カテゴリ:中東( 43 )

女性たちのジハード

c0166264_2021774.jpgカナダの『スター』紙は、リビアの首都トリポリで、イスラム戒律の間を縫って、市民革命に寄与した女性たちの素顔を報道した。

チュニジア、エジプトに続いてリビアに革命の嵐が移った。2011年8月、首都トリポリが反体制派のリビア国民評議会によって陥落。カダフィー政権は崩壊した。

しかし、イスラム社会の兵士たちを生み育て、天の半分を支える女性たちは、ニュースにまったく見えなかった。

このたび、『スター』紙は、リビアの長期独裁政権の打倒に、女性たちのやり方で寄与したことを報道した。トリポリの6人の女たち流のジハードが世界に知れ渡った。鮮やかな表情とともに。

女性たちは、厳しいイスラム戒律により、目立ったことは絶対不可能。カダフィー派だけでなく、革命派の男性たちも男性優位意識に陥っている。そんな中、市民の動きを携帯で随時、外に伝えてきた。携帯メールはカダフィー政権側によって追跡され、非常に危険なため、チップをすぐに捨てるというような手法をとったという。

25歳になるAuhood Elkhabuleは、「ほとんどのリビアの少女たちは、虫も殺せないほどだ。それなのに、カダフィーは! 生き殺しにしてやりたい」と怒りをあらわにしている。

ソーシャルネットワークこそ、21世紀の武器だーーと、あらためて知った。そうとわかったのもカナダの『スター』紙のおかげ。ありがとう!

http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-12431231
http://www.thestar.com/news/world/article/1046545--the-star-in-tripoli-six-women-share-their-role-in-uprising
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by bekokuma321 | 2011-08-31 20:21 | 中東

イラン、女性運動家逮捕

オランドのラジオ・ザマネRadio Zamanehよると、先週、イランの女性運動家マ―リヤム・ビグデリMaryam Bigdeliは、当局に逮捕された。この2年間で2度目。

彼女は、女性差別の法律改正を求めて運動していた。罪状は「イスラム共和国に反対するプロパガンダ」。

マ―リヤム・ビグデリは、「百万人署名運動」の担い手であり、名誉殺人によって殺される若い女性を守る運動家。「百万人署名運動」は、女性差別の法を改正し男女平等の法律を求める運動。

http://www.feminist.org/news/newsbyte/uswirestory.asp?id=13138
http://www.changeforequality-ca.org/english.php
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by bekokuma321 | 2011-07-30 07:45 | 中東

サウジアラビアの「後見人制度」gurdianshipに異議を唱えて、法廷で闘っている勇気ある女性がいる。

6月29日のBBCニュースによれば、サミア(虐待防止のため仮名)は、外科医。彼女の恋人との結婚に反対した父親は、いとことの結婚を決めた。サウジアラビアには、女性が結婚前には父親の保護の下にあるとされ、何をするにも父親の許可がいる。究極の家父長制である。

2002年、サミアは33歳になり、父親との和解は無理とわかり、「後見人」である父親を法廷に訴えた。しかし裁判所は、サミアの恋人は不釣り合いであるとの父親の言い分を認め、彼女は敗訴。

その直後から、父親も兄も彼女に乱暴をするようになった。3ヶ月間も部屋に監禁までした。とうとう結婚はしないと言って仕事に戻ることができた。外科医として相当の収入を得るようになったが、全額、家族にとられる毎日だった。

彼女は38歳になった。結婚を急がねば、という気になった。すると、彼女はまた部屋に監禁された。父親は、彼女の働いていた病院には「彼女は精神的に不安定だから」と伝えた。

妹が彼女の部屋に携帯を忍び込ませ、サミアは人権協会に電話して助けを求めることに成功。友人には、部屋の窓から手紙を投げた。人権協会が彼女を部屋から救助し、シェルターに入れた。再度、サミアは提訴した。しかし、再び彼女は敗訴。

サミアは、シェルターで医師として働いているが、いまだに父親が追ってくることに恐怖を抱く。何年間も敗訴に次ぐ敗訴だったが、サミアは、サウジ最高裁に上告する決意をした。アムネスティ・インターナショナル・サウジアラビアのデ―ナ・エル・マモ―ンによれば、闘いは厳しいという。

サミアは43歳になった。幸いなことに、彼女の恋人は、彼女との結婚を待ち、彼女のそばでともに闘っている。

裁判に勝つには、心身ともにタフネスを要求される。提訴するだけでも、心労からいくどもやめたいと思った。しかし、サウジアラビアの女性たちの状況は、私の裁判はなんとらくだったことか……と教えてくれる。

■Saudi Arabian woman challenges male guardianship laws
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-13932287
■運転する女たちWomen2Drive
http://frihet.exblog.jp/16482432/
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by bekokuma321 | 2011-07-04 22:03 | 中東

