石油の新採掘か漁業・環境保護か(ノルウェー)

「みなさん、広く全体を見ることが大事です」。テーブルに立ち上がって言ったのは緑の党だ。彼の主張は、ノルウェーの将来は、北海油田採掘をさらに拡大するのか、環境保護か、どちらを選ぶかにかかっているという。

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ストールハーマル高校で行われたスクール・エレクションの政党討論会シーンだ。

8月31日12時半。ホールには300人ぐらいいただろうか。エルブルム高校と同じく満席だった。ストールハーマル高校は、ヘードマルク県の県庁所在地ハーマル市にある実業高校。約700人がスポーツ、料理、介護、幼児教育などを学ぶ。

昨夜のNRK・TVの選挙特集は、この石油・ガス問題と環境問題だった。保守党の気候・環境大臣ヴィーダル・ヘルゲセン、緑の党スポークスパーソン、労働党の環境問題担当の3人が討論を戦わした。3人が集まったのは、なんと、はるかロフォーテン諸島のヘニングスヴァール。漁業問題と石油問題がぶつかる土地だという。漁師が使っていた倉庫なのだろうか、木造の薄暗い建物がスタジオに使われていた。暗くてよく見えないが、たくさんの人が参加している(下はNRK画像から拝借)。

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漁業問題に加えて地球環境保護という大問題と、ノルウェーに経済に安定をもたらしてきた北海油田産業。どう折り合いをつけるのか、どちらをとるのか。

石油・ガス問題では、大政党である保守党と労働党は、さらなる油田採掘を支持しているようだ。保守党は経済繁栄から、労働党は雇用確保からだ。しかし、冒頭の緑の党を筆頭に、左派社会党、中央党など左派に属する小政党は強く反対している。今、労働党は、ミニ政党との連立なしには政権をとれそうもない。となると?

ストールハーマル高校での環境問題は、緑の党の大パフォーマンスにもかかわらず、学校教育問題、移民問題、16歳に選挙権を下げる問題など若者が関心を持つテーマに押されて、盛り上がらなかった。ところが、年金党の初老紳士が「私は若い人代表です」と笑わせ、「15年以上前のことをふりかえって比較できるのは私しかいません」と語っては拍手喝采をあびた。

ともかく毎日、毎日、老若男女が、どの政党を選んだらいいかと、国をあげてとりくんでいる姿には感動を覚える。

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 ▲1時間半の政党討論に耳を傾けるストールハーマル高校の高校生

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▲政党討論会が終わると、高校生は同じフロアの横にある部屋に移って政党党員に質問や意見を交わしていた。たくさんの果物が置かれている。公的政治資金が使われているのだという
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by bekokuma321 | 2017-09-01 04:40 | ノルウェー