2016年 03月 22日
セレーナ・ウィリアムズ「地上の全女性への侮辱だ」
「もし私が女性のテニスプレイヤーだったら、夜ごと、ひざまずいて神に感謝するだろう。フェデラーよ、ナダルよ、生まれてきてくれてありがとうって。なぜなら、彼らがこのスポーツをつくってきた」
「女性プレイーヤーは、男性たちに便乗している(they ride on the coattails of the men)」
セレーナ・ウィリアムズは、ただちに反論をした。
「女性に対するひどい発言だ」
「彼の発言は、ビリー・ジーン・キングのようなテニス界の先駆者に対して、いや、己の信念に向かって立ちあがってきた、地上のあらゆる女性に対して、ひどい発言だ」
「私たち女性は、これまで長く闘ってきた。私たちは、いかなる場合でもひざまずく必要などない。女性たちは、見たいから来ている。男性たちも、見たいから来ている。どちらもそうだ。彼の発言は、とんでもない間違いであり、まったく、まったく正確ではない」
マルチナ・ナブラチロワも、「インディアンウェルズでのテニス大会はボイコットすべきだ」として、こう語った。
「レイモンド・ムーアがきわめて偏見に満ちた、古臭い発言をしたことに、本当に心を痛めている。私たちは、男性の力を借りることなどなく自分たちの力でやりとげてきたし、これからもそうあり続ける」
全米テニス協会会長のカトリーナ・アダムスも、書面で次のようなコメントを寄せている。
「古臭い、性差別的な、教養のないイデオロギーには、言い訳の余地はない。テニス界の多数派の考えを反映はしてはいない」
ちなみに、発言者レイモンド・ムーアは次のように頭を下げたと報道されている。
「私は女子テニス協会(WTA)について、非常に不適切で、間違った発言をしてしまいました」
アメリカの女たちの間髪をいれない闘いぶりに、「ナイスショット!」と、地球の裏側から拍手を送った。
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