2017年 06月 13日
ガンバッテネ、男性諸君!
そこで、日本政府は、「政治分野における男女共同参画推進法案」を今国会にかけ、「候補者数を男女均等に」と政党に努力を促す姿勢を見せた。
クオータ制を入れるなど効力のある法文にするべきだと運動してきた女性団体からすれば、生ぬるい法案なのだが、日本会議系の自民党議員らは、この法律そのものに反対の声を上げた。
「法律をつくることで、かえって男女の対立が生じてしまう」(山谷えり子議員)/ 「女性の社会進出で社会全体が豊かになっているとは思えない」(西田昌司議員)
すったもんだの末、与野党案がまとまった。成立するのを、今か今かと待っている。ところが、ここに至って森友・加計事件に加えて共謀罪の強行採決など国をゆるがす難問つづきで、女性の政治参加どころではない雲行きらしい。
さて、上は、今から20年ほど前、ノルウェー国中に貼られたポスターだ。
1990年代当時、クオータ制の浸透によってノルウェー政界は男女半々に近づいていた。しかし、経済界は別世界だった。そこで、政府の男女平等推進機関は、男の牙城だった大企業をターゲットに“風刺キャンペーン”を開始した。
「さあ、これが我が国の指導者たちです。新時代にふさわしい多様性と多面性を見事にかねそなえていますネ。ガンバッテネ、男性諸君!」
ポスターにはいくつかのバージョンがあり、この1枚ではノルウェー屈指の大企業、ヨートン株式会社の取締役会がやり玉にあげられた。ご覧のとおり、同社CEOと取締役8人は全て男性。皮肉たっぷりのキャプションがついている。
この続きは、「叫ぶ芸術ーーポスターに見る世界の女性たち」(I 女のしんぶん)をどうぞ。