日本のカネまみれ政治家からバルセロナを考える

c0166264_13594346.jpg先日、舛添都知事が、政党交付金を、美術品に474万円、事務所家賃と称して自宅に1174万円使っていたと報道された。

昨日は、甘利元大臣と彼の秘書たちが不起訴というニュースがあった。建設会社からの現金600万円を懐に入れたり度重なる接待を受けたが、違法な口利きはなかった、ということらしい。

舛添知事や甘利元大臣だけではない。昨年は、小渕優子議員の収支報告書に1億円の未記載があったことや、田代郁参院議員(民主党)の秘書が1100万円を横領していたことも報道された。あまりに庶民感覚とかけ離れすぎていて、もう聞きたくないと耳をふさぎたくなる。

こういう金銭感覚の人間に、税金の使い方や政策方針決定を任せているのだから、恐ろしい。

日本のひとり親家庭の平均年収は、200万円ちょっとだ。障碍者の大半は、年収100万円以下だという。ひとり親の貧困率は、OECD33カ国でもっとも高い。つまり、日本のひとり親家庭は、世界で類をみないほどカネに困っている。

OECD調査によると、日本全体の相対的貧困率を見ても、失業率が20%を越しているスペインよりも高い。

スペインといえば、昨年の今頃、バルセロナ(写真)に反貧困の市民運動家アーダ・コラウAda Colauが市長に当選した。42歳。バルセロナ初の女性市長。

アーダ・コラウ市長の1年を取材したガーディアン紙記事(2016.5.26)を読んだ。弱者に心を寄せた、斬新な政治実践が詳しく紹介されている。

彼女は、「市民からカネをぶんどる特権階級は、これで最後だ」と、まず市長就任式費用をバッサリ。

さらに市長歳費を値下げした。これまでの14万ユーロ(1700万円)から2万8千ユーロ(340万円)に、つまり5分の1に減らしたのである。

そして、市長公用車を高級車アウディからミニバンに変えた。なんてカッコいい!

まだ、まだある。バルセロナ・グランプリ・サーキット予算400万ユーロの削減を提案し、空き地を保有する銀行には罰金を科す(注:住宅ローンを払えずホームレス激増したが銀行はへの河童)。一方、貧しい子どもたちの給食への補助金を復活させるという。

少数与党なので、何かというと議会の反対にあって、実行までの苦労や並大抵ではないらしい。それでも、やりぬく女性市長。

これこそ本物の政治家。

日本の政治家は、とんでもない高額の収入を得る。それに加えて、国会議員の多くが、黙っていても政党交付金を年1000万単位で受け取れる。政党交付金は「政党の健全な発展をうながすため」につくられた。名前からして「政党の活動費」だと思ってしまう。が、舛添知事(元参議院議員)スキャンダルで明らかなように支部長個人が使えるようになっている。

このような大金を自分勝手に使える政治家の目が、かけ持ちして働いても月20万に満たないシングルマザーに向けられるはずなどない。

しかも、この政党交付金、世界一高額である。

世界一高額の公金をかけて、目をおおいたくなるほど醜い政治家を生み出しているのだ。許せない!

Is this the world’s most radical mayor?
Ada Colau_Barcelona
Why do we want to win back Barcelona?(アーダ・コラウの属する政党の基本政策)
三木草子のバルセロナ・リポート
怒れる人たち、スペイン政治の中枢に

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内閣府「相対的貧困率 2010年」

★追記:朝日新聞によれば、舛添知事に夏のボーナス380万円が今月末に支払われる。バルセロナ市長の年収より多い。ついでに舛添知事の年収は2900万円。4年で1億5000万円だとか。
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by bekokuma321 | 2016-06-01 16:18