カテゴリ:中東( 43 )

地中海の美しい海、風にそよぐ椰子の木々・・・レバノンの首都ベイルートの海岸だ。そこにズラリとつるされた白いウェディングドレスの数々。大勢の花嫁が首つりをしているようにも見える。

今日のBBCによると、レバノンには、男性は女性を強姦しても、その被害女性と結婚したら、強姦罪を免れることができる---こんな法律があるという。

レバノンの女性団体は、「石器時代の遺物」のような刑法522条の廃絶を求めて運動を続けてきた。この海岸のパフォーマンスは、同法の改正案が国会で審議される5月に向けて、行われている。

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抗議のビデオも、昨年末、作られた。そこに写るのは、強姦された後、白い花嫁衣装に身をつつんだ女性の深い悲しみに満ちた目。

「このウェディングドレスを私たちは522と名づけています。刑法522条は20世紀初頭からありますが、レバノンのわずか1%の人しか、その存在を知りません。私たちはまず刑法522条の存在を知らせたい、次にその撤廃を運動したいのです」とビデオは語る。

レバノン政府よ、女性に、いつまでこんなむごい仕打ちをする気か! こうした悪法の存在を知らせてくれた、レバノン女性団体とBBCに感謝を、そして今この瞬間も困難な闘いを続けるレバノン女性に連帯を表したい。

Lebanese women came out to protest against rape law
(上の写真は同動画より)
Lebanon rape law: Wedding dresses hang in Beirut sea front protest
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by bekokuma321 | 2017-04-23 12:54 | 中東

シリアから逃れてきた難民は、現在、483万7134人。

その4分の3は、女性と子どもである。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)による。

STORIES FROM SYRIAN REFUGEES
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by bekokuma321 | 2016-07-02 11:04 | 中東

c0166264_141755.jpgイスラム・フェミニズムの先駆者ファティマ・メルニーシーが、11月30日、モロッコの首都ラバトで亡くなった。75歳だった。

『ヴェールよさらば』(心泉社。庄司由美、白崎順子、藤田万里子、山本章子訳、2003)を本棚の奥から手に取った。

この本の原著“Beyond the Veil: Male-Female Dynamics in Modern Muslim Society”を、ファティマ・メルニ―シ―が世に出したのは1975年だ。

彼女は、40年前に、イスラム世界の女性へのヴェールの強制は、単に女性への敵意だけではなく民主主義への敵意なのだ、と書いた。ヴェールは女性に、テロは主として男性に関わるが、どちらも自己表現の道を断たれているという共通点を持つ、とも。

おびただしい難民やテロリズムに直面する今こそ、次のような彼女の的を射た発言はもっと注目されるべきだ、と思う。

「潤沢なオイルダラーを手にしたイスラム教がめざしたのは、アラブ世界での民主化論を窒息死させることだった。産児制限の不徹底と、その結果引き起こされた失業、また若年層の人口流出といった問題は無視され、いま私たちが直面している状況に至っている。おびただしい数の若者が、耐えがたい独裁国家を離れ、時には過激派テロリズムに身を投じることもある。ヨーロッパの国々がハーレムの要塞のように境界線を引いたからといって、移民問題が解決するわけではない。」(同著「序論」より)

彼女が、アラブの政治家たちに向けて思いついたスローガンは、「あなたの脳にウーマンパワーを!」だった。

Fatema Mernissi, a Founder of Islamic Feminism, Dies at 75
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by bekokuma321 | 2015-12-21 14:15 | 中東

c0166264_9441666.jpgサウジアラビア史上初めて女性の参政権が行使された。

先日の地方選で、約1000人の女性が立候補し、20人近くが当選する見込みだという。

英ガーディアンなどの報道によると、選挙があることも知らない女性も多く、投票に行く女性が極端に少ないと予想されていた。しかも、宗教団体には、女性が政治に関与することは「悪魔に扉を開くことだ」と、強い反対を唱える人もいた。専門家は、「歴史的なこと。女性の当選者がたった1人でも、十分です」などと選挙前に語っていた。

こうしたことを考えると、大の大の大快挙だ。

さて、そのサウジアラビアだが、国会は5人に1人が女性議員であることは、余り知られていない。

衆議院にあたるサウジアラビア国会には、全議員150人のうち女性は30人、約19.87%にのぼる(上左の円グラフ)。IPUによる世界ランクで、100位以内にはいっている。

c0166264_9452499.jpg他方、日本の衆議院は、475人のうち女性議員はわずか45人、9.47%にすぎない。IPUの調査では、150位から160位の間だ。

