裏取引―――アップテンポの殺人ミステリーに、複雑な人間模様や、あらゆるポストに女性が多い政界の動きが加わる。絶品だ。

今回のシリーズ3で完結だという。デンマークなど北欧では昨年放映された。シリーズ1、2に魅了されたファンをまたまたとりこにしたらしい。わかるなぁ~。


http://www.superdramatv.com/line/the_killing/
http://nordicnoir.tv/tv-series/thekilling/
http://www.theguardian.com/tv-and-radio/tvandradioblog/2012/dec/17/killing-perfect-ending
http://www.theguardian.com/tv-and-radio/tvandradioblog/2012/dec/14/farewell-killing-guide-to-denmark
◆21世紀の探偵サラ・ルンド
http://frihet.exblog.jp/19135324/
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by bekokuma321 | 2013-11-27 16:44 | 北欧

デンマークのニルセンさだこさんから、先日、メールが届いた。

デンマーク女性協会Dansk Kvindesamfundで行われた「デンマークと日本の男女平等比較セミナー」の貴重な情報だった。

興味をひかれた点を2つ。

まず、デンマークと日本の比較の原点が、Geer Hofstedeによる男らしさ・女らしさ社会の調査であったこと。実は、この男らしさ・女らしさ比較は、FEM-NEWSが、6月18日「ノルウェー男女両性の徴兵制へ」ですでに紹介した。

あまり日本で知られてなさそうなので、再び紹介したい。Geer Hofstedeによると、スウェーデンやノルウェー、デンマークなど北欧社会は、女らしさの度合いが高く、協調、質素、弱者への優しさ、生活の質などを重視する。

反対に、日本社会は男性らしさの度合いが世界で最も高い国のひとつで、成果、英雄主義(任侠)、主張、成功への物質的結果に重きを置く社会だという。

デンマーク女性協会のセミナーは言うーー男らしい社会である日本は、デンマークに比べ、激しい競争中心である。よって、女性は会社幹部や政治家になることが非常に難しい。

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とはいえ、セミナーは、デンマークも男女平等にはまだ遠いと分析する。その例に、出産後に育児休業をとる男性は、女性296日、男性36日にすぎないことをあげる。日本の実態を知る私は、「男性社員が平均1カ月以上も休む」ことに驚かされたが。

さらにセミナーは、赤ん坊を抱いた男性が掃除道具を持っている啓発ポスターを紹介する(上)。これが、デンマークの未来というわけだろうか。

題字は「He Can Do It! 男ならできる!」。言わずと知れた、戦争プロパガンダ用のアメリカ女性の「We Can Do It!」のパクリだ。このポスターは前に見たことがあるが、その強烈なインパクトに感銘を受けた。いつ、誰がこの男性版をつくったのだろう。

男性の顔を少し日本人風にして、日本中の会社の壁にはったらどうだろう。


http://danskkvindesamfund.dk/hvem-er-vi/vision.html
http://geert-hofstede.com/japan.html
http://www.aftenposten.no/amagasinet/--Norge-er-verdens-mest-feminine-land---bortsett-fra-Sverige-7209495.html
■TVドラマ「コペンハーゲン」
http://frihet.exblog.jp/20608001/
■3年前の強姦事件に200万円:デンマーク
http://frihet.exblog.jp/18029826/
■デンマーク初の女性首相誕生
http://frihet.exblog.jp/16859675/

[ニルセンさだこさんから追ってメールが来た。それによると、上記情報は、デンマーク男女共同参画目的で、デンマーク女性協会を視察した日本人訪問客のために、同協会コミュニケーション担当Helene G.Hansenが提供してくれたものだという]
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by bekokuma321 | 2013-09-17 22:43 | 北欧

c0166264_2321679.jpg「コペンハーゲン/首相の決断」が待ち遠しい。デンマーク発のテレビドラマだ。

前回は、取締役クオータがテーマだった。クオータとは、企業の取締役の一定割合を一方の性にしなければならないという制度だ。

英国アカデミー賞など数々の賞を受賞した人気ドラマだ。なんといっても、この番組の斬新さは、主人公となる首相が女性であることだ。

子ども2人と専業主夫を持つ40代のビアギッテ・ニュボー。彼女は、デンマーク穏健党党首だ。惨敗した党の立て直しを迫られていたが、選挙前夜のTV討論会での彼女のナチュラルな発言が受けに受け、党に勝利をもたらす。そして小政党である穏健党が他党と連立を組み、党首のビアギッテが首相に。

