2016年 06月 22日
”あの生活”の後の人生
「北欧モデルは、性行為を買う人たちや中間搾取する人たち側を罰する法制度です。売春をする個人を罰することをせず、その人たちには立ち直るために支援を与えるというものです」
「この種の支援は非常に少なく、犠牲者たちは、“あの生活”の後に何か別の人生があることなどほとんど考えられないのです。私たちは、アメリカ・サンディエゴで、このようなサービスを確立しようと、がんばっていますが、まだできていません」
ガーディアンに紹介されたクリスタル・アイル(Crystal Isle)の言葉だ。
彼女は、「搾取からの自由(Freedom From Exploitation)」という人身取引根絶団体に属する運動家。今年から、奨学金を得て勉学する大学生でもある。
彼女は、幼いころから性的虐待や強姦、ネグレクトされる毎日だった。薬漬けになってしまった。彼女の夫が金のために彼女に女性との性行為を強制させるようになった。薬がほしいために、彼の言うがままになるしかなかったという。後、逮捕されて投獄。
彼女が大学に入学できたのは奨学金のおかげだ。サンディエゴにあるポイントロマナゼレン大学(Point Loma Nazarene University)の「美しい灰のスカラシップ」に応募して合格した。おめでとう!
このスカラシップは、”現在の奴隷”と呼ばれる人身取引の犠牲者に学びの機会を与えるために特化された奨学制度だという。
人身取引から生き延びた彼女が推薦する北欧制度、そのさきがけとなったノルウェー法とその支援システムは、下の和訳リンク。
■I survived human trafficking
■beauty-for-ashes-fund
■EU買売春禁止モデル国のねじれ
■買売春禁止、北欧にならうEU諸国
■ノルウェーの買春禁止法の問題
■買売春、減らず
【写真:ノルウェーの売春婦たちを支援する組織「プロセンター」年次活動報告書】