右の円グラフは日本の衆議院の男女比である。左上のサウジアラビアの円グラフと比べると、日本は、サウジアラビアよりはるかに女性議員の割合が低い。これでは、日本は、サウジアラビアの女性の置かれている位置や後進性をストレートに批判などできない。

とはいえ、サウジアラビア国会の議員は、選挙ではなく任命制であることだ。とても民主主義とはいえない。

それに対して、女性が参政権を得て70年を経た日本。投票する権利も、立候補する権利も保障されている。しかし、この、女性議員のすさまじいまでの少なさ。日本だって、とても民主主義とはいえない。日本の選挙制度には重大な欠陥があると言える。サウジアラビアの女性参政権から考えるべきは、日本の選挙のありかただなぁ・・・。

Saudi Arabia elects up to 17 female councillors in historic election
Saudi Arabia elections: ‘It will be enough even if one woman wins’
Two disqualified as first Saudi women begin campaign for election
Lagarde calls King Abdullah ‘advocate of women’ - despite ban on driving
ipu
比例を切るな!
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女性の衆議院議員は1割に満たず
政治は男のものではない
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by bekokuma321 | 2015-12-14 10:09 | 中東

JVJAの緊急声明

戦場ジャーナリストの命がけの仕事に敬意を表しつつ、フォトジャーナリスト豊田直巳さんから寄せられた声明文に賛同し、下に掲載いたします。

■■■■■■■■ 後藤健二さんら人質殺害を受けての緊急声明 ■■■■■■■■

私たち日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)は、日本人人質事件の発覚後、2通の声明文とビデオメッセージを通じて、後藤健二さんと湯川遙菜さんの解放を関係者に求めてきました。

しかし湯川さんに続き、後藤さんを殺害したとする映像が公開され、私たちは深い悲しみでいっぱいです。

後藤さんはこれまでに世界各地で苦しむ人びとの側に立ち、事実を伝えることでジャーナリズムの役割を果たしてきました。

公開された映像が事実であるならば、後藤さんが否定してきた理不尽な暴力により、 命を奪われてしまったことになります。

なぜこのような事件が起き、そして繰り返されるのか、「報復」は憎しみと対立を煽るばかりです。暴力による負の連鎖を断ち切るために、原因を追求し、私たちは賢明な平和的手段で解決することを訴えます。

今も世界各地では戦闘や空爆が続き、犠牲者は増え続けています。暴力から尊い命を守ること、それが後藤さんがジャーナリストとして命をかけて伝えたかったことではないでしょうか。

後藤さんと湯川さんのご冥福を祈ると同時に、彼らの犠牲が最後となることを祈ります。

2015年2月1日

日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)


Emergency Statement upon the Execution of Hostage Kenji Goto

We, the Japan Visual Journalist Association (JVJA), appealed to those concerned for the release of Kenji Goto and Haruna Yukawa through two statements and video messages. However, we are now filled with deep sadness following the publication of videos showing the execution of Mr Yukawa and Mr Goto.

Mr Goto stood always on the side of the people suffering around the world, and fulfilled his role as journalist to convey the facts. If the footage released is indeed real, Mr Goto's life was taken through the very wanton violence which he had disavowed.

Why did such an incident occur, and why is it repeated? “Revenge” serves only to exacerbate hatred and conflict. In order to break through the negative cycle of violence, we must examine the root causes, and call for resolution through prudent, peaceful means.

As fighting and bombing continues throughout the world, the number of victims continues to increase. Protecting precious human life from violence is what Mr Goto as a journalist wanted to convey, even at risk to his own life. While expressing condolences for Mr Goto and Mr Yukawa, we pray that they will be the last to be sacrificed.