前回は、産業大臣が、会社取締役にクオータ制を入れる法案を発表することから始まった。

この産業大臣も女性。経済界の猛反発やメディアの性的中傷の嵐の中、テレビ番組で論陣をはる。産業大臣への妨害は外からだけではない。平等省の領域を侵して、なんで産業大臣が、と怒る平等大臣の邪魔も。当然、平等大臣も女性だ。

この取締役クオータの政界ドラマは、ノルウェーで実際に起こった事実に基づいている(『ノルウェーを変えた髭のノラ』(明石書店)参照)。ノルウェーでは、企業の取締役の40%から60%が一方の性でなくてはならない。世界で初めてのことだった。会社法を改正して実行した。改正案にいたるまでは、「ノルウェー大企業は、海外に逃げていく」と猛反発をくらった。

前回のTVは、このノルウェーの実話と同じように、トップ企業社長が首相に“脅し”をかけてきた。この攻防をどう描くのか? ビアギッテの鮮やかな交渉で、社長が折れた。このあたりのシーンに、過労した私の体が、少し軽くなった。

北欧政治の実態をかいまみることのできる貴重なドラマに、毎週水曜日の夜は、釘付けだ。

ところで、余談だが、なんでデンマーク語Mænd der elsker kvinder (女を愛する男)を、「罪深き女」(前回のタイトル)などと和訳するんだ!

http://www.superdramatv.com/line/borgen/
◆会社のトップにどうやって女性を増やすか
http://frihet.exblog.jp/15967081/
◆クオータ制は平等社会への一里塚 第2回「それは政党の候補者リスト作りから始まった」
http://frihet.exblog.jp/17897507/
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by bekokuma321 | 2013-08-10 23:06 | 北欧

c0166264_938946.jpg今朝のBBCニュース。スカートをはいて就業している鉄道運転手が相当数いるらしい。ストックホルムの話だ。

さすが、スウェーデン、鉄道運転手にも女性が多いからでしょ? いや、いや、スカートをはいているのは、男性の運転手なのだ。

アリバ交通の男性運転手たちは、夏期の電車車両は35度に上るので、「短パン制服」を提案。会議が続いていた。しかし昨年の会議で、「制服は長ズボンかスカート。短パンは禁止」と結論づけられた。

それでは、というわけで、男性運転手もスカート制服で仕事をし始めた。汗だくで、安全運転が損なわれるより、はるかにましだ。とはいえ、偏見の少ない国ならではの判断だと思う。

9月、アリバ交通は、このテーマに関してまた会議を開くという。

BBCなどが流した、スカートをはいた運転手マーティン君、なかなかカッコいい。思わず、朝食の手がとまった。↓をクリック。

http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-22828150
http://english.ruvr.ru/news/2013_06_08/Sweden-Male-train-drivers-wearing-skirts-to-work-because-of-ban-on-shorts-2064/
http://www.arriva.se/
http://libreprensa.com/k/Roslagsbanan/1256358
http://www.dn.se/sthlm/kjolkladda-man-kor-tag-pa-roslagsbanan/
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by bekokuma321 | 2013-06-09 09:46 | 北欧

世界でもっとも母親がハッピーな国はフィンランド!

2013年のトップはフィンランド。その後に、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、オランダ、デンマークと続く。昨年まで首位を誇ったノルウェーは3位。

今年も北欧諸国の優位はゆるがない。母親にもっとも過酷な国はコンゴ。30人に1人の女性が妊娠出産で死亡する。日本は31位。

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http://www.savethechildren.org.uk/sites/default/files/images/State_of_World_Mothers_2013.pdf
http://www.guardian.co.uk/global-development/2013/mar/08/140-million-girls-child-brides-2020
◆パパ・クオータ、7月1日から14週間に
http://frihet.exblog.jp/20031889/
◆日本は母親が最も働きにくい先進国
http://frihet.exblog.jp/19713550/
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by bekokuma321 | 2013-05-07 19:32 | 北欧