運転する女たちWomen2Drive

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今日、6 月17 日は、サウジアラビアの女性たちが運転席に座る日だ。

ツィッターやフェイスブックで広まった「運転する女性たち」は、「助手席や後部座席ではなく運転席に座ろう」と呼びかける。

しかし、キャンペーンに加わると、当局からの嫌がらせ、村八部など
が待ち受けている。実際、どのくらい参加するかは不明。

サウジアラビアでは女性は車の運転を禁止されている。CNNによると
法律で禁止されてはいないという。しかし実際、5月21日に運転した
マナル・アル・シャリフは、当局に止められ「二度と運転しません」と
いう調書をとられたあげく、2 週間収監された。

マナル・アル・シャリフは、この運動で、黒人解放運動家ローザ・パー
クスのようだと称されている。

ガンバレ、サウジの女たち!

http://edition.cnn.com/2011/WORLD/meast/06/16/saudi.women.drivers/
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2011/jun/03/saudi-arabia-women2drive-women-driving
http://www.aftenposten.no/nyheter/uriks/article4149939.ece
■Women2Drive (Saudi Arabia)
http://www.youtube.com/watch?v=QHzLi9LCX2E
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by bekokuma321 | 2011-06-17 18:43 | 中東

c0166264_227741.jpg中東のイエメンで、サレハ大統領への反政府デモが続いている。

その中で、数千人もの女性たちが、「私たちは黙ってはいない」と、反政府デモに加わったことはあまり知られていない。BBCによると、女性たちの行動は、「抗議に参加する男女はイスラム法に違反する」と大統領が言ったその翌日のことだった。

イエメンで、史上初の反政府デモが起きたのは3カ月前のことだ。失敗に終わると誰もが思っていた。チュニジアやエジプトとは異なり、人口の半分を動かすことなど不可能だからだ。しかし、こんな疑念は吹き飛んだ。

BBCによると、サナー・チェンジ広場の真ん中のテントに腰をおろしたタワクル・カルマンは、驚きの声をあげた。

「想像すらできません。イエメンでは、女性が7時を過ぎたら家を出ることが禁止されているのですよ。それなのに見てください、女性たちは、今ここで寝泊まりしているのです」

カルマンは、この3ヶ月間、牢獄に入れられ、殴打され、政府メディアからは屈辱に満ちた報道をされた。この悲劇は、逆に彼女の名をイエメン中で知れ渡らしめ、その結果、多くの女性たちの希望の星となった。

c0166264_2241463.jpg「これは私が抱く夢をさらに超えた夢です。私は女性たちを本当に尊敬します」と彼女は語る。想像を絶するほどのたくさんの女性の参加は、サレハ大統領の過去30年間の圧政に対する、底知れない不満の表れでもある。

中東の革命は女性の参加により真の社会変革に近づいている、と思う。


http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-13140438
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-13107553

写真はBBC。黒いチャドルをまとった女たちがデモを続ける感動的なシーン。BBC特派員の視点に敬服する。
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by bekokuma321 | 2011-04-27 22:11 | 中東

エジプトの国営ナイルテレビのアンカー、シャヒラ・アミンは、「プロパガンダの機械になりたくない」と辞職した。

国営ナイルテレビは、英語によるニュースを流す外国人向けテレビだ。シャヒラ・アミンは、辞職に至る経緯をこう語る。

「いつもと同じように働いていた。職場はタハリール広場に近く、抗議運動の声が聞こえていた。市民側にくみしていた私は、抗議行動に加わった。

反政府の抗議運動を報道することを禁止され、ムバラク側に立った一方的なニュースだけを流させられた。これまでも、厳しすぎる規則が多く、表現の自由への敷居は高かった。しかし、ナイルテレビは、海外向けの英語のメディアだから、まだいいほうだ。国内の一般市民向けメディアで働くジャーナリストはもっと厳しい。

エジプトの多くのジャーナリストにとっては、闘いの連続だった。でも、そんな中で私は表現の自由への規制を少しずつでも広げたくて仕事を続けてきた」

勇気ある決断に至るまでの彼女の深い苦悩を思いながら、テレビから流れるエジプトのニュースを見ている。

http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-12362229
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by bekokuma321 | 2011-02-05 01:48 | 中東

チュニジア、エジプト

「チュニジア大統領は、ツイッターされた、フェイスブックされた!」

アメリカに住む友人が、チュニジア革命が起こった先月、上のようなメールをくれた。チュニジアとエジプトの市民蜂起をこれほどシンプルに表すことばはほかにみつからない。

私への彼女のメール原文はこうだ。

「わたしが訪れたチュニジアで政変が起こり、まるで、ダークホースだと、驚いています。穏やかで、エレガントなチュニジア人たちがデモしている姿を見るだけでも驚きです。こちらでは、the president was twittered, facebooked out from the country ! といわれています」

1月のチュニジアに続き、2月はエジプトだ。3月、ツイッターされ、フェイスブックされる権力者は誰か?

