トランプの人種差別発言とノルウェー

c0166264_20234732.jpgアメリカのトランプ大統領の人種差別発言が、メディアに大激震を起こしている。

木曜日、ホワイトハウスの会議室で、トランプ大統領はこう発言したと報道されている。

「なんで、ハイチやエルサルバドルやアフリカの国のような Shithole countriesから移民を受け入れなければならないんだ。ノルウェーのような国の人たちには、もっと来てほしい」

Shitholeーーこれほど下劣な言葉はあまり他にないと思う。意味はあなたが調べてほしい。

ルイジアナ州選出のセドリック・リッチモンド議員は「トランプ大統領の、『メイク・アメリカ・ファースト・アゲイン』は、『メイク・アメリカ・ホワイト・アゲイン』にすぎない」とただちに批判した。党を超えて批判が上がっているが、このコメントが私は最も的を射ていると思う。

さて突然、トランプの口からノルウェーが出てきたのは、なぜか。実は、前日の水曜日、彼はノルウェーのエルナ・ソルベルグ首相(保守党)の訪問を受けて会談をしたばかりだったという。ノルウェー・メディアはトップ会談をトップ記事で報道しても、世界のメディアは、小国ノルウェーの首相のアメリカ大統領もう出に関心は薄かったようだ。ところがトランプの人種差別発言で初めて、前日のノルウェー首相会談が注目された。

ドナルド・トランプが望んでも、ノルウェー人はアメリカに移住はしたくないだろう。

ノルウェーは、男女平等指数でアイスランドに次いで世界2位民主主義度指数で世界1位、国連の最新発表で世界で最も幸福な国だ。

国会議員の41%が女性。首相、財務大臣、外務大臣の3大ポストを女性が占め、連立政権の2政党の党首は2人とも女性(注)。希望するすべての子どもは保育園に入れ、小学校から大学院まで教育費はすべて無料、医療も無料、一人暮らしの高齢者も住み慣れた町で必要なケアを受けて暮らせる。

昨年9月、ノルウェー国会議員選挙を取材した。その時、会ったニルス・クリステン・サントルーエン(Nils Kristen Sandtrøen)は、労働党から当選した。彼は、高校卒業後アメリカのアラスカの大学に留学したときの経験を、メディアにこう語っていた。

「アラスカは貧富の差が大きく、生きることに不安を抱いている人が多かった。ふるさとのノルウェーは、質の高い公立学校、だれもが楽しめる文化やスポーツ施設などがあり、貧富の格差が少ないことを認識した。格差の少なさが信頼しあえる社会をつくるとするノルウェーの価値観は、闘いとらねばならないものだと思う」


Trump derides protections for immigrants from ‘shithole’ countries
The happiest country on earth
World Happiness Report 2017


【上の写真は、ノルウェー紙VGに掲載された、ノルウェー首相のアメリカ大統領訪問のイラスト。「昨日は自由党の男性議員と会った。(トランプも)人なんだから」とエルナがつぶやく。Ernas hemmelige forhold
【注:少数政権のため、自由党が閣内に入る見込みで協議中。自由党も女性党首なので、新連立政権を構成する党首3人がすべて女性となる】
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by bekokuma321 | 2018-01-12 20:34 | ノルウェー