February 1, 2015

Japan Visual Journalist Association (JVJA)


イスラム国(ISIS)の残虐行為を伝える記事
UN: ISIS depriving 670,000 Syrian children of education
Amnesty International: ISIS sexual abuses driving captive women to commit suicide
Amnesty International: Kidnappings, torture, killings rife in ISIS-controlled areas

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by bekokuma321 | 2015-02-01 21:12 | 中東

c0166264_20534337.jpg今朝――10月25日――イランでレイハネ―・ヤバ―リ(Reyhaneh Jabbari)の死刑が執行された。彼女は弱冠26歳だった。

BBCやガーディアンによると、レイハネ―・ヤバ―リは、2007年、イラン情報省職員を殺害した罪で逮捕された。ただちに彼女は、独房に幽閉され、2カ月間、弁護士にも家族にも合うことを許されなかった。

2008年、レイハネ―は法廷に立った。彼女は、イラン情報省職員によって性暴力を受けており、それをかわそうと、背後から刺したが、正当防衛だったと自供した。さらに、その部屋には、もう一人男性がおり、その男性が殺害した疑いがあるとも述べた。

しかし、この自白は極限のストレスと脅迫によるものであり再審理が必要であること、真相解明のために何の捜査もなされていないことが、アムネスティによって報告されていた。

なんとかして死刑をとめようと世界的運動がまきおこっている矢先の、死刑執行だった。どれだけ無念だったことか。

BBCは、このニュース報道の最後に、2013年の死刑執行数の多い国を順に掲載している。9番目にあるのは、わが日本だ。

中国1000+、イラン369+、イラク169+、サウジアラビア79+、アメリカ39、ソマリア34+、スーダン21+、イエメン13、日本8

Iran: Halt execution of woman set to be hanged at dawn
Iran executes Reyhaneh Jabbari despite global appeals for retrial
Iran hangs Reyhaneh Jabbari despite campaign
https://www.facebook.com/SaveReyhaneh
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by bekokuma321 | 2014-10-25 20:50 | 中東

c0166264_982244.jpg今、世界が眉をひそめる、猪瀬都知事の発言。ニューヨークタイムズ記事から紹介する(訳はFEM-NEWS)。

「アスリートにとってベストの国はどこか。インフラや洗練された設備がまだである他の2カ国と比べる。そう、ブラジルのように、初めての開催地ということはプラスである。しかし、イスラム諸国は、お互いが紛争ばかりしていて、共有しているのはただひとつアラー、それに階級差がある」

「貧乏人の子沢山と言われている。しかし、老人増に対応するインフラを整えなければならない。重要なことは年配者がスポーツ選挙のようであること。健康なら、年をとっても、維持コストは下がる。日本は女性85歳、男性80歳。いかに日本がストレスの少ない社会であるかを、示している」

「トルコ人も長生きしたいに違いない。長生きしたいなら、我々日本のような文化を創造すべきである。若者の人口は多いかもしれないが、若くして死んでいるなら無意味である」

トルコを下に見なければ決して出てこない、傲慢で一方的な表現がいならぶ。

しかし、この政治家は、日本文化を何もわかっていない。

日本は、なぜ超少子高齢社会なのか。なぜ女性が子どもを産めないのか。なぜ働く女性の7割が1子出産後に退職するのか。なぜアジア諸国の″慰安婦″たちは体をはって日本を批判するのか。そして、なぜ、自殺率が異常に高いのか。

民主主義度を示すある調査を見よう。トルコは、日本よりずっと上に位置している。IPUによる、国会(一院)における女性議員率だ。トルコは550人中78人で14.2%、日本は480人中38人で7.9%。トルコの女性は、日本の倍以上、国会に進出している。

ともかく、オリンピック招致にとって最大の障害は、旗振り役の東京都知事らしい。

■In Promoting His City for 2020 Games, Tokyo’s Bid Chairman Tweaks Others
http://www.nytimes.com/2013/04/27/sports/in-praising-its-olympic-bid-tokyo-tweaks-the-others.html?pagewanted=all&_r=0
http://frihet.exblog.jp/19247165/
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by bekokuma321 | 2013-04-30 09:09 | 中東

c0166264_11162865.jpg3月15日、国連の「女性の地位委員会CSW」は、女性への暴力撤廃宣言を全会一致で採択した。

同文書は、女性への暴力を強く非難し、その根絶に向けて、国内法を強化し、被害者救済の強化政策、女性への暴力根絶教育などを進めるように各国政府に求めている。

10年前は、反対国があり、「女性への暴力根絶」の合意まで至らなかった。また昨年は、「リオ+20」の文書から、「産む産まないの権利 reproductive rights」が削除され、「産む産まないの健康 reproductive health」が、かろうじて残った。

