参院選2016 みちのくの民意

c0166264_10381458.jpg「参院選 東北 自民圧勝に異議」。友人が送ってくれた 河北新報オンラインニュースの見出しだ。

東北6県中、青森、岩手、宮城、福島、山形の5県で、野党統一候補に勝利マークがついている。ただひとつ、秋田だけは自民が勝利した。

日本全国の「自公勢力圧勝」にあってことさら目立つ傾向だった。同じ東北のなかで、秋田の候補だけが野党共闘でないのなら、わかるが、秋田の候補も他の5県と同じ野党統一候補である。にも関わらず、落選した。

なぜこんな結果になったのか。メディアが触れていない重要なことを指摘したい。東北6県の唯一の例外となった秋田の野党統一候補は、民進党の松浦大悟さんである。松浦大悟さんは、「三井候補秋田追放事件の真相を究明する裁判」の被告だった。原告は三井マリ子さん。

この裁判は、松浦議員から2カ月にわたる立候補勧誘を受けて秋田に移住して2012年衆院選に出た三井さんが、彼の秘書らに不明朗な会計処理をされて心身ともに損害を受けた、と提訴したものだ。

裁判は、松浦さん側が“不適切な言動”をしたことを認めて、三井さんにお詫びの意を示したため、昨年、和解で終わった

選挙から裁判まで、3年間、秋田に通って実際に見つめてきた私は、秋田の敗北の原因は、この裁判を無視しては語れないと思っている。

具体的には、提訴してから和解で終わるまで、「三井裁判」をほぼ全紙が、キチンと報道してきた。節目の時には、写真や図表入りの大きな記事が踊り、NHKを始め民放テレビニュースも放映した。

手前味噌になるが、「三井候補秋田追放事件の真相を究明する裁判を支援する会」は、秋田市の官庁街、秋田駅前などで、関係チラシを配布してきた。さらに支援する会ホームページでは、裁判の情報や三井さんを支援する人たちの声をアップしてきた。こうした積み重ねが、じわりじわりと秋田県民に伝わっていったのではないか、と私は考える。

松浦さんの秘書は、三井選挙における怪しい行為で、検察に書類送検された。さらに松浦さんと親しい民主党秋田の幹部は、書類送検されて、ポスター張り労賃を横領着服したことを認めた。起訴猶予とはなったが、こうした「不正」に目をつむっては、民主主義は決して実現できない。

このような不真面目な選挙を仕切った選対の最高責任者は松浦さんであった。松浦さんや彼の秘書たちは、男性候補者には決してできなかったであろう“不適切な言動”を三井さんに繰り返した。その意味で一連の“不適切な言動”には「女性蔑視」があったと私は確信する。

参院選で、民進党は、この候補者のために、政党交付金をふんだんに使って、大物と言われる党幹部をとっかえひっかえ秋田入りさせた。しかし、落選した。前にも書いたが、民進党は、目の前につきつけられた「不正」や「女性蔑視」という深刻な事態に対して、真正面から、きちんと対処すべきだった、と私は思う。それは公党としての最低限の責務である。

何事もなかったかのようにふるまった民進党の行為は、原告を侮辱したにとどまらず、秋田県民を侮辱したのではないだろうか。それが、「秋田を除く東北は野党共闘圧勝」という結果につながった。

岡田ふさ子さみどりの会事務局)

c0166264_11215630.jpg
  ▲裁判報告会にて、近江直人弁護士(三井代理人)の解説を聞く記者や市民(秋田市内)

[松浦氏再び落選]共闘に保守層敬遠も 無党派への浸透不十分(秋田魁 2016年7月13日 )
<参院選>東北は野党共闘圧倒(河北新報 2016年07月11日)
<参院選秋田>石井氏 24市町村を制す(河北新報 2016年07月12日)
戦いを振り返って/下 野党 共闘やっと「足し算」 試行錯誤、風起きず /秋田(毎日 2016年07月12日)
c0166264_15134969.jpg(*)2012年暮れ、2カ月にわたる立候補要請を受けて、三井マリ子さんは秋田移住して衆院選に出た。落選後、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。選挙・裁判をきっかけにできた、女性と選挙・政治を考えるサイトさみどりの会ホームページには裁判情報が掲載されている。なお、同裁判は2015年11月和解で終わった
[PR]
by bekokuma321 | 2016-07-14 23:35 | 秋田