2016年 06月 04日
山谷えり子のバックラッシュ言動
起訴された男性は、東大生の松見謙佑容疑者(22)、河本泰知(22)、東大院生・松本昂樹(23)。性暴力による心の傷は生涯癒えることがない。被害女性の屈辱は察するに余りある。加害者への厳正な裁きと更生教育を徹底すべきだ。
さて、不起訴2人のうち1人は、国家公安委員長だった山谷えり子の親戚にあたることをフェイスブックで知った。地検が前国家公安委員長山谷えり子の意向を忖度した? もしそうなら、とんでもないスキャンダルだ。
私は、かねてから山谷えり子の言動は国民の代表にふさわしくないと思ってきた。理由は、以下の通り(旬報社『バックラッシュの生贄』三井マリ子・浅倉むつ子編参照)。
1)山谷は福井出身であり、同郷の増木重夫一家とは懇意。増木重夫は在特会関西支部長(注)、その他さまざまな右翼的組織を動かす。豊中市の男女共同参画推進センター・すてっぷ館長だった私は、増木一家やその周辺の「自称市民団体」や市議らによって悪質なデマを流布され、いやがらせをされた。山谷は、その増木関連団体が主催する集会に何度もやって来ては、男女平等推進行政をやっつけた。
2)山谷は国会で「過激な性教育」「夫婦別姓は家庭を崩壊する」などとレッテルはりをして、科学的性教育を教える教員や、同姓強制に困っている女性たちをズタズタにしてきた。同じころ増木らは、高く評価されていた吹田市(豊中市に隣接)の性教育を担当する教員を恫喝。あげくに教員を口汚くののしり憎悪に満ちた“ヘイト・ビラ”を配布した。
3)山谷は、自民党の東京都参議院比例区第84支部の支部長である。この支部には、国民からしぼりとった公金である「政党交付金」が入金される。政党交付金は、「政党の健全な活動のため」という美名のもと、毎年政党に320億円が送金されて政党支部に還流されるからだ。使い残したら国庫返還が原則だ。しかし、舛添都知事の公私混同ぶりで明らかなように、国会議員の多くは国庫返還せず、貯めこんでいる。
山谷の貯めこみは、尋常ではない。以下、総務省の「使途等報告書」より。
2014年 2705万1161円
2013年 2018万3827円
2012年 1333万5194円
2011年 820万8802円
2010年 443万3405円
■山谷えり子国家公安委員長と在特会幹部増木重夫の関係
■「日本会議」に向かって闘いを挑んだ本:『バックラッシュの生贄』を読んで
■祝! ヘイトスピーチは人種差別の判決