こうした経緯を踏まえ、UNWomenのバチェレ代表は、妥協点を探るなど最終日ギリギリまで用語の点検修正作業に追われた。

しかし、イランなど留保した国もあった。さらに、反対者たちはさっそく「女性への暴力撤廃宣言」に対して抗議を展開。インターネットで世界中に持論をたれ流している。

ガーディアン紙によれば、エジプト国会に進出している「イスラム兄弟」は、同宣言を非難し、家族崩壊をもたらすものだ、などと攻撃した。一方、同国の「女性審議会」は、「女性への暴力撤廃宣言が家族崩壊につながるなどとんでもない。攻撃する側は、たんに女性差別を続けたいだけ。それにイスラム教を使うのは間違いである」と語った。

エジプトは、少女・女性への性器切除が違法としたものの、依然として女性の90%が性器切除の慣行に従わざるをえない現実があると報道されている。

日本でも、国会や地方議会に勢力を有する右翼的政治勢力バックラッシュは、婚外子差別撤廃や夫婦別姓は、「家庭崩壊につながり、日本社会を混乱させる」などと非難する。なにやら、「イスラム兄弟」とそっくりだ・・・。

◆Muslim Brotherhood backlash against UN declaration on women rightshttp://www.guardian.co.uk/world/2013/mar/15/muslim-brotherhood-backlash-un-womens-rights
左上の写真は、ガ―ディアン紙「イスラムの兄弟に反対するカイロの女性たちのデモ」。
◆Muslim Brotherhood Statement Denouncing UN Women Declaration for Violating Sharia Principles
http://www.ikhwanweb.com/article.php?id=30731
◆Michelle Bachelet ready to tone down language on UN women proposals
http://www.guardian.co.uk/global-development/2013/mar/05/michelle-bachelet-language-un-women

■エジプト市民革命と女性議員1%の意味
http://frihet.exblog.jp/17398576/
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by bekokuma321 | 2013-03-19 11:25 | 中東

ロンドンのサウジアラビア大使館は、「サウジアラビア・オリンピック委員会は、有資格の女性競技者の参加を見ることになった」という声明を出した。

この決定により、性差別が理由で全サウジアラビアチームの資格が失効されうるという憶測に終止符が打たれることになると、BBCは言う。

サウジアラビアでは、いまだに女性は、すべてのスポーツにおいて参加を禁止されているという。

だが見てろ、「なでしこサウジ」が世界を驚かす日がやって来るさ、きっと!

◆London 2012 Olympics: Saudis allow women to compete
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-18571193

■運転する女たちWomen2Drive
http://frihet.exblog.jp/16482432/
■サウジアラビアの後見人制度
http://frihet.exblog.jp/16556455/
■JOC、女子ボクシング出場機会奪う(日本の女性ボクサーは、日本オリンピック委員会の不注意でロンドンオリンピック出場を逸した。あってはならないミス。情けない)
http://frihet.exblog.jp/18022928/
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by bekokuma321 | 2012-06-25 09:28 | 中東

c0166264_1215543.jpg大統領による市民弾圧がやむことなく続くシリア。8000人が殺害されたという。そうした国民の絶望的日々をよそに、大統領とその妻が贅沢三昧に暮らす様子が暴露された。

イギリスのガーディアン紙は、メールアカウントの不正侵入によって関係者が得た大統領夫妻のメールを明らかにした。

そのメールには、内戦が始まってからも、132万円もするキャンドルセット、50万円のハイヒールなど、数々の高級品を買いまくっていることが書かれている。

これまでFEM-NEWSは、死亡直前までの女性や子どもたちの地獄のような日々を報道した女性特派員の記事を紹介した。勇気あるこの女性記者はホムスで死亡。

ミルクもなく死亡してゆく赤ん坊、その一方で、50万円のハイヒール。

http://www.guardian.co.uk/world/gallery/2012/mar/14/bashar-asma-assad-shopping-pictures
http://www.guardian.co.uk/world/2012/mar/14/gilded-lifestyle-assad-coterie-conflict?intcmp=239

■独裁者の妻
http://frihet.exblog.jp/17427320/
■シリアで外国特派員死亡
http://frihet.exblog.jp/17522156/
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by bekokuma321 | 2012-03-18 12:06 | 中東