5月6日から、ストックホルムにあるソドラ・ラテン高校でに、自分を男であるとも女であるとも思えない生徒たちが使える第3の更衣室ができる。

スウェーデンからのニュースによれば、その高校の生徒会が話し合って決定した。生徒会代表のカミル・トロンベティCamille Trombettiは「男性用、女性用と分けられていた更衣室では、気分がすぐれない人たちのためです。先生たちにも訴えてきました」と語る。

c0166264_1839724.jpgすでに教員たちは、女性を表すhonでもなく、男性を表すhanでもなく、性に中立なhenを用いるようになったという。

新しい更衣室には、写真のような新しいシンボルがつけられる。オープニングには、同性愛者の権利擁護者で写真家のエリザベス・O・ウオーリンが来校して、記念演説をする。

http://www.dn.se/sthlm/sodra-latin-far-konsneutralt-omkladningsrum
http://www.thelocal.se/47554/20130425/
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by bekokuma321 | 2013-04-29 18:41 | 北欧

北欧の選挙、日本の選挙

北欧と日本の政治の違いを、国政選挙の実体験もとに探ります。2月16日(土)午後2時、大阪府豊中市のすてっぷにて。すてっぷは阪急宝塚線豊中駅おりたら、すぐです。

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by bekokuma321 | 2013-02-12 21:30 | 北欧

c0166264_2015595.jpg今夜から、「キリング The Killing」のシーズン2が日本で始まる。我が家の全員、といっても彼氏と私の2人だが、前作シーズン1に、はまりにはまった。

デンマークの人気テレビ番組だ。国際エミー賞を受賞した制作スタッフが結集して作り上げたというこの番組は、デンマークTV史上、最高の視聴率を記録。北欧ではシーズン3がもう放映された。

なんといっても、主人公の女性探偵の暗さ、複雑さが、魅力のひとつだ。

探偵といえば、元祖はシャーロック・ホームズ。女性に丁寧に(昔はそうする男性をフェミニストと言った)接するものの、女性を信用していない。

次は、モース警部。彼もまた中年独身。時間があれば、クロスワードパズルを解いている。リヒャルト・ワーグナーを愛し、オペラファンと、教養あふれる知的な男性。とはいえ、酒と女を愛する。

でも、21世紀、探偵の本場イギリスだけでなく世界をとりこにした探偵は、デンマーク女性サラ・ルンド。北欧の手編みのセーターに、パンツ姿で働く刑事だ。

犯罪捜査部の辣腕刑事サラ・ルンドは、再婚を控え、スウェーデンに移住するため、職場を去る。その日に殺人事件に遭遇。

口数は少なく、世間が女性に求める笑顔や配慮がない。仕事に没頭するあまり、一人息子のマークにはいつもさびしい思いをさせているように、描かれている。マークは、ワ―クホリックの母サラ・ルンドに愛想をつかして、学校もさぼりがちだ。それを心配して批判的な実母が出てくる。ここのところは、日本と似ている。禁煙ガムを愛用。

主演のソフィー・グローベールが愛用するセーターはフェロー島で作られている。あのセーター、主演サラ・ルンド刑事の爆発的人気とともに、人気急上昇。生産が追いつかなくなったとか。

シーズン3は、ノルウェーのスタヴァンゲルが撮影現場。ノルウェー紙が大きく報道している。スタヴァンゲル空港、刑務所、漁場・・・がどのようにTVに出てくるのだろう。

ちなみに、ノルウェー語のタイトルは「犯罪 Forbrytelsen」という。
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by bekokuma321 | 2013-01-14 20:10 | 北欧

ファッションもエコ

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「ファッション業界は、世界をリードしてきました。そこで、持続可能なファッションの発展をリードしていきたい。この世界的競争に、力強い存在感を示し、ユニークな姿を産み出すことができるのは北欧諸国です」

北欧ファッション協会会長エバ・クル―スが言った。

エバ・クル―スは、ファッション界のトレンド「持続可能性」を主唱し、業界を主導する人物だ。「持続可能なファッション」とは、布の生産からドレスの完成までのプロセス全体を、環境にやさしい、持続可能な行程にすることだという。

彼女は、そのファッション・ショ―を、このたび、フィンランド国会で行なった。

国会でファッションショー! 前代未聞ではないだろうか。フィンランド国会は、国会議員200人中女性が85人、43%を占める。内閣閣僚20人中9人、45%だ。それと無縁ではないはずだ。


■Sustainability is the next fashion trend
http://www.norden.org/en/news-and-events/news/sustainability-is-the-next-fashion-trend

■21世紀のマリアンヌ
http://frihet.exblog.jp/10271551

■環境問題に女性の視点を
http://frihet.exblog.jp/18035534/
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by bekokuma321 | 2012-11-01 07:50 | 北欧