権力も富もない、ふつうの市民にとって、インターネットは最大の武器だと思う。
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by bekokuma321 | 2011-02-02 22:57 | 中東

c0166264_1353726.jpgエジプトの市民革命により、ムバラク大統領退陣表明となった。とはいえ、大統領の即時退陣を求める市民の勢いはとどまることがなさそうだ。

チュニジアに引き続いたエジプトの人民革命の報道には、市民の半分を占める女性の顔が見えない。海外特派員には男性が多く、その男性にジェンダーの視点が欠如しているからだろう。

c0166264_13535980.jpgしかし、インターネットやフェイスブックからは、警官に食ってかかる女性、こぶしを振り上げる女性、催涙ガスを浴びたのか苦しむ女性…が飛びこんでくる。女性たちの怒り、主張が洪水のように伝わってくる。


百聞は一見にしかず!下をクリックするとわかる
http://www.facebook.com/album.php?aid=268523&id=586357675&fbid=493689677675
http://www.youtube.com/watch?v=RtLJpzUp2Z8
http://www.doublex.com/blog/xxfactor/women-are-substantial-part-egyptian-protests

と、書いたところで、フェイスブックからル・モンドの記事が飛びこんできた。同紙は、フランスのメジャーなメディアだ。「チュニジア:普通の女たちの勇気」」という見出しで、チュニジア市民革命における女性たちの闘いが報道されている。

http://www.lemonde.fr/international/portfolio/2011/01/29/tunisie-l-heroisme-ordinaire-des-femmes_1472219_3210.html
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by bekokuma321 | 2011-02-02 13:47 | 中東

2010年12月30日、テルアビブ地裁は、イスラエル前大統領モシェ・カツァブ(65)に対して、強姦罪で有罪との判決を下した。

イスラエルでは、強姦は最低4年収監される。モシェ・カツァブは、観光大臣の時、部下の女性を強姦した。次いで、大統領在任中には、別の女性2人にセクハラをしたとされている。

彼はジャーナリスト出身で右派政党所属。既婚、子ども5人、孫6人がいると報道されている。

そもそもは、大統領就任中、彼の秘書がセクシャルハラスメントの被害を訴えたことに端を発する。泣き寝入りしなかったその女性の告発がなければ、大統領の犯罪は明らかにならなかった。彼女の「勇気」に敬服せざるをえない。

BBC、fem-news(2007.1.25) による年表:

2000年7月 イスラエル大統領に選出される
2007年1月 強姦とセクシャル・ハラスメントで秘書に訴えられる
2007年6月28日 強姦容疑と刑期回避を求める司法取引
2007年6月29日 司法取引の一環で辞任
2007年7月 最高裁、司法取引の訴えを受理
2008年2月 最高裁、司法取引を承認
2008年4月 カツツアブ司法取引を拒否
2009年3月 強姦と性暴力の容疑で起訴

http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-12091982
http://news.bbc.co.uk/2/hi/7952687.stm
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by bekokuma321 | 2010-12-31 15:00 | 中東

ノルウェー国営放送によると、イラン当局は、サキネ・モハマディ・アシュティアニSakineh Mohammadi Ashtianiに対する死刑執行を断念し、身柄を解放した。

サキネ・モハマディ・アシュティアニは48歳。2人の子どもの母親。2006年、婚姻外性交渉をした罪で、“石打刑による死刑”という残忍な刑を受けていた。

AFPによると、ドイツにある人権団体「石打刑に反対する委員会」は、サキネ・モハマディ・アシュティアニの息子と弁護士も解放されたとされ、スウェーデンにある国際アムネスティもこのニュースを確認したという。

ノルウェーの人権団体を始め世界中から、彼女の死刑執行をやめるよう求める署名がイラン政府に届けられ、大きな運動となっていた。署名数は436,000に登り、イラン当局は、今夏、石打刑を99回までした後、中止していた。今回、ついに世界の声に屈した形となった。

FEM-NEWSはこの事件を追ってきたが、世界の人たちと朗報を喜びたい。とともに、女性と男性で刑の基準が天地ほど違う国がまだ存在することに、怒りを覚える。さらに、この事件は、国連女性差別撤廃委員会の無力、国境を越えた市民運動の大きな力を知らしめた。

http://www.aftenposten.no/nyheter/uriks/article3942488.ece
http://frihet.exblog.jp/14741028
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by bekokuma321 | 2010-12-10 11:38 | 中東